聖夜に驕る、さかまく想い

ひずんだ音像の果てにある

たえなる綺羅に目をこらして

盗み見るように目を細めれば

あの未知なる星々の放つ

十万年前の光が見えるはず


数えきれない憂鬱の予感に震えるならば

むしろ、笑いの中で両手をもみ絞れ

笛の音は聴こえるか

あのトランペットの高らかな響きは

明日を輝かせると信ずるに足る

その錯覚こそが闇夜を戦う力の源


昨日通りすぎた風は

二度とは来ない

忘れなければ次の香りに気づかない

むろんのこと、やるせない惰弱に襲われ

はてなき時間の旅に恐怖することがあっても

ただ足を運べ


時計台の鐘を見上げるように

うろこ雲を眺め

夕日と黄昏を友とできるなら

流れゆく未来に存在する

自分の顔もきっと

思い描けるだろう


聖夜に

橋の上にて

星のもと


Merry X' mas




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