しの魔女系ロック〜This is Witch Rock〜



魔女系ロックの原点をさかのぼれば、イギリスのPesky Gee!や、アメリカのCOVENといったバンドに行き着くことになる。
どちらも60年代的なサイケロックのおおらかさに加え、女性ヴォーカルを擁して妖しい世界観を取り入れた、当時にしては異色のバンドであった。
PESKY GEE!は、のちにBLACK WIDOWへと発展し、魔術的な雰囲気を強めたサウンドで、ディープなファンの間で人気を博すことになる。
その後、イタリアにおいては、バンドの名を冠したBLACK WIDOWレーベルまで誕生するのだから、その影響はアンダーグラウンドでは大きかった。

ソーニャ・クリスティーナを擁したCURVED AIRなども、初期はサイケ寄りの作風で、彼女のルックスも含めて魔女的なイメージがあったし、
呪術的なアシッド・フォークを聴かせるCOMUSなども、年代を考えればとても個性的なバンドであった。
一方、イタリアからは70年代初頭にANALOGYが現れるが、さらにその後、JACULAという異色のカルトバンドが登場する。
チャーチオルガンが鳴り響き、女性ヴォーカルの呪文めいたスキャットが乗るという、その妖しさとインパクトは大変なものだった。

90年代になると、女性声のゴシックメタルがブームとなるが、2000年代に入ってからは古き良きNWOTHMやドゥームメタルバンドなどが
再び密かに増え始め、Blood Ceremonyを筆頭にして、妖しい女性声を乗せた魔女系ドゥームバンドが現れ始める。
古き良きアナログ感覚のサウンドに、オルガンやフルートが鳴り響く、神秘的でオカルトめいた雰囲気は女性声によくマッチする。
ここでは、主にそれら女性ヴォーカルをフロントに(一部男性Voバンドもあり)、妖しく魔女めいた世界観を描き出すバンドを紹介したい。

                                          2016. 3 緑川とうせい


◆60〜70年代…魔女系バンドの原点

Pesky Gee! 「Exclamation Mark」
イギリスのサイケロック、ペスキー・ジー!の1969年作
オルガンやサックスが鳴り響く、いかにも60年代らしいおおらかなサイケロックで、
のちのBlack Widowへとつながるバンドにしては妖しさはあまり感じない。
ブルージーなギターを乗せたインストのナンバーなどは正直退屈なのだが、
女性シンガー、ケイ・ギャレットが歌うナンバーは、魔女めいた聴き心地でこれがじつによい。
むしろ彼女に全曲歌わせて欲しかった。一方では、Steppenwolf“Born to be Wild”や
Vanilla Fudge “Where Is My Mind ”のカヴァーなどもサイケな仕上がりでなかなか楽しめる。
ドラマティック度・・7 妖しげ度・・7 魔女度・・7 総合・・7.5
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BLACK WIDOW「Sacrifice」
ブリティッシュロックバンド、ブラック・ウィドウの1st。1970年作
Dr.Zなどとともに、70年代英国ロックのアンダーグラウンドシーンで、
異彩を放った、いわば黒魔術系の世界観をもったバンドとして語られる。
BLACK SABBATHほどのヘヴィさはなく、妖しげに鳴り響くオルガンの音色に
サックスが絡み、フルートなども入った、いかにも英国らしい湿りけのあるサウンド。
幻想的な雰囲気が耳心地よく、薄暗いプログレとしても普通に楽しめる作品だ。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 英国度・・8 総合・・8
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CURVED AIR 「AIR CONDITIONING」
ブリティッシュロックバンド、カーヴド・エアの1970年作
女性シンガー、ソーニャ・クリスティーナを擁し、ヴァイオリンをロックに大胆に取り入れた最初のバンドともされる。
サウンドの方は、まだプログレというよりはサイケロック的な浮遊感をともなったアートロックという趣で、
艶めいたソーニャの歌声が魔女めいた幻想的な雰囲気を醸しだし、ダリル・ウェイのヴァイオリンが優雅に鳴り響く。
音質や楽曲の完成度はのちの作品には及ばないが、ヴァイオリン入りのクラシカルな女性声サイケという点ではとても楽しめる。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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COMUSFirst Utterance」
英国のアシッド・フォークロック、コーマスの1971年作
このジャケのインパクトもかなりのものだが、サウンドの方も、エキセントリックな女性ヴォーカルに男性ヴォーカルが絡み、
ヴァイオリンやパーカッションなどが合わさって、ある種呪術的でハイテンションな異色のフォークロックが繰り広げられる。
一方では、女性声の美しさやフルートなどのアコースティカルな美しさも持ち味で、そこに薄暗い幻想性が重なると、
大変個性的な質感が現れる。土着的な香りと魔術めいた妖しさに包まれた英国アシッド・フォークの裏傑作だ。
ドラマティック度・・8 アシッドフォーク度・・8 妖しさ度・・9 総合・・8
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ANALOGY
イタリアのサイケロック、アナロジーの1972年作
ジャケと内ジャケのメンバーのヌードショットがインパクト大だが、サウンドはオルガンが鳴り響き、
けだるげな女性ヴォーカルの歌声で聴かせる、妖しげなサイケロックでじつによいのです。
牧歌的なおおらかなユルさとイタリア的なアンダークラウンド臭さが、嫌みなくブレンドされていて、
この年代にして魔女系ロックとしての雰囲気がすでに完成されている。バンドはのちに、EARTHBOUNDと改名し英国へ渡り、
90年代になると再びANALOGY名義で復活するという。その行き当たりばったり的な活動も含めて、異色のバンドといえる。
ドラマティック度・・7 サイケ度・・8 妖しさ度・・7 総合・・7.5
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JACULA「Tardo Pede in Magiam Versus」
イタリアの暗黒プログレバンド、ヤクラの1973年作
荘厳なチャーチオルガンの音色から始まり、典雅なチェンバロの響きに艶めいた女性ヴォーカルの歌声。
ロック色はほぼ皆無で、全編にわたって秘教的な妖しさを漂わせた異色のサウンド。
呪文を唱えるような魔女めいた女性のスキャットに身震いするか、あるいは大仰さに笑うかで、
この闇の幻想音楽を楽しめるかどうかが決まるだろう。フルートの音色に乗る女性声の美しさは
ときにOPUS AVANTRAに匹敵する。まさにイタリアンロック異端作というべきキワモノ的傑作です。
荘厳度・・8 ロック度・・1 妖しさ度・・10 総合・・9
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◆イギリスの魔女系バンド

Mourn
イギリスのドゥームメタル、モウルンの1995年作
ツインギターに女性Voを含む5人編成で、オールドな感触のギターリフに中性的な歌声を乗せた、
正統派のドゥームメタル。メタリックなヘヴィさよりも、サバスルーツのハードロック感が強く、
楽曲も速すぎず遅すぎずといった適度なノリがあって聴きやすい。紅一点、キャロライン嬢の歌声は、
一聴すると男性にも思えるくらいの低めの中音域なので、艶めたい妖しさの点では少し物足りないが、
この当時、女性声を乗せた本格派のドゥームメタルというだけで珍しい存在だったことだろう。
おそらく本作は、現在につながる魔女系ドゥームメタルの元祖というべき作品なのかもしれない。
ドラマティック度・・7 ドゥーム度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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Pagan Altar「Mythical & Magical」
イギリスのカルト・ドゥームメタル、ペイガン・アルターの2006年作
70〜80年代に活動していたバンドの復活2作目で、今作も妖しさたっぷりの泣きのドゥームメタルで最高である。
ヘヴィすぎないギターリフと、ややヨレ気味のメロディックなフレーズもじつにたまらない。
ヴォーカルのヘナチョコ加減すらも、この魔術的な世界観にマッチしていて、
我々を中世の古城に誘ってくれるかのような、なんともいえない陶酔感すらも覚えるのである。
いうなればBlack Widowなどから引き継がれた、ブリティッシュロックの裏路地を、妖しい幻想を抱いた
錬金術師の生き残りのように、いまだこうして進んでいる連中がいるのだと思うと感動する。
ドラマティック度・・8 カルト・ドゥーム度・・10 アナログ度・・9 総合・・8
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Purson「The Circle & The Blue Door」
イギリスの女性Voサイケロック、プルソンの2013年作
Cathdralのリー・ドリアン主催のレーベルからのデビュー、レトロかつサイケな世界観で
ジャケのように妖しさたっぷりのサウンドを聴かせる。つまびかれるアコースティックギターにメロトロンの響き、
そこにけだるげな女性ヴォーカルの歌声を乗せた、ヴィンテージなアナログ感覚に包まれた世界観である。
70年代のブリティッシュ・サイケの浮遊感とBlack Widowのような魔術的な妖しさ、メロトロンやオルガンを使った
プログレッシブな雰囲気も合わさった聴き心地で、全体的にハードさより叙情性が強いので、ゆったりと楽しめる。
ロザリー嬢の歌声も上手すぎず下手すぎず、適度にアンダーグラウンドな香りをかもしだしていて、じつによいですな。
ドラマティック度・・8 アナログ度・・9 妖しげ度・・9 総合・・8
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ALUNAH 「Awakening the Forest」
イギリスのドゥームメタル、アルナーの2014年作
サバスルーツの古き良き重厚なギターリフに、ハスキーな女性ヴォーカルの歌声で聴かせる、
魔女系ドゥームメタル。70年代英国ロックを思わせるブルージーなギターが特徴的で、
ヘヴィな正統派ドゥームでありながらも、どこかけだるげな倦怠感も含んだ聴き心地。
ツインギターは随所にメロディックなフレーズも奏でたりと、英国らしい湿り気を感じさせ、
7〜9分の長曲を中心に、スローテンポ主体でじっくりと楽しめる作風だ。
本格派のドゥームが好きな方も、女性声ドゥームが好きな方にもお薦めの力作。
ドラマティック度・・8 古き良き度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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WITCH CHARMER「The Great Depression」
イギリスの女性声ドゥームメタル、ウィッチ・チャーマーの2014年作
女性ヴォーカルをフロントにした、PURSONなどのいわゆる魔女系ドゥームメタルスタイル。
古き良き感触のヘヴィなギターリフに乗る、艶めいたケイト嬢の歌声もなかなか魅力的で、
随所に男性ヴォーカルも絡みつつ、重厚かつ適度にノリもあるサウンドを聴かせてくれる。
本格派のドゥーム感に包まれたダークな雰囲気は、メロディックな愛想はあまりないものの、
うねるようなリフとともに妖しげな空気と濃密さが楽しめる力作だ。
ドラマティック度・・7 ドゥーム度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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The Wounded Kings 「Consolamentum」
イギリスのドゥームメタル、ウンデッド・キングスの2014年作
過去3作も本格派のドゥームサウンドであったが、4作目となる本作も重厚なツインギターのリフと
カルトな怪しさを漂わせた暗黒感たっぷりのドゥームメタルを聴かせる。魔女めいた中性的なヴォーカルの歌声が、
ヘヴィなサウンドとのコントラストでサイケな浮遊感になっていて、妖しく秘教的な世界観をかもしだしている。
ギターは随所にメロウなフレーズを奏でたり、うっすらとしたシンセも適度に入ってきて、
湿り気のあるドラマティックな聴き心地が楽しめる。12分、13分という大曲も含んだ力作ドゥームです。
ドラマティック度・・8 ドゥーム度・・9 暗黒度・・9 総合・・8
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◆アメリカ、カナダの魔女系バンド

Blood CeremonyLiving With the Ancients」
カナダのヴィンデージロックバンド、ブラッド・セレモニーの2011年作
前作は70年代サバスの女性Vo版というイメージで、なかなか気に入っていたが、
本作もアナログ感覚たっぷりの時代的なサウンドを聴かせてくれる。
古き良きギターリフと温かみのあるフレーズに、ヘタウマな
女性ヴォーカルの歌声が重なり、
オルガンにフルートも入ったプログレ的な質感もあって、ストーナー化したJACULAというか、
むしろヴィンデージ・プログレ的に楽しめたりする。妖しいアングラ臭さもそのままだが、
今作ではよりメロディアスな聴き心地がよろしい。古めかしさに和みます。素晴らしい傑作。
メロディアス度・・8 アンダーグラウン度・・8 70'sレトロ度・・10 総合・・8.5
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Sabbath Assembly 「Restored to One」
アメリカのサイケ・ドゥームロック、サバス・アセンブリーの2010年作
1960〜79年代に活動していたカルト教団「The Process Church of the Final Judgment」の思想をテーマにかかげ、
妖しい女性ヴォーカルの歌声を乗せた、Blood CeremonyPURSONを思わせる、ユルめの魔女系ドゥーム。
サイケ・ドゥームロックバンド、Jex Thothのヴォーカルでもある、ジェックス嬢のけだるげな歌声は、
いかにも妖しく倦怠的な空気感で、アナログ感たっぷりのアンサンブルによくマッチしている。
オルガンが鳴り響き、ときに叙情的なギターフレーズを乗せた、ドラマティックな雰囲気もよいですな。
カルトなヴィンテージロックとしても、女性声サイケロックとしても楽しめる。妖しい聴き心地に浸れます。
ドラマティック度・・8 ヴィンテージ度・・8 妖しさ度・・9 総合・・8
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Jex Thoth「Blood Moon Rise」
アメリカのサイケ・ドゥームロック、ジェックス・トースの2013年作
イントロ曲からしてすでに魔女感たっぷりで、ジェックス嬢の歌声もカルトな雰囲気がぷんぷん。
どっしりとヘヴィなリフに、サイケ的な旋律を重ねるツインギター、浮遊感ある女性ヴォーカルを乗せた、
けだるくも妖しいドゥームサウンドには磨きがかかっていて、その世界観にどっぷりと浸れる。
もちろん、ドゥームメタルとしての重厚な迫力もしっかりとあって、オルガンを含むシンセアレンジに加え、
今作では随所にチェロも鳴り響く。ゆったりとした叙情的なナンバーも、表現力を増したジェックスさんの歌声が
幻想的な強度となっていて最後まで楽しめる。これぞ魔女系ドゥームという強力作だ。
ドラマティック度・・8 ドゥーム度・・8 妖しさ度・・9 総合・・8
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Castle「Under Siege」
アメリカのサイケ・ドゥームロック、キャッスルの2014年作
前作「Blacklands」はサバス風味のオールドなサイケ・ドゥームメタルであったが、
本作では、いくぶんメタリックな勢いのあるノリが強まった感じで、古き良きメタル感をかもしだす
ギターリフは適度なヘヴィさを保ち、B&Voのリズ・ブラック・ウェル嬢のけだるげな歌声を乗せて、
正統派の魔女系HR/HMを聴かせる。相変わらずこれという新鮮味はないのだが、
シンプルな音数の中にカルトな妖しさを漂わせつつ、あくまでメタルとしての勢いも残しているのはさすが。
今作はギターワークの充実ぶりも含めてNWOTHM的にも楽しめるだろう。
ドラマティック度・・7 古き良き度・・8 妖しげ度・・7 総合・・7.5
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MENACE RUINE
「Alight in Ashes」
カナダのストーナー・ドゥームメタル、メナス・ルイネの2012年作
ノイジーなギターリフが鳴り響く、ポストブラック+ドローン的なミステリアスなサウンドに、
妖しげな女性ヴォーカルの歌声が乗る異色の世界観。10分を超える大曲を中心に
ドラムなどはほぼ入らないので、メタルとしてのノリというのはあまりないのだが、
延々とリフレインするノイジーなギターが、不思議で呪術的なトリップ感をかもしだし、
暗がりの中の黒魔術を見せられるような妖しい気分に浸ることができる。
曲が長いので雰囲気モノが苦手な方にはつらいかもしれないが、個人的には大好き。
ドラマティック度・・7 暗黒度・・8 妖しげ度・・9 総合・・8
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ROYAL THUNDER 「CVI」
アメリカのストーナー・ハードロック、ロイヤル・サンダーの2012年作
ツインギターに女性Vo&Bという4人編成で、古き良きロックの感触にパワフルな女性ヴォーカルの歌声を乗せたスタイル。
アナログ感たっぷりのギターサウンドとともに、70年代ハードロックのザラついた聴き心地をかもしだし、
オールドスタイルでありながら、若手リスナーにもアピールするようなハードなヘヴィネスもある。
紅一点、MLny嬢の歌声は中音域から囁き声、スクリーム気味の激しさまでなかなか多彩な表情を見せる。
スローテンポの魔女的なドゥーム曲や、アップテンポの曲、8分、9分という大曲も含めて、じっくりと楽しめる力作である。
ドラマティック度・・7 古き良き度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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Witch Mountain 「Mobile of Angels」
アメリカのドゥームメタル、ウィッチ・マウンテンの2015年作
復活後の3作目となるアルバムで、ヘヴィなギターリフを乗せたスローテンポの楽曲に
魔女めいた女性ヴォーカルの歌声が響き渡る、本格派の重量ドゥームメタルサウンド。
8分、10分という大曲を中心にした、どっしりとした聴き心地で、よい意味でなにも変わらない作風。
ウタ嬢の歌声にはぐっと表現力もついてきて、バックはずっしりとヘヴィでありながらも、
叙情的なパートではしっとりと歌い上げるところなどはなかなか魅力的である。魔女系ドゥームの力作。
ドラマティック度・・7 重厚度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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Demon Lung 「A Dracula」
アメリカのドゥームメタル、デーモン・ラングの2015年作
アコースティックで牧歌的なイントロから始まりつつ、ヘヴィなギターリフが重厚に鳴り響き、
けだるげな女性ヴォーカルの歌声を乗せた、重々しいドゥームメタルが広がってゆく。
カルトで妖しい空気感と、メタリックなヘヴィネスが合わさった迫力のあるサウンドで、
神秘的な浮遊感に包まれた聴き心地は、叙情性は控えめながら説得力は十分。
Witch Mountainなどにも通じる、重量感のある本格派ドゥームメタルが楽しめる力作だ。
ドラマティック度・・7 ドゥーム度・・9 重厚度・・8 総合・・8
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Kylesa 「Exhausting Fire」
アメリカのスラッジメタル、カイリサの2015年作
2002年にデビュー、7作目となる本作では、ヘヴィなギターリフを乗せたうねりのあるアンサンブルに女性ヴォーカルの妖しい歌声が乗る、
Witch MountainWINDHANDなどにも通じる、いわゆる魔女系ドゥームメタルというサウンドにぐっと接近している。
曲によっては男性ヴォーカルが前に出てくるが、男女ヴォーカルを乗せたミステリアスな浮遊感と重厚な聴き心地は、
さすがキャリアのあるバンドの説得力である。前作でも垣間見せた、ドゥームな部分をより際立たせながら、
ヘヴィさはやや抑え目でどこかキャッチーでもあるという、個人的にもずいぶんと好みの作風になった。
楽曲は、3〜4分前後と短めながらも、アナログ感に包まれたオールドな感触と妖しい空気感をたっぷりと振りまいていて、
Black Sabbath「Paranoid」のカヴァーもいかにも魔女系な仕上がりでハマっている。
ドラマティック度・・8 ヘヴィネス度・・7 古き良きドゥーム度・・8 総合・・8
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RUBY THE HATCHET 「Valley of the Snake」
アメリカのドゥームロック、ルビー・ザ・ハチェットの2015年作
女性Voにオルガン奏者を含む5人編成で、古き良き70年代ロック的なギターにオルガンが鳴り響き、
女性ヴォーカルが歌を乗せる、ストーナーロック的なザラついたアナログ感を漂わせたサウンド。
魔女めいた妖しさに適度に加え、ロックとしてのノリも適度にあり、演奏と楽曲のクオリティもしっかりしている。
Blood CeremonyやCastle、Pursonなどが好きな方にも楽しめる出来だろう。全6曲で40分というのもいっそ潔い。
ドラマティック度・・7 古き良き度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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HESSIAN 「Bachelor of Black Arts」
アメリカのメタルバンド、ヘシアンの2014年作
Blood CeremonyやWitch Mountainの登場以後、女性フロントの魔女系バンドが増えてきているが、
このバンドも80年代的なNWOBHM色を感じさせるオールドなサウンドで、男女ヴォーカルを乗せた、
なかなか軽快な聴き心地に適度な疾走感とキャッチーな感触もある。軽めの音質も含めて
ドゥームというよりは、むしろAngel Witchなど80年代B級メタルの流れをくむサウンドだろう。
リズムチェンジを含む楽曲のフックや、ややヨレ気味のツインギターの叙情なども嫌いではない。
音の迫力というものはさほどないが、カルトなローカルさも含めて楽しめる方はいかが。
ドラマティック度・・7 古き良き度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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ELECTRIC CITIZEN 「Higher Time」
アメリカのヴィンテージロック、エレクトリック・シチズンの2016年作
女性Voを含む4人編成で、古き良きギターリフに艶めいた女性ヴォーカルの歌声を乗せた、
アナログ感に包まれた70年代的なサウンド。この手のバンドとしては、Blood CeremonyCastle
PURSONといったバンドがいるが、本作も随所にオルガンが鳴り響く妖しい空気感も含めて、
魔女系ロックとしての魅力は十分である。楽曲は3〜4分前後とわりとシンプルなので、上記のバンドに比べると
やや歌もの的な感じが強いのだが、そこはローラ・ドラン嬢のハスキーな歌唱の魅力で聴きとおせる。
あとは、もう少し楽曲のアレンジや世界観に深みが加わればさらにいいバンドになりそうだ。
ドラマティック度・・7 古き良き度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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The Red MasqueFeathers for Flesh
アメリカのアヴァンプログレ、レッド・マスクの2004年作
SEなどを使ったシアトリカルな世界観と、クリムゾン風味のヘヴィプログレの感触に
妖しげな女性ヴォーカルの歌声で聴かせる、ダークでアヴァンギャルドなサウンド。
10分を超える大曲を中心に、先の読めない展開と、一筋縄ではいかないセンスが交差する。
混沌とした雰囲気のなかをフルートが鳴り響くと、イタリアン・プログレ的な感じで、
チャーチオルガンに女性スキャットが重なるところなどは、JACULAなどを思わせる。
得体の知れないパワーと独特のスケール感を描き出す異色の力作である。
シアトリカル度・・8 プログレ度・・8 アヴァンギャル度・・9 総合・・8
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◆イタリアの魔女系バンド

RUNAWAY TOTEM 「Ai Cancelli Dell'Ombra」
イタリアのハードプログレ、ランナウェイ・トーテムのライブ作品。2010年作
80年代から活動する、知る人ぞ知るカルトバンドの1994年のライブ音源を収録、
JACULAを思わせるイタリア語の怪しげな語りから、ノイジーなギターが響き渡り、
女性ヴォーカルの魔女めいた歌声が乗る、異色のハードプログレが展開される。
同郷のPresenceあたりにも通じる雰囲気であるが、よりエキセントリックな香りが漂っていて、
音質の悪さも手伝ってか、秘教的なカルト感がぷんぷんである。ラストは17分の大曲で、
オペラティックな女性声パートなどを含めて、アヴァンギャルドな展開がなかなか楽しい。
ドラマティック度・・7 音質・・6 妖しさ度・・8 総合・・7.5
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L'Impero Delle Ombre 「I Compagni Di Baal」
イタリアのドゥームプログレ、インペロ・デッレ・オンブレの2011年作
ジャケの雰囲気とBlack Widowレーベルという点からもう想像はつくのだが、オルガンが鳴り響き、
ヘヴィなギターとイタリア語のヴォーカルを乗せた、いかにも妖しげなサウンドににんまり。
サバスルーツのドゥームロックスタイルであるが、そこにイタリア的な濃密な空気がまとわりつく感じが
シアトリカルな聴き心地になっていてとても楽しめる。ボーナスにBLACK SABBATH“Snowblind”のカヴァーを収録。
ドラマティック度・・8 妖しさ度・・8 イタリア度・・8 総合・・8
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Ballo Delle Castagne 「Surpassing All Other Kings」
イタリアのプログレバンド、バッロ・デッレ・カスターニュの2012年作
前作もJACULAのような呪術性を感じさせる作風であったが、本作もオルガンが鳴り響くヴィンテージなサウンドに、
男女ヴォーカルの歌声が妖しく乗せられる、その濃密かつシアトリカルな雰囲気にいっそう磨きがかかっている。
イルバレの名作「Ys」をよりヘヴィにしたという感じもあり、いわゆるBlack Widow系の世界観はとてもマニア好み。
楽曲自体は3、4分前後なのだが、大仰なこけおどし感にエキセントリックなセンスが合わさったような力作に仕上がっている。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 妖しさ度・・9 総合・・8
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Sophya baccini's Aradia 「Big Red Dragon」
イタリアの女性シンガー、ソフィア・バッチーニの2013年作
ゴシック系ハードプログレバンド、Presenceのシンガーでもあり、魔女が崇める女神「アラディア」の名が付けられたプロジェクト。
オルガンやピアノを含むシンセに、ヴァイオリンなどのクラシカルな優雅さに、魔女めいた彼女の歌声が響き渡る、
JACULAにも通じるこけおどし感たっぷりの世界観が広がってゆく。ときに男性ヴォーカルも加わったり、
いくぶんハードめのギターも入るなど、プレゼンスに通じるところもある。耽美な妖しさに包まれたサウンドは
プログレというよりは、クラシカルなゴシック/ダークアンビエント的にも楽しめるだろう。魔女的香りぷんぷんの好作品。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 耽美度・・9 総合・・8
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Il Segno Del Comando 「Il Volto Verde」
イタリアのプログレバンド、イル・セグノ・デル・コマンドの2013年作
90年代から活動するユニットで、本作は9年ぶりとなる3作目。オルガンが鳴り響き、
70年代的なファズギターに、妖しげな女性ヴォーカルの歌声を乗せたサウンドは、
いかにもBlack Widowレーベルらしいシアトリカルかつホラーな世界観を感じさせる。
ややこもり気味の音質も怪しい空気感でよいですな。サイケ要素も含んだ魔女系プログレの力作。
GOBLIN/DAEMONIAのクラウディオ・シモネッティ、IL BALETTO DI BRONZOのジャンニ・レオーネ
さらにはPRESENCEのソフィア・バッシーニなどがゲスト参加。
ドラマティック度・・8 妖しげ度・・9 イタリア度・・9 総合・・8
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PSYCHEDELIC WITCHCRAFT「Vision」
イタリアのヴィンテージロック、サイケデリック・ウィッチクラフトの2016年作
アナログ感たっぷりのギターに、女性ヴォーカルの歌声で聴かせる魔女系サイケロック。
楽曲は3〜4分前後で、PURSONBlood Ceremonyなどに比べると、よりシンプルな感触であるが、
紅一点、Virginia嬢のいくぶんけだるげな歌声はサウンドによくマッチしていて、
この手の女性声オールドロックが好きな方にはたまらないだろう。ときにブルージーなギターも
全体的にハードさは控えめで、あくまで歌を引き立てるバックという感じなので、
わりと歌ものサイケポップ的な感じにも楽しめる。魔女系ロックにまた期待の新鋭誕生です。
ドラマティック度・・7 アナログ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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◆オランダ、ドイツ、北欧の魔女系バンド

The Devil's BloodIII: Taila Rasa Or Death & the Seven Pillars」
オランダのサイケ・ハードロック、デヴィルズ・ブラッドの2013年作
3作目となる本作も、70年代ロックのアナログ感覚に倦怠ぎみの女性ヴォーカルの歌声を乗せ、
黒魔術的な妖しい世界観を描き出す、独自のカルトロックサウンドが炸裂。
のっけから22分の組曲というのも気合が入っていて、このドラマティックな壮大さは
プログレリスナーなどにも対応。中世の錬金術や魔女、精霊などが記された書物を繙くかのような、
味わいがじわじわと広がってゆく。単なるレトロロックの枠を超えた、幻想的な傑作である。
ドラマティック度・・8 古き良き度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8.5
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Wucan 「Sow the Wind」
ドイツのヴィンテージロック、ウーカンの2015年作
フルートが鳴り響き、アナログ感たっぷりのアンサンブルに、女性ヴォーカルの歌声を乗せた
PURSONBLOOD CEREMONYなどに通じる、70年代回帰型のヴィンテージなサイケハード。
紅一点、フランシス嬢の歌声は、魔女めいた妖しさというよりは、よりロック寄りのパワフルさがあり、
吹き鳴らされるフルートも含めて、雰囲気としては「女性版Jethro Tull」という感じもある。
一方では、ギターがヘヴィな曲はBlack Sabbathからの影響も匂わせたり、曲によっては適度なサイケ感触もあって、
ハード過ぎずユル過ぎずというバランス感もよろしい。アルバムラストの15分を超える大曲もハードさは控えめで、
いくぶんプログレ的な展開力も覗かせる。日本盤ボーナスには2014年のデビューEPからの4曲を追加収録。
ドラマティック度・・8 ヴィンテージ度・・8 妖しさ度・・7 総合・・8
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Jess & The Ancient Ones
フィンランドのサイケハード、ジェス・アンド・ジ・エンシェント・ワンズの2012年作
70年代ハードロック的なアナログ感と、オルガンの音色を響かせるサイケな怪しさに、
女性ヴォーカルの歌声を乗せたスタイル。紅一点、ジェス嬢の歌声は、けだるげな浮遊感を漂わせていて、
そういう点では、
Blood CeremonyDevil's Bloodなどに通じる、アンダーグラウンドな匂いも感じさせる。
10分を超える大曲もあったりと、プログレ方面のリスナーにもアピールしそうなレトロなヴィンテージロックです。
ドラマティック度・・7 アナログ度・・9 女性Vo度・・7 総合・・8
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AVATARIUM
スウェーデンのドゥームメタル、アヴァタリアムの2013年作
解散したCANDLEMASSの元ベーシスト、レイフ・エドリングが率いるバンドで、
重厚なギターリフと、オルガンやメロトロンが鳴り響く70年代ロックの感触に
艶めいた女性ヴォーカルの歌声で聴かせるスタイル。楽曲はスローテンポが主体ながら、
ときにアコースティカルな要素も含んで、7、8分という長さでも案外メリハリがあって楽しめる。
女性Vo版サバスというような雰囲気もありつつ、単なるドゥームメタルにとどまらない
知的な構築力とセンスを感じさせる。PURSONを力強くしたような力作です。
ドラマティック度・・8 ドゥーム度・・8 重厚度・・8 総合・・8
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Luciferian Light Orchestra
スウェーデンのヴィンテージハード、ルシフェリアン・ライト・オーケストラの2015年作
Therionのクリストフェル・ヨンソンによるプロジェクトで、アナログ感たっぷりのギターリフに、
浮遊感ある女性ヴォーカルの歌声を乗せた、古き良き空気感のヴィンテージロックサウンド。
楽曲は3〜4分前後とシンプルであるが、オルガンを含むシンセやフルートの音色など、
曲によっては70'sプログレ的な味わいや、サイケロックやブルージーな感触とともに適度なノリの良さもある。
妖しくオカルティックな世界観に包まれた、PURSONBlood Ceremonyなどに通じる魔女系ロックの強力作。
セリオンのサウンドを期待すると肩透かしだろうが、サバスルーツのドゥームや女性声サイケなどが好きな方はぜひ。
ドラマティック度・・7 古き良き度・・8 魔女系ロック度・・9 総合・・8
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HIGH PRIEST OF SATURN 「Son of Earth and Sky」
ノルウェーのサイケ・ドゥームロック、ハイ・プリースト・オブ・サターンの2016年作
妖しさたっぷりだった前作からの流れで、オルガンが鳴り響きヘヴィなギターリフを乗せた
スローでドゥーミィなサウンドに、浮遊感ある中性的なヴォーカルが妖しい歌声を響かせる。
今作はシンセのアレンジが前に出ていることもあり、ジャケのようなスペイシーなサイケ風味も感じさせ、
荒涼としたものさびしさとミステリアスな神秘性を感じさせる、異色の空気感に包まれている。
フックのある展開というのは少ないが、それだけに4曲目のリズムチェンジなどはインパクト大。
オルガン入りの魔女系ドゥームが好きな方はチェックです。愛想のないカルトな感じもたまりません。
ドラマティック度・・7 サイケ・ドゥーム度・・9 妖しさ度・・9 総合・・8
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The OATH
スウェーデンのヴィンテージハードロック、オースの2014年作
スウェーデン人女性ギタリスト、リネア・オルソンとドイツの女性シンガー、ジョアンナ・サドニスを中心にしたバンドで、
古き良きドゥームメタルルーツのギターに女性ヴォーカルの歌声で聴かせる、アナログ感たっぷりのサウンド。
Cathedralのリー・ドリアンが主催するレーベルからのデビューということで、随所にサバス風味というかカテドラル風味というか、
妖しげなドゥーム感触と秘教的な匂いを含んだ世界観がよいですね。どこかけだるげな倦怠感を含んだジョアンな嬢の歌声も、
むしろ上手すぎないところがかえって浮遊感と妖しさをかもしだしていて、このサウンドによくマッチしている。
適度なアンダーグラウンドなB級感もたまらない。Blood CeremonyやCastle、Pursonあたりが好きならぜひ聴くべし。
ドラマティック度・・7 古き良き度・・8 女性Vo度・・7 総合・・8
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Saturnalia Temple 「Aion of Drakon」
スウェーデンのドゥームメタル、サターナリア・テンプルの2011年作
元TherionのTommy Erikssonを中心にしたバンドで、妖しげな気配ただようイントロ曲からして
すでにカルトな世界観がぷんぷんである。たっぷりと歪んだギターとヘヴィなベースを乗せて
スローでノイジーなドゥームメタルを繰り広げる。そこに乗るヴォーカルもじつに怪しげで、
魔術めいたミスティックな雰囲気に拍車をかける。10分を超える大曲を中心に、
カステドラルの1stのような沈み込む暗鬱さとドラッギーな幻覚性を合わせたような、
アナログ感たっぷりの重厚なドゥームメタルサウンドが楽しめる力作です。
ドラマティック度・・7 ドゥーム度・・9 妖しげ度・・9 総合・・8
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GOAT「Commune」
スウェーデンのサイケロック、ゴートの2014年作
2012年にデビュー、ヴゥードゥ教を広めると標榜する、異色のサイケロックバンド。
オリエンタルなギターフレーズに、アナログ感たっぷりのドラム、妖しい女性ヴォーカルを乗せた
神秘的な浮遊感に包まれたサウンド。適度にユルめのギターのリフレインがトリップ感をかもしだし、
シーケンサー風のエフェクトのかけ方などには、ジャーマンロック的なセンスも感じさせる。
一方ではいかにも土着的なフォーク風味の感触もあったりして、なかなか楽しい。
トライバルな魔女系サイケロックとしても楽しめる。カルトな作品を好む方はいかが。
メロディック度・・7 サイケ度・・8 妖しさ度・・9 総合・・8
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Cardinals Folly 「Such a Power Is Dangerous」
フィンランドのドゥームメタル、カージナルズ・フォリーの2011年作
THE COVENを前身とするトリオ編成のバンドで、アンダーグラウンドな妖しさに包まれた
カルトなドゥーメタルサウンド。ねばりつくようなギターリフに、どこかシアトリカルなヴォーカルで、
同郷のReverend Bizarreよりも、さらにおどろおどろしく、魔術めいた世界観がたまらない。
Pagan Altarあたりのミステリアスの雰囲気をよりヘヴィにしたようなという言い方もできる。
ほとんどの楽曲は10分前後の長さで、長尺が苦手な方には向かないが、闇に浸れる方はぜひ。
ドラマティック度・・8 ドゥーム度・・8 妖しげ度・・9 総合・・8
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Vinum Sabbatum「Bacchanale Premiere」
フィンランドのサイケ・ドゥーム、ヴィナム・サバタムの2012年作
オルガンが鳴り響く妖しくカルトな雰囲気に、70年代的なアナログ感がただようサウンド。
音のこもり具合といい、ヴォーカル声質なども含めて、じつによい感じで、
たとえばPagan Altarあたりに通じる黒魔術的ないかがわしさに包まれている。
このスカスカ感、音の厚みのなさを、つまらないと思うような方は聴いてはダメだ。
ラストは11分を超える大曲で、ダラダラと盛り上がりそうで、もったりとした感じもまた最高。
ドラマテイック度・・7 スカスカ度・・8 妖しげ度・・9 総合・・8
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