ジャパニーズ・プログレ傑作選〜Japanese Progressive Rock !



かつてはアルバムを探すのすら大変だった、ジャパニーズ・プログレの作品群。
流通が少なかったせいで不当に知られずに消えていったバンドも多いことだろう。
日本的なロマンと美意識、そして確かなテクニックとセンスに裏打ちされたサウンドは、
より多くの人々に聴かれるべきもので、世界に誇るべき名作というのも多数存在する。
ここでは、70〜90年代の作品を中心に、ジャパニーズ・プログレの傑作を選んでみた。
再評価の意味も含めて聴き直すのもよし。初心者の方にもこの59枚がよい指針になればと思う。

                    2018.2  緑川 とうせい



■70年代〜日本プログレの黎明期

FLOWER TRAVELLIN' BAND
「SATORI」
日本のサイケロックバンド、フラワー・トラヴェリンバンドの2nd。1971年作
5部構成に分かれたコンセプト作で、英詞によるヴォーカルとともに、
本格的にブリティッシュロックの質感を取り入れたサイケロックである。
時代を考えればけっこうヘヴィにうねるギターと、まるで日本の経を思わせるような
不可思議なヴォーカルメロディはとても個性的で、プログレという言葉もまだ
不確かだったはずの当時の時代の息吹を、ロックという一点において融合させている。
西洋ロックと東洋思想の先鋭的な同居をなしとげた、日本ロックの歴史的なアルバムだ。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 サイケ度・・9 総合・・8
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FLIED EGGドクター・シーゲルのフライド・エッグ・マシーン
日本のロックバンド、フライド・エッグの1972年作
成毛しげる、角田ヒロ(つのだ☆ひろ)、高中正義からなるトリオバンドで、
ストロベリー・パスを継承する、ブリティッシュロック色を打ち出したアルバム。
DEEP PURPLEURIAH HEEPあたりに通じる洋楽指向を取り入れたサウンドで
鳴り響くハモンドオルガンに、手数の多いドラム、そして英詞の歌詞が本格的。
美しいピアノにメロトロンも入ったパラード曲などは、時代を考えると相当のクオリティで
日本のバンド云々を超えた普遍的なロックとしての魅力が備わっている。ジャケ裏に描かれたレレレのおじさんにも注目。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ブリティッシュ度・・9 総合・・8
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BLUES CREATION「悪魔と11人の子供達」
日本のブルース・ハードロックバンド、ブルース・クリエイションの1971年作
カルメン・マキとの合体で知られるバンドであろうが、本作は4人編成での純粋なバンド作品。
1曲目の「原爆落とし」からして、サバス直系のギターリフで、いまでいうストーナーロック的な感触。
ヴォーカルの英語の発音はちょっとヒドいが、演奏の方は天才といわれた竹田和夫のギターを中心に
どっしりとしたアンサンブルでブルースロックとサイケなハードロックを融合させたスタイルは
時代性を抜きにしてもじつに恰好いい。9分を超えるラストの大曲では、プログレ的な構築力も覗かせ、
英国のアートロックばりである。まさに日本ハードロックの夜明けというべき歴史的な作品である。
メロディック度・・7 ブルースロック度・8 ハードロック度・・8 総合・・8
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カルメンマキ & OZ
日本のブルースロックバンド、カルメン・マキ & オズの1975年作
郷愁を感じるようなフォーク色と、メロトロンなどのアレンジに見られるプログレ的な音色にブルース、
ハードロック色などが入り交じったサウンドであるが、カルメン・マキの歌声の存在感には終始圧倒される。
この堂々たる歌唱、表現力は聴くものの心になにかを訴えるだけのものがある。
個人的にはハードロック的な曲よりも、フォーキーな歌に魂を揺さぶられるものを感じる。
古き良きもの、切なさ、やるせなさ、昭和、青春、そういった感傷を思い起こさせる歌なのだ。
メロディアス度・・8 郷愁度・・9 歌唱度・・10 総合・・8.5
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四人囃子
「Golden Picnics」
日本のロックバンド、よにんばやしの2nd。1976年作
日本ロックの黎明を告げる「一触触発」に続くアルバムで、プログレバンドとしての最高傑作。
ゆったりとしたシンセと牧歌的な雰囲気で、より雄大になったサウンドには、当時にしてはかなりの音質で
録音の良さも含めて、トータルな作品としての完成度は今聴いてもまったく色あせていない。
前作でのまだ粗いロックよりも、PINK FLOYD的な感触がぐっと高まっていて、
ゆるやかな浮遊感とともに、日本的なメロディを取り入れたバランス感覚も素晴らしい。
とくに、10分を超える大曲“泳ぐなネッシー”のアヴァンギャルドな展開力は圧巻だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 楽曲・・8 総合・・8.5
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MAGICAL POWER MAKO「Magical Power」
奇才、マジカル・パワー・マコの1st。1974年作
中学時代から曲を作り始め、16歳の頃には天才音楽少年と世に認められる異色のアーティスト、
本作は当時18歳だったというマコ氏の1stアルバムで、300種類もの楽器を使いこなしていたというが
ネコの泣き声や、チンドンヤ的な掛け声にヘンテコな語りや民謡、さまざまな効果音などを含んだ、
破天荒なアヴァンギャルド性には、発狂した芸術家のような得体のしれぬパワーがあり、
柔軟な脳味噌で対峙すれば、一人の奇才による不思議な音のコラージュとしても楽しめる。
その空気には昭和の香りを含んだ、どこかなつかしい哀愁の香りと、日本的な土着性をも感じさせる。
ラストの12分の大曲などは、エレクトロなポストロックの走りというべき雰囲気だ。
アヴァンギャル度・・9 ロック度・・3 昭和の空気度・・9 総合・・8
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玉木宏樹 & S・M・TTIME PARADOX

テレビ/映画音楽などの作曲家にしてヴァイオリニスト、玉木宏樹の1975年作
「怪奇大作戦」「大江戸捜査網」といった番組音楽を手がけてきた彼が、
突如としてプログレ的な作品を作り出し、それが名作として語り継がれている。
クラックやジャズの素養を持ちキース・エマーソンを愛好するというそのセンスは、
本作でのボーダーレスな作風にも現れていて、軽やかなジャズロック風味にポップな昭和性、
民俗色なども含んだ、いわばごった煮のサイケな味わいもあり、いま聴いても古くささはない。
艶やかなヴァイオリンの音色に絡むギター、美しいピアノにムーグシンセ、効果音的なSEや
ときにファンキーなホーンセクションなど、クラシカルな美意識と実験的な要素に満ちた異色の作品。
メロディック度・・7 プログレ度・・8 ミクスチャー度・・8 総合・・8
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SPACE CIRCUS「FANTASTIC ARRIVAL」
日本のプログレ・ジャズロックバンド、スペース・サーカスの2nd。1979年作
軽快なリズムの上を、ギターが分かりやすいメロディを奏でるのはフュージョン的ながら、
シンフォニックでスペイシーなキーボードワークに、うねりの効いたベースサウンド、
キレの良いドラムが合わさり、テクニカルなプログレジャズロックとしても楽しめる。
オールインストながら、演奏技術とメロディの質がきわめて高いので、とても聴きやすく、
日本人らしからぬ解放感をともなったサウンドは、79年という時代的に見ても素晴らしいクオリティ。
3曲目などでは美しいヴァイオリンも顔を出し、シンフォニックロック的にも聴きどころは多く、10分を超える2曲の大曲も見事。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 フュージョンロック度・・8 総合・・8.5
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新月
日本のシンフォニックロックバンド、新月の1979年作
日本のプログレ史上に輝く伝説的なバンドの唯一の公式アルバム。1曲めの名曲“鬼”をはじめ
GENESISルーツの物語性を「和」に置き換えて独自に昇華したというべき、このバンドの世界観は
シアトリカルな歌詞を含んだ北山真の歌声とともに、その強固なる幻想美を作り上げている。
随所にメロウな旋律を聴かせる津田氏のギターに、絶妙のセンスで楽曲を彩る花本氏のシンセとオルガン、
メンバー全員が同じ夢を見ることで形成される濃密な世界…それこそがこのバンドの最大の魅力なのだと再認識できる。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 幻想度・・9 総合・・9
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■ノヴェラ登場!〜黄金の80年代

■〜ノヴェラ〜NOVELA

独自のロマンティシズムをハードロックに昇華し、当時最も日本のメジャーシーンに近づいたバンド。
解散後はKEYの永川敏郎がジェラルドを、Gの平山照継がテルズ・シンフォニアをそれぞれに結成。
関連メンバーたちは、文字通り日本プログレ界を支える原動力となった。


NOVELA「魅惑劇」
日本のプログレハードロックバンド、ノヴェラの1st。1980年作
関西で活動するシェラザードと山水館の合体により生まれたこのバンドは、ジャパニーズ・プログレの先駆けとしてデビューした。
五十嵐久勝の独特のハイトーンヴォーカルに、平山照継の流麗なギターワーク、永川敏郎のきらびやかなシンセと、
ヴィジュアル的な側面だけでなく、演奏陣の実力もしっかりとともなっていた。1曲めの「イリュージョン」は
まさにロマン派ハードロックとしての彼らの代表曲。「レティシア」に代表されるその物語的な歌詞世界やジャケを含めての美意識は、
プログレというよりも美麗なロックを愛するリスナーと多くの女性ファンを惹きつけた。大曲「少年期〜時の崖」などはまさに圧巻の
ドラマティックなファンタジーロックである。ともかくもこのバンドがなければ80年代の日本のプログレシーンの盛り上がりはなかったであろう。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・8
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NOVELA
「Paradise Lost」
ノヴェラの3rd。1981年作
四人囃子の森園勝敏によるプロデュースによる本作は、バンドの代表作というべき傑作だ。
きらびやかなシンセが鳴り響く軽快なイントロ曲から幕を開け、モダンなビートの2曲目へと続いて、
キャッチーなメロディック性と80年代的ハードロック感覚を同居させたセンスは、さすがというほかない。
その後もノリのよい「逃げろ!」、叙情的な「奇蹟」、ドラマティックな「廃墟」と、インパクトのあるナンバーが続き、
これぞプログレハードという「第3の剣」、ロマンティックなバラード「ロマンス・プロムナード」、
そしてラストの「地球」まで、魅力的な楽曲を連ねたメリハリのある構成で最後まで飽きさせない。まさに第一期ノヴェラの最高傑作である。
メロディアス度・・8 プログレハー度・・9 ロマン度・・8 総合・・8.5
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NOVELA
「From The Mystic World」
ノヴェラのライブ作。1984年作
1984年、中野サンプラザでのステージをCD2枚に収録した、まさにノヴェラの集大成的なライブアルバムで、
個人的にも、ノヴェラを好きになるきっかけとなった思い入れのある作品だ。開演を告げるブザーの音で幕を開け、
美麗なシンセによるイントロから軽快なリズムが加わって、五十嵐氏の独特のハイトーンを乗せた、1曲目、
「ドント・ストップ」は、まさにノヴェラ節というべき好曲。続く「ディヴァイン・コメディー」から「調べの森」、
「怒りの矢を放て」というドラマテイックな流れは、スタジオ盤以上の迫力で、とくに若き西田竜一のドラムは、
技巧と勢い合わさった素晴らしいプレイを聴かせてくれる。「夢の絵の具」、「サンクトゥス」、「ロマンス・プロムナード」でしっとりとしつつ、
Disc2に入ると、永川敏郎氏のきらびやかなシンセワークが楽しめる「キーボード・トリオ」、「最終戦争伝説」からの気に入りのナンバー「出発」、
「永遠の輝き」、「シークレット・ラヴ」とキャッチーなナンバーでたたみかけ、感動的な泣きの名曲「黎明」へと続いてゆく。アンコールナンバー4曲も含めて、
CD2枚全18曲のステージを体感するように味わえる。スタジオ盤を聴いてぴんとこなかった方でも、本作を聴けば、このバンドの素晴らしさが理解できるだろう。
ライブ演奏・・9 ロマン度・・9 ノヴェラの集大成度・・10 総合・・9
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■〜ジェラルド〜GERARD
元ノヴェラのKEY、永川敏郎を中心とした本格的キーボードプログレバンド。
後のVIENNAで活躍する藤村幸宏がヴォーカルをとる初期3作までは、キャッチーなプログレハードの傑作。
その後いったん永川氏のソロプロジェクトと化したが、ギターレスのキーボードトリオとして復活する。


Gerard
日本のプログレバンド、ジェラルドの1st。1984作
NOVELA在籍中、シンセ奏者の永川敏郎は、より本格派のプログレバンドを目指して、GERARDを立ち上げる。
彼の若き才能が溢れる本作には、後々まで演奏されることになる“メリディアン”、“神よ オルフェのように”、
“リヴェンジ”、“溶けゆく時間の中で”という代表曲を収録、軽快にして複雑なリズムと、本領を発揮した
シンセワークが冴え渡りシンフォニックにしてテクニカルな構築性に富んだプログレサウンドが広がってゆく。
藤村幸宏の甘い歌声は楽曲にキャッチーな聴き心地をもたらし、インスト部分との対比での
良いバランスとなっている。日本最初の本格派キーボード志向のシンフォニックプログレ作である。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 キーボー度・・8 総合・・8
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GERARD「Irony of Fate」
ジェラルドの3rd。1991年作
ウォーターハウスの絵画が美しい本作では、ベースに永井敏巳が加入し演奏陣の布陣はより強化され、
同時にまた、歌やメロディにおけるキャッチーな明快さも併せ持った傑作となった。
タイトル曲でもある1曲目は、シンセの美しさとメロウなギターの絡みが絶品の流麗なインスト曲。
矢継ぎ早に続く“Last Night Forever”の壮麗さとメロディアスさには堂々たるメジャー感すら漂っているし、
ドラマティックな叙情美のバラード“Prelude”はライブでも定番の名曲だ。吹っ切れたような爽快さと
アーティストとしての積み重ねてきた自信のようなものが、サウンド全体から力強く感じられる。
本作の後、バンドはいったん活動休止、ギター入りのGERARDとしてはこれがラスト作となる。
メロディアス度・・9 プログレ度・・8 壮麗度・・9 総合・・8.5
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GERARDMeridian
ジェラルドの1998年作
本作は過去の楽曲を新編成で再アレンジ、録音しなおしたもので、
1st、2ndの頃のメロディアスなサウンドがたっぷり楽しめるベスト盤でもある。
テクニカルなリズムの上を縦横無尽に駆け巡る永川氏のシンセワークを中心に、
サウンドはきらびやかな爽快感と、これぞキーボードプログレという勢いに満ちている。
これからGERARDを聴くという方や、初期のアルバムしか知らないという方は必携だ。
シンフォニック度・・8 テクニカル度・・9 キーボー度・・9 総合・・8.5
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〜テルズ シンフォニア〜TERU'S SYMPHONIA
ノヴェラを支えた平山照継が自らの世界観である、童話的ファンタジーをシンフォニックサウンドで表現。
おとぎ話のような可愛らしい歌詞にやや照れるが、バックのシンフォニックな演奏は素晴らしい。


平山照継「ノイの城」
元ノヴェラ〜テルズ・シンフォニアの平山照継のソロ。1983年作
NOVELAのギタリストだった平山照継がノヴェラ〜テルシンへと活動を移行する時期に、
自身のファンタジックな世界観をコンセプトストーリーにした初のソロ作品。
女性ヴォーカルを含めて、やはり後のテルシンを感じさせる部分が大きいが、
リズム隊がNOVELAなので(ドラムが上手いなと思って聴いていたら、西田竜一だった)
音的にはノヴェラのアルバム「最終戦争伝説U」からの流れでも聴ける。
ジャケットや歌詞などには童話的な可愛らしさ、コミカルさもあり、ドリーミーなシンフォとして良質な作品です。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 ファンタジック度・・8 総合・・8
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TERU'S SYMPHONIA 「ヒューマン・レース・パーティ」
日本のシンフォニックロック、テルズ・シンフォニアの1989年作
NOVELAの平山照継は、ソロ活動で「ノイの城」「シンフォニア」の2作を発表後、ノヴェラの解散とともに、
テルズ・シンフォニアとしての活動を本格的に開始、本作は「エッグ・ザ・ユニヴァースに続く2作目。
紅一点、徳久恵美の優しい歌声と、平山氏の歌うしっとりとした叙情曲に、寓話性のある歌詞も含めて、
シンフォニックな美しさとやわらかなメロディで聴かせるテルシン節は、前作以上に発揮されている。
とくに1曲めのタイトル曲は、ドラマティックな流れが素晴らしい名曲だ。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 ファンタジック度・・8 総合・・8
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TERU'S SYMPHONIA「Fable on the Seven Pillows/7つの夜の物語」
テルズ・シンフォニアの3作目。1990年作
「おっ姫様逃げた〜」で始まる可愛いらしい歌に当時はズッコケタものだが、
童話的でファンタジックな世界観は、本作でひとつの完成を極めたといえる。
シンフォニックなアレンジと徳久恵美の伸びやかな歌声による優しい聴き心地で
スリリングな部分は薄いが、幻想的でコミカル、微笑ましく楽しめる作品に仕上がっている。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 ファンタジック度・・9 総合・・8
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■〜アイン ソフ〜AIN SOPH
軽快なジャズロックテイストを日本的な繊細な叙情と合わせたサウンドは、非常にクオリティが高い。
シンフォニック寄りの1st「妖精の森」、カンタベリー寄りの2nd「帽子と野原」、どちらも甲乙付けがたい傑作だ


AIN SOPH 「妖精の森」
日本のプログレ・ジャズロックバンド、アイン・ソフの1st。1980作
ジャズロック系のバンドながら、本作はメロディアスで、適度にシンフォニックなサウンド。
ジャケもじつに幻想的で、のっけから軽やかに、テクニカルなギターとキーボードが絡んでゆき、
3曲目などは、ジャズ風の軽やかなピアノタッチがとてもいい感じだし、アコースティックギターの音色といい、
どこか素朴な美しさを感じるナンバー。最大の聴きどころは18分の“組曲:妖精の森”で、
異色なシンフォニックかつクラシカルな大曲で、静寂パートとテクニカルパートを上手く配しつつ、
ハープシコードのメロディがどことなくイタリアっぽかったり、プログレファンにとってはなかなか美味しいサウンドなのであります。
シンフォニック度・・8 ジャズロック度・・8 テクニカル度・・9 総合・・8
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AIN SOPH「帽子と野原/Hat and Field」
アイン・ソフの2nd。1986年作
シンフォニックな感触もあった1stに比べて、本作は、Hatfield and the Northからとったタイトルのように、
いわゆるカンタベリー色を濃くした、本格派のジャズロックを意識したような作品である。
軽やかなリズムに乗るメロディアスなギターと美しいシンセで聴かせるインストサウンドは、
西洋のジャズロックとはいくぶん趣の異なる、いわば日本人らしい繊細さに溢れていて、
10分を超えるタイトル組曲の優雅な美しさには何度聴いてもうっとりとなる。
テクニカルな構築力とともに、うっすらとしたシンフォニック性も随所に残した傑作に仕上がっている。
シンフォニック度・・8 ジャズロック度・・8 優美度・・9 総合・・8
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■〜ケンソー 〜KENSO
歯科医でもある清水氏を中心にした技巧集団で、今なお現役を続けるベテランバンド。
テクニカルな軽快さと日本的情緒が融合した知的なサウンドは、まさに世界レベル。


KENSO「II」
日本のプログレバンド、ケンソーの1982年作
とにかく、1曲め“空に光る”のインパクト、その美しくも軽妙なサウンドに圧倒される。
軽やかな変拍子リズムに、やわらかなフルートの音色と日本的なギターの旋律が乗り、
あくまで叙情的な耳心地で、まるでPFMを聴いているときのようなワクワク感が押し寄せてくる。
当時学生であった清水氏が、これほどに完成度の高い楽曲を作り上げ、自主制作で発表したという
その熱意もまったく素晴らしいが、それ以上に音にはプログレへの愛情、尊敬、情熱というものが感じ取れ、
躍動するリズムとメロディから溢れるようににじみ出ている。それが時代を超えて本作が愛される所以だろう。
そしてラスト曲の“さよならプログレ”は、まさに日本的な優美なメロディが素敵な名曲だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 軽妙度・・9 総合・・8.5
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KENSO「夢の丘」
ケンソーの1991年作
一番好きなのは「セカンド」なのだが、本作の完成度を聴けば、これこそが最高傑作と思えます。
初期のマニアのためのプログレから完全に脱却。ここにあるのは普遍的宇宙です。
ジャケットからしてそうで、音にある自然さとさりげなさ、そしてその美しさを見事に表している気がします。
シンフォニック、メロディック、ジャズ、あるいはトラッドといったあらゆる要素が詰め込まれ、
それを空気のように自然に取り入れた演奏は素晴らしく、全篇インストであるのにまったく飽きさせません。
じつに自然な音響のためさらっと聴きながせもしますが、深く聴くとやはり驚愕の演奏と緻密さです。
これが20年以上も前の作品とは…信じられませんな。全プログレファンのマストアイテム。
メロディアス度・・8 プログレ度・・9 演奏・・9 総合・・9
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■〜アウター・リミッツ〜OUTER LIMITS
ヴァイオリンを取り入れた、本格派のロマン派シンフォニックロックバンド。
その幻想的な世界観により、日本はもとよりフランスなどでも大いに人気を博した。


OUTER LIMITS 「少年の不思議な角笛」
日本のシンフォニックロックバンド、アウターリミッツの2nd。1986年作
本作は少年と魔力を持った角笛をめぐる冒険ファンタジーコンセプト作で、バンドの最高傑作とも名高い。
塚本周成氏の美しいシンセに絡む川口貴氏の艶やかなヴァイオリンの音色、
そしてヌメロ・ウエノ氏の弟である上野知己のオペラティックなバリトンヴォイス。
物語的に展開してゆく楽曲は、最後の大団円に至るまで息をつかせぬ世界観で、
これほどのヨーロピアンなロマンティシズムを持った日本のプログレを僕は知らない。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 ファンタジック度・・9 総合・・8
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OUTER LIMITS 「ペール・ブルーの情景」
アウター・リミッツの3rd。1987年作
前作「少年の不思議な角笛」の方がトータルコンセプト作としての人気があるようだが、
このアルバムの旧B面を全てついやした大曲“The Scene of Pale Blue”のロマンティシズムに強く惹かれた。
クラシカルなヴァイオリンとシンセが絡まり、ゆるやかに盛り上がっていく様は、まさに感動的だ。
個人的にはこれが一番好きなアルバム。まさに幻想のシンフォニックロックを体現した作品である。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 ロマンティック度・・9 総合・・8
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■〜美狂乱〜
須磨邦雄を中心に70年代に結成、キング・クリムゾンを思わせるアーティスティックなセンスと日本的な和の情緒を融合させた世界観で、
独自の芸術的サウンドを構築する。アニメ「魁!!クロマティ高校」のサントラなども手掛ける。


美狂乱PARALLAX
日本のプログレバンド、美狂乱の2nd。1983作
「日本のKING CRIMSON」と謳われた1stを聴いた時には、じつのところあまりピンとこなかったのだが、
彼らの本質はもっと日本的な感覚にあり、ギター、ベース、ドラムというシンプルなアンサンブルを主軸にしたサウンドは、
リーダーである須磨氏のギターフレーズとリフのセンスも含めて、玄人好みの奥深さがある。
本作でのハイライトはなんといってもB面すべてを費やした“組曲「乱」”で、緊迫感ただようイントロから、
ギターによるダイナミックなフレーズが入ってきてシリアスな世界観に引き込まれる。
トランペットやヴァイオリンなども加わった室内楽的な雰囲気も取り入れつつ、アヴァンギャルドな芸術性で緊張感のとぎれない演奏を聴かせる。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 緊迫度・・9 総合・・8
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美狂乱「乱-ライヴ Vol.3」
日本のプログレバンド、びきょうらんのライブ音源。
1983年の大阪バーボンハウスでの伝説のライブテイクを収録。
音質的にもライヴvol.2「風魔」あたりよりもずいぶん聴きやすく、バンドの演奏の素晴らしさが窺える。
全4曲収録のうち「警告」、「組曲‘乱’」、「二重人格」は各16〜17分という長さであるが、
うっすらとしたメロトロンの音色に日本的な情緒を含んだヴォーカル、そしてクリムゾン的と評される
緊張感あるアンサンブルで構築されるサウンドはじつに見事。どの曲もアルバム以上のダイナミックな演奏で、
ライブバンドとしての彼らの凄さがあらためて確認できる。正規のライブアルバムとしてもよいほどの1枚だ。
ライブ演奏・・9 クリムゾン度・・7 音質・・8 総合・・8
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■〜スターレス〜STARLESS
シェラザードの大久保寿太郎が関西を拠点に結成した、プログレ・ハードロック。
女性ヴォーカルをフメントにしたキャッチーなメロディと勢いのある演奏が持ち味。


STARLESS「銀の翼
日本のプログレ・ハードロックバンド、スターレスの1st。1985年作
このバンドを一言で言うと、シンフォニック性のあるハードロックに歌謡曲のキャッチーさを合わせたサウンドで、
歌謡曲的なポップさを堪能できつつ、しかもハードロックでプログレという、意外とありそうでない方向性なのです。
ノヴェラとも少し違う。こちらの方が女性ヴォーカルの分だけロマンティシズムの情感、情念が強いのです。
とくにライブ作「UNPUBLISHED LIVE SERECTION」のより激しい情感を感じるジュラの歌声が好きですねえ。
メロディアス度・・8 プログレハー度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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STARLESSUnpublished Live Selection 1984-1988」
スターレスのライブアルバム。1991年作
1st「銀の翼」は日本の女性Voはプログレハードとしては伝説的な作品となったが、
個人的にはむしろ本ライブアルバムでのジュラの歌声に大いにしびれたものだ。
アルバム未収録の“Change Me Into The Wind”、“To The South”といったキャッチーさと
もの悲しい叙情のバランスが素晴らしい佳曲は、情感のある彼女の歌あってのもの。
のちにミニアルバムにて再録される“Waitn' In Vain”の疾走する格好よさ、
そして感動的なバラードの名曲“Wish”と、このバンドの魅力がたっぷり詰まった1枚だ。
メロディアス度・・8 ライブ演奏度・・8 女性Vo度・・9 総合・・8
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■〜ロマン派シンフォニックロック、フロマージュ、夢幻、ネガスフイア

FROMAGE「Ondine」
日本のシンフォニックロックバンド、フロマージュの1984年作
初期には中島一晃、永川敏郎といったメンバーも関わっていたことで知られるバンドで、
ロマンあふれる世界観と詩情豊かな日本語歌詞の本格派の日本産シンフォニックロック。
繊細なフルートの調べにメロウでやわらかなギターのつまびき、そして中性的なヴォーカルの歌声で、
甘やかな夢を描くような音楽性は、硬派なプログレファンにはなかなか恥ずかしいかもしれないが、
17分の大曲「月に吠える」をはじめとして、シンフォニックロックとしての美意識が詰まっている。
当時の関西におけるJAP'sプログレシーン…シェラザードやノヴェラの裏に隠れたロマン派バンドとして聴くべき価値のある作品だ。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 ロマン度・・9 総合・・8
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夢幻 「レダと白鳥」
日本のシンフォニックロック、むげんの1986年作
ギター&シンセの林克彦を中心にしたバンドで、モローのジャケのように幻想的なシンフォニックロック。
英国のENIDを思わせるような、優雅で繊細なロマンティシズムに満ちたサウンドで、
メロトロンが響き、フルートやアコースティックギターも含んだ叙情美が素晴らしい。
モラトリアムなイメージの甘いヴォーカルも、この世界観によくマッチしている。
ドラムとベースにはNOVELAの西田竜一、笹井りゅうじが参加、さらにはページェントの中嶋一晃や、
ヴァイオリンはOUTER LIMITSの川口貴、フルートにMr.SIRIUSの宮武和広という豪華なゲストたちが幻想の美を描くのに一役買っている。
シンフォニック度・・8 幻想度・・9 繊細度・・9 総合・・8
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NEGASPHERE 「DISADVANTAGE」
日本のシンフォニックロック、ネガスフィアの1985年作
2作目の本作も、美麗なシンセのイントロからロマンの香りを漂わせており、専任ヴォーカルが加入したことで、
前作での歌の弱さがいくぶん解消されて、全体的にもレベルアップ、Yesにも通じるキャッチーな聴き心地が楽しめる。
前作に比べると、いくぶんスタイリッシュな作風になっていて、幻想的なシンフォ色は薄れているが、
その分、より多くのリスナーに楽しめるようなメロディックなプログレハード感が増したという印象だ。
そういう点では、VIENNAあたりの雰囲気に近いかもしれない。アルバム後半の3パートに分かれた18分を超える組曲では、
濃厚すぎないゆるやかな構築センスで、本格派シンフォニックロックとしの聴き心地が味わえる。前作と甲乙つけがたい好作品だ。
シンフォニック度・・8 ファンタジック度・・7 ジャパグレ度・・9 総合・・8
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MAGDALENA
日本のシンフォニックロック、マグナレーナの1987年
バッハの妻の名を冠したバンド名とともに、バロックの香り漂うシンフォニックロックを聴かせる。
後にテルズ・シンフォニアに加入する徳久恵美の歌声とクラシカルで美麗なシンセアレンジで、
優雅なロマネスクを含んだ世界観を描いている。リズム面を含めてのいくぶんの素人臭さはあるが、
クラシカルなクサメロを奏でるギターもなかなかいい感じで、初々しい徳久嬢のヴォーカルも魅力的。
ゲストに永井博子が参加した、ページェントにも通じるような10分を超える耽美な大曲も含め、
なかなか聴きどころは多い。ゴシック的な美意識に包まれたジャパニーズ・シンフォニックロックの逸品です。
シンフォニック度・・8 バロックロマン度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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MIDAS「Beyond the Clear Air」
日本のプログレバンド、ミダスの1st。1988年作
ヴォーカル&ヴァイオリン奏者を含む4人編成で、美しいシンセワークと
艶やかなヴァイオリンの音色が合わさった、叙情的なシンフォニックサウンド。
一方では変拍子リズムに乗せる詩的な日本語歌詞の浮遊感が特徴的で、
プログレ的なインストパートと同時に、歌ものとしてのキッャチーな聴き心地も楽しめる。
15、18分という大曲も含めて、ゆったりとしたおおらかさに時代的なものを感じるが、
せわしない現代だからこそ、彼らのサウンドに心から癒されるような気がする。
シンフォニック度・・8 ヴァイオリン度・・8 日本情緒度・・9 総合・・8
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■独自のセンスが光る〜ダダ、ケネディ

DADA
日本のプログレユニット、ダダの1981年作
共にシンセ&ギターをこなす、泉陸奥彦と小西健司によるユニットで、
打ち込みのリズムに重ねられたシンセがきらびやかに鳴り響く、
エレクトロなモダン・シンフォニックというべき、当時にしては異色のサウンド。
オールインストであるが、メロディの流れには日本らしい叙情的な部分が多く、
単なる打ち込み系シンセサウンドとは一線を画すアーティスティックなセンスが感じられる。
とくに大曲“飛行船”の美しさ、“アルルの太陽”の雄大な叙情美は白眉である。
シンフォニック度・・8 エレクトロ度・・8 シンセ度・・9 総合・・8
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KENNEDY「Twinkling Nasa」
日本のプログレバンド、ケネディの1986年作
DADAの泉陸奥彦を中心にして作られた作品で、2013年についに初CD化。
きらびやかなシンセアレンジの小曲から、DADA時代の“飛行船”の初期パートを再現した
ギターを鳴り響かせるハードな曲なども含め、型にはまらない独自のセンスが光っている。
80年代らしいモダンさを、スペイシーな広がりを感じさせるインストサウンドで聴かせる好作品だ。
バンドは、1987年のライブアルバム「KENNEDY!」を最後に、シンセ奏者の死去により解散する。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 シンセ度・・8 総合・・8
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TAOFAR EAST」
日米ハーフのヴォーカリスト、デヴィッド・マンを中心にした日本のロックバンド、タオの1983年作
アニメ「銀河漂流バイファム」のテーマ曲でも知られるこのバンド(後のEUROXの母体)、
本作におけるオリジナル曲の方もシンセをたっぷりと使った、当時にしては斬新なスタイルで、
高い演奏力とともに、やはりどこかプログレッシブな味わいもある。キャッチーなメロディアスさは
ASIAなど80年代のプログレハードに通じるやわらかな感触で楽しめる。そしてやはり特徴的なのは
エレクトリックヴァイオリンで、英語の歌詞も含めてアニメの主題歌にしては異様に格好良かった。
U.K.ばりの本格派の演奏と日本的なメロディアスさが融合した、じつに良いバンドだった。
メロディアス度・・8 プログレハー度・・8 バイファムは名曲度・・10 総合・・8
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■〜ページェント〜PAGEANT
大正の耽美文学を思わせる独自の歌詞と楽曲は、他に類をみない世界観でサウンドを彩る。
ヴォーカルの永井博子(大木理沙)はミスターシリウスにも参加、リーダーの中嶋一晃は「夜来香(イェライシャン)」「浪漫座」などでも活躍。


PAGEANT「螺鈿幻想」
日本のプログレバンド、ページェントの1st。1986年作
ヨーロピアンなシンフォニックロックの感触を、日本的なロマネスクに包み込んだこのバンド。
オルゴールの音色から幕を開け、美麗なシンセとややハード寄りのギターに
紅一点、永井博子(大木理紗)の日本語の歌唱を乗せた、「大正浪漫」を感じさせるサウンド。
ジャケのイメージやちょっと怖いような歌詞とともに、耽美派ロックという雰囲気をかもしだしています。
ギターの中嶋さんが歌う「セルロイドの空」だけは、なんだかNOVELAみたいですな。
メロディアス度・・8 耽美度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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PAGEANT「夢の報酬」
ページェントの2nd。1989年作
大正ロマネスク色全開の1st「螺鈿幻想」が代表作として有名だが、
本作はリーダーであった中嶋一晃の脱退後ということで、いい意味で楽曲がキャッチーになり、
ヴォーカルの永井博子の色が前面に押し出された作風で、むしろクオリティ的には上回っている。
とくに2曲目の“グレイの肖像”は、薄暗い雰囲気とドラマティックな盛り上がりが合体した名曲で、
永井博子(大木理紗)の絶品の歌唱が味わえる。また、4曲目“ラピス・ラズリ幻想”の歌詞、
「神の骸にしがみつく懺悔の夜に呪いあれ〜」という、おどろおどろしさにもしびれます。元祖ゴシックロマン系バンド。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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■〜ミスター シリウス〜Mr.SIRIUS
傘屋を営む宮武和広を中心に結成、2作目「ダージ」の突き抜けたダイナミズムは、シンフォニックという言葉だけではとても言い尽くせない。
大木理沙の声楽的な歌声と、それを包むような圧倒的な演奏陣、そしてたたみかける曲展開。

日本のみならず、世界のプログレッシヴロックにおいても間違いなく最高水準の作品だろう。

Mr.SIRIUS「Barren Dream」
日本のプログレバンド、ミスター・シリウスの1st。1986年作
彼らの残した2枚の作品は、今なお日本シンフォニックの金字塔として燦然と輝きを放っている。
2ndの雄大な作風に対して、こちら1st「バレン・ドリーム」はいかにもプログレ然とした繊細さが魅力。
イタリアンロックを思わせるゆるやかなフルートの音色にシンフォニックなシンセワーク、
そして永井博子(大木理紗)の絶品の歌声が楽曲を豊かに彩る。日本のバンドらしからぬ
ヨーロピアンな情緒と楽曲センスで聴かせる傑作だ。再発盤ではジャケが変更されている。
メロディアス度・・9 プログレ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8.5
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MR.SIRIUS 「DIRGE」
ミスター・シリウスの2nd。1990年作
彼らの残した2枚のアルバムは、日本シンフォニックロック界の金字塔であるが、
本作の突き抜けたダイナミズムは、シンフォニックという言葉だけではとても言い尽くせない。
大木理沙の伸びやかで表現力に満ちた歌声と、ブラスアレンジを取り入れた分厚いサウンド、
たたみかけるリズムとダイナミックで華麗な楽曲展開は、もはや日本のプログレというイメージを
完全に超越したレベルにある。日本のバンドが最も世界の頂点に接近した作品といえるだろう。
メロディアス度・・9 プログレ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・9
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■〜ヴィエナ〜VIENNA
元ジェラルドの藤村氏、アウターリミッツの塚本氏、元ノヴェラの西田氏など豪華なメンバーで結成されたスーパーバンド。
甘い歌声を乗せた、キャッチーでダイナミックな楽曲で人気を博す。藤村(茶々丸)氏はガクト等の作曲、プロデュースでも活躍。


VIENNA「オーバーチュア=序章」
日本のプログレバンド、ヴィエナの1st。1988年作
藤村(茶々丸)幸宏(元Gerard)、塚本周成(Outer Limits)、西田竜一(元NOVELA)、永井敏巳という
豪華なメンバーで結成されたスーパーバンド。まさに日本版U.K.というべきか。
個人的には次作「STEP INTO...」のさらなるダイナミックな楽曲群の方がより好みなのだが、
あらためてこの1stを聴いてみると、キャッチーな歌メロの影には、よく練られた曲アレンジがあり、
ひとつひとつのギターとキーボードのフレーズにしても、リズムアレンジにしても、なかなか隙がない。
彼らの残した2枚のアルバムは、完成度の点で日本プログレのひとつの頂点をなしている。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 完成度・・9 総合・・8.5
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VIENNA「Step Into...」
ヴィエナの2nd。1988年作
キャッチーなメロディとダイナミックな展開で構築された本作のサウンドはどこをとっても質が高く、
今もなお日本プログレ史上に燦然と輝く美しき名作である。塚本氏の美しいシンセワークと、
藤村氏の甘い歌声でシンフォニックかつ繊細に聴かせるイントロから、西田氏のツーバスドラムが炸裂、
ギターとシンセの華麗な絡み、インストパートにおけるダイナミズムは、DREAM THEATERよりも前に
これほどのハードプログレが日本にあったのだと思わせるほど。NOVELAのロマンティシズムと
GERARD
のテクニカルな構成を合体させたような、これぞまさにジャパニーズ・プログレを代表する傑作だ。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 完成度・・10 総合・・8.5
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■日本のマイク・オールドフィールド〜アストゥーリアス

ASTURIAS「Circle in the Forest」
日本のプログレバンド、アストゥーリアスの1st。1988年作
マルチプレイヤー大山曜を中心とするプロジェクトバンドで、しっとりとしたピアノ、シンセにギターがかぶさり、
繊細なシンフォニックロックを聴かせる。日本のマイク・オールドフィールドと言われたのは、
この叙情的なギターフレーズも含めた、自然との融和を思わせるような作風からだろう。
一方ではインスト作品ということで、多重シンセによるゲームミュージック的な感触もあり、
のちのアコースティックサウンドへの傾倒は、本作では数曲で感じられるくらいにとどまっている。
22分を超えるタイトル曲は、アコースティカルな素朴さにプログレ的なアプローチが合わさった、
まさにMIKE OLDFIELDばりの力作。きらきらとしたシンセのリフレインが森の木漏れ日のように輝いている。
なお本作には新月の津田治彦、花本彰、ZABADAKの上野洋子などが参加している。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 繊細度・・8 総合・・8
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ASTURIAS「Cryptogam Illusion
アストゥーリアスの3rd。1993年作
シンセに絡む艶やかなヴァイオリンの音色で始まる本作は、過去2作をよりスタイリッシュに
深化させたというべき傑作に仕上がっている。シンセの多重録音によるシンフォニックな側面と
軽やかでアンサンブルが合わさり、トラッド的な土着性と繊細な優雅さの同居をなしている。
チェロとピアノが絡むチェンバーロック風味、一転してモダンなビートを組み入れたフュージョン風の曲などもあるが、
今作には大曲というものはなく、4〜6分という楽曲の中で作り込まれた世界観を描く方法論が
引き締まった聴き心地を生んでいる。大山曜氏の描く音楽のひとつの到達点というべき傑作だろう。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 繊細度・・9 総合・・8
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■日本が誇るキーボーディスト〜難波弘之、中島優貴、桜庭統

難波弘之 「真幻魔大戦イメージアルバム」
日本を代表するシンセ奏者、難波弘之による平井和正のSF小説のイメージアルバム。1984年作
もともとSFに素養のある文学肌のミュージシャンである難波氏であるから、
この手のイメージアルバムというのはお手の物。これでもかとシンセを鳴り響かせつつ、
ドラマティックな展開美に変拍子も入りまくった立派なプログレ作品に仕上がっている。
厚見麗(玲衣)も参加して、まさに鍵盤祭りというようなキーボードプログレっぷりは爽快で、
歌ものロック的な曲やクラシカルな小曲も含みながら、小説作品の世界観を描き出してゆく。
しっかりとバンドサウンドにもなっていて、これぞ難波弘之のプログレ最高傑作というべき出来である。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 シンセ度・・9 総合・・8
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EASTERN ORBIT 「FUTURE FORCE」
日本のハードロックバンド、イースタン・オービットの1982年作
メンバーチェンジにともない、ヘヴィ・メタル・アーミーが改名、美しいシンセを含んだ
キャッチーなメロディで聴かせるクオリティの高いハードロックサウンドは同様ながら、
普遍的ロックとしてのノリの良さと巧みなアレンジ力が合わさった聴き心地はHMA以上の出来だ。
ラスト曲はKING CRIMSON“Epitaph”のカヴァーで、ロックアレンジされた名曲が面白い。
本作をもってバンドは消滅、シンセの中島優貴はソロ作品や、「力王」「孔雀王」などの
イメージアルバムでも活躍。そちらもプログレファンには楽しめる傑作なのでチェック。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 シンセ度・・8 総合・・8
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中島優貴「大予言」
元ヘヴィメタル・アーミー〜イースタン・オービットの中島優貴のソロ。1982年作
ノストラダムスの大予言をテーマにしたコンセプトアルバムで、シンセをメインにした壮麗なサウンド。
元四人囃子の佐久間正英がベースで、ヘヴィ・メタル・アーミーの宮永英一がドラムで参加、
アルバムを通して描かれるドラマティックで壮大な世界観は、シンセ奏者、サウンドクリエイターとしての
センスが遺憾なく発揮されている。ヘヴィ・メタル・アーミーのJJが歌を乗せる三部構成の大作“ファチマ組曲”や、
VOW WOWの山本恭司、ラウドネスの樋口宗孝らが参加したハードプログレナンバー、“グランドクロス”など聴きどころの多い好作品だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 シンセ度・・9 総合・・8
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BLACK PAGE「Open the Next Page」
日本のプログレバンド、ブラックペイジの1986年作
小川文明によるきらびやかなシンセワークとキャッチーなヴォーカルを乗せた優雅な感触は、
適度なポップ感もありつつ玄人好みにテクニカルという、まるでU.K.を思わせるようなスタイリッシュなサウンドだ。
のちに手数王と言われる菅沼孝三のタイトなドラムと重厚なベースにメロウなギターフレーズ、
プロフェッショナルのアンサンブルという点では、フュージョン的な軽妙な聴き心地でも楽しめる。
良い意味で日本臭さを感じさせない、メジャー志向のプログレが楽しめる傑作です。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 スタイリッシュ度・・9 総合・・8
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DEJA VU「BAROQUE IN THE FUTURE」
日本のプログレバンド、デジャ・ヴの1988年作
いまやゲームミュージック界においてその地位を確立する桜庭統率いるバンドの唯一の作品
クラシカルな鍵盤さばきと構築センスという点では、日本のキーボードプログレ最高峰の一枚である。
変拍子リズムをたっぷり織り込みつつ、優雅にメロディを紡いでゆく作風は、この時点で
すでに桜庭節というべきスタイルが確立している。正直、ヴォーカルに関しては苦言を呈したくなるので、
楽曲のオマケ程度に思って鑑賞した。なんにしても本作は現在の桜庭氏を語る上でも外せない作品であろう。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 キーボー度・・9 総合・・8
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桜庭統「Gikyokuonsou/戯曲音創
日本のプログレキーボーディスト、さくらば・もといのソロ。1991年作
解散後の初ソロアルバムで、のちにゲーム音楽業界で名をはせることになる
その原点というべきインストサウンドが詰まっている。変則リズムに乗せるピアノ、オルガンなどの
クラシカルな優雅さとテクニカルな軽妙さは桜庭節そのもので、華麗な鍵盤さばきがたっぷり味わえる。
古き良きプログレらしさと、日本的な繊細な情緒を融合させたような、桜庭サウンドが確立した一枚だ。
クラシカル度・・8 プログレ度・・8 キーボー度・・9 総合・・8
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PAZZO FANFANO DI MUSICA〜狂気じみた饒舌家の音楽
日本のプログレ系アーティストが集ったプロジェクト、パッツォ・ファンファーノ・ディ・ムジカの1989年作
OUTER LIMITSのメンバー全員(荒牧隆、川口貴、桜井信行、杉本正、上野知己)に、夢幻の林克彦、
DEJA-VUの桜庭統、テルズ・シンフォニアの徳久恵美、Mr.SIRIUSの宮武和広といった豪華メンバーが参加。
優美なピアノに艶やかなヴァイオリンの音色、徳久恵美の美しい歌声を乗せた、クラシカルなアコースティックサウンド。
日本産OPUS AVANTRAをイメージしたというヌメロ上野氏の言葉通り、どこかエキセントリックな毒気を含んだ、
緊張感あるアンサンブルで、アコースティックがメインであってもしっかりとプログレしているというのが素晴らしい。
これだけのメンバーが集った作品というのは日本のプログレ史上でもなかなかないだろうし、
楽曲そのものも優雅な美意識を含んだ聴き心地で、クラシカルプログレの傑作と言ってよい出来である。
クラシカル度・・8 プログレ度・・8 優雅な毒気度・・9 総合・・8
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■90年代へ〜プロビデンス、アルス・ノヴァ、マージュ・リッチ

PROVIDENCE 「伝説を語りて」
日本のプログレバンド、プロビデンスの1990年作
シンセの塚田円を中心に北海道で結成、KING CRIMSONをルーツにするへヴィプログレサウンドに、
女性ヴォーカルを乗せた個性的なスタイルの作品。サーベルタイガーのドラムが参加したパワフルなリズムに、
うねりのあるベースとムーグやメロトロンを含んだシンセが重なり、紅一点、久保田陽子の歌声が加わると、
STARLESSPAGEANTのようなキャッチーなジャップスプログレの感触にもなる。全4曲という大作志向で、
ATOLLのクリスチャン・ベアがゲスト参加した20分のタイトル組曲など、ドラマティックな大曲も聴きどころ。
デビュー作にしてかなりの力作であるが、Voの久保田陽子は、この後にサーベルタイガーに加入するため脱退。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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PROVIDENCE 「蝶湖夢楼の一夜」
プロビデンスの2nd。1996年作
ヴォーカルが交替した本作は、キャッチーな聴き心地と変拍子リズムが合わさった、
前作からの作風はそのままに、よりハードにそしてメロディックになった力作となった。
女性ヴォーカルのシアトリカルなセリフと日本語歌詞の歌唱はやはりPAGEANTを思わせるところもあり、
どこか古き良き昭和の香りをただよわせながら、そこにオルガンを含んだシンセアレンジに
けっこうヘヴィなギターサウンドが合わさると、メロウで翳りのあるハードプログレサウンドとなる。
19分のタイトル曲も含めて、ドラマティックな展開と構築力はさすがで、重厚な傑作に仕上がっている。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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ARS NOVATRANSI
日本のプログレバンド、アルス・ノヴァの2nd。1994年作
女性によるキーボードトリオとしてデビューした彼女たちの2作目で、
いくぶん未完成な印象だった前作に比べ、より勢いのあるキーボードプログレが聴ける。
熊谷桂子の巧みな鍵盤さばきを中心に、クラシカルな優雅さと耽美な妖しさを漂わせながら、
幻想的な美意識に彩られた世界観で、濃密に構築されるサウンドはこの時点で完成している。
いかにもプログレ的なリズムチェンジなども含めて、その演奏力も女性といってあなどれない。
イタリアのIL BALLETO DI BRONZOにも通じる高品質なキーボードプログレが楽しめる好作。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 キーボー度・・9 総合・・8
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ARS NOVAThe Goddess of Darkness
アルス・ノヴァの3rd。1996年作
女性によるキーボードトリオとして活動を続けていた彼女らの、代表作の1つと言われるアルバム。
オールインストながらメロディアスな聴きやすさとともに、その世界観には女性特有の耽美な色気を感じさせる。
9分、10分、11分という大曲が多いことからも、バンドとしての脂が乗った時期の作品だろうし、
1stの頃よりもメロディにはゴージャスな質感が加わっていて音の説得力も増している。
たたみかける変拍子リズムのいかにもプログレ然とした部分がメインだが、
クラシカルでゴシック、そしてややダークに聴かせる場面にもこのバンドの魅力がある。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 キーボー度・・9 総合・・8
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MARGE LITCH「悲劇の泉」
日本のハード・シンフォニックロックバンド、マージュ・リッチの1995年作
自主制作の「ファンタージェン」、「真実の指輪」に続く3作目で、長大な組曲を含むCD2枚組の大作。
Disc1には、22分に及ぶタイトル組曲を収録。美麗なシンセワークと世良順子の伸びやかな歌声を乗せ、
ファンタジックな世界観を描き出す、バンドのスタイルがひとつの完成を見たというクオリティの高さである。
Disc2ではよりテクニカルな感触を増したアンサンブルで、手数の多いドラムに存在感あるベースプレイも含めて、
演奏力という点でも説得力十分。シンフォニックな華麗さとハードな構築美が融合した見事なサウンドを聴かせる。
ルタル寄りの疾走パートもあったりと、のちのALHAMBRAへと通じる雰囲気も垣間見れる。ドラマティックかつ濃密な傑作だ。
ドラマティック度・・9 プログレ度・・8 ファンタジック度・・9 総合・・8.5

MARGE LITCH「Fantasien 1998」
マージュ・リッチの4th。1998年作
1991年の自主制作の1stをリメイクしたアルバムで、少々マンガチックなファンタジー世界を
壮大なシンフォニックサウンドで表現したという作品。展開力のあるテクニカルな楽曲と、
キャッチーなメロディが噛み合わさった独自の音楽性は、かつてのNOVELAをより壮大にしたイメージとも言えるか。
のちのALHAMBRAの母体となるメンバーだけあり、演奏力も充分で、世良順子の伸びやかな歌声に手数の多いドラムと
凄まじいテクニックのベース、そして壮麗華麗なキーボードと、シンフォニックメタルファンなどにも聴かせたい内容だ。
ロマンと幻想の日本語歌詞を照れずに聴ければ、めくるめくファンタージェンの世界に浸れます。なお、輸入盤はジャケが変更されている。
ドラマテイック度・・9 プログレ度・・7 ファンタジック度・・10 総合・・8
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高円寺百景「Hundred Sights of Koenji」
日本のプログレ・ジャズロックバンド、こうえんじひゃっけいの1994年作
吉田達也の激しいドラムが渦巻く中をコバイヤ語による妖しいコーラスワークが響きわたる。
シンセを含めて重厚なサウンドは、混沌としながらもやはりどこか日本的で呪術的な歌声とともに、
わびさびのある情緒をもかもしだしている。ヘヴィなジャズロックと、どろどろとした世界観…
いわばJ.A.シーザー風味を融合させた、激しいうねりと熱気にあふれたサウンドはとても刺激的だ。
まさに「日本版マグマ」というべき名作です。
妖しさ度・・9 コバイヤ度・・8 うねりと熱気度・・9 総合・・8
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MONGOL「Doppler 444」
日本のプログレバンド、モンゴルの1997年作
結成は70年代というバンドで、本作は8年の歳月をかけて完成させた唯一のアルバム。
バンド名やジャケの雰囲気から、とぼけたような意味不明感を漂わせているのだが、
ROSE BAND、OOLA、NOAといった、知る人ぞ知るバンドのメンバーが集ったサウンドは、
優雅にしてテクニカル。アラン・ホールズワースばりの流麗なギターに美しいシンセワーク、
変拍子を含むジャズロック的なアンサンブルでたたみかける、スペース・サーカスばりのインストプログレを展開。
メロディックでスペイシーな感触と、ときにMAGMAEL&P風味も覗かせる、濃密な味わいの傑作である。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 優雅で流麗度・・9 総合・・8.5
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