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水晶剣伝説 XII クリミナの旅


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 翌朝、目覚めると、ぐっすりと眠れたせいか、妙に頭がすっきりとしていた。思ったような夢を見ることもなく、昨日の出来事をすっかり忘れるということもなかった。
(では、やはり……あれは本当のことだったんだわ)
 身支度を整えると、クリミナはすぐに部屋を出た。なにか急かされるような気分で、足早に階段を降りる。
 一階の食堂まできて、クリミナははっと立ち尽くした。
 夜が明けて間もない、ほとんど人もいないテーブルの席に、一人の男が腰かけていた。
「……」
「おや、おはよう」
 こちらに気付いたおかみが、近くに来て囁いた。
「店を開けたらさ、あの男が外に立っていたんでびっくりしたよ。夜明け前から店の前にいたみたいで。あんたの知り合いだというから入れたんだけど、大丈夫かい?」
「え、ええ……」
 そこにいる男が誰なのか、クリミナはとっくに知っていた。すると、こちらに気付いたように男がすっと立ち上がり、振り向いた。
「……」
 浅黒い肌に黒髪の、鋭い目をした……昨日、あの老人の店へ自分を導いた、あのジャリアの騎士に違いなかった。男は正面からクリミナを見て、口を開いた。 
「先生が命じたので、あなたのお供をすることになった」
「先生……」
 それが、昨日の老人のことを指しているのだと、クリミナは気づいた。男の様子は、昨日とはいくぶん異なっているようだった。なんというのか、自分に対して少し丁寧な言葉を使おうとしているような印象だった。
「なので、なんなりと命じるとよい。どこへゆけばいい」
「あ、あの……」
 クリミナは少し戸惑いながら、あの老人の言ったことを思い出した。
「ええと、じゃあまず、あなたの名前は?」
「ハイン」
 男はそうとだけ答えた。
「ではハイン、まずはここで朝食をとりましょう。それから出かけるのよ」
「分かった」
 男が素直にうなずいたので、クリミナはほっとした。それから宿のおかみに銀貨を渡し、二人分の食事を頼んだ。
 食事を終えて荷物をまとめると、二人は宿を出た。
「まずは、剣をとりにゆきましょう」
 クリミナが荷物をかつごうとすると、ハインはそれを代わりに背負ってくれた。あの老人がいったいどのような魔法をかけたのか、彼はとても従順だった。よけいなことは何も言わず、こちらが尋ねるとそれに答える。まるで従者をもったような気分であった。
 鍛冶屋や武具屋が立ち並ぶ「夕日通り」に入ると、辺りには鉄っぽい匂いがたちこめ、ハンマーの音があちこちから響いてくる。水路ぞいの通りにあるオルファンとカリッフィの店の前まで来ると、クリミナはハインに向きなおった。
「そういえば、あなたは剣をもっていないのね」
「ああ」
「なんなら、この店で適当な剣を買っていってもいいわね。お金なら私が払うから」
「ああ」
 ハインはどちらでも良さそうにうなずいた。会ってまもない男に武器を持たせてしまってもいいのだろうかという気持ちもあったが、どちらにしろこうなったからにはもう信じるしかないのだ。そうであるなら、護衛としての装備はおこたらぬ方が良い。
「おや、早いねえ、クリミナさん」
 店に入り、棚に並んだ剣を見ていると、姉のオルファンが現れた。いくぶん眠たそうな様子である。すぐに妹のカリッフィもやってきた。こちらはさらに眠たそうで、足がふらふらとしている。
「あらまあ、」
 クリミナの横にいるハインを見て、二人は目を丸くした。
「たった一日で、もう新しいオトコを見つけちまったのかい」
「見つけちまったのかい」
「いえ、まさか……そんなんじゃ」
 クリミナは慌てて首を振った。
「まあ、別にいいんだけどね。あんたがレークを失った悲しみから、新たな恋に落ちようと、それはあたしらの関知するところじゃない」
「いいえ、違います。こちらは、その……私の護衛をしてくれることになった騎士で、彼のための剣も買っていこうと思っているんです」
「ああそう」
 オルファンは少しつまらなさそうにうなずいた。
「なら、好きなのを選びな。あたしらの剣はどれだって実戦向きだよ。その前に、メンテしたカリッフィの剣を渡すよ」
 さっそく妹のカリッフィが店の奥から剣を持ってきた。
「はいよ」
 クリミナに差し出されたのは、シンプルな木製の鞘に収められた剣だった。鞘の鍔合わせの部分は鉄製で、美しい銀の細工が入っている。
「鞘はあたしが作ったんだよ。その剣がぴったり入るようにね。さあ、抜いてみな」
 オルファンにうながされて、クリミナは剣を鞘から抜いた。
「どうだい」
「ああ、ずいぶんと軽いわ」
 元々は幅広のどっしりとした剣であったが、いくぶんすっきりとなっている。片手でもとても扱いやすい。
「あたしとオルファンが、交代で夜通し剣歯を削ったんだよ。それなら女のあんたにも片手で使えるだろう」
「ええ、とても持ちやすいわ」
 クリミナは、生まれ変わったカリッフィの剣を、頭上に振り上げたり、縦に横にと軽く振ってみた。ひゅんひゅんという心地よい音とともに、剣がしなっているような感じがある。重すぎず軽すぎない、剣はしっかりと手になじむようだった。
「ありがとう。とても気に入ったわ」
「それはよかった。にしても、その姿を見るに、あんたもあのレークに負けない剣の使い手のようだね。これは驚いた」
 感心するオルファンは、ぽんと妹の肩に手を置いた。
「寝ずにメンテした甲斐があるってもんだ」
「あるて……もんだ」
 カリッフィの方は、今にも眠りそうな様子で、身体がぐらぐらとしている。
「ありがとう。このご恩は忘れません。あの……本当にお代はいいのかしら?」
「ああ、いいよ。その剣が役に立って、あんたの命を何度か救うなら、あたしらは誇りに思うだろうよ。レークどのに会えるといいね」
「ありがとう」
 クリミナは、オルファン、カリッフィとそれぞれ握手を交わした。
「その代りに、そっちの彼の方の剣は、うんと高いやつを買っておくれな」
 そう言って片目をつむるオルファンも、夜通しの作業のせいだろう相当に疲労しているように見えた。
「じゃあ、あたしらちょっと休むから、買う剣が決まったらまた呼んどくれ」
 姉妹はふらふらとした足どりで店の奥へ消えていった。クリミナは、さっそくカリッフィの剣を腰のベルトに吊り下げた。これから、自分と運命をともにする武器であり友となったその剣の柄に、何度も手を触れた。 
「これで、どんな相手でも負ける気がしないわ」
 それから、ハインのための剣をじっくり選ぶことにした。もとが騎士である彼であるから、どんな剣でも扱えそうだったので、一般的な長剣のスタイルで丈夫そうなものを探して、そのいくつかの中から彼に選ばせた。
「決まったかい」
 半刻ほどののち、あくびをしながら現れたオルファンだったが、少しでも仮眠がとれたようで、さっきよりはずいぶん元気そうだった。店の奥からは、カリッフィの豪快ないびきが聴こえてくる。
「ほう、それか。なかなか目が高いね」
 ハインの手にした剣を見るなり、オルファンはにやりと笑った。
「やはり、そっちの彼も相当できるみたいだな。その剣は店にある剣の中でもけっこう重い方だからね。腕力と技術がなければ使いこなせない」
 ハインが選んだのは、クレイモアとも呼ばれる幅広の長剣で、シンプルな十字型をしたすらりとした美しい剣だった。
「それにちっと高いよ。鞘を合わせて、二万リグ」
 値段を聞いて驚くこともなく、クリミナは革袋から数十枚の銀貨を取り出し、オルファンの手に乗せた。
「いやはや。さすが……貴族さま、というか王国の正騎士さまというか。気前がいいねえ」
 両手からこぼれそうな銀貨を、急いで木箱に移すと、オルファンは店の棚から革のベルトを持ってきた。
「これはおまけだよ。そっちのにいさんは、大した装備もなさそうだからね」
「ありがとう」
「なあに。その剣が売れたんだから安いもんさ。あたしんとこの剣は、ほとんどが鋼鉄製だからね。その分、値段もはる。鋼鉄の素晴らしさを分からない連中は、高すぎるのなんのといって値切ろうとするんだから。あんたやレークは、その剣の価値を知っている。それが嬉しいのさ」
 ハインが渡されたベルトを腰に巻いて、剣を吊るすのを見て、オルファンは満足そうにうなずいた。
「にいさんは背丈もあるし、その大剣を吊り下げても違和感はないな。さて、もう少し眠りたいんでね。そろそろ失礼していいかな」
「ええ。いろいろありがとう」
「あんたらの無事を祈っている。いつかまたこの店においで」
 そう言って、オルファンは、妹のいびきが聞こえてくる店の奥へと引っ込んでいった。別れにしては淡白だったが、このさばさばとした感じがクリミナは嫌いではなかった。
「では、行きましょう。ハイン」
 剣を手に入れた二人は、島を出る前に食料やその他の備品を買い込むことにした。干し肉や乾果、固パンなどの食料に、ハインのためのマントやナイフ、肌着や長靴下などもそろえた。
 幸いにも、男の連れが出来たことで、旅の荷物を持ってもらえるのが、ずいぶん楽だった。雑貨屋で大き目の丈夫な麻袋を買うと、そこに荷物を詰め込んだ。ハインは文句を言うこともなく、重い革袋を肩に背負った。
 こうして、昼過ぎにはすべての装備を整えて、二人は船に乗り込んでいた。
(思い出のコス島……次に来られるのはいつになるのかしら)
 レークには会えなかったが、あの不思議な老人のおかげで次の目的地が見えてきた。頼りになりそうな騎士のお供もできた。
(きっと大丈夫。なんとかなるわ……)
 この先の旅への不安を打ち消すように、クリミナは微笑みを浮かべて、離れてゆく島を船上から見つめた。
 日が沈む頃に、船はコーヴェの港町に到着した。
 馬を預けた宿で愛馬と再会すると、勇気百倍、もうすぐにでも旅立てるような気分だった。しかしもちろん、その日は宿に泊まり、ゆっくりと休むことにした。
 目的地をジャリア方面と定めるのはよいとして、ではどのようなルートで、まずはどこを目指すのかということは考えていなかった。もと来た道を戻るように、マトーラーセ川ぞいに北上して、ウェルドスラーブのバーネイを経由して、ジャリア方面へ出るのが最短のルートであったが、当然ながら城塞都市バーネイの警備はとても厳しい。つい数日前も、ウェルドスーブの正騎士に誰何されたところだ。山賊のガレムを騎士ブロテだとごまかしてやり過ごしたが、今度はそうもゆくまい。なにせ、いまはハインを連れている。彼がジャリアの騎士であることを万が一知られたら、もっと面倒なことになるだろう。
「やはり、そのルートはなしだわね」
 夕食を済ませて部屋に入ったクリミナは、コス島で買っておいた地図を広げ、燭台の火のもとで考えた。
「だとすると、アルディ方面から北上して、自由国境地帯へ入るしかないわね」
 ちらりとハインの方を見ると、彼はなんの興味もないように、床の上にしいたマントの上に向こう向きに横になっている。剣を手にしたままなので眠ってはいないようだが。
(同じ部屋に寝るのは、ちょっとどきどきするけど……まあ大丈夫よね)
 今後の旅の節約のために、ひと部屋を二人で使うこととした。どうせ、これからの旅をずっと共にするのだから、もう信用するしかなかった。
「では明日、アルディ行きの船を探しましょう」
 ハインに向かって言ったつもりだが、いらえはなかった。だが、彼が反対したり、逆らったりするようなことはないのではないかと、そんな気がした。
「馬を乗せてくれるような、大きな船を探さないとね……」
 燭台の火を吹き消し、クリミナは寝台に横たわった。
 翌朝、目覚めると、ハインの方はすでに身支度を整えて、床に座って剣の手入れをしていた。オルファンとカリッフィの店で買った長剣が、どうやらとても気に入ったらしい。
「おはよう」
「ああ」
 当然だが、寝ている間になにかされることもなく、クリミナはずいぶんとほっとした。支度を整えると、二人は荷物を背負って部屋を出た。
 今日は朝食をとらず、宿の主人に宿泊代を払うと、そのまま港で船を探すことにした。
 朝もやに包まれた港には、すでにいくつもの船が停泊していた。地元の漁師のものだろう小型のガレー船や、各国から物資を運んできたらしい中型の帆船など。クリミナはハインとともに港を歩き回り、アルディ行きの船はないかと尋ねて回った。
「アルディへ行くのかね。なら、サンバーラーン行きの船がじきに出るよ」
 桟橋で船から荷箱を下ろしていた地元の船乗りが、親切に教えてくれた。クリミナは礼を言うと、さっそくその船が停泊する桟橋へ向かった。
 教えられた桟橋に停泊していたのは、三本マストのなかなか立派な帆船であった。船体は年季が入っていて、きっと物資を運ぶために長い間ずっと各国を行き来してきた商船なのだろう。クリミナは船長を見つけると、人間二人と馬一頭を乗せて欲しいと頼んだ。
「あんたらはいいが、馬を乗せるような余裕はないねえ」
「そこをなんとか、お願いします」
 多めに銀貨を差し出すと、クリミナは熱心に頼み込んだ。
「そうはいってもねえ……それにしても、あんた、よく見るとべっぴんさんだねえ」
 人の良さそうな中年の船長は、クリミナの顔をしげしげと見つめた。フードをかぶっていてはかえって怪しまれるかと、普通に顔を見せていたのだが、少しまずかったかとクリミナはうつむいた。  
「ふうむ、それに……なんとなく、気品があるような。それに、その銀の髪飾りは見事な代物ですな。じつによくお似合いだ」
「ありがとうございます」
「あなたは、もしかして貴族の方なんじゃないのかね」
「あの……」
 クリミナは答えに迷った。
「そっちの人はいかにも騎士らしい風貌だし、なによりこんなにお金をもっていて、馬も持っているというのはね」
「ええと、はい。彼の方は騎士です。私はあの……」
 もうこうなったら、なんとかとりつくろって、この場をごまかすしかないとクリミナは腹を決めた。
「どこの国とは申せませんが、私は、さる宮廷の伯爵の娘なのです」
「なんと、やはり」
 船長は目を丸くして、ますますクリミナを見つめるのだった。
「じつは、アルディへどうしても行かなくてはならぬ事情がありまして。私の気に入りの愛馬を置いてゆくのもしのびなく、どうかお願いできませんでしょうか」
 いくぶん媚の入った演技であったが、もともとが美人といってよい彼女であったので、旅の汚れに隠されてはいても、充分に美しくはあったし、生来の気品というのはやはり表れるものであった。船長の態度は明らかに変わっていた。
「それはそれは。そういうことでしたら、こちらとしても伯爵令嬢のために力をお貸ししないわけにはまいりますまい。ミレイの船乗りは、高貴なるお方と美しき姫君のためなら、喜んで働きますとも」
「まあ、本当ですか。感謝いたします」
 ここぞとばかりに、クリミナは花のような笑顔を浮かべた。
(私も、なんだかお調子者になったみたいだわ)
 それも、かつて一緒に旅をした、浪剣士の影響だったかもしれないが、ともかく窮地を乗り切るためにならなんでもするという、はったりじみた彼のやり方は、いまになってみると非常に実際的なのだと思い知る気がした。
「どうぞ、お乗りください。馬の方は、なんとかいたしましょう」
「ありがとう」
 宿から馬を連れてくると、さっそく二人は船に乗り込んだ。橋げたの上を通らされた馬は、いくぶん不安そうな様子であったが、暴れるようなこともなく、なんとか船の甲板に乗り上げた。
「ふうむ、船倉に入れるには、通路が通れないだろうから、やはり甲板につないでおくしかありませんなあ」
「それでけっこうです。ほんの半日だからね、我慢して」
 落ち着かなげにしている馬に話しかけ、その首筋を撫でてやると、愛馬はおとなしく首を垂れた。結局、邪魔にならぬよう、後部甲板のあたりにつなぐのがよいだろうということで落ち着いた。
「では、これより出港しますので、お寒いようなら船長室へお入りください。サンバーラーンに着くのは日が沈んでからですので」
「ありがとう。まだ大丈夫よ」
 できるだけ馬のそばにいてやりたいと、クリミナはハインとともに後部甲板に立っていた。すぐ近くに船長室へのハッチがある。
「けっこうな長旅ね。私は、これでもたくさん船に乗ってきたんだけど、あなたは?」
「いや……」
 首を振るハインは、なんとなく苦しげな顔つきをしていた。
「そうか、あまり記憶がないんだったわね。ごめんなさい」
「いや、かまわない」
 彼がふた言以上話すのは珍しいので、クリミナは少し嬉しくなった。いつも疲れたような顔をしていても、ハインはまだ若く、なんといってもけっこうな美男子であったので、同じく若い身空の彼女にしてみれば、山賊のガレムに比べればずっと心躍る道連れであったのは、いたしかたのない事実であった。
「ようし、引け。ようし引け」
 甲板に並んだ船員たちが、活きの良い掛け声とともにロープを引いてゆくと、するするとマストに白い帆が張られてゆく。風向きはいいようで、いっぱいにふくらんだ帆とともにすべるように動き出した船は、港を離れ、順調に速度を上げてゆく。
(こうして、船に乗って旅をするのは、もう何度目なのだろう)
(きっともう、数えきれないくらいだわ)
 朝日を受けてきらきらと輝く水面に、かもめたちがさっと舞い降りる。さざめく海面をこうして見つめていると、いつもかたわらにいた黒髪の剣士の顔を、どうしても思い浮かべてしまう。
(レーク……)
(あなたはいま、どこにいるの?)
 本当に、再会できる日が来るのだろうか。それがいつなのか、そして、それがかなうのか、彼女にはまったく分からない。いまはそれを信じることしかできないのだ。
(わたしはただ、後悔しないように、一歩ずつ前へ歩いてゆく)
(……ただそれだけだわ)
一人でトレミリアを飛び出してから、もうずいぶんと時間がたってしまった気がする。その間に、自分では気づかないうちに、またひとつ強くなり、そして以前ではありえないくらいに己の感情に対して素直にいられるようになった。
 不安はあっても、もう迷いはない。苦しくはあっても、もう悲しみはない。
 それだけで充分であった。
(この海の向こう、そして、山の向こうに……)
(そのどこかの大地に、あなたがいるのなら)
 輝ける大海の先に、目指す希望を見出そうとすることを、いまは恐れも、笑いもしない。恐れるのは裏切られるから。笑うのは信じていないから。
 自分はただ、運命のままに。
(行くわ。どこまでも)
 涼やかな海風に頬を吹かれながら、彼女は思った。
 クリミナ・マルシイの旅のつづきが、またここから始まるのだと。
 

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