新世代
女性ヴォーカルメタル



オランダのThe GatheringWITHIN TEMPTATIONの登場以降、女性ヴォーカルをフロントにしたバンドは世界中で増えてゆき
EVANESCENCEのブレイクと、NIGHTWISHの登場で、フィメールメタルのムーブにはさらに拍車がかかることになります。
そして現在では、ヘヴィロック、ゴシック、シンフォニックメタルを問わず、数多くの女性ヴォーカル系バンドが登場し、
ジャンルのボーダーレス化をうながしながら、独自の深化をとげてゆきます。
ここでは、近年の作品を中心に、魅力的な女性ヴォーカルを聴かせてくれるアルバムを集めてみました。

                                                 緑川 とうせい


*フィメール・シンフォニックメタル系

NIGHTWISHDark Passion Play
フィンランドのシンフォニックメタルバンド、ナイトウィッシュの6th。2007作
ターヤの脱退にともない、新Voに元ALYSON AVENUEアネット女史を迎えて作られたアルバム。
のっけからなんと14分という大曲だが、これまで通りのシンフォニックかつモダンなアレンジで、
起伏に富んだアレンジが光る。アネットの歌声は、さして個性的でないフラットな印象だが、
その分歌メインだった今までよりも、楽曲そのものが立って聴こえるようになった。
ヘヴィな曲はかなりヘヴィになり、普通にメロディアスでHR的な曲や、トラッド風味の曲など、
むしろオペラ声の呪縛から解放されたかのような、これまでにない曲調の幅が楽しめる。
シンフォニック度・・8 オペラティック度・・7 アネット度・・8 総合・・8
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WITHIN TEMPTATION「THE SILENT FORCE」
オランダのゴシックメタルバンド、ウィズイン・テンプテーションの3rd。2004作
サウンドはシンフォニックな音の厚みが増して、このバンドの魅力であるメロディも充実、
曲ごとの盛り上げ方、アレンジの質は、その辺の似た者ゴシックバンドとはやはり格が違う。
バックの大仰なコーラス、オーケストラが音の荘厳さと説得力を付加しているが
大前提となるのはシャロン嬢のヴォーカリストとしてのこの力量あってのもの。
しっとりとし美しく、ときに妖艶に、ときに清艶に聴かせるその声の魅力は
前作よりもさらにワンランクアップしている。女性Voゴシックファンは全員聴くべし。
シンフォニック度・・9 ゴシック度・・8 シャロン嬢・・10 総合・・9
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Leaves' Eyes「Njord」
ノルウェーのシンフォニック・ゴシックメタルバンド、リーヴズ・アイズの3rd。2009作
リブ・クリスティン嬢の美しい歌唱と、美麗なシンフォニック・ゴシックサウンドで、
適度にモダンにアレンジされた楽曲は、ノルディックの涼やかな土着性とともに、
厚みのあるシンセワークとしっとりとした叙情美を含んでいて、じつに壮麗だ。
WITHIN TEMPTATIONの北欧版ともいうべき音楽性は、本作でさらなるダイナミックな
メジャー感も出てきた。個人的にはこうなるともはやデス声は無用にも思えるが、
リブ嬢のなよやかな歌声を引き立ててるのも確か。アコースティカルな風味を活かした曲や
“Scarborough Fair”のカヴァーなどもハマっている。シンフォニックゴシックの北からの回答。
シンフォニック度・・8 壮麗度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8.5
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EPICA「Requiem For The Indifferent」
オランダのシンフォニックメタル、エピカの2012年作
ゴシック的な耽美さとクラシカルで荘厳な世界観でファンも多いこのバンド、
本作も従来通り、シンフォニックなアレンジや壮麗なクワイアは健在で、
シモーネ嬢の歌声とともに、デスヴォイスを含めたモダンなヘヴィさで聴かせる。
オーケストラルな荘厳さは、いくぶん抑えられ、むしろ凝縮されてシンプルな聴き心地で、
静かなパートでの美しい歌声が引き立ち、ゴシックメタルとしての雰囲気が戻ってきた。
8分、9分という大曲を構築するセンスもさすがで、バンドとして円熟の域に入ったと思わせる力作だ。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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DELAIN「April Rain 」
オランダのゴシックメタルバンド、ディレインの2009作
WITHIN TEMPTATIONのシンセ奏者を中心に結成されたこのバンド、
若干21歳のシャルロット嬢の歌唱は格段にその表現力を増し、
シンフォニックなシンセをバックに美しくも艶めいた歌声を聴かせてくれる。
曲によっては、最近のヴィズインよりもウィズインらしい雰囲気のものもあって、
このフィメールゴシックの王道たるサウンドは多くのファンを得るだろう。
メロディと叙情性の点でも、ウィズイン、エピカ、リーヴズ・アイズに匹敵できる作品だ。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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EDENBRIDGE「Solitaire」
オーストリアのシンフォニックメタルバンド、エデンブリッジの2010年作
すでにデビューから10年、名実共にフィメール・シンフォニックメタルを代表するバンドとなった。
壮麗なオーケストレーションから幕を上げる本作も、これまで通りのきらびやかなサウンドで、
サビーネ嬢の美しい歌唱を中心に聴かせる、耳心地の良い女性声シンフォメタルが詰まっている。
楽曲アレンジにはバンドとしての円熟と、自信に満ちた力強さと余裕を漂わせていて、
美麗にしてクラシカルな優雅さは、かつてのNightwishのような輝きを放っている。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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XANDRIANeverworld's End
ドイツのシンフォニツク・ゴシックメタル、キサンドリアの2012年作
2003年にデビューしてから、シンフォニックな女性Voゴシックメタルサウンドで人気を呼び、
すでに中堅というべきこのバンド、5作目となる本作ではヴォーカルが交代している。
新Vo、マヌエラ嬢の歌声は元Nightwishのターヤを思わせるオペラティックなソプラノで、
シンセによる壮麗なオーケストレーションとともに美しく楽曲を彩っている。
ゴシックメタル的な耽美さよりもシンフォニックな美麗さが前に出ており、
Nightwishタイプの高品質作品というべき内容である。ラストの9分の大曲も素晴らしい。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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LUNATICA 「New Shores」
スイスのシンフォニックメタルバンド、ルナティカの2009作
女性ヴォーカルフロントのシンフォニックメタルバンドとして、
NightwishEDENBRIDGEに次ぐ存在として期待されるバンドの4作目。
アンドレア嬢の清涼な歌声をを中心に、美しいシンセワークと、
これまで以上に繊細なアレンジが光る、完成度の高い作品だ。
メタリックなヘヴィさは控えめに、あくまで女性Voバンドとしてのたおやかな質感をメインに
じっくりと聴かせる曲が多く、やや中途半端に思えた前作に比べて方向性がはっきりした。
シンフォニック度・・8 たおやか優美度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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Amberian Dawn 「The Clouds Of Northland Thunder」
フィンランドのシンフォニックメタルバンド、アンベリアン・ドーンの2nd。2009作
デビュー作はNightwishタイプのバンドとしてはなかなか高品質な作品であったが、
楽曲にはまだまだ浅薄さが感じられた。本作は確実に成長を聴かせる力作となった。
女性Vo、ヘイディ嬢のオペラティックな歌声を乗せてクサメロで疾走する様は、
台湾のSeraphimあたりを思わせつつ、EDENBRIDGE的なやわらかさも感じられる。
楽曲的にまだ物足りない部分はあるものの、今作ではメロディの聴かせ所をしっかりと押さえていて、
聴き手を高揚させるサウンドの説得力も生まれつつある。今後にさらに期待したいバンドになった。
シンフォニック度・・8 クサメロ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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ARVENMusic Of Light
ドイツのシンフォニックメタルユニット、アルヴェンの2011年作
ドラム以外は全員女性によるユニットで、美しい女性ヴォーカルの歌声で
優雅に聴かせるサウンドは、ヘヴィさよりもしっとりとやわらかな質感が前に出ている。
ヴァイオリンやチェロ、フルートなどの音色も入ったケルティックな雰囲気もあり、
ジャケなどのイメージも含めて「メタル版ケルティックウーマン」という感じもある。
メタル的な激しさやインパクトはあまりないが、優しく楽しめる女性ヴォーカル作品だ。
シンフォニック度・・8 メタル度・・6 女性Vo度・・8 総合・・8
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DAWN OF DESTINY「Rebellion In Heaven」
ドイツのシンフォニックメタルバンド、ドーン・オブ・デスティニーの2nd。2008作
EDENBRIDGEあたりを思わせる美しい女性ヴォーカルの歌声を乗せ、
意外と力強くに疾走するスタイルで、1stを聴いたときはなかなか新鮮に感じたが、
本作も同路線。適度にシンフォニックなシンセとモダンさを取り入れたアレンジで、
ジャーマンメタル的なパワフルなバンドサウンドと繊細な女性声とのコントラストで聴かせる。
曲がやや似たりよったりで、もうひとつ突き抜けたドラマティックさが欲しい気はするが
質の高さは保証付き。フィメールVoのシンフォメタルファンなら満足のアルバムだろう。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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Coronatus 「Porta Obscura
ドイツのシンフォニックメタルバンド、コロナタスの2nd。2008作
二人の女性ヴォーカルの歌声を中心に聴かせる、壮麗なシンフォメタルサウンド。
ドイツ語で歌われるオペラティックなソプラノヴォイスがとても素晴らしく、
シンセによるオーケストレーションと、適度にヘヴィでモダンなメタルサウンドが融合、
かつてのNIGHTWISHをよりクラシカルにしたかのような質感で、美しく優雅に聴かせる。
女性Vo二人の声質がそれぞれに可憐さと、伸びやかなソプラノという違いがあるので
歌声が単調にならないのもよろしい。これは女性声シンフォニック・クラシカルメタルの新境地。
シンフォニック度・・8 オペラティック度・・9 女性Vo度・・9 総合・・8
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VOICES OF DESTINY「Power Dive」
ドイツのシンフォニックメタルバンド、ヴォイセズ・オブ・ディスティニーの2012年作
前作はEPICAを思わせるようななかなかの好作であったが、本作もシンフォニックな美麗さに
コンセプト的な物語性も加わったような高品質なサウンドだ。美しい女性ヴォーカルの歌声に
ときにデスヴォイスを含んだ激しさも同居させながら、モダンなシンフォニックメタルを展開してゆく。
マイケ嬢の歌唱の表現力も上ったことで、ドラマティックな聴き心地は前作以上で
ゴシックメタル的な耽美な雰囲気もあるので、EPICAなどのファンでも充分楽しめるだろう。
あとはメロディや楽曲そのものの魅力が上れば、一線級バンドと肩を並べる存在になれるだろう。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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Visions Of Atlantis「Delta」
オーストリアのシンフォメタルバンド、ヴィジョンズ・オブ・アトランティスの2011年作
EDENBRIDGESERENITYとともにオーストリアのシンフォニックメタルを牽引するこのバンド、
今作も男女ヴォーカルの歌声で美麗に聴かせるシンフォニックなサウンド。
これまで以上にギターがクサメロを奏でたり、楽曲の疾走感が増して全体的なメリハリがついたことで
ずいぶんダイナミックになったという印象。女性Voは新たにまた交代していて、マキシ嬢の歌声は、
前の二人のようなオペラティックな唱法とは異なるので、Nightwish的なイメージからはやや離れたか。
モダンなメタリックさと優雅な美しさのパランスもよく、クオリティ的にもEDENBRIDGEに匹敵するレベルにきた。
シンフォニック度・・8 メロディアス度・・8 女性Vo度・・7 総合・・8
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PYTHIA「THE SERPENT'S CURSE」
イギリスのシンフォニックメタル、ピーシャの2012年作

Nightwishタイプのサウンドであったデビュー作に続く本作は、激しい疾走感を含みながら
オペラティックな女性ヴォーカルの歌声を引き立たせた、力強いサウンドに仕上がった。
美麗なシンセアレンジとキャッチーなメロディでの疾走感はむしろSONATA ARCTICA的で
メロスピファンにも楽しめるだろうし、エミリー嬢の美しい歌声も前作以上に表現力を増した。
WITHIN TEMPTATIONを思わせるようなゴシックメタル風の曲もあり、バンドとしての個性はともかく、
アレンジの質と音の説得力が上ったことは確かだろう。
シンフォニック度・・8 メロスピ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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WILDPATH 「NON OMNIS MORIAR」
フランスのシンフォニックメタルバンド、ワイルドパスの2nd。2009作
前作はややB級臭いサウンドであったが、今作は壮麗なイントロから期待させる。
美しい女性ヴォーカルの歌声でシンフォニックなシンセととも疾走するスタイルは、
EDENBRIDGEあたりに接近したような印象で、じつに優美なサウンドだ。
楽曲面でのアレンジの質が向上したことで、クサメロがより引き立つようになった。
コーラス入りで盛り上がるところなどは、RHAPSODYにも通じるファンタジックな世界観もあり、
クラシカルなシンセワークを軸に、新加入のマルジョレーヌ嬢の優雅な歌唱が響きわたる。
あまり期待していなかっただけに、これは予想外の好盤。女性Voシンフォメタル好きはぜひ。
シンフォニック度・・8 女性Vo度・・8 優美度・・9 総合・・8
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SKYLARK 「Divine Gate Part3 The Last Gate」
イタリアのメロスピバンド、スカイラークのラストアルバム。2007作
今作はタイトル通り、彼らの最高傑作である「Divine Gate」シリーズの最終章。
内容的にもこれまでの集大成ともいうべき、渾身のドラマティックさと疾走感に満ちあふれており、
「これだよ、これ!」と膝を叩くに足るサウンドだ。キアラ嬢の歌声にはメタル的な力強さはないものの、
物語的なロマンティックさに彩られた楽曲は、キャッチーかつきらびやかな美しさに溢れている。
キアラの歌うシンフォニックなバラード曲に胸キュンしてしまう自分は、正直なメロスパー(笑)
メロディアス度・・8 疾走度・・8 ロマンティック度・・10 総合・・8
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Ancient Bards「Soulless Child」
イタリアのシンフォニックメタル、エインシェント・バーズの2011年作
前作もクサメロ+シンフォニックという感じで、初期DARK MOORばりの好作であったが、
本作も壮麗なイントロから、RHAPSODYばりのクワイヤとともにファンタジックな
シンフォニックメタルが展開される。いくぶん垢抜けない女性ヴォーカルの歌声に
少々のB級っぽさも残っているものの、美麗なシンセアレンジとクサメロを含んだ雰囲気は、
好き者にはたまらないサウンドになっている。メロディ自体にはさして新鮮さはないので
正直これでファビオが歌えばRHAPSODYになるし、エリサが歌えばDARK MOORになりそうだ。
壮大な世界観では前作以上の力作ながら、個性という点ではまだまだこれからだと思う。
シンフォニック度・・8 ファンタジック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・8
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DOTMA「Sleep paralyses」
フィンランドのシンフォニックメタルバンド、ドトマの2011年作
Nightwishの登場以降、女性Voのシンフォニックメタルは続々と登場しているが、
このバンドも美声のソプラノシンガーをフロントにした壮麗なサウンドをやっている。
シンセによるシンフォニックな広がりと、北欧らしいトラディショナルなメロディを盛り込んだ楽曲は
なかなか質が高く、ヨハンナ嬢の歌声はいくぶん線が細いものの、その分繊細なソプラノで魅了する。
AMBERIAN DWANThaurorodのメンバーなども関わったということもあり、満を持してのデビュー作であろう。
MOONSORROWあたりを思わせるゆったりとした重厚さも含め、世界観の強度という点でも確固たる美意識を感じる。
シンフォニック度・・8 北欧度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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EBONY ARK 「DECODER」
スペインのシンフォニックメタルバンド、エボニー・アークの2005作
ややダークでゴシック色もあるシンフォニックなサウンドに、
NIGHTWISHのターヤを思わせるオペラティックな女性Voが歌を乗せる。
ツインギターにキーボードで音には厚みがあり、楽曲の方も緩急がついていて
プログレメタル的な要素もあり、新人にしてはなかなかアレンジ力もあるので安心して聴ける。
荘厳なコーラスやミステリアスな雰囲気にはTHERIONあたりを思わせるものもある。
これでVoのベアトリス嬢の歌唱に説得力が増せば、さらなるクオリティアップが期待出来るだろう。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・8
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SHIVA「The Curse of the Gift」
スウェーデンの女性Voメタルバンド、シヴァの3rd。2006作
2ndまでは正統派のメタルサウンドだったのだが、本作ではギターがぐっとヘヴィになり、
表現力のある女性ヴォーカルで聴かせるサウンドは、シンフォニックなシンセとともに
ゴシックメタル的な妖艶な雰囲気をかもし出すようになった。美麗かつヘヴィで適度にモダン…
なんとなくNIGHTWISHの近作にも通じる質感で、全体的に薄暗さが増し、
メロハー寄りだった前作よりも深みのある世界観を聴かせてくれます。
まさかこの方向で来るとは嬉しい驚き。女声ゴシック風メロディックメタルの力作です。
メロディアス度・・8 ゴシック的重厚度・・8 女性Vo度・・9 総合・・8
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BEAUTIFUL SIN 「THE UNEXPECTED」
MASTERPLANのウリ・カッシュによる、ビューティフル・シンの2006作
シンセ入りのモダンなメタルサウンドに、パワフルな女性ヴォーカルの歌声でドラマティックに聴かせる。
ミドルテンポ主体で、むしろメロパワというよりはややゴシック的な薄暗さもあって、
そこが気に入れば非常に楽しめるアルバムだ。メロディアスなギターフレーズに、
美しいシンセワークが合わさって、重厚な雰囲気をかもし出しながら、
マギャリー嬢の美しくも芯のあるヴォーカルがサウンドに彩りを与えている。
ウリ・カッシュという名前を抜きにしても、質の高い女性Voメタルとして勧められる。
メロディアス度・・8 重厚度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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Magica Hereafter
ルーマニアのシンフォニックメタルバンド、マジッカの3rd。2007作
美しい女性ヴォーカルで聴かせるEDENBRIDGEタイプのサウンド。
過去作は未聴だが、ギターにからむクラシカルなシンセワークといいシンフォニックで壮麗なサウンドは
なかなかどうして質が高い。初期のNIGHTWISHを東欧風にしたという感じもあり、
アナ嬢の少しクセのある歌い方とともに、適度なイモ臭さもむしろ味になっている。
楽曲自体には目新しい部分はないものの、女性声メタル好きならば楽しめる出来だ。
そして母国語で歌われるボーナストラック曲の美しさは絶品。
シンフォニック度・・8 疾走度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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IDEAS 「Fonix / Phoenix」
ハンガリーのシンフォニックメタルバンド、イデアスのアルバム。2008作
一聴してサウンド的な力強さが出て、それとともに女性ヴォーカル、カタ嬢の歌声にも
しっとりとした表現力がついた。それによってNightwishEDENBRIDGE的である楽曲に、
いっそうの華麗さと説得力が生まれ、上記バンドに引けをとらないくらいの音になってきている。
なお、本作は英語バージョンとハンガリー語バージョンの2枚組み仕様となっていて、
やはり母国語の方が異国的な雰囲気がして楽しめる。女性声シンフォメタル好きはぜひ。
シンフォニック度・・8 女性Vo度・・8 楽曲・・7 総合・・8
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FORGOTTEN TALES「ALL THE SINNERS」
カナダの女性Voシンフォニックメタルバンド、フォーゴットゥン・テールズの2nd。2004年作
2001年のデビュー作に続く本作では、いくぶんメタリックな質感が増して音が骨太になってきた。
一聴して、GAMMA RAYの曲を女性が歌っているというようなジャーマンメタル風味もありつつ、
中世の魔女狩りをモチーフにした組曲的なコンセプトで、随所にクラシカルなメロディを配したり、
時にシンフォニックに、ときにメロスピ的に疾走したりと、作品としての密度はなかなか濃い。
全体的には垢抜けないB級っぽさが味わいになっていて、微笑ましく楽しめるファンタジックメタルだ。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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SERAPHIM/六翼天使 「AI/愛」
台湾のメロディックメタルバンド、セラフィムの3rd。2004作
美声の女性Voに、疾走メタルという組み合わせで、過去の2作もけっこ う話題になっていた。
続くこの本作も基本路線は同じ。STRATOVARIUS風に疾走し、NIGHTWISH風にシンフォニックで
時折CHILDREN OF BODOM風のメロデス風味もあるという、いわば美味しいとこどりサウンド。
5分以上の曲が多く、展開も多いので1曲ごとの印象が薄いのも相変わらずだし、
バタバタとせわしなく、ややリズム感の悪いドラムが時々耳障りなので、今後の改善ポイントか。
尚、女性Voパイ嬢はこのアルバムを最後に脱退、現在はさらに美人なクイン嬢が加入している。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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IRONICA 「Vivere」
フィンランドの女性Voメロディックメタルバンド、アイロニカの2nd。2009作
前作はメロスピやメロデス、さらにはゴシックメタル風味までも取り入れた、
質は高いがやや雑多な印象という作品であったが、本作もチルボド風味のヘヴィかつ
シンフォニックなサウンドに、エリナ・アイロン嬢の表現豊かな歌声で聴かせるスタイルだ。
直線的なリズムとモダンなアレンジの仕方は、いかにも今の若手バンドの音であるが、
前作よりもストレートな曲調になり、シンフォニックなヘヴィメタルに焦点が当たってきたぶん、
より多くのリスナーを惹きつけるだろう。きらきらとしたシンセワークと女性ヴォーカルの歌声は、
あるいはNightwishのヘヴィ版ともいえるかもしれない。個人的にはコア風味のヘヴィさは苦手だが。
シンフォニック度・・8 モダンヘヴィ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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SISTER SINTrue Sound Of The Underground」
スウェーデンのメタルバンド、シスター・シンの2010年作
ハスキーな女性ヴォーカルの歌声でパワフルに聴かせる正統派のサウンドは、
前作以上に楽曲としてのまとまりと、説得力を付加した力強さが感じられる。
リヴ嬢の歌声は元祖メタルクイーンDOROを彷彿とさせる姐御的な迫力があり、
いかにも正統的なギターサウンドとともに、古き良き80年代テイストとモダンさが
上手く合わさったスタイルは、多くのリスナーに受け入れられるロックとしての普遍性もある。
メロディアス度・・7 正統派度・・8 パワフル女性Vo度・・8 総合・・8
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FartherpaintLose Control」
イタリアのプログレメタルバンド、ファーザーペイントの2008年作
女性ヴォーカルを含む5人組で、一聴してDREAM THEATERからの影響を感じさせる曲調に
打ち込みを取り入れたピコピコ系のデジタリィなシンセアレンジを加えたというサウンド。
演奏自体はかなりテクニカルで、ギターにしろドラムにしろ演奏力は抜群なのだが、
そこに女性ヴォーカルが加わると、やわらかな優雅さが前に出てきて、お洒落なモダンさが支配する。
メタルっぽくない軽やかさが逆に個性にもなっていて、個人的には全然アリです。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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RossometileTerrenica
イタリアの女性Vo(プログレ)メタルバンド、ロッソメティレの2009年作
憂いを含んだ女性ヴォーカルの歌声に、シンセを含んだシンフォニックなアレンジ、
適度にメタリックなギターはヘヴィすぎず、ゴシックメタル的なプログレという雰囲気もある。
メランコリックな叙情性とイタリア語の歌唱が良い感じでマッチしていてとても聴き心地がいい。
メロウなフレーズを奏でるギターのセンスも相当なもので、演奏にローカルなマイナー臭さはまったくない。
プログレとメタル、ゴシックの境目をゆくような作風がなかなか絶妙で、今後が楽しみな逸材だ。
シンフォニック度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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MATTSSONDream Child
フィンランドのギタリスト、ラーズ・エリック・マットソンの2008年作
80年代から活動する様式美系のギタリストであるが、イングヴェイなどに比して知名度はまったく低い。
個人的にはCONDITION REDなどのProgMetal風の作品が印象深いが、本作は女性Voをフロントにした
シンフォニックなサウンドをやっている。美しいストリングスに艶めいた女性ヴォーカルの歌声で、
しっとりと聴かせる作風は、NightwishWITHIN TEMPTATIONなどのファンでも楽しめそう。
随所にマットソンらしいクラシカルなギターフレーズを織り込みつつ、プログレ風味もいくぶんあって、
個人的には問題なく楽しめるが、メタルとして聴くにはややインパクトが弱いかも。女性Voファンはどうぞ。
シンフォニック度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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Dark Prophecy「Judgement Day」
ロシアのシンフォニックメタル、ダーク・プロフェシーの2008年作
シンセをバックにツインギターの流麗なフレーズと、女性ヴォーカルの歌声を乗せて疾走、
シンフォニックなアレンジといくぶんダークな世界観でパワフルに聴かせるサウンド。
母国語の歌声はいかにも辺境的ながら、歌メロのメロディアスさやギターのクサメロなどで
初期のDARK MOORを思わせる聴き心地がある。ファンタジックで壮麗な世界観と濃密な作風で
作品としてのクオリティもなかなか高い。CATHARSISに続いて期待のバンドがロシアから現れた。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8



◆フィメール・ゴシックメタル系

AFTER FOREVER
オランダのゴシックメタルバンド、アフター・フォーエヴァーの5th。2007年作
初期の耽美なゴシック世界から、しだいにモダンなアレンジにシフトし、
今作ではセルフタイトルを冠したことからも、いわばバンドの集大成的な内容といえる。
彼らの特徴であるシンフォニックかつダイナミックなオーケストラルなアレンジは健在で、
前作でのモダンさを残しつつも、重厚でメタリックな味わいをしっかり感じさせてくれる。
それにともないフロール嬢のヴォーカルはいよいよオペラティックな説得力を増し、
かつてのNIGHTWISHのターヤ並みの存在感を放っている。音の厚みと壮麗な美しさで聴かせる、
シンフォニックゴシックメタルの傑作アルバム。本作を最後にバンドは解散。
シンフォニック度・・9 壮麗度・・9 女性Vo度・・9 総合・・8.5
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SIRENIA「The 13th Floor」
ノルウェーのゴシックメタルバンド、シレニアの2009作
もともとはTRISTANIAが分派してできたバンドなのだが、毎作の質の高さで
すでに本家を上回っているともいえる。今作でもまた女性Voが交代しているが、ヘヴィメタリックな重厚さと
適度なモダンさを同居させ、そこにシンフォニックな美しさを加えて聴かせる質の高いアルバムだ。
新Vo、アイリン嬢の可憐な歌声は、WITHIN TEMPTATIONなどのファンにも受けるだろうし、
荘厳なコーラスや効果的に絡むデスヴォイスなどもいいアクセントになっている。
ドラマティックな重厚さとやわらかな聴きやすさのバランスがよく、ゴシックメタル初心者にも勧められる。
メロディアス度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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Midnattsol「Metamorphosis Melody」
ノルウェーのゴシックメタルバンド、ミッドナットソルの2011年作
やわらかな女性ヴォーカルの歌声と美麗なシンフォニックアレンジ、
そして北欧的な土着感のあるギターフレーズで聴かせるサウンドは、
本作でいっそう叙情的になり、適度なヘヴィさを保ったバランス感が見事。
リブ・クリスティの妹としても知られるカルメン嬢の歌声はずいぶんと表現力を増し
ファンタジックで幻想的な楽曲を美しく彩っている。ツインギターのメロディも効果的で
3作目にして先輩のLeaves' Eyesにも負けぬだけの作品を作り上げた。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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IMPERIASecret Passion
ノルウェーのゴシックメタルバンド、インペリアの2011年作
このバンドとしては3作目であるが、Voのヘレナ嬢TRAIL OF TEARSの初代Voでもあり、
その活動暦は優に10年以上。本作においても堂々たるその妖艶なる歌声で、
シンフォニックなゴシックメタルを聴かせてくれる。この手のバンドにしては楽曲は激しめで、
美麗なシンセとギターのメロディアスなフレーズを乗せて、ときに疾走したりもする。
サウンドの説得力も素晴らしい。同郷のSIRENIALeaves' Eyesにも引けをとらない力作だ。
シンフォニック度・・8 耽美度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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For Selena And Sin「Primrose Path」
フィンランドのゴシックメタルバンド、フォー・セレナ・アンド・シンの2009年作
女性Voにシンセを含む6人組で、適度にモダンさのあるゴシックメタルサウンド。
ツインギターのヘヴィなリフに美しいシンセが合わさった演奏には音の厚みもあり、
実力のある女性ヴォーカルの伸びやかな歌声は、AFTER FOREVERあたりを思わせる。
楽曲の構築力と世界観、歌唱力を含めた説得力あるサウンドが見事。堂々たる力作である。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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The Murder Of My Sweet「Bye Bye Lullaby
スウェーデンのゴシックメタル、ザ・マーダー・オヴ・マイ・スウィートの2012年作
サスペンス映画的なドラマ性をメタルに融合させた、シネマティックメタルを標榜するこのバンド、
適度にモダンなヘヴィさとゴシック的な耽美性も有したサウンドは、本作でも同路線。
紅一点、アンジェリカ嬢の歌声は、艶めいた美しさとけだるげな女優めいた表現力で、
バックのシンフォニックなアレンジとともにドラマ性のあるサウンドを構築してゆく。
メロディアスなフックも多く、ウィズインやエヴァにも負けないクオリティの好作品だ。
メロディック度・・8 ゴシック度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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Stream of Passion「Darker Days」
オランダのゴシックメタルバンド、ストリーム・オヴ・パッションの2011年作
AYREONのアンソニー・ルカッセンによるバンドとしてスタートし、これが3作目となる。
ルカッセンの手を離れた前作は、良くも悪くも普通のゴシックメタルという出来であったが、
今作ではシンフォニックな美麗さとクラシカルで耽美な世界観が、より強固になって聴こえてくる。
ヴァイオリンも弾きこなすマルセラ嬢の歌声は、以前にも増してしっとりとした表現力がついてきて、
はかなげな叙情美とともに、音の説得力をぐっと高めている。ウィズインがメジャー化したいまとなっては、
オランダのゴシックメタルを引っ張るくらいの存在になっていってもらいたい。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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NEMESEAQuiet Resistance
オランダのゴシックメタル、ネメシーの2011年作
2004年にデビューしてからこれが3作目となる。デジタル色もあるモダンなシンセアレンジに、
表現力ある女性ヴォーカルの歌声で聴かせる、ゴシック風味のロックサウンド。
3、4分台の楽曲はシンプルであるが、フックのあるキャッチーなメロディには
メジャーなポップフィーリングがあって、大衆受けしそうな堂々たる雰囲気だ。
曲によってはWITHIN TEMPTATIONばりの質感で、ゴシメタ好きにも楽しめる。
EVANESCENCELACUNA COILが好きならばチェックして損はないだろう。
メロディアス度・・8 ゴシックロック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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The Gathering「West Pole」
オランダのゴシックメタルバンド、ギャザリングの2009作
看板であったヴォーカルのアネク・ヴァン・ガースバーゲンが脱退してから最初のアルバム。
新ヴォーカルはOCTAVIA SPERATIで歌っていたSilje Wergeland嬢で、
そのやわらかみのある歌声は、前任のアネク以上にアンビエントな雰囲気をかもしだしている。
曲調はゴシック的な暗さよりも、メロディアスな叙情ロックという趣が強く、
シンプルな音作りとともに、これまで以上に耳触りのよいメジャー感がある。
メタリックな要素はほぼ皆無だが、しっとりとした女性声ロックとしてのんびりと楽しめる。
メロディアス度・・8 ゴシック度・・6 女性Vo度・・8 総合・・8
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AUTUMNCold Comfort」
オランダのゴシックメタルバンド、オータムの2011年作
前2作は女性ヴォーカルの歌声とシンフォニックな美麗さの好作であったが、
今作では女性Voをメインにアンニュイなけだるさが強まった作風で、ゴシックというよりは
むしろポーランド系のバンドのような薄暗いシンフォニックロックサウンドである。
たゆたうような美しさはとても耳心地がよく、メタルとして聴かなければとても楽しめる。
しっとり女性声ロックとして、メタル度を減らした頃のThe Gatheringなどが好きならばいかが。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・6 女性Vo度・・8 総合・・8
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Kingfisher Sky「Hallway of Dreams」
オランダのメロディック(ゴシック)メタルバンド、キングフィッシャー・スカイの2008作
WITHIN TEMPTATIONのDrらが結成したバンドで、女性ヴォーカルの歌声をメインに、
適度にメタリックなギターと、美しいシンセワークで聴かせるサウンド。
曲は3〜4分台が中心で、比較的コンパクトで聴きやすいが、その反面、
ドラマティックな高揚感を感じるまでには至らず、いくぶん物足りなさもある。
ゴシックメタルというほどのダークな雰囲気はなく、後期のTHE GATHERINGなどと同様に
浮遊感のある女性Voメロディックロックとして楽しむ方がいいだろう。画像は日本盤のジャケ。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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Good Things EndOut of Nowhere」
オランダのゴシックメタルバンド、グッド・シングス・エンドの2008作
WITHIN TEMPTATIONなどを手がけたOscar Hollemanがプロデュースする新人で、
サウンドは表現力豊かな女性ヴォーカルを中心に、適度にヘヴィでメランコリック、
そして、ときにWITHIN TEMPTATIONを思わせるシンフォニックなアレンジもある。
聴きやすくメロディアスな楽曲は、反面、このバンドならではの個性はまだ薄いのだが、
女性Voの素晴らしい歌唱の説得力で、堂々たるクオリティの作品に仕上がっている。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・9 総合・・8
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Silent Stream of Godless Elegy「Navaz」
チェコのゴシックメタルバンド、サイレント・ストリーム・オブ・ゴッドレス・エレジーの2011年作
男女ツインヴォーカルに、ヴァイオリン奏者などを含む7人編成。おそらく6年ぶりとなる5作目で、
これがまた素晴らしい出来。トラディショナルな土着性を盛り込んだシリアスな世界観で、
単なるゴシックメタルという枠にはとどまらない懐の広いサウンドを展開している。
大人の魅力をたたえた女性ヴォーカルの歌声に、クラシカルなヴァイオリンの音色、
どこかアカデミックな格調高さも覗かせた、優雅でありながら尖ったセンスが素晴らしい。
クラシカル度・・8 ゴシック度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8.5
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AVA INFERIOnyx」
ポルトガルのゴシックメタルバンド、アヴァ・インフェリの4th。2011年作
女性ヴォーカル歌声を中心に、薄暗いゴシックメタルサウンドを聴かせるこのバンド、
本作もドゥーミィなギターリフでヘヴィな不穏さをかも出しつつ、カルメン嬢のヴォーカルは
ときに魔女のような妖しさで、耽美でシアトリカルな世界観を描き出している。
詠唱的な男性コーラスも加わって、楽曲にはOPETHあたりに通じるセンスも感じさせ、
美しいシンフォニック性と重厚さ、そして神秘的でミステリアスなスケール感が魅力的だ。
ミステリアス度・・9 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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BRAVE「Monuments」
アメリカのフィメール・メタルバンド、ブレイブの2008作
2002年に出ていたアルバム「SEARCHING FOR THE SUN」は、
ケルティックなメロディで聴かせる絶品の女性ヴォーカルものであったが、
まだ活動を続けていたようで嬉しいかぎり。ぽちゃ系女性Vo、ミッチェル嬢
素晴らしい歌声を中心に聴かせるサウンドは今作も不変で、ゴシックメタルというよりは
もっと聴きやすいキャッチーな雰囲気だ。今作ではヴァイオリン奏者がメンバーに加わり、
ケルト的な要素に艶やかな音色が加わって、じつに美麗なサウンドである。シンセとギター、
そしてヴァイオリンの重なりでシンフォニックな厚みも増した。美しく優雅に聴かせる傑作。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・7 女性Vo度・・9 総合・・8
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Todesbonden「Sleep Now, Quiet Forest」
アメリカのゴシックメタルバンドト、トデスボンデンの2008作
AUTUMN TEARSやRAIN FELL WITHINにも参加していたラウリー嬢擁するバンド、
ジャケもなかなかいい感じだが、サウンドの方もしっとりとしたピアノとシンセ、
そして美声のソプラノヴォーカルで聴かせる質の高いゴシックメタルだ。
メロディにはアメリカのバンドとは思えぬような土着的な雰囲気もあり、
むしろフィンランドなどを思わせるメランコリックな叙情美がよい。
また、アコースティカルなトラッド色もなかなか本格的に取り入れていている。
メロディアス度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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LYRIEL「Paranoid Circus」
ドイツのフォーク・ゴシックメタルバンド、リリエルの2010作
前作「Autumntales」はフォーキーな素朴さと可憐な女性Voで聴かせる、じつに美しい作品であったが、
3作目となる本作は、いくぶんモダンなヘヴィさが増しており、前作までの土着的な雰囲気は薄れている。
キュートな女性ヴォーカルの歌声をメインに、シンフォニックなアレンジとほのかに感じさせるフォーキーな感触や
クラシカルなヴァイオリンやチェロの響きなどは依然として美しく、架空のサーカスをテーマにした幻想的な世界観が楽しめる。
むしろ一般的には、叙情的なゴシックメタルとして聴きやすくなったと言えるかもしれない。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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AKINWay Things End」
フランスのゴシックメタルバンド、アキンの2011年作
フルアルバムとしてはなんと10年ぶりとなる2作目。サウンドの方はメタル色は薄まり
2003年のミニアルバムの延長上と言える、モダンでプログレ的なアプローチが強まった。
艶やかなストリングスの音色も美しく、クラシカルでお洒落なゴシックロックという趣で、
キュートな女性ヴォーカルの歌声とともに、アンニュイな叙情を表現している。
ゴシックメタルというよりも、むしろPaatosWHITE WILLOWなど、
プログレ方面の女性Vo好きリスナーにもアピールする内容だろう。
クラシカル度・・8 ゴシック度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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Madder Mortem 「Eight Ways」
ノルウェーのゴシックメタルバンド、マダー・モーテムの5th。2009年作
正直、前作を聴いたときにはヘタウマのゴシックという程度の認識だったのだが、
今作ではアヴァンギャルドな要素と、女性ヴォーカルで聴かせるアンニュイな耽美さが融合、
結果としてプログレッシブな質感が強まり、かなり面白いサウンドになっている。
ヘヴィなギターリフに、ときにヒステリックにもなる女性声、それでいてしっとりとした歌声は
どこか薄暗いけだるげな雰囲気をかもしだしていて、優雅さと荒々しさが同居しているという感じか。
ゴシックというよりは、むしろ女性声の北欧プログレ的にも楽しめる。これは気に入った。
メロディアス度・・7 耽美度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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Diabulus In MusicaSecrets」
スペインのシンフォニック・ゴシックメタルバンド、ディアブルス・イン・ムジカの2010作
シンフォニックなシンセにかつてのNightwishを思わせるオペラティックな女性ヴォーカルの歌声、
壮麗なコーラスやデスヴォイスも絡んだ、重厚かつ耽美なサウンドは、
モダンなヘヴィさにヴァイオリンやチェロなどのクラシカルなテイストも加わって
EPICAを思わせるシンフォゴシックの世界観にTHERIONの荘厳さが合わさった感じか。
女性Voでしっとりと聴かせる曲や、反対にブラックメタルばりの疾走パートなどもあり、
デビュー作としてはこれはなかなか見事な完成度。期待の新鋭です。
シンフォニック度・・8 耽美度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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Witchbreed 「Heretic Rapture」
ポルトガルのゴシックデスメタル、ウィッチブリードの2009作
女性Voを含む5人組で、ブルータルな要素を含んだゴシックデス的なサウンド。
ヘヴィなギターリフにうっすらとシンセを絡ませ、耽美さと激しさの同居した楽曲に
地獄の女神ヘカテーを思わせるような女性ヴォーカルの歌声が乗る。
ヘヴィであるがモダンなコア風味というよりは、スラッシーな感じなので、
女性Voとザクザクしたギターとの絡みがけっこうに新鮮にも感じられる。
ポルトガルというお国柄か、そこはかとなく漂う異国的な神秘性も魅力的だ。
メロディアス度・・7 ゴシックデス度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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EVENOIREVitriol
イタリアのゴシックメタル、イヴノワールの2012年作
シンフォニックなシンセアレンジと美しい女性ヴォーカルの歌声に、
いかにもイタリアのバンドらしいやわらかなフルートの音色が繊細でプログレッシブな香りを
サウンドにもたらしている。最近のバンドのようなモダンなヘヴィネスよりも、
少し前のゴシックメタルにあったマイナーな美意識と幻想的な香りを残しているのがよろしく、
ほの暗い叙情とともにヨーロピアンな聴き心地にうっとりとなる。リシー嬢の歌声も含めて、
初期のWITHIN TEMPTATIONLeaves' Eyesなどに通じる、涼やかな土着性も魅力的だ。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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*フィメール・ハードロック系

LANA LANE 「Lady Macbeth」
シンフォニック・ハードロック界の歌姫、ラナ・レーンの7th。2005作
マクベス夫人をテーマにしたコンセプト作で、壮麗なシンフォニック性を聴かせる。
やはりストーリー性を持たせたせいか、サウンドにはシリアスな雰囲気が漂い、
全体的にも重厚感とドラマティックな要素が強くなっている。
エリク・ノーランダーのアレンジ力も冴えを見せ、パワフルなメタル曲から
ラナの歌声をじっくりと聴かせるシンフォニックなバラードなど、変幻自在。
これはハードシンフォニックファンにも勧められる、聴き応えのあるの濃密作だ。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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Alyson Avenue「Changes」
スウェーデンのメロディアスハード、アリソン・アヴェニューの2011年作
Nightwishのアネットが在籍していたバンドで、これが新Voを迎えての再スタート作となる。
サウンドの方は、キャッチーなメロディと美麗なシンセを使用した北欧ハードポップの王道で、
新Voのアラベラ嬢(の歌声は、アネットよりも繊細でむしろキュート。
楽曲が素直すぎて、これだというインパクトは薄いいのだが、北欧的な叙情性と
伸びやかな女性Voで聴かせる、古き良きメロディアスハードとして安心して楽しめる出来だ。
メロディアス度・・8 キャッチー度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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DANTE FOX 「Under the Seven Skies」
イギリスのメロディアスハードバンド、ダンテ・フォックスの3rd。2007年作
1996年に1st「Under Suspiction」、1999年に「The Fire Within」という
女性声ハードロックの傑作を生み出していたこのバンドの8年ぶりのアルバム。
中心人物のティム・マンフォードと女性Voスー・ウィレッツ嬢を残してメンバーも変わったが
サウンドの方は変わらぬ爽快なメロディアスハードを聴かせてくれる。
さすがに8年もたってスー嬢はすっかりお姉さんになっているが、
ややハスキーがかった歌声で楽曲をしっかりと彩ってくれている。
新鮮味という点では皆無だが、こうした良質なバンドが生き残っていることが嬉しくもある。
メロディアス度・・8 爽快度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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INDIGO DYING
女性Voのハードロックユニット、インディゴ・ダイングの2007年作
チリ出身の女性ヴォーカリスト、ギザ・ヴァッキーを中心にしたユニットで、
サウンドはメロディアスでありながらもけっこうヘヴィで骨太のハードロック。
伸びやかなギザ嬢の歌声はハスキーで、女性らしい繊細さとともに、メタル的なパワフルさをしっかりと兼ね揃えている。
曲調も明るすぎずヘヴィすぎずといった感じで聴きやすく、カヴァー曲も多いモダンな質感の中にも、
LOS ANGELESのメンバーでもあるGとKeyが、メタリックさを付加しつつ叙情的な部分を支えている。
イタリア、スイス、ドイツ、イギリスの血を受け継ぐというこのヴォーカリストには、その確かな実力とともに、
今後とも注目すべき輝きがある。本作にはゲストに、マイケル・キスク、マーク・ボールズが参加している。
メロディアス度・・8 モダンハー度・・9 女性Vo度・・9 総合・・8
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NEXX 「Another Dawn」
スペインのメロディアスハードバンド、ネックスの2nd。2006作
伸びやかな女性ヴォーカルの歌声を中心に聴かせる、正統派のメロハースタイル。
キャッチーなメロディが耳に心地よく、英語で歌われているのこともあって、
スペインという地域性はほとんど感じない。うるさすぎないシンセアレンジに
ギターのフレーズにもセンスがある。軽すぎず重すぎない音のパランスもよろしい。
DANTE FOXあたりが好きな方にもぜひ聴いて欲しい。
メロディアス度・・8 正統派メロハー度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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Two of a Kind
オランダのメロディアスハードバンド、トゥ・オブ・ア・カインドの2007作
TERRA NOVAのメンバーが楽曲、演奏面を受け持つとあって、クオリティの方は保証付き。
爽やかでキャッチーなメロディ満載の楽曲に、二人の女性Voによるのびやかな歌声が心地よい。
この美しいコーラスハーモニーは、かつてのHEARTなどを思い浮かべるが、
こちらの方がシンセなどによる曲アレンジが前に出ていて、より若いリスナーにも聴けるだろう。
ただ質は高い反面、サウンドの意外性は薄いので、女性Voフリークでないと途中で飽きるかもしれない。
メロディアス度・・8 爽やかキャッチー度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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MIKEYLA 「Glorious」
スウェーデンの女性Vo、ミキーラのアルバム。2006作
19歳という若さでアルバムデビューを飾ることとなった期待の新人だが、ゲストのメンツがまたすごい。
ラルフ・シーパーズ
(PRIMAL FEAR)、トビアス・サメット(EDGUY)、ティモ・コティペルト(STRATOVARIUS)、
エドゥ・ファラスキ
(ANGRA)、ローランド・グラポウ(MASTERPLAN)、他。
これらの名だたるメタルアーティストたちの協力のもと、作られたサウンドは
北欧らしい透明感のあるメロディと、しっかりとした骨太さも備えたHR/HMで、
19歳とは思えないミキーラ嬢の表現力豊かな歌唱がまた見事だ。
メロディアス度・・8 キャッチー度・・7 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Agnes 「Redemption」
フィンランドの女性Voメタルバンド、アグネスの2nd。2009作
前作はどうということもない普通のハードロックだったという記憶があるが、
本作もどこか古き良き雰囲気を持った正統派のHRサウンド。
アグネス嬢の歌唱は前作よりぐっと表現力が増していて、ハスキーな声の中にも、
ほのかに妖艶さをかもしだしたりと成長が窺える。ギターやシンセのアレンジも
よりメロディアスになり、楽曲的にも叙情性が強まって、全体的にメリハリがついた。
女性声ハードロック好きは聴いてみて損のないアルバムです。
メロディアス度・・8 正統HR度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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HALESTORM「Strange Case of」
アメリカのハードロックバンド、ヘイルストームの2012年作
表現力豊かな女性ヴォーカルで聴かせるHRサウンドは本作でも健在で
のっけからパワフルな疾走感で痛快なハードロックを聴かせてくれる。
リジー嬢の力強い歌唱力にはさらに磨きがかかり、さらに今作では
スクリーム気味の歌唱を取り入れたモダンなヘヴィさも加わっている。
一方では、スローな曲による叙情的で女性らしい歌声もまた魅力的だ。
古き良き正統派の女性Voロックを受け継ぐ存在として、今後とも期待したい。
メロディアス度・・8 古き良きロック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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IndicaA Way Away
フィンランドの女性5人組ロックバンド、インディカの2010年作
もともとはフィンランド語によるガールズロックバンドとしてデビューし、
これまでに4作を出しているが、本作は英語による世界デビュー盤となる。
Nightwishばりのシンフォニックな美麗さに、コケティッシュな女性ヴォーカルの歌声、
キャッチーなメロディで聴かせる比較的コンパクトな楽曲は、ヘヴィさよりもポップな感触で
ハードロック/メタルのリスナーにとどまらない、一般にも受けるだけの聴きやすさがある。
ただ、雰囲気にはフィンランドらしい翳りある叙情性もあって、ゴシックロック的な世界観とともに
女性バンドならではの耽美さも垣間見える。ヨーロピアン・フィメールロックの期待の星である。
メロディアス度・・8 メタル度・・6 女性Vo度・・8 総合・・8
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MASTERCASTLE 「The Phoenix」
イタリアのメロディックメタルバンド、マスターキャッスルの2009作
LABYRINTHのGを中心に結成され、女性シンガーをフロントにしたバンド。
フィメールヴォーカルといっても、昨今流行りのシンフォニック・メタルスタイルではなく、
むしろ正統派のハードロックサウンドで、ジョルジア嬢の力強い歌声になかなかマッチしている。
少し前のガールズHRのようにキャッチーさとヘヴィさのバンラスの取れた作風で、
いくぶんの古めかしさとともに、「今これをやるのか」という新鮮さもかえってある。
DANTE FOXNEXXあたりが好きな方にもお勧め。メロスピ的な疾走曲もあり。
メロディアス度・・8 正統派度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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ISSA「The Storm」
ノルウェーの女性ロックシンガー、イッサの2011年作
キャッチーなメジャー感と北欧の叙情を感じさせる好作だったデビュー作に続く2作目。
本作ものびやかな彼女の歌声と、ポップなメロディで聴かせる正統派メロハーサウンド。
前作での古き良き北欧HRの味わいから、本作ではよりハードポップ路線の聴き心地で、
3〜5分台のシンプルな楽曲はどれもメロディアスで耳心地のよい作風だ。
シンセやギターのアレンジも前に出過ぎることなくあくまで彼女の歌声を引き立たせている。
もちろん彼女自身の歌唱の表現力という点でも成長が感じられる。女性Vo好きは必聴ですね。
メロディアス度・・8 キャッチー度・・9 女性Vo度・・9 総合・・8
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◆フィメール・ヘヴィロック系

Evanescence
アメリカのヘヴィロックバンド、エヴァネッセンスの3rd。2011年作
前作から5年ぶりとなる本作では、ギター、ベース、ドラムが交替しているが、
エイミ・ーリーの伸びやかな歌声と、キャッチーさとヘヴィネスの絶妙のバランスで、バンドとしての
健在ぶりを示している。3〜4分台にまとめられたポップなモダンさはいかにも売れセンであるし、
その質の高さには、WITHIN TEMPTATIONの近作と同様にあざとさを感じるのだが、
ヘヴィロックやゴシックのファンだけにとどめない堂々たるメジャー感覚がしっかり音にある。
2曲めのリフなどIce Queenっぽいし、そのままシャロンが歌っても違和感ないようなメロディも
多々あるのだが、歌メロの充実ぶりという点では過去作を上回る出来といってよいだろう。
メロディアス度・・8 ゴシック風味度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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LACUNA COIL「Dark Adrenaline
イタリアのゴシック・ヘヴィロック、ラクーナ・コイルの2012年作
初期のゴシック路線から、4th以降はモダンさを強めたメジャー感のあるサウンドでとなり
いまやアメリカなどでも人気のこのバンド。6作目となる本作も男女ヴォーカルの歌声と
ヘヴィロック風のモダンさに、メランコリックな雰囲気をまじえたクオリティの高さを聴かせる。
前に出すぎないうっすらとしたシンセアレンジや、中近東フレーズも覗かせるギターリフなどは、
相変わらずセンスがよく、全体的にヘヴィさとメロディのバランスのとれたサウンドを作り出している。
大きなインパクトや新鮮味は薄いものの、ファンならば安心して楽しめる好作品である。
メロディアス度・・7 モダンヘヴィ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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DIE HAPPY「Y」

ドイツの女性Vo(ゴシック)ロックバンド、ダイ・ハッピーの6th。2008作
前作「No Nuts No Glory」で日本デビューも果たしたが、本作は未発売のよう。
音の方は、傑作であった3rd「The Weight of the Circumstances」での
ゴシックロック的な翳りが戻ってきていて、個人的にはこの作風は嬉しい。
相変わらず絶品の表現力のマルタ嬢の魅力的な歌声を中心に、
しっとりとした大人のメロディを聴かせつつ、ハードな曲はよりハードになっていて、
アルバムとしての質は過去最高といってよい。EVANESCENCEなどのファンもぜひ。
メロディアス度・・8 薄暗度・・7 女性Vo度・・9 総合・・8
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IN THIS MOMENT「The Dream」
アメリカのエクストリームメタルバンド、イン・ディス・モーメントの2nd。2008作
1stはまるでARCH ENEMYを思わせる女性デス声を多用した激しいメタルコアであったが、
本作では、普通の女性声をメインにした、メロディアスで、むしろゴシックロック的な音になった。
全作の激しさに比べるとぐっと聴きやすくなり、マリア嬢の歌唱の表現力が前に出てきた分
あるいはEVANESCENCEなどのリスナーも楽しめるくらいのサウンドになったと思う。
ただ、やはりゴシックというにはメタルコア的演奏であるし、モダンな女声HRとして評価するには
曲がやや普通すぎるという気もする。むしろしっとりとしたバラード曲がとても魅力的だ。
メロディアス度・・7 ゴシック?度・・7 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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ALL ENDSA Road to Depression」
スウェーデンの女性Voメタルバンド、オール・エンズの2nd。2010年作
もともとIN FLAMESのイェスパーとビヨルンが中心となって結成されたバンドで、
前作は二人の女性ヴォーカルを擁するゴシック風味のハードロックであった。
本作では、女性Voの片方が交代しているが、サウンド的には大きな変化はない。
ゴシックというよりはもっとメジャー感のある、ヘヴィロック/ハードロックで、
適度にシンセによるモダンな味付けがなされている。楽曲には前作以上の叙情があり、
二人の女性ヴォーカルの歌声も含めて、アルバムとしてのクオリティを高めている。
メロディアス度・・8 ハードロック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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UNSUNClinic for Dolls
ポーランド系フィメールメタルバンド、アンサンの2010年作
VADERの元ギタリスト、マウザーらよるバンドということで話題を呼んだ前作は
ごく普通のゴシック風ヘヴィロックという感じで、期待の割にはいまひとつだったのだが、
続く本作では、ヴォーカルのアヤ嬢の歌声にさらに表現力が備わっていて、
それを活かす楽曲にもメランコリックな叙情が増している。もちろんモダンロックとしての
質感もあるが、それ以上にメロディのキャッチーさが上回っていて、非常に聴きやすい。
ゴシックメタルというよりは、もっと普遍的なフィメールメタルとして楽しめる作品だ。
メロディアス度・・8 メランコリック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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FIREFLIGHT「For Those Who Wait」
アメリカのゴシックロックバンド、ファイアフライトのアルバム。2010作
日本盤デビュー作となった前作に続く3作目で、基本はやはりEVANESCENCE風味のゴシックロックであるが
本作ではドーン嬢の歌唱の表現力も上がり、サウンド的にもバンドの自信が反映されたものになっている。
随所にオーケストレーションを取り入れた1曲目から、クオリティの高さに引き込まれるが、
適度なヘヴィさと聴きやすいメロディのバランスもよく、全体的にも壮麗かつ重厚な仕上がり。
しっとりとしたバラード曲も美しく、全体的に新鮮味は薄いが安心して楽しめる作品となっている。
メロディアス度・・8 重厚度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8

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We Are The Fallen「Tear the World Down」
EVANESCENCEのメンバーらによる、ウィ・アー・ザ・フォールンの2010年作
メロウなギターフレーズと、うっすらとしたシンセワーク、そして女性ヴォーカルの歌声、
バンド名のようにエヴァの1st「Falln」をそのままアップトゥデイトさせたようなサウンドだ。
Voのキャリー嬢はエイミーに少し似た声質で、エヴァネの新作として聴いても違和感がない。
当時に比べてゴシックブームがやや下火となった現在においてあえてこれをやるというのは、
ややインパクト不足な感もあるが、質の高さは保証済み。Evaファンはとりあえず聴いて損はない。
メロディアス度・・8 ゴシック度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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ABSYNTH AURA「Unbreakable」
イタリアのゴシック風ヘヴィロック、アブシンス・オーラの2011年作
KILLING TOUCHのメンバーを中心にしたバンドで、実力ある女性ヴォーカルの歌声と
モダンなアレンジで聴かせるヘヴィロックサウンド。同郷のLACUNA COILにも通じる
メジャー感のある作風で、ゴシックメタルと呼ぶにはキャッチーなモダンさが前に出ており、
3、4分台のシンプルな曲が中心。ヴォーカルのクロド嬢の歌声は伸びやかな表現力があり、
そのパワフルな声量で楽曲に生命を吹き込んでいる。適度にシンフォニックなアレンジもくどすぎず、
新鮮味は薄いのだが、一般受けしそうな聴きやすさと、高いアレンジ力を有しているといっていい。
メロディアス度・・8 ゴシック度・・6 女性Vo度・・8 総合・・8
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RAVENSCRYOne Way Out
イタリアのゴシックメタル、レイヴンス・クライの2012年作
ヘヴィなギターリフのメタリックな楽曲に、しっとりとした女性ヴォーカルの歌声で聴かせる
モダンなヘヴィロック風味もあるサウンドで、ゴシック的な耽美さもかすかに漂わせる。
バックはかなりヘヴィなのだが、デジタリィなシンセアレンジとのコントラストになっていて、
Voのジュリア嬢の艶やかな歌声とともに、LACUNA COILにも通じるレベルの高いアレンジだ。
3部構成の組曲はクラシカルなテイストとオーケストレーションなどがEPICAを思わせる。
このバンドならではの個性はまだ希薄ながら、ヴォーカル嬢の歌唱の魅力は今後に期待させる
メロディアス度・・7 ゴシック度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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The Dirty YouthRed Light Fix
アメリカのヘヴィロックバンド、ザ・ダーティ・ユースの2011年作
メタル的なヘヴィなギターリフとパワフルな女性ヴォーカルの歌声で聴かせるサウンド。
モダンなヘヴィロックながらも、メロディにはときおりメランコリックな質感もあり、
女性Voの歌唱の説得力とともにLACUNA COILなどのファンでも楽しめそう。
とくにギターフレーズのセンスには、北欧メロデスなどからの素養も感じとれ、
いくぶんメタルコア的な激しさも含んだ楽曲は素直に格好いいと思える。
メロディアス度・・7 モダンヘヴィ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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*日本のフィメールHMバンド

浜田麻里「Legenda」
日本のベテラン女性ロックシンガー、浜田麻里の2012年作
前作Aestetica」もなかなかの好作であったが、本作はギターを前に出したハードさと、
きらびやかなシンセによるシンフォニックなアレンジが素晴らしい傑作に仕上がっている。
楽曲にはレイドバックした古くささはなく、むしろ現在形シンフォニックメタルの質感で、
そこに衰えを知らない彼女のハイトーンヴォーカルが響きわたるのだから…これはたまらない。
壮麗かつパワフル…メタルという点でもおそらく過去最高の出来だろう。LIV MOONALHAMBRAなど、
若いメタルファンにもぜひ聴いて欲しい。前作に続いて高崎晃、宮脇`JOE`知史らのゲストが参加。
シンフォニック度・・8 メタル度・・8 女性Vo度・・9 総合・・8.5
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APHASIA 「WILD AND INNOCENT」
日本のレディースハードロックバンド、アフェイジアの4th。2004作。
メジャーデビュー作としてはこれが2作目となる。
ノリのよいキャッチーなメロディ連発のメロディアスハードロック曲が満載の好作。
曲によってはよりメタリックなテイストを増していて、日本語歌詞の響きも手伝ってか
どこか陰陽座あたりに通じる雰囲気もあったり、その筋のファンにもアピールするだろう。
女性らしさを活かした繊細な歌詞のハードポップ調の曲も、流風(luka)嬢の爽やかな声質にマッチしていて
じつによろしい。珍しいレディースによる正統派のHRなので、頑張って欲しいと心から思うしだい。
メロディアス度・・8 爽やか度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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ALHAMBRA 「FADISTA」
日本のシンフォニック・プログレメタルバンド、アルハンブラの2nd。2007作
ギュスターヴ・モローの絵画をあしらった幻想的なジャケに包まれて、
そのサウンドはシンフォニックな美しさと同時に、いっそうメタリックな勢いが増している。
前作からB、Gが交代しており、新ギタリストはよりメタル的な匂いのテクニカルなフレーズを奏で、
YUHKI氏の華麗なシンセワークと、長倉氏の力強いドラミングとともに、質の高い演奏を聴かせてくれる。
一方で、JUNKO嬢の歌声はどこか懐かしく歌謡色のある歌詞とメロディでサウンドを彩り、
このモダンさとレトロな質感の合体こそが彼らの持ち味なのだと思う。
テクニカルなインスト曲なども含めて、ProgMetal系のリスナーにもアピールする内容だろうが、
9分、11分という大曲では、しっかりとドラマティックかつ壮麗なシンフォニックハードを聴かせてくれる。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 総合・・8
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STARLESS 「Story Never Ends」
日本のプログレハードロックバンド、スターレスの2007作
1985年にアルバム「銀の翼」、1992年に「Song of Silence」をリリースし、その後活動停止。
15年ぶりとなる本作だが、新加入の荒木真為嬢の声質もあって、かつてのサウンドからまったく違和感がない。
むしろ、あの頃のスターレスがそのまま蘇ったという印象で、これはファンには嬉しいだろう。
ややレトロな音色を奏でる上村氏のキーボードに、見事なまでの堀江氏のドラミング、
そして、歌謡ロック的なキャッチーさも持ったメロディを歌い上げるヴォーカルの真為嬢。
プログレハード的なドラマ性に哀愁のハードロックの熱情を併せ持った、まさにスターレス完全復活のアルバム。
メロディアス度・・8 プログレハー度・・9 嗚呼スターレス度・・10 総合・・8
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Fatima Hill「The snow tower」
日本のメタルバンド、ファティマ・ヒルの3rd。2009年作
1997年に1st「VALHALA」を発表、北海道出身ということで活動の大変さもあるだろうが
2002年に2nd「AION」で健在ぶりを見せつけた。それからしばらく音沙汰がなかったが
ここに無事に3作目が届けられた。このバンドの魅力は80年代から受け継がれてきた
正統派のメタル/ハードロックをベースにした骨太のサウンドと、力強い女性ヴォーカルの歌声にある。
本作でもそれは変わらず、美しいシンセワークをバックにときに泣きのメロディを奏でるギターと、
Yuko嬢の英語歌詞による歌唱が見事に合わさり、ほんのりとダークで叙情的な世界観を聴かせてくれる。
メロディアス度・・8 薄暗叙情度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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VRAIN 「Rendez Blue」
日本のシンフォニック・メロスピバンド、ブレインの1stフル。2007作
デビューミニは、ピコピコ系のX JAPAN+DRAGONFORCEという感じでオリジナリティはいま一つであった。
本作も基本路線は、キャッチーなメロディで疾走するデジタリィなメロスピであるのは同じだが、
VoのHIRO嬢の歌唱がぐっと上達し、それとともにJAP's歌謡ロック的なクサメロ度が増している。
シンセのアレンジなどはゲームやアニメ的なきらきら&ピコピコ系ではあるが、
そうした若者的な部分と、かつてのSTARLESSなどにも通じる古き良き情緒が何故か融合し、
音は軽めながらも、クサすぎるメロディになにやらぐっとキテしまうという、一種不思議な感触がある。
純粋なメタルリスナーよりもメロスピ好き、またはJAP'sプログレハードのリスナーにもお勧めしたい。
メロディアス度・・9 疾走度・・8 クサ&ナツメロ度・・10 総合・・8
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LIGHT BRINGER「Midnight Circus
日本のシンフォニックハードロックバンド、ライト・ブリンガーの2nd。2010作
前作でのキャッチーな聴き心地をそのままに、今作ではシンフォニックな華麗さを増し、
同時に疾走するメロスピ要素が強まっている。テクニカルなギターとシンセが絡み、
表現力を増したFuki嬢のヴォーカルが合わさり、音の厚みが増したきらびやかなサウンドが
なかなか素晴らしい。歌謡ポップロック的だった前作よりも、ずいぶんメタラー向けになった。
プロダクションの質も上がったことで、テクニカルなパートでのプログレッシブな部分と、
キャッチーな軽妙さがよいコントラストになって、作品としての完成度を高めている。
そしてFuki嬢の歌声は、あの陰陽座の黒猫に並ぶほどの情感を伝えてくる。
シンフォニック度・・8 テクニカル度・・8 女性Vo度・・9 総合・・8.5
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TorN凍音‐tone‐
日本のヘヴィロックバンド、トーンの1stフル。2007作
女性Vo、Mitiiの歌声を中心に、ゴシック、メタル、ヘヴィロック、エモといった
雰囲気を取り入れつつも、あくまで日本らしさにもこだわりを感じさせるサウンドだ。
シンセの使い方などはときにプログレ的でありつつ、薄暗さの表現は見事だし、
ハスキーな声でときに頽廃的に、ときに深い情感を込める歌の表現力もなかなか。
また、メロディやリフの組み立てなどには、古き良きHR的な精神性も感じられるのだが、
それでいて、モダンでデジタリィな部分もあったりと、良い意味でのこだわりのなさが感じられる。
メロディアス度・・8 薄暗度・・8 メタル度・・7 総合・・8
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HEAD PHONES PRESIDENTFolie a deux」
日本のヘヴィロックバンド、ヘッド・フォン・プレジデントの2nd。2007作
一聴して1stよりも音がヘヴィになり、女性VoANZA嬢の歌声も表現力がぐっと増した。
前作では絶叫部分がただ耳障りなだけだったが、今回はアヴァンギャルドな要素は少し減り
そのおかげでちゃんとクリーンヴォイスの対比としてのスクリームが激しさとして成り立っている。
ヘヴィなギターリフと個性的な女性ヴォーカルが、なんとも奇妙なコントラストをなし、
少女的な痛みと血の匂いに、老婆のような倦怠とが重なって、痛烈なサウンドをなしている。
単なる女性声ヘヴィロックというだけでなく、この音には土着的な怨念のような精神性が感じられる。
メロディアス度・・7 ヘヴィロック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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HIGH and MIGHTY COLOR 「参」
日本のロックバンド、ハイ・アンド・マイティー・カラーの3rd。2007作
前作「傲音プログレッシヴ」NIGHTWISH+陰陽座という感じで、
J-ROCKというよりも、女性声メタルファンなどにも大いにアピールする内容だった。
続く今作は一聴して楽曲の質が増し、サウンドに説得力が加わっている。
メタリックなギターリフにキャッチーなメロディを乗せ、ときにヘヴィにときに叙情的に聴かせるスタイルは、
メジャーなスタイルの中にもマニア心を感じさせる。女性Vo、マーキー嬢の歌声も、
以前よりも力みのない歌唱で自然体になり、全体的に演奏自体にも余裕が出てきた感じがする。
ヘヴィロック的なモダンさと、ポップな感覚、そこにメタル要素を上手く加味したバランスのよいアルバムだ。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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大鴉「Through your tears」
沖縄出身のヘヴィロックバンド、タイアのアルバム。2009作
本作は1st、2nd、ミニからの楽曲を新たに英語にリアレンジした、いわば海外進出盤である。
日本色が色濃かったかつての楽曲が、英語歌詞になったおかけでここまで印象が変わるとは。
ヘヴィロックとしてのモダンさに叙情的なメロディを加えた彼らのサウンドは、いい意味で聴きやすく、
表現力を増したセイカ嬢のヴォーカルとともに、多くのリスナーに支持されるだけの魅力がある。
これまでのよくも悪くも日本を感じさせた作品を敬遠していたような方も、これは聴いてみて欲しい。
メロディアス度・・8 叙情度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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Liv MoonGOLDEN MOON
日本の女性Voシンフォニックメタル、リブ・ムーンの2011年作
元タカラジェンヌのAkane Liv嬢の美貌とその卓越した歌唱力で、デビュー作は各方面から大いに話題を呼び、
カヴァーアルバムに続いてのこれが2作目となる。なにやら荘厳でクラシカルなイントロからして
前作以上に重厚なサウンドになっていて、メンバーチェンジの効果もあってか音がよりメタルらしくなった。
オペラティックな美声を乗せて疾走しつつ、Nightwishばりに美麗な世界観と壮麗なアレンジで、
そしてギターリフもよりヘヴィかつテクニカルになっており、全体的に質の高さは前作を超える。
一方でキャッチーな曲においては、やはりアキバ系HRというべき雰囲気もいくぶん残っているが、
今作ではそれもアルバムの中でのよいアクセントになっている。
シンフォニック度・・8 よりメタルに度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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ALDIOUSDetermination
日本のガールズメタルバンド、アルディアスの2011年作
“キャバ嬢メタル”と呼ばれて話題を振りまきデビュー、内容もしっかりとした質の高いメタルぶりで
その実力を見せつけた1stアルバム、そして成長を感じさせた2ndシングルに続き、2ndフルが完成。
のっけからパワフルなメタルっぷりで、古き良き日本の歌謡ロック的でもあるRami嬢の歌声を乗せて
激しく疾走している。ツインギターのリフのヘヴィさは男顔負けで、ガールズメタルという色モノ視点抜きで
普通に楽しめる格好よさです。いくぶんダークになったというか、きらびやかさが減退している分、
メタルファン以外には愛想がよくないかもしれないが、彼女たちのやりたいのはあくまでメタルなのだろう。
ときにスラッシーなまでのリフも聴かせつつ、勢いにあふれたサウンドは彼女たちの「本気」を物語っている。
メロディアス度・・7 疾走度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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ANCIENT MYTH「Akashic」
日本のシンフォニックメタル、エンシェント・ミスの2012年作
美麗なイントロに続き、女性ヴォーカルMichalの歌声を乗せてメロディックに疾走、
随所にテクニカルな展開美を効かせたドラマティックな世界観で構築されるサウンドは、
クラシカルなテイストを奏でるシンセとともに、これまで以上に美意識が高まっている。
曲によってはゴシック的な幻想性もあって、メロスピ的なキャッチーな軽快さとの
コントラストを描いていて、全体としての音の強度と格調の高い聴き心地が増した。
メロディアスな優雅さやエピックなドラマ性、シンフォニックなメロスピ色が合わさった力作。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・8 美意識度・・8 総合・・8
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SCHONBERGSPLENDID ROSA BIRTH
日本のシンフォニックメタル、シェーンベルクの2011年作
ダ・ヴィンチの名画「受胎告知」のジャけからして、ヨーロピアンなセンスが漂うが、
サウンドの方も壮麗なオーケストレーションを駆使した優雅なシンフォニックメタル。
女性ヴォーカル、Naruの日本語歌詞の歌声を乗せ、美意識の詰まったメロディに、
キャッチーな聴き心地を融合した独自のスタイルで、クラシカルなギターフレーズを含めて、
こだわりを感じさせる世界観を描いている。疾走する曲以外では、スローからミドルテンポ曲に
おけるロマンティックな感じはどことなく宝塚的でもあり、よい意味での日本らしさを覗かせる。
ヴォーカルの声がメタルらしからぬ揺れる感じやリズム面での平坦さなど、好みを分ける部分はあるが、
LIGHT BRINGERやANCIENT MYTHとも異なる方向性を持っていて、今後も期待のバンドである。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・8 美意識度・・9 総合・・7.5
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SincerityGreen「THE OCEAN OF DREAMS」
日本のゴシックメタルバンド、シンセリティ・グリーンのアルバム。2009作
女性5人に男性1人という編成で、東京を中心に活動するゴシックメタルバンド。
Michi嬢のオペラティックなソプラノヴォーカルを中心に、シンセ奏者Miseana嬢の
美麗なシンセワークと、ときに女性とは思えぬデスヴォイスも絡めた楽曲は、
艶やかなヴァイオリンの音色などとともに優美で幻想的な世界観を描き出す。
楽曲面でバンドを支えるMark氏のギターは、女性たちの演奏の中でソリッドな存在感を聴かせ、
サウンドに綺麗なだけではない重厚さも付加している。ドラムなどの録音面での弱さは
いくぶん感じるが、日本産の本格派ゴシックメタルバンドとして世界に発信するに足る作品だ。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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DAZZLE VISION「キラリ」
日本のゴス・ヘヴィロック、ダズル・ヴィジョンの2011年作
1曲めはキャッチーな普通の女性Voロックで、日本語歌詞も含めてJ POP的な感じもあるのだが、
2曲め以降は随所に彼女のスクリームヴォイスが現れて、その迫力はやはりインパクト充分。
ギターはときにヘヴィなリフを奏でながらメロディックなフレーズもこなし、二面性のあるサウンドにマッチしており、
コケティッシュな女性ヴォーカルはより魅力的になり、その表現力がずいぶん上がってきたことで、
スクリームの迫力ばかりで目立っていたこれまでよりも、バランスがとれてきた感じがある。
メロディアス度・・8 キャッチー度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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SOUNDWITCHGROTESCA」
大阪を拠点とするバンド、サウンドウィッチの2010年作
女性ヴォーカルの歌声で聴かせるトランス色もあるヘヴィロックで、
モダンなヘヴィさの中にスペイシーな質感を取り入れた個性的なサウンド。
グルーヴィな演奏とシンセによるデジタルなアレンジが合わさって、
独特の浮遊感とともにダンサブルなノリを生み出している。
妖艶な女性Voに耳を傾けると、インダストリアル系ゴシックとしても楽しめる。
ヘヴィロック度・・7 トランスロック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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exist†trace「TWIN GATE」
女性5人のロックバンド、イグズィストトレイスの2010年作
ツインギターで疾走するスタイルはV系というよりもメタルバンドといってもよい感じで、
そこにお姉系の女性ヴォーカルが日本語の歌を乗せる。メロディアスな聴き心地と
ヘヴィすぎないサウンドでバランスが良く、一般のリスナーにもとっつきがいいだろう。
古き良き歌謡風味のメロディも感じさせてくれる点で、案外幅広い年齢層に受けそう。
メタル系のガールズバンドというとALDIOUSが話題だが、こちらもなかなか良いです。
メロディアス度・・8 メタル度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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e:cho feat.「none:t」
日本のロックバンド、エコー フィートの2011年作
アルバム「ソラノウタ」を最後にVo依空が脱退、本作はe:choとは別のプロジェクト作品で
LANCER BeeのAYUMI、RAMPANTのHIROKOGUARDIAN HACKERのASAMI、
HIGH and MIGHTY COLORのHALCA、元Mechanical Teddyのyoppyなど
9人の女性ヴォーカルが参加した、震災復興への祈りを込めたアルバムとなった。
適度にヘヴィなモダンさとキャッチーなメロディアスさで、勇気づけられるようなポジティブな歌詞を
それぞれの女性ヴォーカルが歌い上げながら、 爽やかなロックを聴かせてくれます。
メロディアス度・・8 ポジティブ度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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ASRASAMSARA
仙台出身のヘヴィロックバンド、アスラのミニアルバム。2011年作
Vo、夢華の情感ある歌声と日本的な叙情を含んだサウンドで、1stアルバムもなかなかの好作だったが、
今作は「輪廻転生」をコンセプトにしたということで、よりイメージ的な膨らみが増した音になった。
ヒンドゥー、アジアン的な旋律を、日本語歌詞のハードロックと融合させた独特のサウンドは、
演奏面での向上とともに説得力と深みを強めつつある。次のフルアルバムが大いに楽しみです。
メロディアス度・・8 情感度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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XSPIDER「Warning」
日本のメロディックメタルバンド、エクスパイダーの2010作
ウェールズ人のクウォーターというギター/ヴォーカルの月姫(LUNA)を中心に
ヴォーカルのMAYUKA、そしてスウェーデン人のドラマーという3人組で、
日本産バンドとは思えない本格派のハードロック/メタルをやっている。
幼少の頃からLAに住んでいたというヴォーカル嬢の歌声は声量豊かで力強く、
英語歌詞もまったく嘘臭いところがない。そして海外での活動が長いLUNAの生み出す楽曲は、
いい意味でせせこましい日本臭さがなく、メジャー感すら漂わせた堂々たるもの。
メロディアス度・・8 本格派度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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TEARS OF TRAGEDY「ELUSIVE MOMENT
日本のメロディックメタルバンド、ティアーズ・オブ・トラジェディーの2011年作
女性ヴォーカルの歌声で激しく疾走するメタルサウンドで、シンセを含んだ
美麗なアレンジとキャッチーなサビのメロディがなかなかいい感じ。
ヴォーカルさんの声質もいわゆるアキバ系とは異なる、しっかりと歌い上げるタイプなので
聴いていて恥ずかしさもない。シンセアレンジのチープさや音質面での薄さを含めて
サウンドが一本調子なのが惜しいが、疾走感たっぷりの楽曲はなかなか魅力的で、
日本の正統派女性Voメロパワとして今後に期待したいバンドです。
メロディアス度・・8 疾走度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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REGULUSSTAR★REGULUS
日本のハードロックバンド、レグレスの2012年作
女性ヴォーカル、シンセを含む5人編成で、ジャケのイメージとはやや異なり
古き良き王道のハードロックを基本としたサウンド。オルガンなどのやわらかなシンセに
表現力のある女性ヴォーカルの歌声も、どこか昭和を感じさせるような雰囲気だ。
キャッチーなメロディとオルガンの音色が合わさった、古き良き感触が耳心地よい。
一方ではプログレ的な構築センスも感じさせ、ギターを含めた確かなテクニックもある。
昨今の嬢メタルブームとは異なる、どっしりとしたHRが楽しめる好作品です。
メロディック度・・8 古き良きHR度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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