THE FLOWER KINGS 特集 〜北欧プログレの花王〜



弱冠17歳で、KAIPAのギタリストとなったロイネ・ストルトは、その若さに似合わぬ甘美なギタープレイで、カイパの初期3作を70年代の名作たらしめた。
だが、この時点では、彼が90年代以降の北欧プログレシーンの立役者になるとは誰も思わなかったに違いない。
KAIPA脱退後、ソロ活動を続けていたロイネは、1994年になってひとつの傑作を生みだした。「ザ・フラワー・キング」と題されたその作品は、
叙情的なメロディと現代的なキャッチーなサウンドを有したスタイルで、まさに北欧プログレの新たな息吹を感じさせる名作となる。
同時期に現れた、ANGLAGARDANEKDOTENといったバンドとともに、90年代の北欧プログレシーンはにわかに活気づいてゆく。
そして結成されたTHE FLOWER KINGS。ロイネ・ストルトの円熟のギターワークとともに、優雅でメロウなシンフォニックロックサウンドは
世界中の人々を魅了してゆくこととなる。TFKとして、クオリティの高いアルバムを発表し続けながら、ロイネ・ストルトはTRANSATLANTICや、
Agents of Mercyといった新たなバンドでも活躍、ベースのヨナス・レインゴールドはKARMAKANICや新生KAIPAなど、数多くのバンドへ参加し、
それらメンバーたちのプロジェクトやバンド、いわゆる「フラキンファミリー」の多岐にわたる活動も、いまやプログレ界のひとつの勢力というべき密度となった。
ここでは、カイパから始まった、北欧プログレの雄、フラワー・キングス関連の作品をまとめて紹介したい。 2020.1 緑川とうせい



■KAIPA〜フラキンヘ

KAIPA
スウェーデンのプログレバンド、カイパの1st。1975年作
現在はTHE FLOWER KINGSで活躍する若き日のロイネ・ストルトの在籍したバンドで、
70年代に発表した1st〜3rdはどれもが北欧プログレを代表する名作と呼べるものである。
2nが初期の最高作として名高いがこと北欧らしい叙情メロディという点では本作も甲乙つけがたい。
メロウなギターフレーズとうっすらとしたシンセ、そしていくぶん野暮ったいヴォーカルとともに、北欧からしか生まれない
やわらかな薄暗さと湿りけを帯びた叙情、土着的なメロディをたっぷり含んだサウンドにうっとりと浸ろう。
メロディック度・・8 メロウな叙情度・・9 北欧度・・10 総合・・8.5
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KAIPA「Inget Nytt Under Solen」
スウェーデンのプログレバンド、カイパの2nd。1976年作
21分の組曲を含む本作の完成度はバンドの最高傑作というにふさわしいものだ。
北欧らしい土着的なメロディに薄暗い叙情性を感じさせるメロウなサウンドは、
いくぶんの野暮ったさとともに、どこか我々日本人の琴線に触れるような温かみがある。
そしてロイネ・ストルトの奏でるギターフレーズは、組曲の盛り上がりとともに泣きの旋律を響かせる。
70年代の北欧のイメージを決定付けた一枚。すべての叙情派プログレファンに聴いてもらいたい。
メロディック度・・8 メロウな叙情度・・9 北欧度・・10 総合・・8.5
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ROINE STOLT「The Flower King」
The Flower Kingsの原点は1994年に発表した、ロイネ・ストルトのこのソロアルバムである。
かつてのKAIPAを愛していた自分にとっては、長き沈黙を破ってロイネがプログレ、シンフォニックロックへと帰って来たことが嬉しかったし、
このアルバムの素晴らしさには当時いたく感激した。とくに1曲めのタイトル曲の泣きのギターフレーズとキャッチーなヴォーカルメロディは、
この後のフラキンへの大きなイメージとなった、それだけの名曲。全体的にはプログレというよりはメロティックな北欧ロックという趣ではあるが、
20分の大曲など後の作品につながる大作志向もあり、ここから花王が誕生したという歴史的意義の大きな作品である。
メロディアス度・・9 プログレ度・・7 ロイネのギター度・・9 総合・・8.5
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■フラワー・キングスの誕生〜ロイネ・ストルトに導かれし北欧プログレの花王

THE FLOWER KINGS「Back in the World of Adventures」
Roine Stoltのソロ名義の作品から名前をとり、新たにフラワー・キングスとしてバンド体勢となっての1作目。1995年作
1曲目の13分のタイトル曲がまず素晴らしい。希望に満ちたキャッチーなメロディとロイネ・ストルトの泣きの叙情ギターが合わさった、
まさにユートピア的なシンフォニックロック。トマス・ボディーンによる温かみのあるシンセワークも随所に光っていて、
北欧らしいメロディを盛り込んだ“Thema For A Hero”や、美しい叙情が詰まったラストの大曲“The Big Puzzle”まで、
大人の構築センスと深みのあるメロディの流れが楽しめる。 バンドのスタートを感じさせる、まさに爽快な傑作に仕上がっている。
メロディアス度・・9 シンフォニック度・・8 北欧度・・8 総合・・8.5
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THE FLOWER KINGS「Retropolis」
スウェーデンのシンフォニックロックバンド、フラワー・キングスの2nd。1996年作
前作とともに初期のフラキンを代表する傑作。ロイネ・ストルトのメロウなギターワークと、
トマス・ボディーンのシンセを中心に、ファンタジックな香りとともにゆるやかに構築されるサウンドで、
北欧的な素朴さとシンフォニックな質感が合わさった楽曲は、ゆったりと楽しめる聴き心地。
とくにタイトル曲を含め10分を超す大曲が素晴らしく、全体的には地味に思えるものの、
やわらかな叙情という点においては、フラキンの作品中でも屈指の出来だと思う。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 北欧度・・8 総合・・8.5
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THE FLOWER KINGS「STARDUST WE ARE」
フラワー・キングス
の3rd。1997年作
本作ではCD2枚組の大作となって、そのサウンドにはさらに雄大さが増している。
トマス・ボディーンの華麗なシンセワークにロイネ・ストルトのメロディアスなギターも全開。
とくにDisc2の楽曲がいい感じで、キャッチーなメロディとじわじわくる盛り上げ方が心憎い。
ラストを飾る25分のタイトル曲まで、トータルな流れで楽しめる見事なシンフォニック作品である。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 壮大度・・8 総合・・8
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THE FLOWER KINGS「Flower Power」
フラワー・キングスの4th。1998年作
のっけからなんと59分の組曲“Garden of Dreams”で幕を開けるCD2枚組の大作。
1995年の1作目から毎年のように作品を作り続けるのも凄いが、それも内容の質あってのこと。
18パートに分かれた長大な組曲は、流れるような展開の中で、シンフォニックな美しさと
クラシカルな華麗さ、ときにジャズ的な軽やかさも含みながら、じわじわと盛り上がってゆく。
ロイネ・ストルトの絶品のギタートーンはもちろん、トマス・ボディーンの繊細なシンセワークも素晴らしく、
メンバーたちの伸びやかなアンサンブルは、確かな音の説得力と適度な緊張感を生み出している。
Disc1が68分、Disc2が73分という、相当な大作だが、心地よいサウンドに浸って聴き通せてしまう。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 大作度・・9 総合・・8.5
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THE FLOWER KINGS「ALive On Planet Earth」
フラワー・キングスのライブ。2000年作
初の公式ライブ音源で、Disc1には1998年アメリカでのステージを、Disc2には1999年日本でのステージを収録。
アメリカの音源では、トマス・ボディーンの代打として、ロバート・エングストランドがシンセを担当。
アルバム「Retropolis」収録の大曲で幕を開け、「Stardust We Are」からの叙情ナンバーでは、
美麗なシンセにロイネ・ストルとのメロウなギターが重なる、優美なシンフォニックロックが楽しめる。
再びレトロポリスからの大曲に、GENESIS「The Lamb Lies Down On Broadway」のカヴァーも披露。
Disc2では、「Back In The World Of Adventures」収録の大曲から、「Stardust We Are」からの代表曲に、
ソロ時代の傑作ナンバー「The Flower King」まで、初期フラキンの優美なサウンドがたっぷり楽しめる。
トマス・ボディーンの優しいシンセワークに、ロイネの哀愁のギターは絶品。総じてDisc2の出来がよいですな。
ライブ演奏・・8 プログレ度・・8 叙情度・・8 総合・・8
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THE FLOWER KINGS「SPACE REVOLVER」
フラワー・キングスの5th。2000年作
前作「フラワー・パワー」が濃密なる大作だったのに対し、本作はゆったりとしたメロディアスなシンフォ作。
一聴するとやや地味な印象ながら、トマス・ボディーンのシンセワークがいつも以上に美しく、
アルバムの冒頭と最後に分けられた“I'am The Sun”をはじめ、ゆったりとした歌もの系のシンフォニックナンバーが楽しめる。
本作から加入のヨナス・レインゴールドのベースもアンサンブルの中に上手く溶け込んでいて、
ロイネのギターはいつもより控えめに思えるのだが、むしろ美しいシンセワークでゆるやかに聴ける好作だといえる。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 トマス・ボーディン度・・9 総合・・8
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THE FLOWER KINGS「THE RAIN MAKER」
フラワー・キングスの6th。2001年作
今作は、一言で言うと自然体なアルバムで、そのサウンドにはなんの気負いも感じられない。
1曲目冒頭のダークなメタリックなリフに驚くが、その後は適度に余裕のある楽曲がバンドの年季を感じさせる。
メロディの流れ、流麗な楽曲アレンジには無理や誇張がなく、演奏者の楽しさが伝わってくるようだ。
アルバムを重ねるごとに、細やかなアレンジとメロディの洗練度を上げ、ついにここまでの域に到達した。
現在シンフォニックの大作をここまでさらりと作ってしまえるバンドは、この「花王」をおいていまい。
メロディアス度・・9 シンフォニック度・・8 楽曲アレンジ・・9 総合・・9
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THE FLOWER KINGS「UNFOLD THE FUTURE」
フラワー・キングスの7th。2002年作
今作もCD2枚組の大作で、いかにもプログレな、ある意味では難解なサウンドといえるかもしれない。
CD1枚目の冒頭から堂々と30分の大曲をもってくるあたり、円熟の極みにあるこのバンドらしい。
曲の方は自然体の弾きまくりアンサンブルと構築性とが融合したいつものフラキン節だが、
2枚目の方はよりジャズ風味の演奏で(今回ベースがとても効いている)、いくぶん評価が分かれるかもしれない。
とにかくも、やりたいことをやっているというロイネ・ストルトの奔放な音楽創造の楽しさが伝わってくるような作品だ。
シンフォニック度・・7 大作度・・9 CD2はジャズロック的度・・9 総合・・8
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The Flower KingsMeet the Flower Kings
フラワー・キングスのライブ作品。2003年作
同タイトルのDVDと同じく、2003年のスウェーデン、ウプサラでのステージを収録した2枚組。
アルバム 「Unfold the Future」収録の大曲“The Truth will Set You Free”で幕を開け、
トマス・ボディーンのきらびやかなシンセワークとロイネ・ストルトのギターワーク、
ソルタン・チョースの巧みなドラムとヨナス・レインゴールどの存在感あるベースが合わさり、
見事なアンサンブルを聴かせてくれる。「Flowerpower」収録の組曲“Garden of Dreams”では、
ハンス・フローベルグのマイルドな歌声とともに、起伏に富んだ展開力が楽しめる。
Disc2はソロ名義でのデビュー作「The Flower King」収録の“Humanizzimo”から始まり
ラストの“Stardust We Are”まで、大曲ばかりの素晴らしい演奏が楽しめる。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 ライブ演奏・・9 総合・・8.5
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THE FLOWER KINGS「ADAM & EVE」
フラワー・キングスの8th。2004年作
今作は「世界の始まり、ときの流れ」といった壮大なテーマを組み入れた80分近い大作。
前回から加わったドラマー、ゾルタン・チョースの支える抜群のリズムはしっかりとサウンドの重心を支え
ロイネのメロウなギターフレーズと、トマス・ボディーンの多彩なKEYワークがいつも以上にしっとりと心地よい。
ライブのツアーメンバーであったPAIN OF SALVATIONのダニエル・ギルデンロウも引き続き参加。
また、DVDでも感じたがハッセ・フロバーグのVoの表現力も格段に増していて、楽曲のドラマ性を高めている。
全体的に力の抜け具合が落ち着いた印象のアルバムで、スリリングな要素は希薄ながらじっくりと聴ける。
メロディアス度・・7 シンフォニック度・・8 壮大度・・8 総合・・8
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THE FLOWER KINGS「PARADOX HOTEL」
フラワー・キングスの2006年作
今回はジャケからしてコミック調で、架空のホテルを舞台にしたファンタジックなコンセプト作品。
全体的にゆったりとした優雅なサウンドで、ロイネ・ストルトのメロウなギターフレーズに
トマス・ボディーンの包み込むような優しいキーボードワークが美しい。
CD2枚組みの大作ながら、かつての「RETROPOLIS」のような、自然体で聴かせる好作品だ。
たたみかけるような演奏ではないし、disc2ではややブルーズ色が入っているが
メロディアスな質感とシンフォニックさの点では近年一番のアルバムといってよいだろう。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 しっとり優雅度・・9 総合・・8.5
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THE FLOWER KINGSInstant Delivery
フラワー・キングスのライブDVD。2006年作
今回はメンバー5人による純粋なバンドサウンドで、「Paradox Hotel」からの曲を中心に、
ときおりブルーズロック色を感じさせるのは、現在のロイネの趣味なのだろうか、
ベテランとしての枯れた味わいをかもしだしつつも、ハンス・フローベルグのやわらかな歌声や
トマス・ボディーンのキーボードとともに、聴かせるところでは感動的に盛り上げる。
音の厚みやサウンドの厚みでは前作DVDよりもやや落ちるものの、 演奏は以前よりも自然体で、
バンドとしての成熟された境地を表している。新ドラマーのプレイもなかなかのものだ。
二度めのアンコールでは“Stardust We Are”を披露。MC入りのライブステージ完全収録。
シンフォニック度・・7 ライブ映像・・7 ライブ演奏・・8 総合・・8
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THE FLOWER KINGSThe Sum of No Evil
フラワー・キングスの10th。2007年作
今回はやや原点回帰したような シンフォニックロックサウンドが復活している。トマス・ボディーンの絶品のシンセアレンジに
枯れた味わいも加わったロイネ・ストルトのギターワーク、そしてマイルドなハッセの歌声は、
バンドとしての一体感と、ゆるやかな希望的メロディを、陽光のように楽曲にもたらしている。
また、前ドラマーであったゾルタンの復帰も個人的には嬉しく、リズム面でのタイトさも素晴らしい。
13分の大曲から始まり、24分、13分、12分と、どれもシンフォニックロックとしての魅力を
詰め込んだ長曲を連ねた、まさにベテランバンドとしての充実ぶりを感じさせる力作だ。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 新鮮度・・7 総合・・8
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The Flower Kings「The Road Back Home」
フラワー・キングスのベストアルバム。2007年作
1994年のロイネ・ストルトのソロ名義「The Flower King」から、2006年の「Paradox Hotel」までから
セレクトされた2枚組で、合計153分という大ボリューム。比較的コンパクトな曲がセレクトされていて、
このバンドのキャッチーな軽やかさが味わえる内容となっている。GENESISのカヴァー“Cinema Show”などもじつに美しく、
Disc2ラストでの“The Flower king”〜“Stardust We Are”という流れは、このバンドのドラマティックな側面を覗かせる。
ロイネ・ストルトがプロデュース、全曲リミックスしてあるので、アルバム盤よりも音質が良く、
大曲は入っていないが、そのぶんゆるやかな聴き心地で、フラキンファンならば楽しめる内容になっている。
メロディック度・・8 コンパクトな選曲度・・8 ある意味フラキンのユルさ度・・8 総合・・8
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The Flower Kings 「“Tour Kaputt” Live」
スウェーデンのプログレバンド、フラワー・キングスのライブ作品。2011年作
2007年のヨーロッパツアーの音源をCD2枚に収録。ドラムにはKING CRIMSONのパット・マステロットを迎えた編成で、
ヨナス・レインゴールドのベースとともに安定したリズムを形成、トマス・ボディーンのやわらかなシンセに
ロイネ・ストルトの味わい深いギターワークを中心に、ベテランらしい肩の力の抜けた演奏を聴かせる。
Disc1は「The Sum Of No Evil」収録の大曲“Love is the Only Amswer”で幕を開け、「Retropolis」からのタイトル曲や
Space Revolver」からの大曲“I Am The Sun”まで、叙情豊かなフラキン節がたっぷりと楽しめる。
Disc2は「The Sum Of No Evil」収録の大曲“Life In Motion”、“The Sum Of No Reason”を含む7曲を収録。
オフィシャル・ブートレグという扱いだが、音質もまず良好。同タイトルのDVDもあり、ファンはそちらも必見だ。
プログレ度・・8 ライブ演奏・・8 音質・・7 総合・・8
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The Flower Kings「Banks of Eden」
スウェーデンのプログレバンド、フラワー・キングスの2012年作
5年ぶりとなる本作は、のっけから25分の大曲であるが、聴けば安心のフラキン印。
マイルドなハッセ・フレベリの歌声に、トマス・ボディーンの美しいシンセワーク、
そしてロイネのメロウなギターで描かれる、まさに桃源郷ともいうべき自然体のシンフォニックロックは不変である。
力みのない大人の余裕と豊穣なセンスで構築された、フラキン現在形の好作品です。
メロディック度・・8 シンフォニック度・・8 フラキン度・・9 総合・・8
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The Flower Kings 「Desolation Rose」
スウェーデンのプログレバンド、フラワー・キングスの2013年作
13分の(彼らからしたら比較的控えめな長さの)大曲で幕を開ける本作は、前作と同じメンバーで作られた安定感と
バンドとしての良好なパワーを感じさせる。いまやバンドのイメージとなったハッセ・フレベリの歌声と、
土台を支えるヨナス・レインゴールドのベースに、トマス・ボディーンの巧みなシンセアレンジ、
そして、ロイネ・ストルトの奏でる芳醇なワインのような味わい深いギターのトーンとともに、
自信に満ちた鉄壁のアンサンブルを描いている。いくぶん翳りを含んでいた前作よりも、
キャッチーなメロディパートが増えているのも個人的には嬉しい。ベテランとしての円熟の中にも
プログレ/ロックとしてのスリリングさを失わず、構築センスに磨きをかけた力作に仕上がっている。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 構築センス・・9 総合・・8
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The Flower Kings 「Waiting For Miracles」
スウェーデンのプログレバンド、フラワー・キングスの2019年作
1995年にデビューし、本作は6年ぶりとなる13作目。長年シンセを務めてきたトマス・ホディーンが脱退し
ドラマーも交代して、バンドもリニューアル。やわらかなピアノとシンセに、ロイネ・ストルトのギターを重ね、
ハッセ・フレベリの味わいのあるヴォーカルを乗せて、ゆったりとした大人の叙情に包まれたサウンドを描く。
ロイネの豊饒なギターメロディにハッセの歌声があれば、そこはいつものフラキンの味わいになるので、
優美でキャッチーな安心の聴き心地。ストリングスアレンジを含んだシンフォニックなインストパートなど、
サントラのようなゆるやかなスケール感を含んだナンバーから優雅な歌ものまで、バランスのとれた作風で、
随所に名人ロイネの絶品のギターフレーズに聴き惚れる。2CDで合計84分。派手さはないが、大人の力作です。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 優雅度・・9 総合・・8 
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■フラキン・メンバーソロ作品 〜どれもクオリティ高いんです

ROINE STOLT「HYDROPHONIA」
THE FLOWER KINGSロイネ・ストルトのソロ。1998年作
KAIPA解散後、長いブランクを経て、90年代に入りプログレ界に復活。フラワーキングスを結成し、
その後たてつづけにアルバムを発表、これは彼がフラキンのアルバム発表の合間に制作したソロ作だ。
内容は歌なしのインストアルバム。つまりはロイネのメロディアスなギタープレイが全編楽しめる。
自身ギター以外にベース、キーボードも弾きこなす。基本は盛り上がり形シンフォニックだが、
ときにジャジーに時に繊細に鳴り響くロイネのギターは、それだけでひとつの表現者たりえている。
北欧的な叙情メロディは70年代彼自身か在籍したかつてのKAIPAの音を思わせ、
パッショネイディブな時の熱いプレイは、オランダの名バンドFINCHなどをも想起させる。傑作。
メロディアス度・・9 シンフォニック度・・8 楽曲度・・8 総合・・8
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Roine Stolt's The Flower King 「Manifesto Of An Alchemist」
スウェーデンのシンフォニックロック、ロイネ・ストルトズ・フラワー・キングの2018年作
フラキンのロイネ・ストルトが「ロイネ・ストルトのフラキン」名義でアルバムを出すというのもややこしいが、
メンバーの方は、ドラムにマルコ・ミンネマンが参加、ベースはヨナス・レインゴールド、マイケル・ストルト
ヴォーカルはハッセ・フロベリ、ナッド・シルヴァン、シンセには、マックス・ロレンツ(Kaipa Da Capo)、ザック・ケイミンズが参加。
メロウなギターにオルガンを含むシンセとジェントルなヴォーカルを乗せ、ゆったりと優雅な叙情で聴かせる、
フラキンをよりレイドバックしたような聴き心地。ロイネ自身でギター、ベース、シンセをこなす12分の大曲や
軽やかなミンネマンのドラムにメロディックなギターと美麗なシンセ聴かせるインストナンバーなども素晴らしい。
大人の味わいの優しい叙情に溢れた、まさに1994年のロイネのソロ「The Flower King」の続編というべき傑作だ。
ドラマティック度・・8 フラキン度・・9 優雅度・・9 総合・・8.5 
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Tomas Bodin 「An Ordinary Night My Ordinary Life」
スウェーデンのミュージシャン、トマス・ボディーンの1996年作
The Flower Kingsのシンセ奏者のソロアルバム。オルガンやメロトロンを含むシンセをメインに、
ときにロイネ・ストルトの奏でるメロウギターを乗せた、優美なシンフォニックロックサウンド。
やわらかなシンセワークがドリーミィな味わいとなっていて、フラキンの優しい叙情を抽出したような聴き心地。
チャーチオルガンを使った荘厳なナンバーから、アンビエントなパート、EL&Pばりのキーボードプログレまで、
全66分、バラエティに富んだ作風。オールインストであるので、トマスの繊細なキーボードをゆったりと楽しめる。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 優美度・・9 総合・・8
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TOMAS BODIN「PINUP GURU」
THE FLOWER KINGSのキーボード奏者、トマス・ボディーンのソロ。2002年作
ソロ第2作となる今作も、自身の叙情的なキーボードを駆使した美しいシンフォニックロック作品となっている。
ベース、ドラムとも現フラワーキングスのメンバーなので、音的にはギター抜きのフラキンサウンドだが
その分トマスの繊細なキーボードワークがたっぷりと堪能できる。美しいクラシカル&シンフォニックな曲でうっとり。
全体的には静謐さとジャズタッチの軽やかさが同居した現在系シンフォニックロックの好作といえる。
シンフォニック度・・8 キーボー度・・9 楽曲・・8 総合・・8
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TOMAS BODIN 「IAM」
THE FLOWER KINGSのKey、トマス・ボディーンのソロ4作目。2005年作
23分、21分、18分の組曲3曲。参加メンバーは、TFKでおなじみのヨナス・レインゴールドに、
前作に続き、メインヴォーカルにアンダース・ヨハンソン、ギターにJOCKE JJ MARSHを迎えて
1曲めから爽快なシンフォニックロックが全開の快作。久々にトマスの弾きまくりのキーボードが堪能できる。
グレン・ヒューズバンドのメンバーでもあるJOCKEのギターもなかなか素晴らしく、
また二人の女性Voも効果的に楽曲を彩っていて、いいアクセントになっている。
サウンド的にはむしろフラキンの近作よりも分かりやすいので、曲は長いが初心者の方にも勧められる。
ソロ作というよりは、むしろ“作り込まれたシンフォ大作”というべき見事な作品だ。
シンフォニック度・・8 爽快度・・8 フラキンよりも聴きやすいかも度・・9 総合・・8.5
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TOMAS BODIN「cinematograaf」
The Flower Kingのシンセ奏者、トマス・ボディーンのソロ作。2008年作
今作はバンドではなく、トマス一人によるシンセの多重録音作品で、
全編ゆるやかなサントラのようなしっとりと聴かせるシンセアルバムとなっている。
もちろんプログレ的な雰囲気もしっかりあって、美しく優雅な旋律を響かせつつ、
壮大な広がりを感じさせるドラマ性とともに、全3曲という大作志向の中に、
トマスのアーティストとしての確かなセンスが感じ取れる作品だ。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 しっとりシンセ度・・9 総合・・8
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EGGS&DOGS「you are」
The Flower Kingのシンセ奏者、トマス・ボディーンの2009年作
前作「IAM」の続編である本作は、エッグス・アンド・ドッグスというバンド名義となっていて、
前作にも参加のJocke"JJ"Marshに加え、元TFKのMichael Stolt、Marcus Lilijenquistという4人編成。
シンフォニックの王道という作風であった前作に対し、本作ではより深みのある大人のロックサウンドで、
ロイネの実弟であるマイケル・ストルトの渋みのある歌声とともに、アナログ的な叙情を聴かせる。
トマスのシンセワークも含めて、かつてのフラキン風味を感じさせる部分も多い見事な力作だ。
シンフォニック度・・7 フラキン度・・8 大人のサウン度・・9 総合・・8.5
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Hasse Frberg & Musical Compation「Future Past」
The Flower Kingsハッセ・フレベリのソロプロジェクト。2011年作
TFKにおいても、ロイネ・ストルトと並ぶフロントマンであるから、本作のサウンドも当然のように、
随所にフラキン風味を感じさせる、メロディックなギタープレイとキャッチーな歌メロを中心に、
そこに古き良きハードポップ/ロック要素も付加した作風。オルガンを含むヴィンテージな感触と
シンフォニックなシンセアレンジ、しっとりと叙情的なパートも含みつつ、
10分台の大曲も4曲もあり、全体的にもフラキンクラスの力作というべき仕上がりだ。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 フラキン風味度・・8 総合・・8
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Hasse Froberg & Music Companion 「Powerplay」
The Flower KingsのG&Vo、ハッセ・フレベリのソロプロジェクト。2012年作
2作目となる本作もハッセの歌声を中心にフラキンをハードにしたような作風で、
オルガンが鳴り響く古き良きプログレ/ロックの感触と、大曲を含んだ展開力で聴かせる。
キャッチーなメロディラインはやはりフラキン的なので、これという新鮮さはないのだが、
むしろシンプルな曲での爽快な聴き心地が魅力的かもしれない。フラキンファンはもちろん、
メロディックな北欧プログレハードとしても普通に楽しめる高品質な作品です。
メロディック度・・8 プログレ度・・7 フラキン度・・8 総合・・8
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Hasse Froberg & Musical Companion「HFMC」
The Flower Kingsのハッセ・フレベリによるユニットの2015年作
前作はプログレハード風味の好作だったが、3作目となる本作も適度にハードなギターと
オルガンを含むシンセアレンジに枯れた味わいのヴォーカルを乗せたサウンドで、
古き良きプログレハードの感触を描きつつ、今作ではよりTFKに接近したような
キャッチーで優雅なシンフォニックロック風味も強まっている。10分を超える大曲では、
プログレらしいドラマティックな展開力とともに、じっくりとメロウな叙情を描いてゆく。
フラキン好きはもちろん、新たにハッセ・フレベリの音楽を知る方にもお薦めの力作だ。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 TFK度・・8 総合・・8
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■フラキンメンバー関連作品 〜カイパ、トランスアトランティック、カーマカニック、エージェンツ・オブ・マーシー

KAIPA「NOTES FROM THE PAST」
北欧伝説のプログレバンド、カイパの2002年作
往年のKAIPAのメンバーが集ったという形ではないが、キーボードのハンス・ルンディンが参加、
非常に北欧的な土着めいた温かみのある彼らしいキーボードワークを聴かせてくれる好作。
そこにからむロイネ・ストルトのギターはフラワーキングスでの活動を経て洗練された音であるせいか、
全体としてはかつてのKAIPAにあった「田舎めいた雰囲気」「湿り気のある薄暗さ」はさほど感じない。
ドラムがMATS/MORGANのモルガン・アグレンであることも手伝って非常にリズムの切れがよく、
70年代の叙情美よりは現代的シンフォニックの作りである。90年代以降の作品でロイネを知り、
このアルバムでカイパという存在を知った方は、次にはぜひ70年代のKAIPAのアルバムを聴いてみて欲しい。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 北欧度・・8 総合・・8
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KAIPA「KEYHOLDER」
新生カイパの2003年作
前作と同じく、ドラムはMATS/MORGANのモルガン・アグレン、
ベースはTHE FLOWER KINGSのヨナス・レインゴールドという豪華な編成。
今回はよりいっそうロイネ・ストルトとハンス・ルンディンの融合度が増した印象で、
サウンド的にもよりしっくりと聴ける絶品のシンフォニックロックである。
メロトロンなどを多用したゆるやかなキーボードワークもあって、北欧らしさとシンフォ度は
むしろフラキンの近作よりも上かもしれない。全体的にゆったりと楽しめる雰囲気の傑作だ。
シンフォニック度・・8 フラキン度・・8 北欧度・・8 総合・・8
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KAIPA「MINDREVOLUTIONS」
スウェーデンのシンフォニックロックバンド、復活カイパの3作目。2005年作
本作も、全79分、シンフォニックサウンドが目一杯詰まっている。初期のフラキンにあった陽性のメロディを発揮しつつも、
決して古くさくならない現代風のポップセンスも取り込んでいるのもポイント。
前作に引き続きRITUALの男Voと女性Voのダブルボーカルはいっそう曲に馴染んでいて、
しっとりとしたパートでの柔らかみがじつに心地よい。ゆるやかな盛り上がりと爽やかさは北欧プログレ特有の質感で、
そこに乗るハンスの懐かしい音色のするキーボード、そして鳴きまくるロイネのギターを久しぶりにたっぷりと堪能出来る。
もしかしたら近年のフラキンよりメロ度は上かも…とすら思える、会心のシンフォニックロック作品である。
シンフォニック度・・8 北欧度・・8 しっとりゆるやか度・・9 総合・・8
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TRANSATLANTIC「BRIDGE ACROSS FOREVER」
ロイネ・ストルト(THE FLOWER KINGS)、ニール・モーズ(元SPOCK'S BEARD)、マイク・ポートノイ(DREAM THEATER)、
ピート・トレワヴァス(MARILLION)によるスーパーバンド、トランスアトランティックの2nd。2001年作
1stではいきなり1曲目から30分の大曲だったが、今回も全4曲うち25分以上が2曲という大作志向。
前回よりも録音に金がかけられたのか、音質も向上し、叙情的なメロディアス性をともなった曲の盛り上がりはより迫力を増した。
ロイネ・ストルトのメロディアスなギターフレージングは相変わらず素晴らしく、ニール・モーズのキーボードワークも音色、メロディともに冴え、
その歌声もバックの美しいコーラスハーモニーの中で問題なく聴ける。まさにシンフォニックの理想郷というべき傑作だ。
メロディアス度・・9 プログレ度・・8 楽曲・・9 総合・・9
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TRANSATLANTIC「SMPTe THE ROINE STOLT MIXES」
トランスアトランティックの1stのリミックス作品。2003年作
収録曲、曲順ともに正規盤と同じなのだが、ロイネ・ストルトによるリミックスに加え、ギターパートを追加。
音質的にも各パートの分離が良くなり、リズムのキレが良くなり、その上、ロイネのギターが追加されている。
また、ギターのもならずメロトロン、キーボードなどにもずいぶんと変化があり、全体としてはよりダイナミックに、
かつメリハリのあるサウンドになってい。THE FLOWER KINGS、そしてロイネのファンにもたまらない出来だ。
むしろ正規盤より完成度上とすら思える。傑作がさらに素晴らしい作品に生まれ変わった!
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 正規盤より良いわぁ度・・9 総合・・8.5
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TRANSATLANTIC「Whirlwind」
ニール・モーズ、マイク・ポートノイ、ロイネ・ストルトらによるスーパーバンド、トランスアトランティックの2009年作
8年の歳月を経て、あのメンバーたちが再び集結。なんと77分全1曲という驚異の作品をひっさげてのカムバックだ。
12パートに分かれた長大な楽曲はどこを切ってもニール・モーズ節炸裂で、ゆるやかなメロディで上昇と下降を繰り返しながら
しだいにドラマティックに盛り上がる楽曲を展開させてゆく。マイク・ポートノイの細やかなドラムと安定したリズムを土台に、
ピート・トレワバスのベースの存在感もこれまで以上に光っていて、渋みを増したロイネのギターが合わさると、
まさに鉄壁のケミストリーというべきグルーブ感が曲を支配する。ニールらしいキャッチーな歌メロとコーラスワークに、
古き良きプログレのレトロさを、時代に流されない人間味のあるロックに落とし込んだ、見事な力作であろう。
ただし、誤解を恐れずにいえば、全体的にはいくぶん大人の渋みを増したプログレッシブロックとなっていて、
シンフォニックな盛り上がりは後半からなので、気の短いリスナーには向かないのだが、感動的なラストはぜひ味わって欲しい。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 ドラマティック度・・9 総合・・8.5
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TRANSATLANTICWhirld Tour 2010」
トランスアトランティックのライブアルバム。2010年作
2009年の「Whirlwind」で再び飛翔を開始したスーパーバンド、2010年ロンドンでの公演を収録。
ニール・モーズ、マイク・ポートノイ、ロイネ・ストルト、ピート・トレワヴァスの4人に、ツアーメンバーのダニエル・ギルデンロウ
(PAIN OF SALVATION)を含めたステージで、のっけから80分におよぶ大作「Whirlwind」を完全再現。
華麗にシンセを弾きこなしながら、情感の込もった歌声を聴かせるニール・モーズを筆頭に、より渋みをましたロイネのギターワークは、
決して派手さはないがその一音一音が実に味がある。DREAM THEATERでのプレイ以上に楽しげにドラムをプレイするポートノイ、
存在感あるベースを聴かせるトレワヴァス、そしてマラカスにシンセ、エレキにアコギと、なにげに大活躍のダニエルは、映像で見ると元気いっぱいで
その若々しいはっちゃけぶりがかわいい。この5人のケミストリーが一体となり、ひとつの大きなビジョンを作り上げてゆくがごとき
素晴らしい演奏ぶりは、スタジオ盤で感じたいくぶんの長尺感を吹き飛ばすものだ。全員がヴォーカル/コーラスをとる、キャッチーなメロディアスさとドラマティックな展開力、
そして名人の域に達している各人のプレイぶりは、ぜひともDVDでも見ていただきたい。ようやく80分の大曲が終わったかと思うと、次は30分の“All of The Above”が始まり、
同じく30分のドラマティックな大曲“Stranger in Your Soul”まで、全6曲180分超という…濃密なハードプログレが炸裂する。ファンであれば、3CD+2DVDの豪華ボックスを買うべし!
ドラマティック度・・9 ライブ演奏・・9 お腹いっぱい度・・10 総合・・9
Amazonで購入する 3CD+2DVD限定盤

THE NEW GROVE PROJECT「FOOLS JOURNEY」
スウェーデンのプロジェクトバンド、ザ・ニュー・グローヴ・プロジェクトの1997年作
THE FLOWER KINGSロイネ・ストルトパル・リンダー、さらにはENGLANDのドラマーが参加。
メンバーがメンバーなだけに物凄いシンフォニックな音かと思いきや、曲の雰囲気は素朴な叙情性に包まれた
ゆったりとしたサウンド。無理に盛り上げようとはしていない分、さわやかさで自然体の雄大さに包まれた、
涼やかな耳心地で楽しめる。ロイネのメロウなギターに、ハル.リンダーのKeyはさすがに流麗かつハイセンス。
ENGLANDのドラマーもさすがに見事な腕前で、全体としてのびのびとした演奏で鑑賞できる好作品だ
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 のびのびゆったり度・・9 総合・・8
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SWEDISH FAMILY「VINTAGE PROG」
TFKのトマス・ボディーンを中心としたユニット、スウェディッシュ・ファミリーの2004年作
“1969〜1979年に活動していた架空のバンドのベストアルバム”という設定で
サウンドもその通り、ハモンドやムーグ、アコーディオンなどヴィンテージ楽器を使用した
70年代スウェーデン風のプログレ。ジャケも低予算風の紙ジャケというこだわり。
もの悲しくもなつかしいようなアコーディオンの音色や、所々に漂う土着性が耳心地よく、
ゆったりとした叙情的な北欧70'sサウンドが堪能できます。異色のヴィンテージプログレ作品。
シンフォニック度・・7 ほのぼの70's度・・9 北欧度・・9 総合・・8
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Agents of Mercy「The Fading Ghosts Of Twilight」
The Flower Kingsのロイネ・ストルト率いる、エージェンツ・オヴ・マーシーの2009年作
メンバーには、GENESIS系シンフォバンド、Unifaunのナッド・シルヴァンにTFKのヨナス、レインゴールド、
ドラムにはゾルタン・チョーズ(元TFK、KARMAKANIC)、Pat Mastelotto(KING CRIMSON)などが参加。
楽曲は、ガブリエルそっくりのヴォーカルの歌声に、フラキンのやわらかな部分が合わさったような雰囲気で、
ぱっと聴きの派手さはないが、じっくりと作り込まれた大人のシンフォニックロックという趣だ。
往年のGENESISの質感を、ロイネのセンスで色付けしたという感触の好アルバム。
シンフォニック度・・7 プログレ度・・7 フラキン度・・8 総合・・8
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AGENTS OF MERCY「Dramarama」
スウェーデンのシンフォニックロックバンド、エージェンツ・オブ・マーシーの2010年作
TFKのロイネ・ストルトとヨナス・レインゴールド、Unifaunのナッド・シルヴァンに加え、
本作ではシンセにラレ・ラーションらが加わった。前作はいかにも往年のGENESISを思わせる
ゆったりとした作風で案外地味であったのだが、今作では古き良き70年代風味に加えて
よりダイナミックなシンフォニック路線…つまりはThe Flower Kingsのイメージに近づいている。
一方では、牧歌的でゆるやかな叙情曲も素晴らしく、ロイネのギターワークはもちろんのこと、
ラレのシンセワークもなかなか見事で、まんまGENESISなナッド・シルヴァンの歌声が微笑ましいが、
ただレトロなだけではないセンスを感じさせる力作に仕上がっている。
シンフォニック度・・8 フラキン度・・8 叙情度・・8 総合・・8
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AGENTS OF MERCYBlack Forest
スウェーデンのシンフォニックロックユニット、エージェンツ・オブ・マーシーの2011年作
ロイネ・ストルト、ナッド・シルヴァン、ラレ・ラーションらによるGENESIS懐古風サウンドというべき
このバンドもすでに3作目となる。本作はこれまで以上にミスティックな雰囲気とシアトリカルな作風になっていて、
メロトロンを含んだ表情豊かなシンセワークと叙情たっぷりのギター、P.ガブリエルばりのヴォーカルで、
物語的なコンセプトを感じさせるほの暗いミステリアスさとともにゆったりと楽曲を盛り上げてゆく。
まさに、The Flower KingsGENESISを合わせたような、ドラマティックなシンフォニックの傑作である。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・8 ミスティック度・・8 総合・・8
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Anderson/Stolt 「Invention of Knowledge」
Yesのジョン・アンダーソンとTHE FLOWER KINGSのロイネ・ストルトによるユニットの2016年作
まさかという組み合わせのユニットであるが、内容もまさしくジョン・アンダーソンの透明感のある歌声を活かした
繊細なシンフォニックロックサウンドで、トム・ブリスリンとラレ・ラーションによる美しいシンセアレンジに、
ロイネのメロウなギターワークが重なる優雅な聴き心地。ヨナス・レインゴールドとフェリックス・レーマンという、
フラキン組のリズム隊に、ダニエル・ギルデンロウ(Pain of Salvation)、ナッド・シルヴァンらがコーラスに参加。
ようするに、バックはほとんどTFK関連の北欧プログレ状態。キャッチーで涼やかな叙情性をジョンの歌声で包み込み、
ロイネの抜群のギターワークも楽しめるという。まさにYes+TFKという、プログレファンには桃源郷のような作品だろう。
10〜20分ずつ4パートに分けられたアルバム構成も見事で、実力者たちが結集したジョンのための傑作に仕上がっている。
メロディック度・・9 繊細度・・9 ジョンの歌声度・・9 総合・・8.5
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Kaipa Da Capo 「Darskapens Monotoni」
スウェーデンのプログレバンド、カイパ・ダ・カーポの2016年作
復活KAIPAとは別に、ロイネ・ストルトが70年代の古き良きサウンドを再現するべく、オリジナルメンバーである、
トーマス・エリクソン、インジマー・ベルグマンとともに立ち上げたバンドで、ロイネの弟、マイケル・ストルトも参加。
サウンドは、ロイネのメロウなギターの旋律をたっぷりとまぶし、美しいシンセワークで包み込んだ、
かつてのKAIPAの素朴さに、初期のThe Flower Kingsを合わせたような、叙情豊かなシンフォニックロック。
大人の哀愁を感じさせる、マイケル・ストルトのどっしりとした歌声に、オルガンが鳴り響く70年代風味のやわらかさ、
そして繊細かつ優美なギターワークとともに、これぞ往年の北欧ロックという味わいが楽しめる。
10分を超える大曲も多数で、派手な展開や新鮮味は薄いもののじっくりと鑑賞できる。さすがの傑作です。
メロディック度・・8 プログレ度・・7 北欧度・・8 総合・・8
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THE SEA WITHIN
The Flower Kingsのロイネ・ストルトに、Pain Of Salvationのダニエル・ギルデンロウ、
ベースはヨナス・レインゴールド、ドラムにマルコ・ミンネマン、シンセはトム・ブリスリンという、
名だたるメンバーが集結したスーパーバンド、シー・ウィズインの2018年作
ダニエルのヴォーカルでロイネがギターをとるという、ファンにはまさに夢のようなコラボである。
近年のPoSのようなオールドスタイルのロック感触に、翳りを帯びた叙情を加えたサウンドで、
ほどよくテクニカルなアンサンブルを聴かせる。ブルージーでメロウなロイネのギターに酔いしれつつ、
存在感のあるヨナスのベースや、トム・ブリスリンの繊細なシンセワークも随所に効いている。
北欧版MARILLIONというような、プログレ感のあるウェットなメロディックとしても楽しめる逸品だ。
ジョン・アンダーソン、ケイシー・マクファーソン(Flying Colors)、ジョーダン・ルーデスらがゲスト参加。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・7 叙情度・・8 総合・・8
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KARMAKANIC「ENTERING THE SPECTRA」
THE FLOWER KINGSヨナス・レインゴールドを中心とした、カーマカニックの1st。2002年作
参加メンバーは、ロイネ・ストルト、トマス・ボディーン、ゾルタン・チョースらTFK組が中心で、
銀河をテーマにしたコンセプト作らしく、雄大なシンセが鳴り響き、時折フラキン的なメロディラインを感じさせながら、
ギターにはハードなエッジ色がある。シンフォニックハード/プログレメタル的な味わいもありつつ、もちろんフラキンファンにもお薦め。
シンフォニック度・・8 テクニカル度・・7 ProgMetal風味度・・8 総合・・8
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KARMAKANIC「WHEEL OF LIFE
スウェーデンのプログレバンド、カーマカニックの2nd。2003年作
軽快なジャズロック調に、メロディアスなシンフォの味付けをした雰囲気でソルタン・チョーズとヨナスの
The Flower Kingsのリズム隊は息の合ったアンサンブルを生み出し、長い曲でも意外にさらりと聴かせてくれる。
メロディの新鮮味という点ではさほどのものはないが、気軽な感覚で聴ける北欧シンフォ・ジャズロックの良作。
ヴォーカル入りの曲はまるでフラキンのようでもある。ロイネ・ストルト、トマス・ボーディンらもゲスト参加している。
メロディアス度・・7 テクニカル度・・8 プログレ度・・7 総合・・8
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KARMAKANIC「Who's the Boss in the Factory」
スウェーデンのプログレバンド、カーマカニックの3rd。2008年作
1stはProgMetal風、2ndはジャズロック寄りのサウンドであったが、本作はよりメロディアスさを前に出して、
結果としてフラキンに近い雰囲気になった。少しレトロなプログレ的シンセワークにたおやかなピアノも美しく、
曲は適度にテクニカルでありつつ、じっくりと歌を聴かせる部分も多く、全体的にはやはりシンフォニック。
存在感あるヨナスのベースにソルタン・チョースのタイトなドラムも見事で、バンドの核をになっている。
テクニカルな演奏力と、メロディ聴かせるバランスのとれた高品質作だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 演奏度・・9 総合・・8
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KARMAKANIC「In a Perfect World」
スウェーデンのプログレバンド、カーマカニックの2011年作

前作はよりフラキンに近いイメージの傑作であったが、本作も美麗なシンセワークでしっとりと始まりつつ、
ジャズロック的な軽やかさとキャッチーなメロディも含んで、大人のシンフォニックロックというべきクオリティの高さ。
楽曲のアレンジや盛り上げ方など、フラキンとの差別化が難しいくらいに相通ずるものがあるのだが、
そこも含めての雰囲気が好きな方なら、今作も充分楽しめる作品だろうとは思うし、
やはりジャスロック風味の軽妙さには、余裕とウィットに富んだ演奏が光っている。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 北欧度・・8 総合・・8
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KARMAKANIC & AGENTS OF MERCY「THE POWER OF TWO」
スウェーデンのプログレバンド、カーマカニックエージェンツ・オブ・マーシーのライブアルバム。
ヨナス・レインゴールド率いるKARMAKANICと、ロイネ・ストルトのAgents of Mercyの合体バンドによる
2009年アメリカLAでのライブを収録。前半がエージェンツ、後半がカーマの曲という構成で、
ドラムにはSPOCK'S BEARDのニック・ディヴァージリオが参加、しっとりと聴かせるGENESISタイプの
Agents of Mercyはまさにシンフォニックの王道という感じで、叙情豊かな聴き心地はライブでも素晴らしい。
一転してKARMAKANICでは、軽妙な躍動感とアンサンブルの妙で、実力者たちの演奏にじっくり聞き入る。
とくに、ラレ・ラーソンの絶品の鍵盤さばきは、クラシカルにしてテクニカルな驚嘆のプレイぶりである。
シンフォニック度・・8 叙情度・・8 ライブ演奏・・8 総合・・8
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3rd World Electric「Kilimanjaro Secret Brew」
ロイネ・ストルト、ヨナス・レインゴールド、ソルタン・チョース、レイル・ラーソンといった
The Flower KingsKARMAKANIC関連のメンバーによる、サード・ワールド・エレクトリックの2009年作
パーカッションを含めた軽やかなリズムに、サックスが鳴り響く、フュージョン、ジャズロック風味のサウンド。
さすがに実力あるメンバーだけに、余裕あるアンサンブルで、随所にテクニカルさも折り込みつつ、
肩の力を抜いたような、楽しげで軽快な演奏を聴かせてくれる。シンフォニックなテイストは薄めなので、
フラキンなどのイメージで聴くと拍子抜けかもしれないが、のんびりと大人のジャズ/フュージョンロックが楽しめる。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 ジャズロック度・・8 総合・・7.5
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Barracuda Triangle 「Electro Shock Therapy」
スウェーデンのプログレバンド、バラクーダ・トライアングルの2014年作
The Flower Kingsのヨナス・レインゴールド、トマス・ボディーン、フェリックス・レーマンによるトリオバンドで、
のっけからメロトロンの音色を乗せて、KING CRIMSONを思わせるヘヴィなアンサンブルが広がる。
キーボードトリオの編成ながら、ヨナスがベースとギターを兼任しているので、インストながらも重厚な聴き心地で、
随所に北欧らしい叙情性を覗かせるのは、やはりトマスの美しいシンセワークによるところが大きいだろう。
リズム関しては空間を重視したフリーな感触もあって、その辺も含めてクリムゾン的な実験性も感じさせる。
いわば「クリムゾン化したTFK」というような作風であるが、一方ではヨナスのベースをじっくりと聴かせるパートや、
手数の多いフェリックスのドラムがタイトに躍動するパート、そしてトマスの繊細なシンセをメインにした小曲などもあり、
各メンバーの技巧とそれぞれのセンスをたっぷり味わえるのも嬉しい。フラキンファンはもちろん必聴ですよ。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・8 アンサンブル度・・8 総合・・8
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THE TANGENT「THE MUSIC THAT DIED ALONE」
イギリスのプログレバンド、タンジェントの2003年作
PARALLEL OR 90 DEGREESのアンディ・ティリソンを中心に、THE FLOWER KINGSのロイネ・ストルト、
ヨナス・レインゴールド、ソルタン・チョース、VAN DER GRAAF GENERATORのデビッド・ジャクソンといったメンバーが参加。
サウンドは切れのよい演奏の軽快なシンフォニックロックで、フラキンよりはややジャジーな感じというところ。
北欧的なメロディックな叙情性と英国カンタベリーロック風の優雅な素朴さが融合したような作風で、
随所に70年代風の古めかしさを感じる部分もあり、オールドなプログレファンにも楽しめる傑作だ。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 楽曲・・8 総合・・8
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THE TANGENT「U:The World That We Drive Through」
タンジェントの2nd。2004年作
前作に引き続き、ロイネ・ストルト、ヨナス・レインゴールドといった、フラキンのメンバーたちが参加、、
音のほうも当然ながらフラキン度が高い。ジャズロック的なアンサンブルとリズムの跳ね具合が、
メンバーの技量の高さを感じさせるが、その中でも女性ピアニストのしっとりとしたピアノタッチが素晴らしく
またたおやかなフルートの音色も優雅に楽曲に華を添えている。前作の軽快なシンフォニック性よりは、
今回は落ち着いた大人のジャズロック風なパートが増したという印象もある。
もちろんテクニカルでシンフォニックではあるが、肩の力を抜いてくつろぎながら楽しめる作品だ。
メロディアス度・・7 フラキン度・・8 ジャズロック度・・8 総合・・8
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Steve Hackett 「The Total Experience Live in Liverpool」
イギリスのギタリスト、スティーヴ・ハケットのライブ作品。2016年作
2012〜13年の「Genesis Revisited」のツアーをへて、本作は2015年、リバプールでの公演を2CD+2DVDに収録。
シンセにロジャー・キング、ドラムのゲイリー・オトゥール、サックス&シンセのロブ・タウンゼンドというこれまでのツアーメンバーに加え、
ベースにはThe Flower Kingsのロイネ・ストルトが参加しての編成。「Voyage of the Acolyte」、「Spectral Mournings」など、
初期のソロ作から、最新作「Wolflight」のナンバーまで、ハケットの歴史を俯瞰するようなセットリストで、美しいシンセアレンジに
メロウなギターが響き渡る、優美なサウンドにうっとりと聴き入れる。ハケット先生の繊細なギタートーンはもちろん衰え知らず、
自身のマイルドなヴォーカルも味わいがあり、ゲストのアマンダ・レーマンが加わっての男女ヴォーカルの掛け合いも楽しげだ。
弟であるジョン・ハケットがフルートで加わった優美なアコースティックナンバーや、ハケット&ロイネの夢のツインギターが楽しめる“After the Ordel”、
そしてナッド・シルヴァンをヴォーカルに迎え、“The Cinema Show”、“The Musical Box”、“Firth of Fifth”といったGENESISの代表ナンバーも演奏。
DVDのカメラワークも抜群で、飄々としたロイネと泰然としたハケット御大の対比も面白い。至福の2時間半が味わえる。どちらのファンもマストです!
ライブ演奏・・9 ライブ映像・・9 ハケット&ロイネ度・・10 総合・・8.5
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VA/A Flower Full of Stars - A Tribute to the Flower Kings
北欧プログレを代表するバンド、フラワー・キングスのトリビュートアルバム。2011年作
参加しているのは、Final Conflict、Flamborough Head、Mist Season、Sky Architect、Soniq Circus、
Pandora、Supernal Endgame、Unitopia、YesterdaysExpedition Delta、Forgotten Sunsなど、
なかなかマニアックなメンツで、CD4枚、合計4時間弱というフラキン祭りが繰り広げられる。
基本は比較的元曲に忠実なアレンジながら、各バンドそれぞれのフラキン愛が感じられる「ユルさ」もポイントで、
ロイネのソロ名義時代の名曲“The Flower King”や“ In the Eyes of the World”、“Stardust We Are”
そして、“World of Adventures”といったバンドの代表曲も入っているので、TFKファンならば充分楽しめるだろう。
シンフォニック度・・7 ユル度・・9 フラキン愛度・・9 総合・・8
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*北欧シンフォニック特集ページ
*CDレビュープログレ・北欧ページも併せてご覧ください。

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