素晴らしきSACDサウンド

高音質のスーパーオーディオCDで音楽を聴くと、臨場感あふれるサウンドに新たな感動を覚えます。
まるでその場にいるような迫力と、耳に優しいやわらかな音が、音楽鑑賞の新たな喜びを広げます

*SACDに関する詳しい情報は公式サイトを参照
SACD公式サイト

◆SACD対応プレイヤーお勧め機種◆



CARAVANIn the Land of Grey and Pink
「グレイとピンクの地」のタイトルと美しいジャケで知られるキャラバンの1971/2010作(SACD/SHM-CD)
SACD/SHM-CDというのがどれほどのものなのか…聴いてみて、なるほど納得。
まず、各楽器の音の分離が素晴らしい。タイトなドラムのキレ、ホーンセクションの臨場感、
遠くで鳴っているフルートの音色も、それを吹く人間が見えるようだ。アコースティカルな情緒も引き立っている。
楽曲については前作で確立した、いわゆる“カンタベリー系”と呼ばれるサウンドをさらに追求し、
ジャズロックとしてのテクニックと牧歌的な世界観が合わさった、軽やかな構築性が見事。
とくに旧LPのB面すべてを費やした22分の組曲は素晴らしく、従来盤で聴く以上に音がダイナミック!
カンタベリー度・・9 プログレ度・・7 サウン度・・10 総合・・8.5
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YES「Big Generator」
イエスの12th。1987年作
トレヴァー・ラビンのプロデュースによるアルバムで、前作のキャッチーなポップ性をより80年代的なモダンさで
アプローチしたという内容。シンプルなビート感に包まれたドラムに、ジョン・アンダースンの歌声が爽やかな響き渡り、
ファンキーなナンバーなども入りつつ、あくまでイエスとしての感触を失っていないのはさすがというべきか。
トレヴァー・ラビンのギターもこの作風にはよくマッチしていて、トニー・ケイのシンセワークの美しさも耳心地よい。
しかしながら、本作の方向性による違いから、ジョン・アンダースンが脱退、ABWH結成へとつながってゆく。
SACD盤の高音質で聴くと、抜けの良いキャッチーな爽快感がより味わえる。質の高い好作品である。
メロディアス度・・8 プログレ度・・6 キャッチー&ポップ度・・8 総合・・8
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THE NICE「Five Bridges」
イギリスのクラシカルロックバンド、ナイスの4th。1970年作(SACD/SHM-CD)
ご存じの通り、後にELPを結成するキース・エマーソンが在籍していたバンド。
本作はバンドのラスト作であり、1969年のFairfield Halls公演を収録したライブ作。
オーケストラとの競演によるステージで、タイトル組曲をはじめ、クラシカルな優雅さに
バンドサウンドが加わったサウンドで、エマーソンの巧みなオルガンプレイはすでにELP的だ。
クラシックとジャズ、ロックの融合をなしとげ、鍵盤に焦点をあてたこのバンドの意義はELPへと受け継がれてゆく。
本作はオーケストラ入りロック作品の最初の輝きとも言えるだろう。SACD/SHM-CDの高音質で、
オーケストラの優雅さとエマーソンのピアノ、オルガンが迫りくるような感覚で鑑賞できる。
クラシカル度・・8 オーケストラ度・・9 オルガン度・・8 総合・・8
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EMERSON,LAKE & PALMERBrain Salad Surgery」
エマーソン・レイク・アンド・バーマーの1973/2008作(SACD)
のっけからオルガンの響きとドラムの臨場感にぶっとびます。
まるですぐそこで彼らが演奏しているような感覚…これがSACDの威力か!
さて、本作はELPの代表作として知られる「恐怖の頭脳改革」のDeluxe Editionです。
Disc1が通常仕様のCDで、Disc2がミックス違いや未発音源入りのボーナスCD、
そして肝心のSACDはまるでおまけ扱いのように紙ケースに入っていましたが…
ともかくやはり素晴らしいのはそのSACD音源で、荘厳なる“Jerusalem”に続いて
“Toccata”の凄さでもうノックアウト。エマーソンのオルガンとムーグの臨場感と、
ドラムサウンドの迫力は、いままでのCDからすると別次元の音響。感動です!!
これまではただのつなぎ曲と思っていた3曲目などもじつに味わい深く聴けるし、
極めつけの大曲“Karn Evil 9”では、エマーソンのプレイの全てが詰まった名演が、
眼前に迫ってくるようだ。SACDという夢の音響を、ぜひ多くの人々に味わって欲しい。
キーボー度・・9 プログレ度・・8 サウン度・・10 総合・・9.5
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Genesis 1970-1975
ジェネシスの初期アルバムボックスセット。2008作
2nd「トレスパス」〜6th「魅惑のブロードウェイ」までの名作をリマスター、
さらには高音質のSACD+DVD-Audioという、まさに究極のGENESISボックスの登場だ。
初期の未発音源CDに加えて、各DVDにはインタビューなど貴重な映像も入った豪華13枚組!
僕はこのためにSACDブレイヤーを買った。値段は少々張ってもその価値はある。
これぞ長らくジェネシスファンの待ち望んだBOXセット。以下アルバム別にレビューを掲載。
名作度・・9 サウン度・・10 値段・・7 総合・・9
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Genesis「Trespass」
ジェネシスの2nd。1970/2008作(SACD)
プログレバンドとしてのGENESISの歴史は本作から始まったと言っていいだろう。
スティーブ・ハケット加入前ということで、アンソニー・フィリップスのギターが
ハモンド、メロトロン、そしてたおやかなピアノと調和していて素朴な味わいを出している。
楽曲面でのドラマティックさはすでに完成されつつあり、ガブリエルの歌声も映えている。
繊細なフルートの音色やアコースティックな部分も魅力的で、名曲“Visions of Angels”をはじめ
あらためてSACDで聴き直してみると、決して次作以降の名作たちにも引けをとらない。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 繊細&素朴度・・9 総合・・8
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Genesis「Nursery Cryme
ジェネシスの3rd。1971/2008作(SACD)
そして、彼らの幻想音楽は頂点に達した。新たにステファン・ハケットを迎え、
黄金の体制となったバンドは、物語性をともなった強固な世界観を構築、
名曲中の名曲“The Musical Box”の妖しいげな空気は、最高の音質とともに耳に迫ってくる。
リマスターにより迫力を増したドラムとともにハケットのギターの音色も際立っていて、
後半からラストへの流れは泣きの叙情が押し寄せるじつに感動的なもの。
全体的な完成度からすれば、「Foxtrot」、「Selling England〜」の方が上かもしれないが、
この幻想的な物語世界はGENESISの作品中でも最高のものだろう。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 幻想度・・10 総合・・8.5
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Genesis「Foxtrot
ジェネシスの4th。1972/2008作(SACD)
1曲め“Watcher of the Skies”のイントロのメロトロンからもう胸が踊る。
サウンドにはダイナミックさが加わり、プログレとしてのインパクトの点では
本作を次作とともにGENESISの代表作と位置づけることにもうなずける。
バンドとしての黄金期を感じさせる迷いのなさが、ドラマティックな世界観を強固にする。
そしてラストの大曲“Supper's Ready”は、プログレ的な緩急をつけた展開とストーリー性で
聴かせる見事な出来だ。前作、次作とともにGENESISの傑作三部作と呼びたい。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 ドラマティック度・・9 総合・・8.5
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Genesis「Selling England by the Pound
ジェネシスの5th。1973/2008作(SACD)
GENESISの最高作をあえて選ぶなら本作となるだろう。
彼らの世界観である幻想美と、楽曲におけるドラマティックさが結実、
それがバンドの成熟とともに最高の形で組合わさったのが本作だ。
ガブリエルのヴォーカルの表現力も増し、ハケットの奏でるメロウなギターに
トニー・バンクスのシンセワークがもっとも素晴らしいのもまた今作だ。
そしてGENESIS最高の名曲“Firth of Fifth”はイントロのピアノから感涙必至。
SACDの音質はロマンに満ちた当時の空気すらも運んでくるようだ。
これぞ英国が生んだ幻想のシンフォニックロック。繊細にして感動的な名作。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 幻想度・・9 総合・・9
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Genesis「The Lamb Lies Down on Broadway
ジェネシスの6th。1974/2008作(SACD)
CD2枚組のコンセプト作で、ファンの間では意外と評価の分かれるアルバム。
それもそのはず。バンド自体も黄金期の終焉を思わせるゴタゴタがあったらしい。
ともあれ、シアトリカルなドラマ性とともにガブリエルの歌声がもっとも生き生きとして
また、1曲ごとはコンパクトなので、聴きやすくキャッチーな作品と言えるだろう。
じつのところ、このアルバムは長尺なイメージであまり好きではなかったのだが、
SACDの臨場感のおかげか、シンセとギターを中心とした楽曲アレンジの細かさが実感でき、
それまでは歌ものという印象だったのが、プログレ作品としてちゃんと聴けるようになった。
じっくりと聴き込めば感動的なラストが待っている。やはりこれも名作といってよいですな。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・8.5
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Genesis「Trick of the Tail
ジェネシスの7th。1976年作(SACD)
フロントマンであったピーター・ガブリエルが脱退し、ドラムのフィル・コリンズがヴォーカルを兼任、
初期の妖しい幻想性が薄れ、テクニカルな味わいのある1曲めからしてこれまでの雰囲気とは異なるが
より強固になったアンサンブルと英国的な叙情とのバランスがとれたサウンドは、良い意味で垢抜けてきていて、
むしろ初期の作品が苦手なリスナーには本作を好む向きも多い。とくにラスト曲“Los Endos”のダイナミズムは白眉。
SACD音質ではドラムの臨場感がいっそう際立っていて、静と動のメリハリのある迫力ある音が楽しめる。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 ドラマティック度・・7 総合・・8
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Genesis「Wind & Wuthering
ジェネシスの8th。1977年作(SACD)
ジャケの美しさもさることながら、サウンドの方も泣きの叙情にあふれた傑作。
前作ではやや抑え気味であったスティーブ・ハケットのメロウなギターが炸裂し、
トニー・バンクスの美しいシンセワークとともに、かつてのGENESISサウンドを甦らせている。
フィル・コリンズのヴォーカルも前作よりずいぶんこなれてきていて、すでにバンドサウンドと
違和感なく溶け込んでいる。一方では後の作品につながるキャッチーなメジャー感覚もあって、
プログレハード的な聴き方もできるかもしれない。シンフォニックという点では本作が最後の輝きであった。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 ドラマティック度・・8 総合・・8
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GENESIS「and then there were three...」
ジェネシスの9作目。1978作(SACD)
ハケットが脱退しメンバーは、フィル・コリンズ、トニー・バンクス、マイク・ラザフォードの3人となった。
「そして、3人が残った」というタイトルは皮肉めいているが、サウンドの方はややポップになったとはいえ、
プログレ的なテクニカル性は失われておらず、オルガンなどを含んだ美しいシンセワークと、
コリンズのヴォーカルとともに、ジェネシスらしいメロディックな聴き心地が楽しめる。
モダンでキャッチーなプログレロックという点では、むしろ現在の英国プログレ勢に通じるサウンドだろう。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ドラマティック度・・7 総合・・8
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GENESIS「DUKE」
3人組ジェネシスの2作目で通算10作目。1980作(SACD)
ハケットの抜けたジェネシスということで、メロウなギターワークを楽しむことはできませんが、
サウンドはより爽快になり、フィル・コリンズの歌声も含めてキャッチーでメロディアス。
SACDで聴くと、シンフォニックなシンセがとても美しく、ゴージャスな耳心地が楽しめます。
高音質であらためて鑑賞すると、なかなかいいアルバムですね。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ドラマティック度・・7 総合・・8
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GENESIS「abacab」(SACD)
ジェネシスの11th。1981作
サウンドはもはやプログレとは呼べないが、
キーボード入りのメロディックロックとして聴けばこれがなかなか悪くない。
キャッチーでポップでデジタルな雰囲気もあるが、トニー・バンクスのシンセはまだ瑞々しさを失っていないし、
楽曲には爽快なメロディアスさがあって、軽やかな聴き心地が楽しめる。SACDの音質は、ポップな躍動感を強めていて
ブラス的なアレンジも含めて、音が立って聴こえるようになった。高音質で聴くとよい感じですね。
メロディアス度・・8 プログレ度・・6 ポップ度・・8 総合・・8

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Genesis「Invisible Touch」
ジェネシスの13th。1986年作(SACD)
前作のポップ路線の延長であるが、キャッチーで爽快なメロディアス性という点では本作の方が良い。
なにより、トニー・バンクスのきらびやかなシンセが、息を吹き返したようにサウンドを彩っている。
SACDの音質のおかげもあってか、フィル・コリンズのヴォーカルもドラマティックな抑揚をもって楽曲を濃密に彩っていて、
部分的には黄金期のような高揚感も現れる。80年代の産業ロック路線をジェネシス流に追求したという好作品だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・6 ポップ度・・8 総合・・8
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Genesis「We can't Dance」
ジェネシスの14th。1991年作(SACD)
個人的には彼らをプログレとして聴けるのは「ABACAB」までで、以降には興味もなかったのだが、
SACDで本作を聴き直すと、これが…なかなか悪くない、のである。
フィル・コリンズのヴォーカルで聴かせるキャッチーなポップさとともに、
しっとりとした叙情的なメロディが合わさった、大人のメロディックロックというべきサウンド。
とくにトニー・バンクスの美しいシンセワークは絶品だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・6 叙情度・・8 総合・・8
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GENESIS「Calling All Stations

ジェネシスの1997作(SACD)
脱退したフィル・コリンズに代わり、ヴォーカルにレイ・ウィルソンが加わった本作は
当時さほど評価の高くなかったアルバムなのだが、個人的にはモダンさの中にも
かつてのシリアスなプログレ感触をいくぶん取り戻していて、なかなか悪くないと思う。
肝心のヴォーカルも、若手にしては落ち着いた歌声で、大人のジェネシスサウンドに
貢献している。トニー・バンクスのうっすらとした叙情シンセのセンスはやはり素晴らしく、
マイク・ラザフォードのギターもメロウなフレーズが耳心地がいい。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 落ち着き度・・9 総合・・8
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Peter Gabriel「4」
ピーター・ガブリエルの4thソロアルバム。1982作(SACD)
前作で聴けたワールドミュージックへの傾倒を、より内省的なサウンドの中に取り入れ、
あくまでポップな楽曲の中に、翳りあるモダンさというべき質感が内包されている。
80年代ロックへの回答というような、ガブリエル流の産業ロックという作風だ。
肝心のSACDだが、マルチではなく2chのみ。音的な迫力はあまりない。
トニー・レヴィン、デビッド・ローズ、ピーター・ハミルらがゲスト参加。
メロディアス度・・7 プログレ度・・6 音楽表現度・・8 総合・・7.5
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GENTLE GIANT「Octopus
ジェントル・ジャイアントの4th。1973/2010作(SACD/SHM-CD)
ロジャー・ディーンのジャケで有名なGGの代表作として人気のアルバム。
そのサウンドには初期の作品以上の流れるようなスタイリッシュさが出てきて、
それとともにキャッチーな歌メロと、テクニカルなアンサンブルの対比もくっきりとなっている
SACD/SHM-CDの威力だろう、テクニック抜群のドラムのキレの良さが際立ち、
ピアノやオルガンの音色もじつにやわらかで耳に優しい。テクニカルでありつつ優雅である。
クラシカルなヴァイオリンの音色が加わったと思えば、ファンキーなパーカションや、
サックス、トランペットなどの管楽器が鳴り出し、また繊細なピアノと、曲は3〜4分台ながら
まるで万華鏡のように色の変わってゆく、濃密で構築的なプログレがたっぷり堪能できる傑作だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・9 サウン度・・10 総合・・9
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MIKE OLDFIELD「TUBULARBELLS」
マイク・オールドフィールド
の1st。1973/2001作(SACD)
ご存じの通り、二十歳のマイク・オールドフィールドが多重録音により作り上げた
記念碑的アルバム。これまでもHDCDのリマスター盤などで聴いていたが、
それがSACDとなるとどうなのだろう…と、わくわくしつつ聴き始めるも、
はじめはあまりパッとしない。こんなもんか。しなしながら、じっくり聴いているとやはり
アコースティック楽器の音の優しさが、しだいにじんわりと耳に染みてくる。
とくにPart Oneの20分前後での楽器紹介部分は、それぞれの楽器の音に注目して聴ける
楽しみがあり、SACD向け。決して上手くはないがマイクの弾くギターの素朴な音も、
繊細な二十歳の若者の顔が浮かんでくるようだ。そして鳴り響くチューブラーベルズ。
Part Twoになるとギターの重ねとともに、ドラムも加わってぐっとプログレ的になる。
ぜひととも「ハージェストリッジ」、「オマドーン」もSACD化を望みたい。
アコースティカル度・・8 プログレ度・・8 サウン度・・9 総合・・8.5
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THE MOODY BLUES「Days of Future Passed」
ムーディ・ブルースの実質的な1st。1967/2006作(SACD)
「サテンの夜」で有名なアルバムの2枚組デラックスエディション。
ロックバンドのオーケストラとの競演作としては、もっとも古いもののひとつである本作だが
SACDになって、やはりそのオーケストラパートのダイナミズムが際立っていて、
ストリングスの美しさにうっとりだ。楽曲自体は次作以降でのプログレ的な魅力よりも、
オケ入りの小ぎれいでたおやかなメロディアスロックという風なのだが、
その分マニアックさはなく、一般のロック/ポップファンにも楽しめる内容だろう。
バンドサウンドの方も、しっかりメロトロン入りで、こちらも年代を考えると素晴らしい音質だ。
Disc2には別バージョンや未発音源、BBCセッションの音源など、ファンには嬉しい内容。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 オーケストラ度・・9 総合・・8.5
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THE MOODY BLUESIn Search of the Lost Chord
ムーディ・ブルースの2nd。1968/2006作(SACD)
初期の代表作といえば本作だろう。2枚組デラックスエディション
ジャケからしてぐっとプログレらしくなったが、サウンドの方も
鳴り響くメロトロンとともに、楽曲にはドラマティックな奥行きが出てきた。
いかにも英国然とした湿りけのある叙情と、フルートなども加わって
牧歌的な味わいで聴ける。アコースティカルな要素も上手く取り入れ、
メロディアスな聴きやすさと、アーティスティックな要素が溶け合った逸品だ。
なお、どこにもSACDの表記がないのだが、5.1chマルチではなく2chのみの音源で、
れっきとしたSACDサウンドが楽しめる。Disc2には別バージョンやBBC音源などを収録。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 牧歌的英国ロック度・・9 総合・・8.5
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THE MOODY BLUES「On the Threshold of a Dream
ムーディ・ブルースの3rd。1969/2006作(SACD)
前作「失われたコードを求めて」で、ブリティッシュロックとしての地位と
独自のプログレッシブな方向性を確立して、続く本作もその延長上のサウンド。
やわらかでキャッチーなコーラスワークやしっとりとしたフルートの音色、
ほのぼのとした牧歌的な味わいで、英国ロックのおだやかな叙情が楽しめる。
全体的にはやや地味な雰囲気ではあるが、後半の組曲は前作を思わせる壮大さがあり、
メロトロンの響きとともに、ゆるやかに聴かせる音作りはやはりとても耳心地がいい。
ボーナスにはバージョン違いやBBCラジオの音源などを9曲収録。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 英国的叙情度・・9 総合・・8
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THE MOODY BLUESTo Our Children's Children's Children
ムーディ・ブルースの4th。1969/2006作(SACD)
2枚組デラックスエディションのSACD盤。イントロからして迫力が凄い。
通常CDよりもやはりバックのオーケストラの美しさも際立っていて、
コンセプト作的な壮大さと、初期ブリティッシュロックの牧歌性が合わさった
そのサウンドの、静と動のコントラストがいよいよくっきりとして聴こえる。
やわらかな歌声とコーラスワークの美しさも素晴らしいし、メロトロンの音にも感動。
地味な印象だったアコースティカルな素朴さも、SACDサウンドのおかげで
そこに人間的な温かみが感じられるようになった。まさに感動的な音質である。
Disc2にはバージョン違いやBBCの未発音源などを11曲収録。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 英国的叙情度・・9 総合・・8.5
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THE MOODY BLUESQuestion of Balance
ムーディ・ブルースの5th。1970/2006作(SACD)
傑作2作にはさまれて、地味な印象の本作であるが、内容は決して悪くない。
英国的な牧歌性にアコースティカルな叙情をまじえて、素朴な味わいが楽しめる。
コーラスワークのキャッチーな聴き心地に、哀愁を感じさせるゆるやかな作風の好作。
SACDでからこそ、こうした繊細な作品のサウンドがより高音質で楽しめる。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 英国的叙情度・・9 総合・・7.5
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THE MOODY BLUES「every good boy deserves favour」
ムーディ・ブルースの6th。1971/2007作(SACD)
幻想的なジャケとともに「童夢」の邦題で知られる人気のアルバム、
正直、個人的にはさほど好きな作品ではなかったのであるが、
本SACD盤だと、最初の雨の音や虫の鳴き声からして臨場感が違う。
音質の素晴らしさでイントロからもう世界観に引き込まれるような感覚…
ゆるやかなフルート、チェンパロの音色、荘厳なチャーチオルガン、
そしてメロトロンの優しい響き…素晴らしいというしかない。
曲そのものはプログレとまではいかない、メロディアスな英国ロックであるのだが、
いったんファンタジーの世界に入れれば、このアルバムの良さが心から分かってくる。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 英国的叙情度・・9 総合・・8.5
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THE MOODY BLUESSeventh Sojourn
ムーディー・プルースの7th。1973/2007作(SACD)
ムーディーズのアルバムで最高作を訊かれたら、個人的にはまず本作を推したい。
ジャケのイメージなどから前作「童夢」の方が人気は高いようだが、完成度ではむしろこちら。
絶品のストリングスにやわらかなメロディが合わさり、泣きのギターやフルートとともに
艶やかな叙情美がサウンドを包み込む。牧歌的でありながらシンフォニックな傑作だ。
SACDによりバックのオーケストラの美しさが際立ち、広がりのあるスケール感が素晴らしい。
メロディアス度・・9 プログレ度・・7 叙情度・・9 総合・・8.5
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NEKTARJourney to the Centre of the Eye
イギリス出身、ドイツで活躍したプログレバンド、ネクターの1st。1971/2004作(SACD)
NEKTARといえば、6作目の「Recycled」はシンフォニックの傑作として名高いが、
本作はまだ古めかしいサイケ風味のブリティッシュロックというサウンドだ。
ハモンドやメロトロンの叙情と、サイケロックがかったギターが合わさり、
ジャーマンロック的なラフさと浮遊感もある。元の音質がさほどでもないのか、
SACDで聴いているという感動はそんなにはないが、やはりアナログシンセの音は
この高音質メディアならではの臨場感がある。コンセプト的につながってゆく楽曲構成で
最後までのんびりと聴ける。ポップ化した後期の作品に比べ、英国めいた翳りがあるのもよい。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 レトロな叙情度・・8 総合・・7.5
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NEKTAR「Remember the Future
ネクターの4th。1973/2004作(SACD)
2曲の大曲で構成されたトータル作で、初期の代表作とされている。
1stに比べると音がだいぶやわらかくなり、メロディにもキャッチーさが増した。
曲の方は、長いわりにはなかなか盛り上がらないもどかしさ、散漫さがあって、
そのいわば洗練されきれないイモ臭さというものが、このバンドの魅力なのかも。
音自体は聴き心地のよい、後の英国プログレハード的な質感をもっているので
あまり身構えずに、この牧歌的なゆるやかさを楽しみつつのんびり鑑賞するが正しいのだろう。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 のんびり度・・8 総合・・7.5
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NEKTAR「Live in New York」
ネクターのライブアルバム。1977/2004作(SACD)
1974年アメリカ、ニューヨークでのライブを収録した2枚組。
4th「Remember the Future」の成功を受けてのアメリカ進出ということらしいが、
演奏そのものもバンドの全盛期らしく、スタジオ盤以上にノリがよく、
ロックとしての勢いが感じられる。こういう生音のライブこそSACDだと
臨場感が増してよいのである。とくにDisc2での“Desolation Vally”や
“Cryng the Dark”〜“King of Twilight”あたりの流れはドラマティックだ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ライブ演奏・・8 総合・・8
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PINK FLOYDDark Side of the Moon
言わずと知れたピンク・フロイドの名作、「狂気」SACD盤。1973/2003作
かつてプログレ初心者の頃、本作を聴いて、いったいこれのどこが名作なのだろうかと
さっぱり分からず売ってしまった記憶があるが、本作の真の魅力はLPで聴くか、
あるいはそれに匹敵する自然なフォーマットの音で聴かないと分からなかったのだ。
このSACDでは、この作品の本来の精細なダイナミズムというべきものが存分に味わえる。
とくにリチャード・ライトのシンセサウンドのこだわりは見事で、作品世界形成の核をになっている。
曲間の静かな部分にすら、なんらかの空気がただよっている。これはこれまでの通常CDでは
なかなか感じ取れなかったものだ。音を通じて作品そのものに引き込まれるような感覚…
これが名作たるゆえんだったのだ。そう理解出来る。まさにSACDで聴くべきアルバムだ。
プログレ度・・8 ドラマティック度・・9 世界観度・・10 総合・・9
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Roger Waters 「Amused to Death」
PINK FLOYDのロジャー・ウォーターズのソロ。1992年作/邦題「死滅遊戯」
ジェフ・ベックが参加してることでも話題となった作品、2015年リマスター&SACD盤でリリースされた。
TVを見ている猿のジャケが幼児に変更されているのが、ぐっと現代的なイメージになっているが、
世界で起きる事件や戦争などを、テレビを通して娯楽的に眺める人類に警鐘を鳴らすというシリアスなテーマ性は、
20年以上をへても古臭さは感じない。枯れた味わいのロジャーのヴォーカルに女性コーラスが絡んで、
歌もの的な作風をメインにしながら、随所にブルージーなギターを聴かせるジェフ・ベックのプレイもさすが。
パトリック・レナードのシンセワークはさほど目立たないのだが、ヴォーカルを引き立てるようなピアノや、
ときにオルガンも鳴らしてサウンドを彩っている。新規リマスターとSACDによるくっきりとした音質もGood。
コンセプトアルバムという点では、PINK FLOYD「The Wall」あたりと比較して楽しんだりもできるだろう。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 壮大度・・8 総合・・8
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CAN「TAGO MAGO
ジャーマンロックバンド、カンの3rd。1971/2004作(SACD)
様々な音楽をひとつの「缶」にぶち込むというコンセプトが名前の由来らしい。
当時ヨーロッパを放浪中のダモ鈴木をド素人ながらヴォーカルに据えるのも、
このバンドだからこそできたことだろう。本作はLP時代は2枚組の大作ながら、
サウンドは壮大なものではなく、荒々しさの残るフリーなガレージロックだ。
セッション録音の生々しさを感じさせる音は、方向性や楽曲うんぬんといった論議を
軽々と吹き飛ばし、好き勝手な演奏をしたら凄いのが出来た…というものだ。
ダモ鈴木の日本語を使ったいい加減なヴォーカルも、どこか味があって許せてしまう。
演奏陣はドラムをはじめとしてテクニックがあり、SACDの音質がいっそう生々しく響く。
アヴァンギャル度・・8 プログレ度・・8 ガレージロック度・・8 総合・・8
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CAN「Ege Bamyasi」
ジャーマンロックバンド、カンの4th。1972/2005作(SACD)
前作のガレージロック的な破天荒さを徐々に聴きやすく収束させてゆく
その過渡期の、いわば次作「FUTURE DAYS」へとつながるような作品。
ダモ鈴木の適当なヴォーカルも相変わらずいい味を出しているが、
バックの演奏が荒々しさよりも、むしろ自然体で軽妙なスタイルなので、
それに合わせてかやや控えめな感じもする。うるさくない分聞き流せるような音だ。
そしてSACDのおかげだろうが、ドラムをはじめ楽器の生っぽさがとても気持ちいい。
メロディアス度・・6 プログレ度・・7 ガレージロック度・・7 総合・・7.5
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CAN「FUTURE DAYS」
ジャーマンロックバンド、カンの5th。1973/2005作(SACD)
CANのアルバムの中でも、もっともプログレとして聴きやすく、最高作とされるのが本作。
SACDで聴くと、シンセを中心に音の広がりがより素晴らしく、ドラムの一音一音に臨場感があり、
ぼんやりとしていた本アルバムの印象が劇的に変わる。ゆるやかな流れの中にも緊張感があり
ロックとしての躍動が確かに感じとれる。ラフなギターの音も、むしろ生々しい味わいがあって、
パーカッションの響きとともに、サイケロックとしての自由度が絶妙の構築へと変わる感覚が見事だ。
メロディアス度・・7 ポストロック的おおらか度・・9 臨場度・・9 総合・・8.5
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JOURNEY「Escape」
アメリカのメロディアスロックバンド、ジャーニーのアルバム。1981/2000作(SACD)
美しいシンセに、メロディアスなギターワーク、キャッチーなコーラスハーモニーも素晴らしい。
バンドの代表作ともいうべき傑作がSACDの素晴らしいサウンドで楽しめる。
メロディアス度・・9 キャッチー度・・9 音質・・10 総合・・9
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TOTOHydra
アメリカのメロディアスロックバンド、トトの2nd。1979/2000作(SACD)
なにを隠そう、TOTOのアルバムで一番好きなのが本作。いちばんプログレっぽいし。
もう1曲目の“Hydra”から臨場感抜群の音質で引き込まれる。2曲目の“St.George and the Dragon”も
キャッチーながらじつに味わいがあるし、“All Us Boys”のハードロック的な格好良さには今もしびれる。
ギターとベースの音の分離もよく、なによりドラムのダイナミックなサウンドはSACDならではだろう。
なにげにピアノの美しい“Lorraine”あたりもいい。ドラマティックさとポップセンスのバランスも見事なアルバムだ。
メロディアス度・・8 ドラマティック度・・8 音質・・9 総合・・9
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TOTO「W」
トトの4th。1982/2000作(SACD)
TOTOの名を一躍世界的に知らしめたアルバムであるが、
やはり冒頭の“Rosanna”とラストの“Africa”の素晴らしさに尽きる作品だと思っていたのだが、
あらためて聴いてみると、それ以外の曲もちゃんとよく出来ていて楽しめる。
これまで以上にキャッチーでポップな楽曲には、メジャー感のようなものが漂い、
プログレ的な部分は減退、代わりにサックスやパーカッションなどが効果的に使われている。
録音的にも金がかけられているせいか、今聴いてもシンセの音色などは素晴らしい音質である。
スティーブ・ルカサーのギターも円熟の境地にあり、メロディアスなポップロックとして隙のない出来だ。
メロディアス度・・8 ポップ度・・8 音質・・10 総合・・9
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The Carpenters「Singles 1969-1981」
カーペンターズのシングル集(SACD)
優しいメロディでしっとりと聴かせる心休まるサウンドに、
やわらかなカレンの歌声が響きわたる。21曲を収録したベスト。
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David Bowie「Ziggy Stardust」
デビッド・ボウイのアルバム。1972作(SACD)
火星人のカリスマロックスター、ジギー・スターダストというコンセプトで作られた傑作。
美しいピアノ、ストリングスアレンジに、少し鼻にかかった甘いボウイの歌声、
はかない哀愁を感じさせるサウンドは、イメージのような派手さはないのだが、
アーティストの内面性まで鑑賞する、70年代英国ロックシーンの器の大きさを示している。
メロディアス度・・8 叙情度・・8 ロック度・・7 総合・・8
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Derek and the Dominos「Layla」
エリック・クラプトンが在籍したデレク・アンド・ザ・ドミノスの1970作(SACD)
「いとしのレイラ」のタイトルでおなじみの名作。各メンバーの抜群の演奏によるアンサンブルと
クラプトンの巧みなギターワークが、SACDの臨場感あるサウンドで楽しめる。
やわらかなオルガンの音色はいかにも70年代の英国的な香りを漂わせつつ、
ダイナミックですらあるツインギターの掛け合いは絶品である。
メロディアス度・・8 アンサンブル度・・9 クラプトン度・・9 総合・・9
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Elton John「Honky Chateau
エルトン・ジョンのアルバム。1972/2004作(SACD)
のちの傑作「黄昏のレンガ道」あたりに比べると、まだシンプルなサウンドで、
ピアノとヴォーカルが中心のポップな歌ものという作風であるが、
哀愁を感じさせる叙情とともに、しっとりと聴かせるナンバーが心にしみる。
メロディアス度・・7 キャッチー度・・8 素朴な叙情度・・8 総合・・8
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Elton John「Goodbye Yellow Brick Road
エルトン・ジョンのアルバム。1973/2004作(SACD)
「黄昏のレンガ道」のタイトルでおなじみの、エルトン・ジョンの代表作。
風の音とともにきらびやかなシンセで幕を上げ、しっとりとしたピアノが優しく包み込む。
コンセプト的なドラマティックさと、ポップなメロディが合わさり、“Love Lies Bleeding”や
“Goodbye Yellow Brick Road”など、キャッチーでありつつも哀愁を漂わせた名曲が多数。
美しいピアノに乗るやわらかな歌声と、優しい叙情に彩られた傑作。デラックスエディションはCD2枚組。
メロディアス度・・9 キャッチー度・・8 哀愁と叙情度・・9 総合・・8.5
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Elton John「Captain Fantastic and the Brown Dirt Cowboy
エルトン・ジョンのアルバム。1975/2004作(SACD)
まるでヒーロー映画のような派手派手しいジャケであるが、
サウンドはむしろ素朴な情感にあふれている。前作以上にキャッチーな歌ものであるが、
哀愁の叙情を聴かせるバラード曲などは絶品で、やはり黄金期の1枚といえる傑作だ。
メロディアス度・・8 キャッチー度・・8 素朴な叙情度・・8 総合・・8
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Jeff Beck「Blow by Blow」
ジェフ・ベックのアルバム。1975作(SACD)
ジェフ・ベック・グループの消滅後に作られたフュージョン風味のインストアルバム。
次作「Wired」とともにキャリアを代表する傑作。
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War of the Worlds
H.G.ウェルズのSF小説を、舞台や映画などで活躍する作曲家Jeff Wayneがミュージカル仕立てにした作品。1978作。
名優、リチャード・バートンの朗読から始まり、オケーストラ入りのシンフォニックさと、メロディアスなギターワーク、
そして多彩なシンセが合わさったサウンドはじつに壮麗で、ジャスティン・ヘイワードやフィル・リノットらが参加したヴォーカル陣とともに、
ひとつのストーリーを見事にロックで作り上げている。ブックレットのイラストも想像をかきたてる。CD2枚組のSFコンセプト作。
壮麗度・・8 SF度・・8 壮大度・・8 総合・・8.5
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The Who「Tommy」
ザ・フーのアルバム。1969/2003作(SACD)
LP2枚組のロックオペラとして作られた本作は、少年の頃の事件をきっかけに
なにも見えず、聴こえず、話せなくなってしまったトミーという名の若者が
苦難のはてに、やがて心の自由を得るまでを描いたコンセプト作。
基本は牧歌的な温かみのある古き良きメロディックロックの質感でありながら、
曲間をつなげるプログレ的な構成で、壮大なストーリーを感じさせる作りが見事。
デラックスエディションのDisc2にはデモや未発曲などを収録。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ドラマティック度・・8 総合・・8
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RUSHCounterparts
カナダのベテランバンド、ラッシュの15th。1993年作(SACD)
90年代に入りサウンドの硬質感を増し、ハードなダイナミックさが光る好作。
ヘヴィなギターはメタル的でもあり、テクニカルなアンサンブルが戻ってきたので、
かつてのクールな構築性を90年代的にアップデートしたような感触もある。
シンセが入るとドラマティックなプログレ風味にもなってなかなかいい。
現在形ロックとしてのモダンさも取り込みながら、バンドの実力を再確認させる好作だ。
SACDの高音質ではニール・パートのドラププレイがいっそうの臨場感で楽しめる。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 構築度・・8 総合・・8
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MOSTLY AUTUMN「PASSENGERS」
イギリスのシンフォニックロックバンド、モストリィ・オータムの5th。2003作(SACD)
女性ヴォーカルの歌声と、トラッド的な牧歌性を取り入れたシンフォバンドとして
すでに人気のバンドだが、本作は楽曲にドラマティックさが増したバンドの代表作。
SACD盤であらためて聴いてみて、最初は通常CDとあまり変わらないかなと思っていたら
音の重なる部分での楽器の分離が素晴らしく、ギター、フルート、シンセ、それに男女の歌声が
じつにクリアになって聴こえるのである。さらにピアノやヴァイオリンの音色にも臨場感があって、
やはりSACDの威力がまざまざと感じられる素晴らしいサウンドだ。
ヘザー嬢のしっとりとした歌声にも、いっそううっとりとして聴き入ってしまう。
シンフォニック度・・8 しっとり度・・8 サウン度・・9 総合・・8.5
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MOSTLY AUTUMN「Live at the Grand Opera House
モストリィ・オータムのライブアルバム。2004作(SACD)
ニューヨークはグランドオペラハウスでのライブの模様を収録していて、
牧歌的なメロディとシンフォニックな美しさが合わさったこのバンドの演奏が楽しめる。
同タイトルのDVDも出ているが、質は断然こちらがクリアで臨場感抜群。
ただ5.1chだとヘザー嬢のヴォーカルがやや引っ込んで聴こえる気もするが、
ライブ演奏としての生のサウンドは心地よい。ストリングスの美しさも聴きどころ。
シンフォニック度・・8 ライブ演奏・・8 サウン度・・8 総合・・8
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RPWL「world through my eyes」
ドイツのオルタナ・シンフォニックロックバンド、RPWLの4th。2005作(SACD)
PORCUPINE TREEの台頭以後、プログレなのかシンフォなのかハードロックなのか、
カテゴライズ不可のバンドが増えてきているが、このバンドはかつて90年代に活動していた
GENESIS系ポンプロックバンド、VIOLET DISTRICTを母体として結成された。
PINK FLOYD的なゆったりとした内的世界にシンフォニックな味付けがなされ、基本的には歌ものながら、
メロトロンなどによる懐古主義とかすかなサイケ風味も加わった質感が耳に心地よい。
PINK FLOYD、GENESIS、MARILLION、最近でいうと、PORCUPINE TREEKINOあたりにも通じる
やわらかみと、倦怠、ほの暗い叙情、内的世界観、現代的なモダンさ、そしてどこか懐かしい質感、
そうした要素が絡まり合い、とても聴きやすいが、どこかもの悲しく、哀愁があるサウンドである。
ゆったりとした哀愁シンフォニックロックとしても、モダンユーロロックとしても楽しめる。
メロディアス度・・8 ゆったり叙情度・・8 シンフォ・ピンクフロイ度・・8 総合・・8
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*その他、発売中のSACDお薦めタイトル

CAMEL「白雁(スノー・グース(SACD/SHM-CD)
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YES「こわれもの」(SACD)
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ASIA詠時感(エイジア)~時へのロマン」(SACD/SHM-CD)
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Deep Purple「マシン・ヘッド」(SACD)
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BLACK SABBATHパラノイド」(SACD/SHM-CD)
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BLACK SABBATH「マスター・オブ・リアリティ」(SACD/SHM-CD)
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Fairport ConventionLiege & Lief(SACD/SHM-CD)
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RAINBOWバビロンの城門」(SACD/SHM-CD)
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WISHBONE ASH「百眼の巨人アーガス」(SACD/SHM-CD)
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