新たなるタペストリーを織る

見知らぬ情景を頭に浮かべ

行き当たりの覚悟で勇み足を

踊れば寒風の中、賽銭よりも軽々と舞え

彼方よりきたる奇妙な昂りと

もちをつまらせぬ程度の憤りに

飲み込む声を再び響かせて

あなかま、などと叱りつける

うっとおしき鎖を両断するなら

風に乗って杉のてっぺんへ届く

凧の身軽さと一瞬後の失墜を

恐れずに糸をたぐれ

結び目はほどける

呪いも解けるだろう

むくつけき猛者ども

のらりくらりとかわして

PK戦までもつれ込まぬよう

延長の後半で決めてしまえばいい

電磁調理器に乗せた鍋に煮える

とろけたちくわぶを好むアイツはどこだ?

かまぼこの紅白よりも、伊達巻きの甘さに惹かれる

そんなろくでなしとともに鳥居をくぐれば、

人ごみの先には、烏賊の丸焼き以上のかぐわしさが

きっと見つかるに違いない

七日を過ぎても、希望の情熱が冷めぬようなら

そのまま進んでもよい

ただし

なくしものには注意して

牛は相変わらず

見守っているから




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