〜PROGRESSIVE ROCK CD REVIEW 2024 by 緑川 とうせい

★2024年に聴いたプログレ(フォーク/トラッド・その他含む)CDレビュー
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2/16
日本のプログレもよいもんです(39)

秋葉龍「Cities in People」
日本のミュージシャン、あきば・たつの2023年作
2021年作に続く2作目で、ビートルズを思わせるオールドな雰囲気の序曲から、軽快なリズムにオルガンやムーグなどのヴィンテージなシンセとギターを重ね、カンタベリー・ジャズロック風の優雅なサウンドを展開。
英語によるジェントルなヴォーカルもあいまって、ほとんど70年代英国のプログレバンドのような聴き心地で、Gentle Giantの軽妙さに、Jethro Tullのような牧歌性も感じさせつつ、GENESISばりの優美な叙情に包まれる。
10分前後の大曲を、緩急あるインストパートとともに構築するセンスも見事で、歌入りの部分でも巧みな変則リズムで、偏屈ながらも優雅な味わいは、まさにジェントル・ジャイアント。
かと思えば、フルートなどアコースティックを含む土着的な歌もの感はジェスロ・タルと、往年の英国プログレのリスナーならニヤリとなること請け合い。
23分の大曲は、メロトロンに叙情的なギターでじわじわ暖めつつ、軽やかなリズム展開のプログレ・ジャズロックを融合させるという抜群のアレンジ。まさに期待のアーティストです。
ヴィンテージ度・8 プログレ度・8 優雅度・9 総合・8.5
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MARGE LITCH  「Fantasien / ファンタージェン」
日本のハードプログレバンド、マージュ・リッチの1991年作
のちのALHAMBRAへとつながるメンバーが在籍していたバンドで、1991年に自主制作で録音されたデビュー作が、2023年にリマスター再発された。
幻想的なファンタジーストーリーに基づくコンセプト作で、優美なシンセと叙情的なギター、伸びやかな女性ヴォーカルとともに、展開力のあるシンフォニック・ハードが味わえる。
1998年のリメイクバージョンに比べると、デモ音源のようなこもり気味の音質など、まだアマチュア臭さが感じられるが、若き日の世良純子の清純な歌声や、変拍子を多用したテクニカルな構築など、バンド黎明期のきらめきが随所に感じられる。
物語の大団円を思わせるラストの「ファンタージェン」まで、強固な幻想の美学に包まれた世界観は、NOVELAに始まる日本プログレのロマンを継承したスタイルであった。
ドラマティック度・8 ファンタジック度・8 女性Vo度・8 総合・7.5 過去作のレビューはこちら
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ACB(K) 「SIBLINGS / シブリングズ」
日本のプログレバンド、ACB(K)こと、あらんちゃんバンド(仮)の2022年作
OUTER LIMITSの荒牧隆(子)を中心としたバンドで、オルガンやメロトロンを含むシンセに、男女ヴォーカルの歌声で、ドラマティックなシンフォプログレを聴かせる。
荒牧のジェントルな歌声とほどよくハードなギターにプログレらしいシンセ、月本美香(那由他計画)の優美なヴォーカルが重なって、ジャケのイメージとは異なる優雅で濃密なサウンドが楽しめる。
「古事記」における「衣通姫伝説」をコンセプトにした37分の組曲では、艶やかなヴァイオリンも鳴り響き、男女Voで聴かせるロックオペラ的なスケール感と、上代日本語と万葉仮名を用いた牧歌的な情緒も覗かせながら、かつてのMARGE LITCHにも通じるような幻想的ハードプログレを繰り広げる。
ドラマティック度・8 プログレ度・8 優雅度・8 総合・8
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ALL IMAGES BLAZING 「CHANGE!」
日本のプログレ・ハードロック、オール・イメージズ・ブレイジングの2022年作
2015年にデビュー、4作目となる本作は、ゴダイゴのスティーブ・フォックスがマスタリングを担当。
軽やかなリズムにオルガンを含む優美なシンセと叙情的なギターを重ね、伸びやかな女性ヴォーカルとともに優雅でキャッチーなハードプログレを展開する。
英語歌詞をメインにしたヴォーカルや、ポップなメロディアス性と、適度にテクニカルなアンサンブル、さらにはサックスなどを加えたアダルトなジャズ感触など、楽曲ごとに彩りの異なるサウンドで、これまで以上にアレンジの幅が広がっている。
ProgMetal寄りのナンバーも、日本らしいやわらかなメロディアス性に包まれていて、ラストの8分のナンバーなども優雅で軽妙な真骨頂。
全体的にも聴きやすく、それでいて玄人好みのセンスが味わえるという見事な好作品である。
メロディック度・8 プログレ度・7 優雅度・8 総合・8 過去作のレビューはこちら
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XOXO EXTREME 「Le Carnaval des animaux 動物学的大幻想曲」
日本のプログレ・アイドルグループ、キス・アンド・ハグ・エクストリームの2021年作
2016年にシングルデビュー、5人編成となって、2作目のフルアルバムとなる。わりとハードなギターにシンセを重ね、英語歌詞のヴォーカルによる1曲目は、キャッチーなロック感触で普通に楽しめ、続く2曲目はデジタルでポップなキュートさと、オルガンなどのヴィンテージなアレンジが同居してニヤり。
8パートに分かれた組曲では、フォルクローレ風の哀愁と歌謡ロック風味が融合し、インストパートも含めた緩急ある展開力でなかなか楽しめる。
過去曲のニューバージョンなども含め、いかにもアイドル的なポップなナンバーや、フルートやオルガンなどを使ったオールドロック風味など、楽曲ごとに味があるのだが、録音やミックスが曲ごとに異なるのもやや気になるところ。
個人的には「虎とアリス」のようなきらびやかでノリの良いナンバーも気に入った。方向性としては面白いので、さらにインパクトのある攻めた曲を増やしていってほしい。
アイドル度・8 プログレ度・7 エキセントリック度・8 総合・8
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e:cho「Carpe diem」
日本の女性声ロックバンド、エコーの2018年作
2007年にデビューし、7作目となる。適度にハードなギターにシンセアレンジを重ね、日本語歌詞による伸びやかな女性ヴォーカルで、優雅でキャッチーなJ-ROCKを聴かせる。
ときにハードロック的な部分や、プログレッシブな感触もほのかに覗かせつつ、あくまでメジャー感あるストレートな作風で、一般のJ-POP系リスナーでも普通に楽しめるだろう。
サビでの爽快なメロディアス性や、モダンなビート感によるポップな要素など、正直、メタルやプログレリスナーにはどっちつかずのサウンドなのだが、表現力あるヴォーカル嬢のおかげでそこそこ心地よく聴けてしまう。3〜4分前後が主体で、全35分というのは少し物足りないか。
メロディック度・8 キャッチー度・8 女性Vo度・8 総合・7.5 過去作のレビューはこちら
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Tadashi Goto 「Innervisions」
日本のミュージシャン、後藤忠司の2005年作
ソロとしては2005年に続く2作目で、元MEGADETHのクリス・ポーランド、KING CRIMSONのトニー・レヴィン、KING'S Xのタイ・テイバー、Poverty's No Crimeのマルミ・アーレンズ、THE NEAL MORSE BANDのランディ・ジョージ、元NELSONのブレッド・ガースド、Blue Murderのトニー・フランクリンなどが参加、
メタリックなギターにきらびやかなシンセを重ね、打ち込みのドラムとともに、テクニカルなインストのメタルフュージョンを聴かせる。
クリス・ポーランドのギターソロはメタル寄りであるが、キーボードをメインにしたナンバーは、優雅なシンフォニック性に包まれたり、アヴァンギャルドになったりと、楽曲ごとに違った顔を見せる。
トニー・レヴィンが参加したジャズタッチのナンバーや、テクニカルメタル風味など、つかみどころのない内容であるが、ゲストを活かすソロ作という点では、デレク・シェリニアに近いセンスも感じる。
ドラマティック度・7 テクニカル度・8 優雅度・8 総合・7.5
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Neal Morse Band  「Innocence & Danger」
ニール・モーズ・バンドの2021年作
盟友、マイク・ポートノイに、ランディ・ジョージ、エリック・ジレット、ビル・ヒューバウアーというおなじみの編成で、Disc1を「Innocence」、Disc2を「Danger」というコンセプトで仕立てた2枚組作品。
ほどよいハードなギターときらびやかなシンセ、ジェントルなヴォーカルにキャッチーなコーラスハーモニーで描かれるサウンドは、エリックがメインヴォーカルをとるオールドな味わいのポップなロックナンバーなど、全体的に肩の力の抜けた優雅な聴き心地ながら、ラストはじわじわと盛り上げてゆく。
Disc2の方は、19分、31分という大曲2曲の構成で、いかにもニール・モーズらしいドラマティックな構築力で、TRANSATRANTICにも通じる緩急ある流れで、壮麗なシンフォプログレが楽しめる。
ドラマティック度・8 プログレ度・8 壮大度・8 総合・8 過去作のレビューはこちら
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Francis Dunnery 「Live in Japan」
IT BITESのフランシス・ダナリーのライブ。2018年作
2016年の来日公園を2CDに収録。セッションメンバーを主体にしたバンド編成で、ECHOLYNのメンバーでもあるブレッド・カルがKEY&Gで参加している。
5人編成のバンドの演奏力も申し分なく、ライブらしい臨場感を感じさせる音質もGoodで、なにより、かつてのIT BITESのナンバーが、フランシスのヴォーカルで再び甦るのだから、ファンには感動もひとしおだろう。
キャツチーな代表曲“Yellow Christian”や、3rdからの“Underneath Your Pillow”あたりも、ツインギターとキーボードの重ねで厚みのあるアレンジになっていて、1st収録の“You'll Never Go To Heaven”も優雅な耳心地で楽しめる。
Disc2では優雅な叙情美の“Still Too Young To Remember”、そしてラストは、大曲“Once Around The World”で感動的に締めくくる。
スタジオアルバム、「Vampires」を気に入った方は必聴のライブだろう。
ライブ演奏・8 音質・8 イット・バイツ度・9 総合・8 過去作のレビューはこちら
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Sophya Baccini's Aradia  「Runnin With The Wolves」
イタリアの女性シンガー、ソフィア・バッチーニのプロジェクト、アラディアの2023年作
今作は、ヴァイオリンを含む、女性6人のバンド編成で、うっすらとしたシンセに艶めいた女性ヴォーカルを乗せ、ヴァイオリンも鳴り響く、クラシカルなシンフォニックロックを聴かせる。
アラディアの名のように、魔女めいた妖しさと、ヴァイオリンが鳴り響く優雅さの同居は、初期のCurved Airにも通じる雰囲気で、ソフィアさんの歌声もどことなくソーニャ・クリスティーナっぽかったりする。
優美なピアノや、サックスが鳴り響くアダルトな雰囲気とともに、ヴィンテージな女性声ものとしてもしっとりと楽しめる好作品です。
クラシカル度・8 プログレ度・7 妖しさ度・8 総合・7.5 過去作のレビューはこちら
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BERNARDO LANZETTI 「HORIZONTAL RAIN」
イタリアのミュージシャン、ベルナルド・ランゼッティの2021年作
Acqua FragileやPFMで活躍したシンガーで、本作にはデイヴィッド・クロス、テヴィッド・ジャクソン、トニー・フランクリン、トニー・レヴィン、デレク・シェリニアンなどがゲスト参加。
叙情的なギターにうっすらとしたシンセを重ね、エモーショナルなヴォーカルを乗せて、オールドな味わいのプログレハード的サウンドを聴かせる。
サックスが鳴り響く大人のジャズロック風味やサイケなポップ性も覗かせつつ、シアトリカルな歌声が楽曲を濃密にしていて、歌詞は英語のはずなのに、やはりイタリア的な雰囲気になる。
全体的にはプログレな要素はさほどないのだが、シンセやストリングスのアレンジなど、曲の振り幅の大きさでわりと楽しめる歌もの好作。
ドラマティック度・7 プログレ度・7 イタリア度・8 総合・7.5
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CORAL CAVES 「MITOPOIESI」
イタリアのプログレバンド、コーラル・ケイヴスの2008年作
ムーグやオルガンなどのヴィンテージなシンセに、イタリア語による野太いヴォーカルを乗せ、叙情的なギターとともに聴かせるシンフォプログレサウンド。
70年代ルーツの牧歌的な素朴さは、LOCANDA DELLE FATEあたりを思わせるところもあるが、そこまで感動的ではなく、あくまでマイナー系シンフォの香りに包まれている。
曲によってはフルートも加え、泣きのギターとともに繊細な叙情美を描いていて、ジャケはいかにもB級臭いのだが、シンフォ好きにはなかなか楽しめるのである。
ドラマティック度・8 叙情度・8 イタリア度・8 総合・7.5
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S.O.T.E.(SONGS OF THE EXILE) 「REASONS」
オランダのハードプログレ、ソングス・オブ・ザ・エグザイルの、2008年作
G&Vo、B、Drのトリオ編成で、2000年にデビューし、3作目となる。一人の老人の過去の人生の分岐点をコンセプトにした作品で、適度にハードなギターにシンセを重ね、ラブリエばりの伸びのあるハイトーンヴォーカルとともに、翳りを帯びた重厚なサウンドを展開する。
随所に叙情的なギターのフレーズも覗かせつつ、全体的にはテクニカルな派手さはさほどなく、わりとどっしりとした聴き心地。
ラストは12分におよぶ大曲で、ダークなハードプログレという雰囲気に包まれる。全78分と長いわりに聴きどころが少ないというのが正直な感想。
ドラマティック度・7 テクニカル度・7 重厚度・8 総合・7
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世界のプログレ聴きましょう(26)

HFMC 「We Are the Truth」
THE FLOWER KINGSのハッセ・フレベリ率いる、Hasse Froberg & Musical Companionの2021年作
4作目となる本作も、オルガンやムーグなどのヴィンテージなシンセに、味わいのあるハッセの歌声、メロウなギターとともに、優雅なシンフォプログレを構築。
12分という大曲では、ゆったりとした叙情性を含ませつつ、ゆるやかに盛り上げてゆく展開力は、フラワー・キングスのファンにも大いに楽しめるだろう。
ラストも10分超の大曲で、叙情的なギターにオルガンが重なり、ほどよくキャッチーなノリも見せながら、やわらかな大人のプログレを描いてゆく。
全体的に意外性は薄いのだが、北欧プログレやフラキン好きには安心の内容です。
ドラマティック度・8 プログレ度・8 フラキン度・8 総合・8 過去作のレビューはこちら
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The Backstage 「Isolation」
スウェーデン&イギリスのメンバーによるプログレジャズロック、バックステージの2020年作
スティーヴ・ハケットのバンドでのツアーに参加した、ヨナス・レインゴールド、ロヴ・タウンゼント、クレイグ・ブランデル(元FROST*)が、リハーサルとジャムセッションをへて結成したバンドで、70年代風のジャズロック/フュージョンを指向した作品。ゲストに、スティーヴ・ハケット、ロイネ・ストルト、アンディ・ティリソン、パット・マステロット、テオ・トラヴィス、トム・ブリスリン、マルコ・ミンネマン、ニックベッグスという豪華メンバーが参加。
軽やかなリズムにサックスが鳴り響き、巧みなベースとともに軽妙なジャズロックを聴かせ、オルガンやエレピなどのシンセも加わって、プログレらしさも覗かせる。
オールインストながら各自の演奏力はさすがで、優雅な大人のアンサンブルが楽しめる好作です。
ドラマティック度・7 ジャズロ度・9 優雅度・8 総合・8
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LALLE LARSSON TRIO 「Ashen Lights」
スウェーデンのジャズロック、ラレ・ラーション・トリオの2018年作/邦題「アシェン光の神秘
KARMAKANICなどで活躍するシンセ奏者、ラレ・ラーション率いるユニットで、ベースはTHE FLOWER KINGSのヨナス・レインゴールド、ドラムはヴァレ・ヴァールグレンが参加。
エレピを含む優美なシンセを軽やかなリズムに乗せたカンタベリー風のジャズロックから、シンセをメインにしたアンビエントなナンバーや、ヨナスの巧みなベースプレイを盛り込んだ大人のジャズ風味など、玄人好みのサウンドが味わえる。
空間性を活かすような、ラレの鍵盤さばきも涼やかでセンスが良く、うるさすぎないライブ感のあるドラムとともに、単なる技巧派ジャズロックとは異なる、あくまで優雅な聴き心地である。
ドラマティック度・7 ジャズロ度・8 優雅度・9 総合・8
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GALASPHERE 347
イギリス、ノルウェー、スウェーデンの混成バンド、ガラスフィアー347の2018年作
Henry Foolのステファン・ベネットを中心に、White Willowなどで活躍する、ヤコブ・ホルム・ルッポ、マティアス・オルソン、フルート奏者、ケティル・ヴェストラム・エイナーセンの4人編成で、優美なシンセにマイルドなヴォーカルを乗せ、繊細な叙情に包まれたポストプログレ風味もある作風。
10分、15分、15分という大曲3曲の構成で、ムーグやオルガン、メロトロンなどのヴィンテージなシンセとフルートも鳴り響く、北欧らしい涼やかな空気感で、シンフォプログレとしてのキャッチーな優雅さも覗かせる。
ポストプログレ寄りの歌もの感と、オールドなプログレ感触が同居した、まさに、White WillowHenry Foolが合体したような味わいの逸品だ。
ドラマティック度・8 プログレ度・7 涼やかな叙情度・8 総合・8
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Arttu Takalo 「Dark. Dark. Dark.」
フィンランドのアーティスト、アトゥ・タカロのソロ、2006年作
XLのメンバーとして活躍したヴィブラフォン奏者で、ソロとしては3作目。ドラム、ギター、ベースを含むバンド編成に、優美なシンセとMIDIヴァイブを重ね、きらびやかなインストサウンドを聴かせる。
ギターやドラムなどは、わりとロック感触が強いので一般リスナーにも聴きやすく、優しいヴィブラフォンの響きも耳に心地よい。
楽曲は3〜5分前後が主体であるが、叙情的なギターとシンセ、MIDIヴァイヴを重ねたラストナンバーまで、優雅で爽やかな味わいだ。
ドラマティック度・7 プログレ度・7 優雅度・8 総合・7.5 過去作のレビューはこちら
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Wired Ways
ドイツのプログレバンド、ワイアード・ウェイズの2022年作
マイルドなヴォーカルとコーラスハーモニーでビートルズを思わせるキャッチーな味わいと、サイケなユルさが耳に心地よいサウンド。
叙情的なギターの旋律やピアノを含むシンセ、曲によってはブラスやストリングスのアレンジも加わって、単なるポップロックではないプログレ寄りの感触が良いですね。
ドラマティックな歌メロで盛り上げるところは、NEAL MORSEなどに通じる部分もあったり、オルガンを使ったヴィンテージな英国ロック風味に、ストリングスを重ねたシンフォニックな聴き心地もある。ポップな優しさとプログレの同居という点では、STACKRIDGEなどのファンにもお薦めの好作です。
ドラマティック度・8 プログレ度・7 ヴィンテージ度・8 総合・8
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Inventions 「Logica」
オランダのミュージシャン、CHRISのプロジェクト、インヴェンションズの2019年作
ストリングスによる壮麗なイントロから、きらきらとしたシンセにやわらかなフルートの音色、ナレーションによる語りを乗せた、映画サントラ的なサウンドを展開。
ノイジーなギターや、テオ・トラヴィスが参加してフリーキーにサックスが鳴り響く、インプロ的な要素も盛り込みつつ、キャッチーな歌ものにもってゆくセンスはさすがというところ。
ストリングスが加わってのシンフォニックなアレンジや、ハケットばりの泣きのギターで聴かせる、GENESIS風の叙情ナンバーなども味わいがあり、モダンになり過ぎないプログレ感触が良いですな。
ラストの大曲は、ストリングスを含むクラシカルなアレンジで、翳りを帯びた物悲しい世界観を描いてゆく。
ドラマティック度・7 プログレ度・7 優雅度・8 総合・8
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MADELGAIRE 「(IM)PATIENCE」
ベルギーのプログレバンド、マデルガイレの2010年作
叙情的なギターにプログレらしい優美なシンセワーク、エモーショナルなヴォーカルを乗せた、90年代ルーツのシンフォプログレ。
繊細なアコースティックギターのパートも含みつつ、ムーグやメロトロンなどのヴィンテージな味わいとともに、リリカルなサウンドを聴かせる。
10分を超える大曲も、緩急ある展開力と、フランス語を含む優雅なヴォーカルに優しいメロディアス性で、じわじわと耳心地のよさが広がってゆく。
ほどよくスリリングで、ヨーロピアンな翳りを含んだドラマ性を描く。オールドスタイルのシンフォニックロックが好きな方は必聴の出来ですな。
ドラマティック度・8 プログレ度・8 優雅な叙情度・9 総合・8
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STREGA TRA NOI 「CORRELAZIONI」
イタリアのプログレバンド、ストレガ・トラ・ノイの2023年作
2017年にデビューし、2作目。ピアノやオルガンなどのシンセにイタリア語による年季を感じる女性ヴォーカルで、キャッチーな歌ものサウンドを聴かせる。
70年代ルーツのイタリアンポップ的な艶めいた雰囲気に包まれて、シャンソン風のナンバーからゆったりとした叙情曲なども味わいがある。
楽曲は3〜4前後で、プログレ的な展開はさほどないのだが、曲によってはストリングスも加わったゴージャスなアレンジや、ムーグシンセなどのヴィンテージな味わいも楽しめる。
キャッチー度・8 プログレ度・7 女性Vo度・7 総合・7.5


GALLILEOUS 「FOSFOROS」
ポーランドのストーナーロック、ガリエオスの2021年作
2008年にデビューし、6作目。ゆったりとしたリズムに重すぎなギター、中性的な女性ヴォーカルを乗せて、スペイシーな浮遊感に包まれたサウンドを描く。
ブルージーな味わいのギターに、オルガンなどのシンセもうっすらと重なり、ストレートながらも厚みのあるアンサンブルは、キャリアのあるバンドらしい。
ゴーレムやフランケンシュタイン、透明人間、化け猫、バシリスクなど、空想の怪人、怪物をテーマにしているのも興味深く、どこか神秘的な世界観を感じさせる。
紅一点、Anna嬢の歌声は、さほどフェミニンではないので、女性声ロックが苦手な方でも普通に楽しめそう。
ラスト曲では、母国語による歌声とともに、どっしりとしたドゥームロックを聴かせる。
ドラマティック度・7 ヴィンテージ度・8 女性Vo度・7 総合・8

After... 「Hideout」
ポーランドのプログレバンド、アフターの2008年作
QUIDAMのベースが在籍するバンドで、2005年にデビューし、2作目となる。叙情的なギターにシンセを重ね、マイルドなヴォーカルとともに、ほどよくノリのあるロック感触に東欧らしい翳りが同居したサウンドを聴かせる。
随所にオルタナ風のハードさも含みつつ、優雅なピアノやオルガンを含むシンセなど、シンフォニックロックの要素もあるので、わりと聴きやすい。
全体的には、もう少し明快な盛り上がりが欲しいのだが、ラストは11分の大曲で、モダンなハードプログレ的な感触で楽しめる。
ドラマティック度・7 プログレ度・7 翳りと叙情度・7 総合・7.5 過去作のレビューはこちら
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FARMHOUSE ODYSSEY
アメリカのプログレバンド、ファームハウス・オデッセイの2015年作
のっけから12分の大曲で、アコースティック含む叙情的なギターにピアノを含むやわらかなシンセを重ね、軽やかなアンサンブルとマイルドなヴォーカルで、優雅でキャッチーなサウンドを構築する。
オルガンやメロトロンといったシンセによるヴィンテージな味わいに、ECHOLYNなどに通じる軽妙なメロディアス性といくぶん偏狭な展開力で、なかなか玄人好みの聴き心地だ。
巧みなドラムに流麗なギタープレイを乗せて、ジャズロック的でもあるテクニカル性もよろしく、インストパートも充実。
ラストの10分の大曲も、プログレらしさとキャッチーな優雅さに包まれて爽快に幕を閉じる。なかなか大穴的な好作品です。
ドラマティック度・7 プログレ度・8 軽妙度・9 総合・8
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Hermetic Science 「Prophesies」
アメリカのシンフォニックロック、ハーメティック・サイエンスの1999年作
音楽大学の教授でもあるシンセ奏者、エド・マッキャンによるプロジェクトで、1曲目はヴィヴラフォンやマリンバの優雅な響きに、リコーダーの音色とムーグシンセが重なり、牧歌的なサウンドを描く。これがRUSHのカヴァーとは気づかない。笑
2曲目以降はオリジナルで、軽妙なアンサンブルに鳴り響くヴィブラフォンやリコーダーがメインで、シンフォニックというにはどこか煮え切らないインストサウンドを展開。
ピアノによる小曲から、後半は、9分、8分という大曲が続き、クラシカルなピアノやオルガンとともに、どこかエキセントリックなインストを聴かせる。
ラストは、EL&P「タルカス」のカヴァーのライブ音源で、ピアノをメインにしたクラシカルなアレンジで楽しめる。
クラシカル度・7 プログレ度・7 優雅度・7 総合・7

SONUS UMBRA 「A SKY FULL OF GHOSTS」
メキシコ出身のプログレバンド、ソナス・アンブラの2020年作
200年にデビューし、6作目となる。アコースティックギターにオルガンを重ね、チェロやフルートが鳴り響き、マイルドなヴォーカルを加えた哀愁の叙情と、テクニカルなリズムにヘヴィなギターを乗せたProgMetalの質感が同居。
リズムチェンジによる巧みな展開力でスリリングなサウンドを描きつつ、フルートやアコギが優雅な叙情をかもしだす。
物悲しいチェロを効果的に用いたメランコリックなシンフォナンバーや、20分という大曲では、妖しくスペイシーなサイケプログレ風味に包まれる。
優雅と重厚が行き来する、キャリアのあるバンドらしい堂々たる力作に仕上がっている。
ドラマティック度・8 プログレ度・8 叙情度・8 総合・8 過去作のレビューはこちら
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プログレで新年おめでとうございます(12)

Big Big Train 「Welcome To The Plannet」
イギリスのプログレバンド、ビッグ・ビッグ・トレインの2022年作
前作から、わずか半年で完成した作品で、ジャケからは、コロナ禍における人類の団結への希望が伺われる。
女性シンセ奏者のカーリー・ブライアント、Mr.So & Soのギター、デイヴ・フォスターを順メンバーに迎えた編成で、優美なシンセに叙情的なギター、マイルドなヴォーカルを重ね、ストリングスやブラスを加えたゴージャスなアレンジで、優雅なシンフォプログレを聴かせる。
ニック・ディヴァージリオの安定感あるドラムや、オルガン、メロトロンにギターもこなすリカルド・ショブロムの活躍ぶりもさすがで、GENESISを思わせる繊細な叙情性や英国らしい牧歌性に包まれる。
ヴィンテージをリスペクトしつつも、現在形のプログレを構築する傑作。本作を遺して、Voデヴィッド・ロングドンが急逝。
ドラマティック度・8 叙情度・8 優雅度・9 総合・8.5 過去作のレビューはこちら
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Kite Parade 「The Way Home」
イギリスのプログレユニット、カイト・パレードの2022年作
マルチミュージシャン、アンディ・フォスターによるプロジェクトで、BIG BIG TRAINのニック・ディ・ヴァージリオがドラムで参加。
オールドなプログレ感触のシンセにジェントルなヴォーカルで、IT BITESを思わせるキャッチーなプログレハードを聴かせる。
80年代ルーツの優美なポップ性と、ほどよくモダンなスタイリッシュ性が同居した、メロディックロックとしても楽しめ、きらびやかなシンセワークが優雅なシンフォニック性となっていて、耳心地のよい爽快な味わいだ。
古き良きプログレをスタイリッシュに昇華している点では、BIG BIG TRAINなどのファンにもお薦め。
ラストは14分という大曲で、サックスも加わった大人の叙情と、ドラマティックな構築力でじわりと盛り上げる。
ドラマティック度・8 プログレ度・7 優雅度・8 総合・8
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Banco del Mutuo Soccorso 「Orlando: Le Forme dell'Amore」
イタリアのプログレバンド、バンコ・デル・ムトゥオ・ソッコルソの2022年作
フランチェスコ・ジャコモの死を乗り越えて、新生バンコとしての2作目となる。
アコースティックを含む叙情的なギターにクラシカルなピアノを重ね、前作から加入のトニー・ダレッシオのイタリア語のエモーショナルなヴォーカルを乗せて、大人の味わいに包まれた優雅なサウンドを描きつつ、プログレらしいスリリングな展開力も覗かせる。
オルガンを使ったオールドな味わいと、ほどよくスタイリッシュなモダンさも同居させた作風は、ただのベテランではない、バンドとしての深化を感じさせる。
ピアノやストリングスによるクラシカルなアレンジとともに、巧みな演奏力と繊細な叙情が同居したサウンドは、時代が変わってもやはりバンコである。11分の優美な大曲も含めて、全76分の見事な傑作だ。
ドラマティック度・8 プログレ度・8 優雅度・9 総合・8.5 過去作のレビューはこちら
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Il Buco Del Baco 「Sotto Il Segno Della Lampreda」
イタリアのプログレバンド、イル・ブコ・デル・バコの2021年作
巨大な猛獣「Great Lampreda」との戦いを描くコンセプト作で、ムーグやオルガンなどのヴィンテージな鍵盤に、イタリア語によるヴォーカルを乗せ、古き良き感触の優雅なシンフォニックロックを聴かせる。
派手すぎず盛り上がり過ぎないサウンドは、いかにも70年代ルーツのイタリアンロックの趣で、優美なフルートの音色や情感的な表現力ある歌声とともに、繊細にして幻想的な味わいだ。

全32分という短さも、まるで70年代のアルバムのようだ
ドラマティック度・8 プログレ度・7 優雅度・8 総合・8
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IL SOGNO DI RUBIK 「TENTACLES AND MIRACLES」
イタリアのプログレバンド、イル・ソグノ・ディ・ルビクの2020年作
メロトロンなどの優美なシンセにトロンボーンなどのブラスが鳴り響き、英語歌詞のヴォーカルを乗せ、エキセントリックな雰囲気に包まれたシンフォニックロックを聴かせる。
サイケデリックでヘンテコな展開とアコースティック含む叙情が交差し、ときにヘヴィなギターを加えた重厚な味わいで、アヴァンギャルドなハードプログレを描いてゆく。
9分を超える大曲では、語り上げるようなシアトリカルな歌声とともに濃密なドラマ性を構築。かなりヘンテコという点では、かつてのGARDEN WALLなどに通じる部分も感じる。
ラスト曲は、普通に優雅で軽妙なインストパートから、語りが加わって、混沌とした展開の中にも、爽やかな叙情を覗かせる。このごった煮センスはある意味すごい。
ドラマティック度・8 プログレ度・8 ヘンテコ度・8 総合・8
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Insomnia 「Brainshock」
イタリアのプログレバンド、インソムニアの2019年作
優美なシンセに叙情的なギターの旋律、マイルドなヴォーカルとともに、GENESISルーツのシンフォプログレを聴かせる。
90年代ルーツのMUSEAレーベルなどマイナー系シンフォのような翳りを帯びた空気感とともに、8〜9分前後の大曲をじっくりと構築する。
やわらかなフルートの音色に扇情的な泣きのギターがかぶさるあたりは、この手のシンフォ好きにはニンマリである。
PALLASなどを思わせる、軽快なポンプロック調のナンバーや、ゆったりとした叙情のシンフォニックロックまで、どこを切っても優雅なメロディアス性に包まれている。
イタリアというよりは、PENDRAGONなどの英国シンフォが好きな方にお薦め。これぞ王道のシンフォニックロックいう逸品です。
ドラマティック度・8 プログレ度・7 叙情度・9 総合・8
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Sunchild 「Exotic Creatures & A Stolen Dream」
ウクライナのシンフォニックロック、サンチャイルドの2023年作
Karfagenでも活動する、マルチミュージシャン、アントニー・カルーギン率いるもうひとつのバンドの8作目。
26分、14分という2つの大曲からなる構成で、軽やかなリズムに美しいシンセワークとメロウなギターを乗せ、優雅でファンタジックなシンフォプログレを構築する。
やわらかなヴォーカルメロディと泣きのギターフレーズは、MOON SAFARIにも通じる優しい耳心地で、キャッチーでありながらもダイナミックな展開力が光る。
女性シンガーを加えての優美な叙情性の組曲「Northern Skies」は、うっとりとなる幻想的な味わい。
ボーナスには大曲のシングルエディションなどを収録。濃縮されたアレンジでこちらも見事な出来です。
ドラマティック度・8 プログレ度・7 優美度・9 総合・8 過去作のレビューはこちら
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Solaris 「Nostradamus 2.0 - Returnity」
ハンガリーのプログレバンド、ソラリスの2020年作
1984年デビュー、ハンガリーを代表するバンドのひとつ。本作は1999年作「ノストラダムス」の続編で、通作5作目となる。
「なされなかった予言」をコンセプトに、6パートに分かれた23分の組曲で幕を開け、優美なピアノに壮麗なシンセと男女コーラス、涼やかなフルートの音色とともに、優雅にしてどこか翳りを帯びたシンフォニックロックを展開する。
リズムチェンジによる緩急あるダイナミックな展開力と、知的でドラマティックな雰囲気は、まさに往年の東欧プログレを継承する聴き心地。
コラー・アッティラによるフルートとメロウなギターの絡みは、サウンドにおけるクールな叙情性を担っていて、インストをメインにしながらも、緊張感ある飽きさせない構築力はベテランならではだろう。
ドラマティック度・8 プログレ度・8 優雅度・9 総合・8 過去作のレビューはこちら
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Montecristo 「A Deep Sleep」
インドネシアのプログレバンド、モンテクリストの2016年作
2010年にデビューし、2作目。圧巻の傑作を残したDISCUSをはじめ、インドネシアには良いバンドが多いのだが、この若手5人組は、DREAM THEATERのライブ会場で出会って結成したという。
優美なピアノとシンセに、英語によるエモーショナルなヴォーカルを乗せ、ほどよくハードなギターとともに、カラフルでキャッチーなサウンドを描く。
プログレらしいきらびやかなシンセワークと、やわらかなメロディのフックにコーラスハーモニー、ほどよくスタイリッシュなハードさも織り込んで、ときにMOON SAFARIのような優雅な耳心地で楽しめる。
かすかなイモ臭さはあるものの、演奏力アレンジセンスともにレベルが高く、今後に期待の新鋭といえる。
ドラマティック度・8 プログレ度・7 優雅度・8 総合・8
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Anamor 「Za Witrazem」
ポーランドのシンフォニックロック、アナモールの2018年作
2003年にデビュー、本作は15年ぶりとなる2作目。美麗なツインキーボードに叙情的なギターを重ね、母国語による美しい女性ヴォーカルとともに、東欧らしい翳りを帯びたサウンドを描く。
優雅な女性声シンフォという点では、初期のQUIDAMにも通じる聴き心地であるが、ほどよくハードなギターが加わると、ゴシック系シンフォニックロックというような味わいにもなる。
ラストの9分のタイトル曲では、泣きのギターフレーズに優美なシンセで、じわじわと盛り上げる。WHITE WILLOWのファンにもお薦めの逸品だ。
ドラマティック度・7 翳りと叙情度・8 女性Vo度・8 総合・8
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ALMS 「BEYOND」
スペインのシンフォニックロック、アルムスの2013年作
マルチミュージシャン、Aitor Lucena氏によるプロジェクトで、14分前後の大曲3曲という構成で、オーケストラルで壮麗なアレンジと、オルガンを含むプログレらしいシンセに、優美なフルートの音色とともに、緩急ある展開力で描かれるインストのシンフォプログレ。
リズムが打ち込みなので、ダイナミックさにはやや欠けるが、アコースティックギターに物悲しいチェロやヴァイオリンの響きなど、繊細な叙情美も織り込んで、幻想的なサウンドを描いてゆく。
わりと唐突な展開力はときにゲームミュージック風でもあるが、優雅なストリングスにピアノが重なる部分などは、じわじわと泣きの空気に包まれる。
ドラマティック度・8 プログレ度・8 叙情度・8 総合・7.5
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PATRICK BROGUIERE 「ICONES」
フランスのミュージシャン、パトリック・ブログイエーレの1996年作
ギター、シンセ、ヴァイオリンフルートをこなすマルチミュージシャンで、1994年作に続く2作目となる。
「想像上の展覧会音楽」をテーマに、優美なシンセの重ねにクラシカルなピアノ、打ち込みによるリズムで、オーケストラルな味わいのインストのシンフォニックロックを展開する。
美麗なシンセアレンジをメインにしつつ、ときにギターを加えたロック感触もあり、モダンなビートにフランス語の女性スキャットとヴァイオリンを乗せた、スタイリッシュなセンスも覗かせる。
サックスが鳴り響く大人の叙情から、シンフォプログレらしいラストまで、ほぼインストながらアーティスティックな味わいの好作品。
ドラマティック度・7 プログレ度・7 優雅度・8 総合・7
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