夢日記 2 
1991年7月〜

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1991年7月2日(明け方)

私は巨人の工一ス、星飛雄馬だった。
現在ノーアウト2,3塁の大ピンチだ。
私はキャッチャーの本間(中学のころの塾の友人)をマウンドに呼び、
いかにしてバッターを打ち取るか相談していた。
「俺が『快速球ストレートだああ!』と叫んでカーブを投げる。これでいこう」と私が言うと、
本間は「そんなことまでして・・、お前、結局は自分のために勝ちたいんじゃないのか」と言うので、
私は頭に来て本間の胸ぐらをつかみ顔を平手で4,5発殴って、
「ばかやろう!俺は、俺は、チームの勝利を考えているんだ!」と怒鳴った。
本間は渋々納得した。プレイ再開。
私は作戦通り「快速球ストレート!」と叫んで、自転車をころがしホーム目掛けて走らせた。
投げた球は勿論カーブ。うまく落ちたので、(よし。空振りだ)と思った。
しかし打たれた。
私は「今の当たっていたか?」と聞くと、本間はうなずいた。
私は冷静にクールな表情で「そうか…」と答えたが、腹のなかは煮えくり返っていた。
それから新幹線が来た。そうだ!新幹線で押し出しになるかもしれない。
私は言った。「俺もよく伴と一緒に歩いたものだよ…」


◇コメント
今回は星飛雄馬です。
私はよく夢のなかで野球やサッカーをしたり、バンドでドラムを叩いたりします。
小学生の頃はよく草野球をしましたし、中学ではサッカーをしてました。
それで高校を卒業してからはバンドと、恐らくそのどれもが思い人れのあるスポーツ
(バンドはスポーツとは言いませんが)なので、夢においてもそれが現れるのでしょう。
ところで、「新幹線で押し出し」とは一体どの様な状況なのでしょうね?



1991年7月24日

私は学校で敵と戦っていた。
形勢が不利になり、屋根から屋根へとジャンプしながら敵から逃げた。
ビルの屋上から飛び、さらに他の家の屋根に飛び移った。
どうやら敵をまいたようだ。

我々は地上に降り、さらに遠くへ行こうと歩いた。馬の群れと合流した。
中には首だけの馬や前足がない馬がいた。
こいつらはもう助からないかもな、と私は思った。

また歩いていると一匹の馬が横たわっていた。
そいつは胴体の後ろ半分がなく、頭と前足だけの馬で、体の切り口から血を流していた。
私はばんそうこうを貼ってやろうと思ったが持っていなかったので、
崖の上に行ってセロハンテープを取ってきた。
紙を傷にあててテープを貼ってやろうとしたが、馬は息が荒く
私が手を出すと前足で蹴ろうとするので、仲間に任せた。
他の馬の群れは我々が立ち止まっている間にかなり先まで進んでいた。

我々が群れに追いつくと、前には幅の広い大きな遺路があった。
道路を渡ろうとする馬は、車や戦車に次々にひかれてペチャンコにつぶれて死んでいく。
道路の向こう側には強力な軍隊が待ち構えていたのだ。
敵は我々を発見すると、ミサイル、機銃、バルカン、レーザーなどで一斉射撃をしてきた。
私たち三兄弟はたまらずに、それを何とかかわしながら空き地へと走った。

狭い空き地の隅に穴があった。この中が我々の秘密基地なのだ。
私は一番に中に入った。するすると鉄棒を伝って下に降りた。
中は究極兵器でぎっしりだ。
三階に分かれた基地の一番下の階に私は降りた。
そこにはパソコンのような物々しいメカ、操作盤がずらりと並んでいる。
私は使い方をよく知らないのだが、急いでいたので適当なホタンを押した。
モニターに8つのモードが表示された。私は「アタックモード」のボタンを押した。
すると兵器選択の画面になった。
私は3つ目の「ミサイル」を選び、次に攻撃指定地域を選んだ。
するとミサイルが発射され、あっと言う間に敵の軍隊の左翼の一角を消滅させた。
「こりゃスゲェや!」と思った。
敵はこの究極兵器の前になすすべもない。私はさらに攻撃をしかけた。
今度は人型のモビルスーツが発進し、敵軍の一部を消滅させた。

戦闘がしばらくすると、この基地の下のほうから足音が聞こえてきた。
私は(もしかして、敵の侵入を許したのか)と思い、とりあえず上の階に移動するかと
思っていると、登ってきたのは「彼女」だった。私はほっとした。
「彼女」は我々三兄弟とは親しい仲間だったのだ。私は彼女が好きだった。
私の顔を見て彼女はにっこり笑ったが、しだいにその表情に悲しみの色が浮かんできた。
私は分かってしまった。彼女は捕まり、敵の手によって「人間爆弾」に改造されたのだ、と。
敵はその彼女を兵器としてこの基地内に送り込んできたのだ。
私は敵の非道さに震え、怒った。
この基地が爆破されてはおしまいだ。しかし私は彼女だけを犠牲にすることはできない。
私は思わず彼女を抱きしめて「一緒にここで死のう」と言った。
しかし彼女は首を振り、窓の前に立つとそこから飛び下りた。
私は悲しみと絶望にくれ、敵への憎しみに狂わんばかりだった。
こうなったら敵を全滅させてくれるわ!と思った。


◇コメント
・・・人間爆弾。ですか。
やっぱりザンボット3に出てきたアレの影響ですかね。
しかし「三兄弟」だの「究極兵器」だの、私の頭はどうなっているんでしょうか。
妙にディティールがリアルなのも後で読むと笑えます。
ただ夢のなかでは私はいつだって「本気」です。
目が覚めて実際に泣いていたこともありますし、
怒りのあまり寝ながら壁を叩いてその衝撃で目が覚めた、なんてこともありました。
そして朝日を受けながらベッドの上で起き上がった私は、
それがどうしても「夢」であったことが信じられずにしばらく呆然としていたものです。
「ああ夢でよかった」と思うような恐ろしい夢も、
「どうして白分はこの現実世界で生きねばならないのか」と嘆くほどに甘美な夢も、
私にとっては興味深い「もう一つの」世界です。
「現し世は夢、夜の夢こそまことなり」
という江戸川乱歩の言葉を、自分ほど理解できるものはいない、
と昔の私はよく思ったものです。


1991年8月19日

私は坂本龍馬だった。
私の父である大臣が、帝の宴に出席して歌を詠むことになった。

大臣である私はその知らせに驚いて怖じ気づいたが、
「これは大変な名誉ですぞ」と言う家臣たちに無理やり押し出され、
袴まで取られて仕方なく行くことになった。
私は廊下を渡り、宴の催されている部屋に声がとどくところで歌を詠んだ。

「月影やここにも一人興の客」

私は重々しくそう詠んで、終えると同時に部屋に入った。
すると帝をはじめそこにいた客たちは
「何だ何だ」「これが大臣の歌か」「全くつまらん」
とてんやわんやにまくし立て、ついにはぞろぞろと皆部屋から出ていってしまった。
とり残された私は、(一体何故・・)と思いながら座り込んだ。

さて私は再び坂本龍馬だった。歌に失敗して座り込んでいる父の側に行った。
しばらくすると帝からの使いがやって来た。父を大納言にするとのことだった。
父はしばらく呆然としてから叫んだ。
「だ、大納言…どうして…?何故なの?ああ一っ、どおしてえ一?なぜえ?なぜなんだああ?」
そういいながらも喜んで、褒美であるという白い衣を抱きしめていた。

私は光源氏。今宵も宴が催される。私が部屋に入ると紫も出席していた。
紫は16才になった。
私は紫を慕っていたが、立場上彼女を妹にしか見ていないと周囲には思われていたし、
また私もそう思うように努めていた。
しかし私は美しく成長した紫がいとしくてたまらず、
自い衣をまとった彼女を思わず思いきりだきしめてしまった。
私は耐えきれずについにこの思いを彼女に語すことを決意した。
私は話しだした。
紫が14才のころ、初めて見たときから恋をしていたこと。
その時本当は三宮と婚約して正妻にするはずだったのだが、紫が忘れられずそれをとりやめたこと。
そしてその思いを表に出せなかったことのつらさ。
仕方なく思いのたけを歌に込めて詠んだこと。

紫である私はそれを静かに聞いていた。
その時目の前を「なんとかの僧都」が横切った。恋人との逢い引きにゆくところらしい。
(まあ、あのような高徳の方でも…。恋というものは何もかもを一途に変えてしまうもの・・・)
と思い、14才だった頃の自分と、そのころの源氏の姿を思い浮かべた。

紫は「わかりましたわ」と微笑んだ。そしてついに二人は契りを結ぶことになった。
源氏の臣下たちが用意を整えた。紫が少し不安そうに
「大丈夫なの?」と尋ねると、臣下たちは
「大丈夫です。このことは内密ですので知られることはありません」と答えた。
源氏と紫は、契りの前の食事の膳についた。二人とも薄い着物に着替えていた。
挨拶に来た客を迎えに、臣下の一人が立って行こうとした。
「わたしもゆきます」と黒いびったりとしたうすもの一枚の紫も立ち上がった。
光源氏は「いただこう」と言って飯を食べはじめていた。

私は光源氏の赤いブリーフがなんだか似つかわしくないなあ、と思ったものだ。


◇コメント
時代物です。様子からすると平安時代ですな。
この夢の凄いところは、夢のなかで詠んだ歌をはっきりと覚えていたこと。
「月影やここにも一人興の客」
…どこかで聞いたような歌ではありますが(私のオリジナルだったらスゴイですね)。
もう一つ凄いのは、例によって次々と別の人物の視点に変わっていくこと、ですね。
竜馬だったのが、大臣になり、また竜馬に戻り、今度は光源氏になって、紫になり、
最後は第三者(小説でいう神の視点)になる、という見事な変遷です。
しかしそれにしても、平安時代に坂本竜馬とは…。
恐らくこの頃同時期に読んでいた「あさきゆめみし」
「お一い竜馬」が混ざり合って影響を与えたのでしょう。


1991年8月31日

ファミリーマートでお菓子を買うことにした。
とりあえず安いスナック菓子を3つくらいでいいや。
この前はホットドッグチップスとフランクフルトサンドを食べたので、
今日はスパケティサンドにでもするかと考える。その隣にはグラタンサンドもある。
それとデザートだが、久しぶりにビッグゼリーを買おう。
でかい缶に入ったビッグゼリーが一個だけ置いてあった。
手に取ってみると賞味期限は製造日より6日間で、製造日は7/28となっていた。
私は(酷い、これじゃとても食えない)と思った。もういい。

私は店を出てガンダムに乗ってホワイトベースに戻ることにした。
ガンダムで空を飛んでいると、カミーユの乗ったZが接近してきた。
カミーユは、私がコンビニに行っている間にホワイトベースが爆発してなくなったことを告げた。
私は愕然とした。私は「一人にしておいてくれ」と言い残すと、スタスタと走り去った。

A面はこれで終わりだ。
私はB面に何を入れようかと悩んだが、以前に一度借りたが録音しなかった
ポイズンのミニアルバムを入れることにした。
CDを再生させ、テープデッキの録音ボタンを押した。
このアルバムは34分なので、B面に入りきれるか心配だった。
映画が始まった。

疲れ切っているところにさらに仕事が来た。
依頼者の話によると、何でも悪霊にとりつかれた息子の魔よけをしてほしい、ということだった。
私はさっそく患者の両手両足を縛り、はりつけにした。
「お祓いを始めます」重々しく私は言った。
お祓いは夜まで続いた。

夜もふけ、はりつけにされたまま部屋に一人でいた彼は、川の方から悪霊が現れるのを感じた。
こうなったら自分でやるしかない、と念力を使って悪霊を倒した。
さらに念力で手かせ足かせをぶちやぶった。「XXX」彼は叫んだ。
それは女の名だった。彼女が現れ、ネグリジェ姿で前をはだけさせて走ってくる。
二人は抱き合ってベッドインした。
事が終わると、二人は起き上がって窓の近くに来た。
カメラワークは窓の外から二人をとらえる形だ。女のスタイルがとても素晴らしい。
しかし途中でテープが切れてしまった。
私は始めからとり直すかどうかと考えたが、あと少しでラストだからいいか、と思った。


◇コメント

うむう・・・結局これは、カセットテープに入れる曲で脳んだ、という話だったのでしょうか?
多分、この当時ファミリーマートで働いていたので、夢にもその映像が取り込めたのでしょう。
しかし、カオスな夢です。
コンビニでお菓子を買っているガンダムのパイロットから、悪霊のお祓い師、
最後は監督のように映像を見つめる第三者、と例によって色々な視点から夢を楽しんでますね。
女の名前は実際にはちゃんとあったんですが、目が覚めた時点で忘れたのでしょう。
夢で使った固有名詞はすぐに書き留めないと忘れてしまいます。
最近でも「ケポタルダ」という名の悪魔が屋根に登って人々を堕落させる夢をみました。
何なんでしょうね?


1991年9月9日

私はとある秘密組織の顧問弁護土だったが、
犯罪を犯したくはないので防衛庁の幹事長を騙して連れてゆくことにした。
そのビルの近くまで行くと、秘密組織のボスが出てきた。
ボスは「ようこそ。お待ちしていましたよ幹事長」と言って我々を出迎えた。
「なかなか大きなビルじゃないか」と幹事長はご機嫌な様子だった。
我々がビルの中に入ると、スタッフがぞろぞろと出てきた。中には小さな子供もいた。
我々が階段を登っていくと、ボスの秘書らしき男が降りてきて、
「破られるといけないので、もう…度お約束を」と言いながら
幹事長の指にエメラルドの指輪をはめた。
幹事長はすっかり気を良くして、にやけた顔で階段を登った。
私はそれを冷やかに眺めながら、(この愚か者が・・)と思っていた。

部屋に入り我々は席に着いた。
ボスは早速幹事長と契約を交わそうとした。
しかし、その前にボスは別の話を始めた。
「君のマリア像は?」
幹事長は何のことか分からずにいるようだった。ボスは声を荒らげた。
「とぼけるな!マリア像を盗んだろう。そして、君が桃太郎だ!」と言って私を指さした。
私は(これで幹事長を追い詰められる)と思い、「はい。私が桃太郎でした!」と言った。
幹事長は、はっとして「ま、まさか・・あれが・・」と口ごもった。
「ようやく気づいたか」ボスが言った。
幹事長は「では、すぐにお返しします」と言った。
ボスは「そんなことは問題ではない。死んでもらおう」と言った。
そして、カッターを振りかざした。
幹事長をはがいじめにして喉にカッターを当てた。
私は「やめて下さい」と言ったが、
ボスは狂ったようにカッターを幹事長の喉に突き刺し、上に引き抜いた。
幹事長は息絶えた。
さらにボスは私に襲いかかり、私の胸にカッターを突き刺した。私は倒れた。

…私は牢屋にいた
ふと気づくと、上からたくさんの棘付きの箱が輸入されて落ちてきた。
私は避けようとするがいくつかがぶち当たった。
私は無線を使い私の秘書を呼び出し、「すぐに来てくれ。鍵は開いている」と言った。
秘書はすぐにやってきて窓を開けた。私は外に飛び出た。
我々二人は脱出するため船へと向かった。
しかし私は何か嫌な予感がしたので、こっそりと二人の後をつけることにした。
二人は船で出発した。
後ろを見るとボスや秘書たちが船の方をじっと見ていた。
私は(やはりな)と思って、物陰に隠れながら奴らに見つからぬように海に飛び込み、
もぐって船を追いかけた。ボスの乗る追手の船が近づいてくる。
私の前の船では、元の私と秘書がまぐわっている。
私は(そんな場合じゃないだろう)と思っていると、ボスの船がミサイルを撃ってきた。
何故か私に向かって誘導してくる。
私は補足されぬように海中深く潜った。ミサイルは海面上で爆発した。
ボスはさらにミサイルを撃ってくる。
しかし何故かミサイルは全て私に向かってくる。
私は泳ぎながら体をくねらせてよけるのにひと苦労だった。
爆発が起こった。元の私の乗る船がついにミサイルにやられたのだ。
私は「元の私」にはおかまいなく、その隙にさっさと陸に上がって逃げることにした。
が、振り向くと、そこにボスがいた。
私は(ま、まずい・・)と思ったが、ボスは目を潤ませて私を抱きしめ
「心配したぞ。姉さんだけでなく妹のお前までがと…いくら兄さんが死んだからって…」と言った。
(姉さん???妹???)私は何のことかさっぱりワケが分からなかったが、
助かったからまあいいか、と思っていた。


◇コメント
顧問弁護土、マリア像、幹事長、桃太郎、ミサイル、と何の脈絡もありません。
さらに途中では私は幽体離脱だか分身だかで、二つに分かれ、
あげくの果てには「元の私」を見捨てたりしています。
それにしてもここに出てくる「ボス」とはどんな組織のボスなんでしょう?
私は妹だったのでしょうか?全てが謎です。


1991年9月19日

もうすぐクリアだった。ここは最終面だ。
どんな敵が現れるのかどきどきしながら進むと、突然目の前にハカイダーが飛び出してきた。
至近距離で我々は互いにピストルを構え、そして撃った。
私はハカイダーの頭を、ハカイダーも私の頭を撃ち抜いた。
弾は私の頭を貫通した。血が吹き出した。
(危なかった。ヘルメットがなければ即死だった…)
私はそう考えながら、地面に転がって動かないハカイダーに近づいた。
てっきり死んだものだと思ったが、ハカイダーはガバッと起き上がった。
そして、そのヘルメットの下から美しい女の姿が現れた。
私は「仲間になろう」と手を差し出した。


◇コメント
・・・普通死ぬよ、あんた。
至近距離で頭を貫通したらさ。まあ、夢ですから。
しかし、美しい女が現れるや否や手をさしのべるなんて、
夢の中の「私」はとても率直ですねえ、まったく。

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