非メタル系ゴシック/ダーク アンビエント
〜gothic/dark anbient music
                    by Tosei Midorikawa

掲載バンドはABC順になっています
■CDの評価に関しては、個人的嗜好が反映されることもあり、納得のいかない評価もあるかと思いますが、その辺はどうかご了承ください。

 音楽ページTOP  *ゴシックメタルCDレビュー



Amber Asylum 「Frozen in Amber
アメリカのダークアンビエント、アンバー・アサイラムの1996年作
物悲しいチェロの音色にクラシカルなピアノの旋律で聴かせる、ダークだがしっとりと美しい世界観。
ここに女性ヴォーカルでも入ればさらによいのだが、オールインストなので、淡々とした寂しさに包まれて
ドラマティックな要素というのはあまりない。疲れた耳を癒したり、うとうとしながら聴くにはよいだろう。
むしろゴシックチェンバーとか、ダークなクラシックとして楽しむのが正しい作品かもしれない。
クラシカル度・・8 ゴシック度・・8 メタル度・・0 総合・・7.5
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Amber Asylum 「Natural Philosphy of Love」
アメリカのダークアンビエント、アンバー・アサイラムの1997年作
美しいソプラノ女性ヴォーカルの歌声に、チェロやヴァイオリンのクラシカルな旋律が合わさった
クラシカル・アンビエントゴシックというようなサウンド。メタル色はないが、随所にドラムも入るので
この手のバンドの中ではまとまりが良く、比較的聴きやすい部類の作風だろう。
ゴシック的な耽美性に包まれながら、暗すぎず妖しすぎずに楽しめる好作品です。
ゴシック度・・8 耽美度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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Amber Asylum 「The Supernatural Parlour Collection」
アメリカのダークアンビエント、アンバー・アサイラムの2000年作
チェロの音色が単調なリズムに乗ってリフレインされる1曲目は、イントロというには曲が長すぎるし、
ゴシックというよりはダウナーなサイケという聴き心地。2曲目でははかなげな女性ヴォーカルが加わって、
物悲しいオーボエの音色が重なる耽美でダークなチェンバーロック風味。全体的にも淡々とした雰囲気で、
とくに盛り上がりがあるわけでもないという、不思議な寂寥感に包まれた作風である。
ラストは何故か、Black Sabbathのアンビエントカヴァー。魔女感たっぷりでわるくないです。
ドラマティック度・・6 ゴシック度・・6 妖しげ度・・8 総合・・7.5
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Amber Asylum 「Bitter River」
アメリカのダークアンビエント、アンバー・アサイラムの2009年作
美しいソプラノ女性ヴォーカルの歌声に、アコースティックギター、うっすらとしたシンセに
クラシカルなチェロとヴァイオリンの音色が重なって、もの悲しくも叙情的なサウンドを描いてゆく。
包み込むようなシンセにドローン気味のチェロが重なる、これぞダークアンビエントという雰囲気で、
ロック色は皆無。キャットのような、語りのような女性声を増せた、神秘的な空気感が広がってゆく。
作品に比べると、音が描く世界観の強度が高まったことで、作品としての説得力も強めている。
ドラマティック度・・7 アンビエント度・・8 女性Vo度・・7 総合・・8
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Amethystium 「Evermind」
ノルウェーのゴシック・アンビエント、アメジスティウムの2004年作
打ち込みのリズムによるデジタリィなアレンジに女性ヴォーカルのスキャットを乗せた
幻想的なアンビエント・ゴシックサウンド。DELERIUMに通じるエレクトロ系の作風であるが、
より耽美でシンフォニックな美しさに包まれているので、ゴシック寄りのリスナーにも楽しめる。
適度に民族色のある旋律も含めて、やわらかなコード進行が耳心地よく、ゆったりと楽しめる好作品だ。
ドラマティック度・・7 ゴシック度・・7 幻想度・・8 総合・・7.5
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AM GANESHA'N「ELEFTHERIA」
フランスの民族ゴシックバンド、アム・ガネシャンの3rd。
聴くのは初めてだったが、なるほど民族調でありながらゴシック、というなかなか面白いサウンド。
内ジャケ写真にはドレスのおねえさんも写っていて、いかにもゴシック風なのだが
音の方はアジアンなテイストも感じる、どこか宗教がかった雰囲気があり
そこに女性Vo、男性コーラスなどが重なると、西洋版ガムランといった感じにもなる。
メタル色はなく、同郷のDARK SANCTUARYのようにヨーロピアンな雰囲気でもないので
雰囲気ものとしてもやや微妙な感触。異質なゴシックが聴きたい方に。
シンフォニック度・・7 ゴシック度・・8 民族度・・7 総合・・7


Angelic Foe 「Opressed By The Heavens」
スウェーデンのゴシックユニット、エンジェリック・フォーの2012年作
ARCANAのヴォーカルでもあるAnn-Mari嬢を中心としたユニットで、
うっすらとしたシンセにアコースティックギター、パーカッションが鳴り響く、
フォーキーな味わいもあるアンビエントなサウンド。ゴシック的なダークさよりも、
北欧らしい涼やかでミステリアスな叙情を感じさせる世界観で、
しっとりとした女性ヴォーカルの歌声もじつに美しい。うっとり聴ける美麗作です。
シンフォニック度・・7 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8




ANGELZOOM
ドイツの女性Voゴシックポップバンド、エンジェルズームの2004作
ロック色はなく、シンフォニックなシンセをバックにクラウディア嬢の天上の美声が響く。
ゴシックといってもアンビエントなフィメールヴォーカルものに近いが、
女性ヴォーカルものが好きであれば問題なく受け入れられるだろう。
配給がNUCLEAR BLASTというのもゴシックメタルファンを狙っているとしか思えない。
ところでこの方、ドイツではかなり有名なX-PERIENCEというバンドで歌っているらしい。
シンフォニック度・・8 メタル度・・3 女性Vo度・・9 総合・・8
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ARCANA「Dark Age of Reason」
スウェーデンのゴシックユニット、アルカナの1st。1996年作
男女2人のユニットで、メタル色のない静謐感に満ちたゴシックミュージックをやっている。
荘厳なシンセに美しい女性ヴォーカル、そしてグレゴリアンチャント風の男性ヴォーカルが重なり
ダークで神秘的な世界観を描き出している、ELENDなどに比べると重々しい暗さは薄く、
シンフォニックかつアンビエントな美しさも感じられて、夢見心地で聴くことができる。
シンフォニック度・・8 暗黒度・・8 メタル度・・0 総合・・8
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Arcana「Cantar De Procella」
スウェーデンのゴシックバンド、アルカナの2nd。1997作
男女2人のユニットで、シンセを中心にした荘厳でダークなゴシックミュージック。
静謐感あふれるサウンドは中世を思わせる世界観とヨーロピアンな美意識があり、
詠唱を思わせる宗教的な歌声に女性コーラスが加わって、沈み込むような美しさに浸れる。
ゴシック度・・9 メタル度・・1 荘厳と静寂度・・9 総合・・8
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ARCANA 「inner Pale Sun」
スウェーデンのゴシック系バンド、アルカナの2003年作
本作はおそらく4作目で、うっすらとしたシンセに包まれたダークアンビエントな世界観で
ジェントルな男性ヴォーカルの歌声を中心に、ときに女性ソプラノヴォーカルが絡みながら
ほの暗いゴシックサウンドを描いてゆく。シンセの多重録音がメインながら、
随所にドラムやティンパニなども入ったり、ダルシマーの音色が北欧らしい土着性もかもしだす。
全体的には40分弱という時間の短さや、女性声の活躍の少なさも含めて、やや物足りないのが惜しい。
ドラマティック度・・7 ゴシック度・・9 メタル度・・1 総合・・7.5
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ARCANARaspail」
スウェーデンのゴシック系バンド、アルカナの2008年作
ダークアンビエント界ではすでにベテランともいうべきバンドで、おそらくこれが6作目か7作目。
うっすらとしたシンセに包まれて、詠唱のような男性声とパーカッションが響きわたる。
女性ヴォーカルの歌声が入ると、曲はぐっとゴシックっぽくなり、耽美な世界観に包まれる。
原初的な暗がりとデジタリーなクリアさが合わさった、ダークアンビエントの好作である。
ゴシック度・・8 メタル度・・1 耽美度・・8 総合・・7.5
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ARTESIAChants d'automne
フランスのゴシックユニット、アルテシアの2007年作
女性二人によるユニットで、うっすらとしたシンセによるオーケストレーションと
ソプラノ女性ヴォーカルで聴かせる、Dark Sanctuaryなどを思わせるサウンド。
ダークな部分はあまりなく、バックのシンセもやや一本調子なので、
雰囲気は好みなのだが、通して聴いてくるとやや飽きてくる。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Artesia 「Wanderings」
フランスのゴシック/ダークアンビエント、アルテシアの2012年作
女性二人のユニットで、うっすらとしたシンセに美しい、女性ヴォーカルの歌声
ヴァイオリンやピアノによるクラシカルな優雅さも加わった、幻想的なゴシックサウンド。
暗黒度は低めで、優美な幻想性に包まれた感触は、やはりDark Sanctuaryあたりに通じるだろう。
ドラマティックな盛り上がりというのは希薄ながら、うっとりと聴き入れるダークアンビエントの好作品。
ドラマティック度・・7 ゴシック度・・8 優雅度・・9 総合・・7.5
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Ashram
イタリアのゴシックユニット、アシュラムの2006年作
美しいピアノに艶やかなヴァイオリンの音色、男性ヴォーカルが優しい歌声を乗せる。
ロック色はほぼなく、優雅なヴァイオリンが鳴り響き、繊細なピアノのつまびきとともに
物悲しくはかなげな世界観を描くようなしっとりとしたサウンドは、とても聴き心地がよい。
全体的には淡々とした情感で、ほの暗いゴシックアンビエントという作風なので、
個人的にはこれで女性ヴォーカルが歌ってくれれば…などととつい思ってしまう。
叙情度・・8 ゴシック度・・8 ロック度・・1 総合・・7.5
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ATARAXIA「La Malediction d’Ondine」
イタリアのゴシックバンド、アタラクシアの3rd。1995作
クラシカルなピアノにアコースティックギター、うっすらとしたシンセに、オペラティックな女性ヴォーカルが歌い上げる。
どこか呪術的で薄暗さのある雰囲気はイタリアならではで、女性ヴォーカルの歌声はアクが強く、魔女めいて聴こえる。
妖しげなゴシック、ダークウェーブが好きな方にお勧め。
メロディアス度・・7 ゴシック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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ATARAXIA「THE MOON SANG ON THE APRIL CHAIR」
イタリアの中世音楽風ゴシックバンドアタラクシアの1995作
少々ヨレた妖しい感じの女性Voが、アコギやピアノ、キーボードに歌を載せている。
イタリアにはDUNWICHORDO EQUITUM SOLISといったこの手のゴシック系バンドがいるが、
このバンドの雰囲気も耽美指向の本気度の強いもので、ロック性を排したけだるげな浮遊感が悪くない。
情報がなかったのでネット検索してみたら、すでにアルバムも10枚以上出しているようで、
バンドのサイトのライブ写真などを見ると、衣装や雰囲気まで本格的に中世音楽を志しているのが分かる。
中世度・・9 ゴシック度・・9 女性Vo度・・7 総合・・7.5

ATARAXIA「SAPHIR」
イタリアの女性Voゴシックユニット、アタラクシアの2004年作
中音域のオペラティックな女性Voの歌唱を中心に、呪術的な男性Voと
アコースティックギターなどによる秘教的なゴシックサウンド。メタルではないです。
なんというか、この怪しげな本物の雰囲気…宗教色も感じるゴシック世界は少々怖いですが、
アコースティカルな美しさと自然への畏怖のようなものも音からは伝わってきます。
曲によってはうっすらとしたシンセも美しく、女性Voの歌唱もかなり本格的なので、
こうした雰囲気ものが好きな方なら知っておいてもよいバンドかと思います。
ゴシック度・・8 アコースティック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7
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Ataraxia 「Liyr」
イタリアのゴシックバンド、アタラクシアの2010年作
90年代から活動するベテランで、本作が何作目なのかすでに分からないほど。
アコースティックギターのつまびきに美しいシンセ、そして妖しげな女性ヴォーカルの歌声を乗せた、
幻想的なゴシックミュージック。ケルトの名曲「スカボローフェア」も取り上げていて、
トラッド/ネオフォーク的な土着性も随所に覗かせる。バンドとしてのキャリアを重ねたことで、
過去の作品よりもサウンドに強固な説得力が備わってきていて、神秘的な幻想美が強まった。
シンフォニックなシンセアレンジに、魔女めいたヴォーカル嬢の歌声が素敵です。
ドラマティック度・・7 ゴシック度・・8 幻想度・・9 総合・・8
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AUTUMN TEARS「THE GARDEN OF CRYSTALLINE DREAMS」
アメリカの女性Voゴシックユニット、オータム・ティアーズの2nd。
"死せる子供たちに贈るの愛の詩"と題されたシリーズの二作目。
のっけから母親と子供の異様な問答から幕を開け、その後はシンセをバックに
しっとりとした母性的な女性Voが歌い上げるというサウンド。メタル色は皆無。
たゆたうような心地よい、癒し系の音楽に聞こえるかもしれないが、じつのところ歌詞を読んだり、
曲をじっくり聴いているとその辺の暗黒系ゴシックよりもかえって恐ろしくなってくる。
残酷さではなく心の深遠に愛とともに同居する闇というか、美しい母性の裏に潜む悪魔をかいま見る心地というか。
音自体はシンセのみなので、へたをすると眠ってしまいそう。陰鬱な午睡のひとときに。
静謐度・・10 耽美度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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AUTUMN TEARS「WINTER and the BROKEN ANGEL」
アメリカの女性Voゴシックバンド、オータム・ティアーズの3rd。2000,y作
2人のソプラノ女性Voとキーボードで作曲者兼男コーラスの3人組。
本気の中世風ゴシック世界を目指すこのバンドは、ジャケにしろインナーの文字や印刷にしろ世界観へのこだわりが徹底している。
母性的なソプラノヴォーカルの歌唱をメインにした曲は静謐さと美しさを備え、背後にある暗闇を間接的に表現している。
歌詞をちらりと見ただけでも、そこにある陰鬱さ、寓話的な悲哀の色を見い出すことができる。
メタル色は皆無で、バックはほとんどピアノとKEYのみな。要はこの「本気度」に浸れるかどうか。
静謐度・・9 耽美度・・10 女性Vo度・・9 総合・・8

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AUTUMN TEARS
Eclipse

アメリカのゴシックバンド、オータム・ティアーズの4th。2004作
今作も、ゆるやかなシンセをバックにした、女性ヴォーカルの艶やかな歌唱が美しい。
暗黒度という点では、デス声も使われていた以前のアルバムよりはやや抑えめで、
代わりに普通声の男性コーラスが入り、フルート、コントラバスなどとともに音に厚みを加えている。
しっとりとした薄暗いゴシック/ダークアンビエントミュージックとして、期待にたがわぬ耽美な世界観だ。
ゆるやか叙情度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Autumn Tears「The Hallowing」
アメリカのゴシックバンド、オータム・ティアーズの5th。2007年作
美しい女性ヴォーカルの歌声とシンセによるオーケストレーションを主体にしたサウンドは、
ELENDのようにクラシカルな質感がありながらも、暗黒性は薄く、耽美な世界観は
DARK SANCTUARYあたりに近いだろうか。ときにストリングスで盛り上げたり、
ピアノやフルートなどの優しい音色に包み込まれ、しっとりと耳心地がいい。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・8
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Camerata Mediolanense 「Musica Reservata」
イタリアのゴシックユニット、カメラタ・メディオラネンスの1994/2013年作
女性鍵盤奏者を中心にしたユニットで、クラシカルなシンセワークにパーカッションが鳴り響き、
その上に詠唱を思わせる男女コーラスの歌声が乗るという、耽美で秘教的なサウンド。
ドラムやギターなどは入らないので、メタル色はほぼ皆無。典雅なハープシコードの音色に
女性ヴォーカルの歌声が厳かに絡む、神秘的な美しさに浸れるような方にはオススメだ。
再発盤のボーナスDiscにはライブ音源や未発曲など5曲を収録。
幻想度・・8 ゴシック度・・8 メタル度・・1 総合・・7.5
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Camerata Mediolanense 「Madrigali」
イタリアのゴシックユニット、カメラタ・メディオラネンスの1998/2013年作
美しいソプラノ女性ヴォーカルの歌声とオーケストラルなシンセアレンジを中心に聴かせる、
シンフォニックなダークウェーブサウンド。ロック/メタル色というのはほとんどなく、
全体的にもゴシック的な暗さよりは、Dark Sanctuaryのような美しさが前に出ている。
アルバムとしては時間的に35分に満たないので、濃密さの点でもやや物足りなさはある。
2013年の再発盤ボーナスDiscには、ライブや未発音源を5曲収録。
ライブ音源は、妖しいスキャットボイスとともに神秘的なミステリアスさをかもしだしていてなかなかよろしい。
シンフォニック度・・7 ゴシック度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7
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CHAOSTAR「CHAOSTAR」
ギリシャのゴシック(メタル)バンド、カオスターの1st。
SEPTIC FLESHのクリストス・アントニオとナタリー嬢のユニットで、メタル色のない呪術的な暗黒ゴシックサウンドをやっている。
静謐感ただようシンセをバックに男女Voがオペラテイックに歌を乗せ、ヴァイオリンやトランペットなどがクラシカルに音の説得力を助長している。
ELENDあたりの闇と荘厳な雰囲気が好きな方へ。
クラシカル度・・8 暗黒度・・8 メタル度・・0 総合・・7
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CHAOSTAR「THRENODY」
ギリシャのゴシック(メタル)バンド、カオスターの2nd。
女性Voのナタリー嬢をはじめG、Drは同郷のデスメタルバンドSEPTIC FLESHでも活躍しており
いうなれば双頭バンドということなのだろう。SEPTIC FLESHが呪術的なデスメタルとすれば、こちらは呪術的なゴシックか。
ヴァイオリン、キーボードなどによるクラシカルかつダークな楽曲にミステリアスな女性Vo、
そしてTHERIONばりのコーラスという壮大な楽曲は、実にシアトリカルで本気度が高い。
暗黒ゴシックでありながら、ある意味格調の高いオーケストラルな空間をも感じさせる。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・8 暗黒(呪術)度・・9 総合・・8
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CHAOSTAR「THE SCARLET QUEEN」
ギリシャのゴシックユニット、カオスターの3rd。
今回はナタリー嬢に代わって新たな女性Voとクリス・アントニオウ氏の二人のみのクレジットになっている。
したがって、もはやメタル色、バンド要素は影も形もなくなり、サンプラーのシンセをバックに、
新Voサフォ嬢の歌声が妖しく響くという、いわば「女声版ELEND」といった感じの音になっている。
まったくの静寂ゴシックという雰囲気で、静かな部分は無音に近くオケもプログラミングのようなので、
オペラティックではあるが前作のような呪術的な闇や壮大さは感じられない。
おそらくこれを退屈と思う人々は多いかと思うが、こういうサントラ的な静謐ゴシックも自分は決して嫌いではない。
クラシカル度・・8 メタル度・・0 静謐度・・9 総合・・7.5
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CHAOSTAR「UNDERWORLD」
SEPTIC FLESHのメンバーによる、ゴシックユニット、カオスターの4th。2008作
クリストス・アントニオを中心にしたユニットで、オペラティックな男女ヴォーカルと、美しいシンセワークを中心に
ダークで耽美な世界観を描き出す作風。壮麗なオーケストレーションに加え今作ではチェンバーロック的な
クラシカルな要素も強くなり、前作よりも壮大で、そしてミステリアスな奥深いサウンドとなっている。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・8 暗黒度・・7 総合・・8
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Chaostar 「Anomima」
ギリシャのゴシックバンド、カオスターの2013年作
SEPTIC FLESHのクリストス・アントニオウを中心にしたユニットで、本作は5作目となる。
怪しげな日本語の語りで幕を開け、オーケストラルなアレンジとオペラティックな女性ヴォーカル、
随所に東洋的な笛の音色も響かせつつ、ダークで神秘的なサウンドを描いてゆく。
メタル的な要素はほとんどないが、ELENDなどを思わせるクラシカルな優雅さと、耽美な世界観、
表現豊かなオペラティックヴォイス、ときにチェンバーロック的なアヴァンギャルドな緊張感も含んで
DEVIL DOLLなどにも通じる暗黒オペラとしても楽しめる。雰囲気ものゴシックが好きな方はぜひ。
ドラマティック度・・8 メタル度・・1女性Vo度・・8 総合・・8



Chirleison 「A Whisper」
イタリアのゴシックユニット、チレイソンの2004年作
女性Vo、女性シンセ奏者、男性ギターのユニットで、打ち込みによるドラムの上に
美しい女性ヴォーカルの歌声と、アコースティックギター、うっすらとしたシンセアレンジを乗せた
やわらかな聴き心地のサウンド。ゴシック的なダークさはさほどなく、牧歌的な素朴さと物悲しさ、
透き通るような女性声を中心とした、どこか淡々とした涼やかな美しさに包まれた雰囲気だ。
もう少しシンフォニックな盛り上がり欲しい気もするが、アンビエントで神秘的な空気感はよろしい。
ドラマティック度・・7 ゴシック度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7
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Collection D'Arnell Andrea 「Les Marronniers」
フランスのクラシカル・ゴシックユニット、コレクション・ド・アルネル・アンドレアの1992年作
優雅なヴァイオリン、チェロの響きにシンセが重なり、フランス語の女性ヴォーカルが美しい歌声を乗せる、
クラシカルなゴシックサウンド。ギターなどは入らないが、チェロやベースがサウンドに厚みを生み出していて、
ゴシック・アンビエント系の中では、わりと重厚な聴き心地である。はかなげな女性ヴォーカルの歌声も美しく、
ピアノとチェロをバックに、物悲しく歌い上げるナンバーなどにはうっとりとなる。打ち込みのリズムは正直好みではないが、
幻想的な薄暗さと、クラシカルな優雅さに包まれた、シンフォニックなゴシックサウンドが楽しめる逸品だ。
クラシカル度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Collection D'Arnell Andrea 「Tristesse Des Manes」
フランスのクラシカル・ゴシックユニット、コレクション・ド・アルネル・アンドレアの2002年作
やわらかなピアノにチェロが絡み、女性ヴォーカルのフランス語による歌声が乗る優美なサウンド。
耽美なダークさはというのはさほどなく、あくまでクラシカルな優雅さに包まれていて、
ゴシックミュージックとして聴くには少し物足りないか。シンセを使わないアコースティックな編成なので、
同郷のDark Sanctuaryあたりに比べると、よりクラシック寄りのスタイルと言えるだろう。
随所に男性ヴォーカルも絡むが基本は女性声メイン。個人的にはさほど好みの声質ではないのだが、
ヨーロピアンな美意識を感じさせる世界観は、この手の作品が好きな方にはたまらないだろう。
クラシカル度・・8 ゴシック度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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DARGAARD「Eternity Rites」
オーストリアのゴシックユニット、ダーガードの1st。1998作
ABIGORのメンバーと女性Voによるゴシックユニットで、メタル色は無く、ゆったりとしたシンセと打ち込みリズムによるサウンド。
ダークな静寂感のなかに、ダミ声男ヴォーカルとエリザベス嬢のスキャット的な歌声が美しく響きわたる。
いくぶんの土着的要素も含んで、ヨーロピアンな暗闇と幻想的な耽美さを味わえる好作品だ。
シンフォニック度・・7 ゴシック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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DARGAARD「INNOMINE AETERNITATIS」
ABIGORのメンバーと女性Voによるゴシックユニット、ダーガードの2nd。1999年作
雰囲気ものとしてもやや濃度が薄めだった、前作に比べてぐぐっと耽美度が増している。
女性ヴォーカルの美しさがより前に出てきていて、ときにたおやかに、ときにドラマティックに響くシンセアレンジも
シンフォニックに耳を引きつける。ダークな世界観と天上の美しさが同居した壮麗なシンフォ・ゴシックアルバムだ。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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DARGAARD「THE DISSOLUTION OF TERNITY」
オーストリアの暗黒系ゴシックユニット、ダーガードの3rd。2002年作
ブラックメタルバンドABIGORのVoが手がけるプロジェクトで、寒々しくも土着性のあるシンセをバックに、
美しい女性ヴォーカルがたゆたうように歌を乗せる。リズム楽器はほとんど使われておらず、
バックはシンセの多重録音によるもので、ときに静謐に、ときにシンフォニックに美しい暗黒世界を描き出してゆく。
ときおり男性声のパートもあるが、女性メインの曲はまるで「ブラック版のENYA」といったところ。
曲によってはアコースティックギターも用いるなど、トラッド的な要素もかいま見える。
シンフォニック度・・8 ダークゴシック度・・9 女性Vo度・・7 総合・・8
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DARGAARD「RISE AND FALL」
ABIGORのメンバーと女性Voによるゴシックユニット、ダーガードの4th。2004年作
前作同様、寒々しい静謐感ただようゴシックで、シンセによるオーケストレイションがいっそう美しくなっている。
冬の森の中のような寂寥感の中、エリザベス嬢の悲しげな歌唱がしっとりと響きわたる。
ドラムやギターなどのロック要素は皆無なので、いわば「ダークなヒーリング音楽」として聴くのがよいサウンドだと思う。
この手のアンビエントな雰囲気ものとしてはクオリティは高い部類といっていいだろう。
シンフォニック度・・8 暗黒度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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DARK SANCTUARY「ROYAUME MELANCOLIQUE」
フランスのシンフォゴシックバンド、ダーク・サンクチュアリの1st。1998作
女性Voに女性Vinもいる5人組み。シンとアコギによるメタル色のないゴシックサウンドで
美しいソプラノ女性Voがしっとりと歌を乗せる。この手の静謐系ゴシックの中ではダークすぎない雰囲気なので、
ダークアンビエント初心者にも聴きやすく、美しくゆったりとまどろめる音楽です。
シンフォニック度・・7 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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DARK SANCTUARY「De Lumiere Er L'obscure」
フランスのゴシックバンド、ダークサンクチュアリの2nd。2000年作
女性3人、男性3人という編成で、ゆるやかなシンセとヴァイオリンに、
しっとりとしたソプラノ女性ヴォーカルが天上の歌声を乗せるサウンド。
シンフォニックかつ耽美な雰囲気のサウンドは耳に優しく、むしろ暗黒色は薄いので、
聴いていて気が滅入ることもない。ヨーロピアンなゴシックの深淵にどっぷりと浸りたい方へ。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・8
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Dark Sanctuary「L'etre las-l'envers du miroir」
フランスのゴシックバンド、ダーク・サンクチュアリの3rd。2002年作
2人のヴァイオリンを含む男女3人ずつの6人編成で、うっすらとしたシンセと
美しい女性ヴォーカルの歌唱を中心にした静謐系のゴシックサウンド。
暗黒性よりも耽美な美しさで聴かせる作風なので、クラシカルなピアノの響きや、
オーケストラルなシンセの重ね、そしてしっとりと響く女性声にうっとりと耳を傾けられる。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・8
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DARK SANCTUARY「LES MEMOIRES BLESSEES」
フランスのゴシックバンド、ダーク・サンクチュアリの4th。2003作
ヴァイオリン2名を含む男女3人ずつの6人編成で、メタル色のないダークなゴシックをやっている。
シンフォニックなシンセの上を美声の女性ヴォーカルが歌をのせるというもので、
静謐でクラシカルな部分はELENDあたりを思わせるが絶望的な暗さはなく、
美しさ重視のアンビエントゴシックで、雰囲気的にはAUTUMN TEARSなどにも近い。
ときおりパーカッションのリズムが入ったり、艶やかなヴァイオリンも顔を覗かせる。
女性Voのシンフォニックなゴシックとしてお薦めのバンド。とても美しいです。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・9 総合・・8
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DARK SANCTUARY「Exaudi Vocem Mean-Part 1」
フランスのゴシックバンド、ダーク・サンクチュアリの5th。2005年作
二人の女性ヴァイオリン奏者に女性ヴォーカルも含めた、男女6人組。
1stのころから変わらないダークで、耽美なゴシック・アンビエントをやっている。
美しいシンセワークをバックに歌いあげるソプラノ女性ヴォーカルの歌声を中心に、
夕暮れの墓地にいるような雰囲気とともに、ゆったりとした薄暗い曲調で聴かせる。
一歩間違えば眠ってしまいそうな音楽だが、この世界観に浸れる方にはうっとりだろう。
シンフォニック度・・8 耽美度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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DARK SANCTUARY「Exaudi Vocem Mean-Part 2」
フランスのゴシックバンド、ダーク・サンクチュアリの6th。2006年作
美しいシンセアレンジに女性ヴォーカルの歌声、二人の女性奏者が奏でるヴァイオリンの音色で、
しっとりと耽美な世界観を描き出す、シンフォニックなダークアンビエントサウンドは本作も同じ。
バンドとしてのキャリアがサウンドそのものに説得力をもたらしていて、やわらかな聴き心地でありながら
優しくまとわりつくような空気感が素晴らしい。ピアノやアコースティックギター、バグパイプなどによる優雅な感触もよいですな。
シンフォニック度・・8 耽美度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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Dark Sanctuary
フランスのゴシックバンド、ダーク・サンクチュアリの7th。2009作
しっとりとした静謐感を漂わせたサウンドは、もの悲しいヴァイオリン、チェロの音色に
クラシカルなピアノがかぶさり、美しい女性ヴォーカルがやわらかに歌い上げる。
今作ではブックレットのイラストなどからも、物語的なストーリーを感じさせ、
薄暗い叙情美とともに繊細でロマンティックな世界観を描いている。
シンフォニック度・・8 耽美度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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Dawn Desiree'「Dancing, Dreaming, Longing... 」
アメリカのゴシックメタル、Rain Fell Withinの女性Vo、ダウン・デジリー嬢のソロ。2004年作
美しいシンセと女性ヴォーカルによる、メタル色のないしっとりとしたサウンドで、
いくぶんモダンなテイストも含んだ、アンビエント・ゴス・ポップというような感触。
ゴシック的な耽美さも残してはいるが、荘厳な美しさというものは感じられない。
ポップなのかダークアンビエントなのか、いくぶん中途半端な内容だ。
シンフォニック度・・7 ゴシック度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7





DEVIL DOLL「The Girl Who Was...Death」
スロヴェニア出身のシアトリカル・ゴシックバンド、デヴィル・ドールの1st。1989年作
謎の鬼才、Mr.Doctorによる、誇大妄想的なホラーがかったオペラティックロックを体現するプロジェクト、
このデビュー作は、「死せる少女に捧ぐ」というタイトルとインパクトのあるジャケも強烈だが、
闇の気配とクラシカルな美学、そして狂気を封じ込めた、60分超全1曲という長大な作品で、
美しいシンセにオーケストラルなアレンジ、厳かな混声合唱、そしてしわがれ声からヒステリックな高音まで
巧みに使い分けるヴォーカルのインパクトたるや強烈きわまりない。一方では、ロック的なドラムにギターが入ってくると、
濃厚なハードシンフォという聴き心地で、クラシカルなパートとの極端なギャップが楽曲にメリハリと緊張感を与えている。
壮大なスケール感と優雅な暗黒性に包まれた、まさに驚異の怪作である。
クラシカル度・・8 暗黒オペラ度・・9 シアトリカル度・・10 総合・・9
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DEVIL DOLL「Eliogabalus」
スロヴェニア出身のシアトリカル・ゴシックバンド、デヴィル・ドールの2nd。1990年作
謎の鬼才、Mr.Doctorによる、誇大妄想的な暗黒オペラティックロックを体現するプロジェクト、
本作は、20分、24分という大曲2曲による構成だが、全1曲だった1st「死せる少女に捧ぐ」に比べると
まだずいぶん聴きやすい。艶やかなストリングスの音色に、Mr.Doctorkのかすれたしわがれ声が陰々と響き、
美しいピアノの調べをはさみつつ、ときに物語るように、ときに絶望を吐露するような歌声に引き込まれる。
完成度としては次作「Sacrilegium」が最高だろうが、楽曲としての鑑賞しやすさでは本作をどうぞ。
クラシカル度・・8 暗黒オペラ度・・9 シアトリカル度・・10 総合・・8.5
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DEVIL DOLL「Sacrilegium」
スロヴェニア出身のシアトリカル・ゴシックバンド、デヴィル・ドールの3rd。1992年作
最高傑作ともいうべき、この暗黒の異色作。とにかく、本作「宗教冒涜」を最初に聴いたときの衝撃というのは大変なものだった。
鬼才Mr.Doctorの描き出す豊穣な闇と美しき狂気…一歩踏み込んだら二度とは抜け出せないような
妖しく耽美なその世界。荘厳なチャーチオルガンと混声コーラスで幕を開け、もの悲しいピアノをバックに
老婆のようなしわがれ声から甲高い絶叫まで声を使い分けるヴォーカルが暗闇のオペラを語り上げてゆく。
クラシカルな優雅さとゴシックホラー的な漆黒の芸術性が合わさった異常ともいうべき全1曲の長大な構成。
もはや演劇か映画か、ともいうべき濃密なドラマ性を有したその音に、衝撃を受けないものはいまい。
アヴァンギャルドな感性を解するものであるほど、この前代未聞の音楽芸術に引き込まれるはずだ。
クラシカル度・・8 暗黒オペラ度・・9 シアトリカル度・・10 総合・・9
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DEVIL DOLL「The sacrilege of fatal arms」
スロヴェニア出身のシアトリカル・ゴシックユニット、デヴィルドールの1994年作
正規アルバムとしては4枚出しているが、そのどれもがダークで演劇的な妖しい暗闇を感じさせる怪作である。
本作は3rd「SACRILEGIUM」の元となった映画サントラ作品として作られ、かつては限定900枚プレスの希少盤だった。
日本でたとえるならこれはもう、JAシーザー、天上桟敷か…といったぐあいの濃密なシアトリカル性であるが、
一方のギター、ドラムなどにはいくぶんメタル色もあり、その点でクラシカルなゴシックメタルとしても楽しめる。
高音カナきり声から恐ろしげな囁き、しわがれ声まで巧みに使い分けるMr.Doctorの歌声は一聴の価値あり。
壮大な混声コーラス、そしてオペラティックな展開で濃密に描かれる、ブラックメタルも真っ青な暗黒の世界に浸りましょう。
なお、本作には3種類のジャケがある(日本盤の2008年再発盤は右のジャケ)。詳しくはこのページを参照。
クラシカル度・・9 暗黒度・・9 シアトリカル度・・10 総合・・9
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DEVIL DOLL「DIES IRAE」
スロベニアの暗黒プログレバンド、デヴィル・ドールの4th。1995年作
鬼才Mr.Doctorによる、誇大妄想的な暗黒オペラティックロックバンド。4枚+1の作品はどれもが濃密な闇と、
アヴァンギャルドかつ芸術的な傑作である。圧倒的な迫力においては、3rd「宗教冒涜」が一番だろうが
楽曲としての完成度の高さではおそらく本作「怒りの日」だろう。16パートに分かれたこの長大な楽曲は、
優美で荘厳なオーケストレーションと、オペラティックな女性スキャットから始まり
しわがれ声と高音を使い分ける、Mr.Doctorのヴォーカルを中心に、シアトリカルに展開してゆく。
つまびかれるピアノすらも不穏な気配を感じさせ、優雅なクラシカルさを深い暗黒の舞台において
緊張感をもたせた演劇性とともに存在させている。このセンスと世界観は誰にも真似ができない。
まさに驚異の怪作だ。火災により一度はマスターテープが焼けてしまったという、いわくつきの本作は、
これからもカルトな音楽ファンを魅了し続けることだろう。2008年リマスター盤は変形ジャケを再現。
クラシカル度・・9 暗黒オペラ度・・9 シアトリカル度・・10 総合・・9
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Die Laughing 「Heaven in Delcline」
イギリスの女性ヴォーカル、ゴシックロックバンド、ダイ・ラッフィングの2nd。1996年作
倦怠的な雰囲気を漂わせた女性ヴォーカルの歌唱と、薄暗い質感で聴かせるサウンドは
メタリックなヘヴィさはあまりなく、むしろALL ABOUT EVEなどを思わせるもの。
シンセによる美しい味付けもなかなかいい感じで、耽美な雰囲気は素晴らしいのだが、
曲自体が盛り上がりにやや欠けるので、しだいに耳が飽きてきてしまうのが惜しい。
メロディアス度・・7 耽美度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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DIE LAUGHING「INCARNATIONS」
ダイ・ラフィングの2ndまでのベストに新曲を加えた企画アルバム。
やはりALL ABOUT EVEをそのまんまややゴシックメタル的にしたという印象で、
もちろんVoの声質はジュリアンヌ・リーガン似(そこまで上手くはないが)。
曲の雰囲気は暗くもなく明るくもない。鳴り渡るシンセやアコギがなかなか美しい。
リズムやアレンジにメリハリのないところは、同じ英国の女性VoバンドLEGENDを思い出した。
メロディアス度・・7 女性Vo度・・7 楽曲・・7 総合・・7


Die Verbannten Kinder EvasDusk & Void Became Alive」
オーストリアのゴシックユニット、ダイ・ヴァーバンテン・カインダー・エヴァスの2006年作
ブラックメタルバンドSUMMONINGのメンバーと女性Voの二人組によるユニットで、
荘厳に重ねられたシンセの上に、たゆうたような女性ヴォーカルの歌声で聴かせる美麗なゴシックサウンド。
ダークな世界観ではあるが暗黒性は薄く、宗教的な崇高な美しさを感じるという点で、DARK SANCTUARYにも通じる雰囲気がある。
アンビエントなゴシック、ダークウェーブが好きな方なら充分に満足できる出来だろう。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・8
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DRACULAKOMPLET
チェコのホラー・ミュージカルオペラ、「ドラキュラ」のサントラアルバム。1997作
劇の内容についてはよく知らないが、ブックレットの写真などを見ると、
ドラキュラを題材にした異世界風のファンタジックなミュージカルといった雰囲気だ。
さて、音楽の方が凄い。クラシックを基盤にしながら、壮麗なオーケストレイションやたおやかなピアノ、
そこに巻き舌の演劇的なヴォーカルが加わると、まるでDEVIL DOLLを思わせる世界観になる。
J.Aシーザー(天井桟敷)ばりの混声合唱隊に、オペラティックに歌い上げる男性Vo、
そしてヒロイン役だろう美しい女性Voの歌声もサウンドに華を添える。
CD2枚、計2時間にわたって繰り広げられるこのカルトなドラマティック・オペラミュージックは、
単なるサントラの枠を超えて、シアトリカルロック好きの胸を打つだけの強度がある。
気になった方はこのページで試聴できるので、なんとか手に入れていただきたい。
クラシカル度・・8 耽美度・・9 シアトリカル度・・10 総合・・8


DUNWICH「SUL MONTE IL TUONO」
イタリアの女性Vo入りクラシカルゴシックユニット、ダンウィッチの1st。
おそらく90年代前半のデビューだろうが、ORDO EQUITUM SOLISといい、
この時期のイタリアではこの手のゴシックサウンドがトレンドだったのだろうか?
キーボードを中心に夢見がちな女性Voが歌をのせるサウンドで、
打ち込みのドラム、ギターも時折が入るが全体的にはロック色はあまり感じない。
2nd以降ではゴシックメタル的な大仰さを発揮し始めるが、この時点ではまで静謐系の音。
静謐度・・8 クラシカルゴシック度・・7 女性Vo度・・6 総合・・7

DUNWICH「IL CHIARORE SORGE DUE VOLTE」
イタリアの女性Vo入りクラシカルゴシックユニット、ダンウィッチの2nd。1995年作
この2ndではヴァイオリン等の多数のゲストを迎え、よりクラシカル度を増している。
ゴシックメタル的な大仰さとこれまで通りの静謐部分のメリハリがつき、曲の密度を高めている。
またトラディショナルなメロディを配すなど、女性ヴォーカルの歌声を活かした曲も増えた。
全体としては陰鬱さを残しつつも、どことなくさわやかなものも感じるのが不思議な作品だ。
シンフォニック度・・8 クラシカルゴシック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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DUNWICH「ETERNAL ECLIPSE OF FROST」
イタリアのゴシックバンド、ダンウィッチの3rd。1999年作
今作ではシンセ奏者と女性Voの二人を中心に、美しいシンセアレンジにメタリックなギターも加わって、
ゴシックメタル的な要素が増している。ゲストには、ヴァイオリン、チェロなどのストリングス隊やハープ、
ハーディ・ガーディなども参加、シンフォニックかつ優雅な音を聴かせてくれる。
たゆたうような女性ヴォーカルの歌声に、オペラティックな男性コーラスなどが加わり
牧歌的だった以前のアルバムよりもドラマティックな雰囲気が増している。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 メタル度・・6 総合・・8
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Dunwich「Heilagmanoth」
イタリアのゴシック(メタル)バンド、ダンウィッチの4th。2007作
デビューから15年というベテランで、前作からは8年ぶりとなるアルバム。
前作からぐっとメタリックな質感を増していたが、今作でもクラシカルなシンセにギターが絡み、
そこに女性ヴォーカルの歌声が乗ると、ほぼゴシックメタル的なサウンドである。
オーケストレイテッドなアレンジに混声コーラスが重なり、フルートやブズーキなどの管弦楽器も加わって、
オペラティックな雰囲気にはHaggardあたりに通じる質感もある。同郷のPRESENCEというバンドも思い出した。
適度な民族色もいいあんばいで、イタリアらし大仰さと、妖しく耽美な美しさで聴かせるアルバムだ。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 オペラティック度・・8 総合・・8
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Elane 「The Fire of Glenvore」
ドイツのゴシック・ネオフォーク、エラーネの2004年作
うっすらとしたシンセアレンジにクラシカルなピアノ、翳りを帯びた女性ヴォーカルの歌声で聴かせる、
幻想的なネオフォークサウンド。ゴシック風味の薄暗さにドラムも入った適度にロック的な感触や
ヴァイオリンが鳴り響く、中世古楽的な優雅な世界観で、シンフォニックなゴシックアンビエントとしても楽しめる。
のちのアルバムに比べると、いくぶん垢抜けないもっさりとした感じもあるのだが、それもまた雰囲気モノとしての
霧に包まれたような空気感と、おぼつかない浮遊感をともなっていて、なかなか悪くないのである。
シンフォニック度・・7 ゴシック度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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ELANE 「LORE OF NEN」
ドイツのゴシック・ネオフォーク、エラーネの2006年作
打ち込みによるシンフォニックなオーケストションアレンジのインロから、アコースティックギターのつまびきに
美しいヴァイオリンが絡み、はかなげな女性ヴォーカルの歌声を乗せた、幻想的なネオフォークサウンド。
エラーネ嬢の歌声はやや低めの声質なので、突き抜けるような華やかさがないぶん、しっとりと落ち着いた耳心地。
チェロの音色などを含めたストリングスアレンジがクラシカルな優雅さをかもしだすナンバーなども美しい。
1〜2分前後の小曲も合わせて、全19曲67分というボリュームで、さすがに後半は聴いていてダレてくるのだが、
幻想的な世界観の強度がしっかりとあるので、この手のネオフォーク系が好きな方にはたまらないサウンドだろう。
ドラマティック度・・7 ゴシック・フォーク度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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Elane 「The Silver Falls」
ドイツのゴシックフォーク、エラーネの2008年作
うっすらとしたシンセにヴァイオリンが鳴り響き、しっとりとした女性ヴォーカルの歌声を乗せた
幻想的なゴシック/ネオフォークサウンド。ドラムによるリズムにエレキギターも入ってくるので、
ヘヴィさのないゴシックメタルとしても楽しめる。バンドのフロントである、ヨラン・エラーネ嬢の歌声は、
いくぶん低めのメゾソプラノなので、薄暗く、くぐもった感じの楽曲によくマッチしている。
曲によっては男性ヴォーカルも絡んで来て、ゴシック化したMostly Autumnという感じにもなる。
シンフォニックな感触も含めて、プログレリスナーにも楽しめるだろう。美麗系ゴシック・フォークの好作。
ゴシック度・・8 幻想フォーク度・・8 女性Vo度・・7 総合・・8
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ELEND 「Lecons De Tenebres
フランスのゴシックバンド、エレンドの1st。1994年作
女性ヴォーカルを含むトリオ編成で、グレゴリアンチャントから始まり、美しいシンセの重なりによる
オーケストラルなサウンドに、男女ヴォーカルの歌声が乗る。随所に絶叫スクリームヴォイスも絡みつつ、
あくまでしっとりとした非メタル的なゴシックを描いてゆく。ただ絶叫ヴォーカルに迫力がないのがちと惜しいか。
次作以降に比べると、荘厳なスケール感の点ではまだ物足りないが、シンセを主体にした音作りの中に、
ピアノやヴァイオリンによるクラシカルなテイストも含んでいて、ダークで耽美な世界観が味わえる。
シンフォニック度・・7 メタル度・・1 暗黒度・・8 総合・・7.5
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ElendLes Tenebres du Dehors
フランスのゴシックバンド、エレンドの2nd。1996年作
壮麗なシンセをバックに、まるで賛美歌のような男女ヴォーカルで崇高に始まりつつ
やがて地獄のようなスクーリームヴォイスが合わさり、暗闇の絵巻が展開される。
ミルトンの「失楽園」をテーマに、神秘的な荘厳さとクラシカルな美麗さ、そして大仰な邪悪さで聴かせる、
暗黒系ゴシックアルバムの力作だ。シンセによるオーケストレーションと、美しいソプラノヴォーカルが素晴らしい。
ブックレットもGustave Doreのイラストが飾られており雰囲気たっぷり。再発盤では赤いジャケに変更されている。
シンフォニック度・・8 メタル度・・1 暗黒度・・9 総合・・8
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ELEND 「Weeping Nights
フランスのゴシックユニット、エレンドの1997年作
ミルトンの「失楽園」をモチーフにしたルシファー三部作の合間に出された3作目の作品で、
美しいソプラノ女性ヴォーカルの歌声に、オーケストラルなシンセアレンジに包まれて、
チャーチオルガンが荘厳に鳴り響く、しっとりと優雅に聴かせる作品。
次作「The Umbersun」の壮大な暗黒路線ではなく、女性ヴォーカルを中心に、
あくまでやわらかに、宗教色漂うヨーロピアンなゴシックサウンドがじつに耳に優しい。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8
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ELEND「THE UMBERSUN」
フランスの暗黒クラシカルゴシック、エレンドの4th。1998年作
ルシファー三部作の最終章で、このバンドの集大成というべきドラマティックな大傑作。
壮大なオーケストレイションと混声合唱団、女性ソプラノヴォーカルに凄絶な男性デス声、
これらが闇の中で交じり合い、ある種叙情的な絶望音楽というべきサウンドを構築してゆく。
これはすでに暗黒のクラシックともいうべき地平である。暗黒映画サントラのようなスケール感と、
「本物」の空気を身につけたかれらは、この究極ともいうべき作品を完成させ、今後どこへ向かうのだろう。
シンフォニック度・・8 荘厳度・・10 暗黒叙情度・・10 総合・・9
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ELEND「WINDS DEVOURING MEN」
フランスの暗黒ゴシックバンド、エレンドの5th。2003作
一聴したところ、前作よりも暗黒度は抑え目で、その分アヴァンギャルドが増している印象。
ゆったりとしたシンセによるオーケストレイションに重なる男Voと女性スキャット。
ヴァイオリンの音色がクラシカルに響きながらも、サウンドは決して華やかにはならず
ハープシコードの寂しげな音色がとても哀愁を誘う。大仰な暗黒シンフォニーだった前作に比べると
やや地味な印象があるが、一つ所にとどまらないこのバンドの深化を見る思いがする。
シンフォニック度・・7 暗黒度・・7 哀愁度・・8 総合・・7.5
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ELEND 「Sunwar the Dead」
フランスのゴシックバンド、エレンドの2004年作
暗黒クラシカルゴシックの名盤、「THE UMBERSUN」の衝撃から、続く「WINDS DEVOURING MEN」はやや中庸な出来で、
いくぶん落胆したのだが、それに続く本作は、オーケストラルなシンセアレンジに包まれながら、
美しい女性ヴォーカルの声が崇高に響き渡る、じつにエレンドらしい世界観に惹き付けられる。
やがてストリングスを含んだ緊迫感のあるアレンジに、朗々とした男性ヴォーカルを乗せた感触は
かつてのルシファー三部作を思わせる聴き心地もある。アヴァンギャルドでダークなクラシカル性という点では、
UNIVERS ZEROなどにも通じるかもしれない。アーティスティックな静謐感を漂わせた傑作である。
ちなみに次作「A World in Their Screams」はさらに圧巻の大傑作となるので要チェック。
ドラマティック度・・8 クラシカル度・・8 暗黒度・・8 総合・・8 
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ELEND「A World in Their Screams」
フランスのクラシカル・ゴシックバンド、エレンドの7th。2007作
4th「The Umbersun」でこの手の暗黒系クラシカルゴシックとしては究極ともいうべき世界を描いたこのバンドだが、
その進化はまだとどまることを知らなかった。美しいソプラノヴォーカルに、ヴァイオリンやチェロが妖しげに鳴り響き、
重々しいティンパニにオーケストラルかつ荘厳なアレンジがかぶさってゆく。
恐るべき迫力…おどろおどろしい闇の交響曲ともいうべき世界観に圧倒されつつ
その芸術的なまでの漆黒の深遠に、しだいしだいに引き込まれてゆく。
4thまでの禍々しさに比べると、もっと優雅な暗黒というか、プログレッシブな手法に磨きがかかり
激しさがなくともここまで緊迫感を描き出せるという点では、Univers Zeroにも通じるか。
あるいは「The Umbersun」をも超えた傑作といえる。クラシカルな暗黒音楽の金字塔。
クラシカル度・・9 暗黒度・・10 荘厳度・・10 総合・・9
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GOTHICA「NIGHT THOUGHTS」
イタリアの本気系ゴシックバンド、その名もゴシッカの1st。
ARCANA系の暗黒・静謐系ゴシックサウンドで、ほぼリズムはなく
シンセの上に美しいソプラノVoがたおやかな歌を載せ、フルート、オーボエ、ヴァイオリンなどが
ときおり顔を出して中世的な雰囲気をかもしだしている。この世界に酔えれば暗黒世界に浸れるだろうが、
やはりもう少し極端な部分が欲しい気がする。静謐なだけでは眠ってしまうのですな。
内ジャケのおねえちゃんもまだ若そうで、もうちょい年季が入ると歌唱に情念が滲み出ると思います。
耽美度・・8 静謐度・・9 女性Vo度・・7 総合・・7


HEKATE 「Sonnentanz/ Tempeltanz」
ドイツのゴシック・フォーク、ヘカテの2000/2001年作
90年代から活動するバンドで、本作は2000年の4thと2001年のミニアルバムのカップリング盤。
美しい女性ヴォーカルにジェントルな男性ヴォーカルのドイツ語の歌声を乗せ、うっすらとしたシンセに
アコースティックギターやフルート、ハーディ・ガーディ、アコーディオン、チェロなどを含んだフォーク要素と
シンセによるシンフォニックなアレンジや、ときに妖しいパーカッションのリズムなども加わったミステリアスな世界観。
3〜4分前後の小曲を主体に、どこかつかみどころのないエキセントリックなセンスとゲルマンな香りを含んだ、
ゴシックともフォークともつかぬような聴き心地であるが、神秘的な面白さという点では個性的なバンドである。
ミニアルバムの方の楽曲は、ゴシックらしい叙情性とともにもう少し分かりやすい聴きやすさがある。
ドラマティック度・・7 ゴシック度・・7 ゲルマン度・・8 総合・・7.5
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HEKATE 「goddess」
ドイツのゴシック/ネオフォークバンド、ヘカテの2004年作
ミレーの「オフェーリア」のジャケがよい感じだが、サウンドの方も女性ヴォーカルの歌声と
シンフォニックなアレンジで聴かせる、耽美な世界観のゴシック/ダークウェーブ系でしっとりと美しい。
フォーキーなホイッスルの音色も覗かせつつ、曲によってはドラムとベースが加わったり、
エレクトロなシンセアレンジなども含んでいて、適度にメリハリのある静かすぎない聴き心地。
ドイツ語の曲では、ゲルマンな土着性も感じられて、ペイガン・フォーク的にも楽しめる。
ドラマティック度・・7 耽美度・・8 女性Vo度・・7 総合・・8
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JACULA「Tardo Pede in Magiam Versus」
イタリアの暗黒プログレ、ヤクラの1973作
荘厳なチャーチオルガンの音色から始まり、典雅なチェンバロの響きに艶めいた女性ヴォーカルの歌声。
ロック色はほぼ皆無で全編にわたって秘教的な妖しさを漂わせた異色のサウンド。
呪文を唱えるかのような女性のスキャットに身震いするか、あるいは笑うかで
この闇の幻想音楽を楽しめるかどうかが決まるだろう。フルートの音色に乗る
女性声の美しさはOPUS AVANTRAに匹敵する。まさにイタリアンロック異端の一作。
2007年リマスター盤には、ボーナスとしてビデオクリップを収録。
荘厳度・・8 ロック度・・1 妖しさ度・・10 総合・・9
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JACULA「Pre Viam」
イタリアの暗黒プログレ、ヤクラの2011年作
1972年に異色の傑作「サバトの宴」を発表、その暗黒の美というべきサウンドからイタリアンロック異端の名作とされる。
本作はなんと39年ぶりとなる新作である。実質的に、Anthony Bartoccetti氏のソロ作品のような感じだが、
チャンバロやピアノ、チャーチオルガンが響きわたる妖しげな感触は、たしかにかつてのヤクラの世界観。
ややハードめのギターが掻き鳴らされると、とたんにB級オカルトロック的になってきて、やや興ざめだが、
ネタとしての暗黒性と耽美な雰囲気作りは、なかなか天晴れであるとは思うし、こけおどし感も効いている。
DEVIL DOLLなどに比べると、いかにもスケール不足にも思えるが、女性声による妖しい語りなどはとてもいい感じだ。
ドラマティック度・・7 耽美度・・8 暗黒度・・7 総合・・7.5
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L'AME IMMORTELLESeelensturm
オーストリアのゴシックユニット、ルアーメ・イモーテレの2003年作
1996年〜2002年までのデモやバージョン違い、リミックス音源などを集めた作品。
初期の頃はダミ声の男性声メインで、打ち込みリズムとデジタルなアレンジで聴かせる作風。
1998年以降は、女性ヴォーカルが加わって、エレクトロなゴシック世界が楽しめる。
メロディック度・・7 ゴシック度・・6 エレクトロ度・・8 総合・・7
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L'AME IMMORTELLEGezeiten
オーストリアのゴシックユニット、ルアーメ・イモーテレの2004作
女性Voと男性シンセ奏者によるユニットで、デジタルなシンセアレンジと
打ち込みのリズムの上に女性ヴォーカルの艶めいたドイツ語の歌声が乗る。
曲によってはギターやドラムも入って、普通にゴシックメタルとしても楽しめるところもある。
メロディック度・・7 ゴシック度・・7 エレクトロ度・・8 総合・・7.5
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L'AME IMMORTELLE「10 JAHRE」
オーストリアのゴシックユニツト、ルアーメ・イモーテレのベストアルバム。2007作
1997年にデビューし、これまでに7枚のアルバムを出している、エレクトロ・ゴシックの人気バンド。
彼らの10年間の軌跡をたどるベストアルバムで、過去のアルバムから17曲を収録。
VoのSonja Kraushofer嬢のソロ・プロジェクトであるPERSEPHONEの方は以前から聴いていたが、
こちらの方は、ギター入りのメタリックな曲もあるが、基本は打ち込みリズムとシンセがメインのデジタル系サウンドなので、
このあたりが好みを分けるところだろう。ドイツ語による女性ヴォーカルの歌唱が、耽美さをかもしだしていて美しい。
メロディアス度・・7 ゴシック度・・7 エレクトロ度・・8 総合・・7.5
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MORTIISThe Smell of Rain
ノルウェーのミュージシャン、モーティスの2001年作
EMPERORの初期メンバーとしても知られる彼だが、本作で聴けるのは
デジタリィでダンサブルなビートに乗せるエレクトロゴシック風のサウンド。
女性ヴォーカルにSarah Jezebej Devaが参加、ストリングスの音色や
男女コーラスをまじえた、独特の浮遊感を漂わせた作風は、
メタルというよりはむしろPeter Gabrielなどにも通じる感触である。
メロディアス度・・7 メタル度・・5 ゴシック度・・6 総合・・7
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Nature and Organisation「Beauty Reaps the Blood of Solitude」
英国のアーティスト、Michael Cashmoreによるプロジェクト作品。1994年作
アコースティックギターのつまびきに美しい女性ヴォーカルの歌声、
ヴァイオリンやチェロ、フルートの音色など、クラシカルな優雅さと、もの淋しい翳りが合わさり
美しくもはかない世界観を描いてゆく。ジェントルな男性ヴォーカルの語りも雰囲気を盛り上げる。
沈み込むような耽美さとヨーロピアンなゴシック世界を突き詰めたような異色の傑作。
ドラマティック度・・8 メタル度・・1 耽美度・・9 総合・・8
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Nature and Organisation 「Snow Leopard Messiah」
イギリスのゴシック/ダークアンビエント、ネイチャー・アンド・オーガニゼーションの2015年作
Michael Cashmoreによるプロジェクト作品で、1994年作「Beauty Reaps the Blood of Solitude」
1998年作「Death in a Snow Leopard Winter」の2作を収録したCD2枚組の再発盤。
Disc2「Beauty Reaps〜」は、物悲しいチェロの音色に、アコースティックギターのつまびき、
美しい女性ヴォーカルを乗せ、やわらかなフルートが鳴り響く優雅な叙情性に包まれつつ、
男性ヴォーカルの語りも入ったシアトリカルな雰囲気と、クラシカルなヴァイオリンの旋律にもうっとりだ。
ボーナストラックにはノイジーなギターと激しいドラムによる11分を超えるアヴァンギャルドなナンバーを収録。
Disc2「Death in s Snow〜」は優美なピアノにストリングスが絡む、クラシカルな小曲を連ねた構成で、
こちらはゴシック的なやや引っ掛かりは薄いのだが、しっとりとした聴き心地に浸ることができる。
クラシカル度・・8 ゴシック度・・8 耽美度・・9 総合・・8
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Nebelhexe「Essensual」
ノルウェーのゴシックユニット、ネベルヘクセの2006年作
EMPERORのサモスの夫人でもある、アンドレア・ハウゲンのソロユニットで、
女性ヴォーカルを中心にした、エレクトロな打ち込み系のゴシックサウンド。
モダンなデジタルビートの楽曲は、メロディにしろ耽美な世界観にしろ中途半端で
肝心の女性声の魅力もさほど感じられない。エレクトロ・ゴシック系が好きな方へ。
メロディック度・・7 ゴシック度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7





NORD「BLUE SYMPHONY」
ロシアの一人シンフォニック、ノードの2004作
詳細はまったく不明だが、Sztakics Istvanという人物のソロプロジェクトらしい。
ジャケはゴシックメタル風だが、実際はゴシック風味のシンフォニックロック。
キーボードメインの打ち込みによるサウンドで、クラシカルな雰囲気にときおり民族調のメロディも聴かせる。
メタル色はかなり薄いが、シンフォニックなサウンドが好きならBGMとしても聴ける。
シンフォニック度・・7 メタル度・・1 楽曲・・7 総合・・7


Nucleus Torn「Andromeda Awaiting」
スイスのゴシック・フォークバンド、ニュークリアス・トーンの2010年作
男女Voにヴァイオリン、チェスロ、フルートを含む7人組で、中心人物のFredy Schnyderは、
ギターにベース、ピアノ、マンドリン、ブズーキ、ハンマーダルシマーまで弾くというマルチプレイヤー。
美しいピアノの調べにフルートが重なり、はかなげな女性ヴォーカルの歌が乗る。
ダークな暗黒性は薄く、艶やかなヴァイオリンの音色など、クラシカルで優雅なサウンドだ。
中世的な世界観も魅力的で、静寂感ただよわせる幻想的な雰囲気にうっとりです。
クラシカル度・・8 ロック度・・1 幻想度・・9 総合・・8
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Travellers」
スイスのゴシック・フォークバンド、ニュークリアス・トーンの2010年作
1997、98年に録音され2004年にリリースされた作品を、2009年に新たにリミックスしたもの。
素朴なアコースティック風味で聴かせる、トラッド風味で、ロック色は皆無。
前半はアコギだけの純トラッド風で、歌もなにも入らないので、ややきつい
後半からは歌も入って、いくぶんメタリックな質感やプログレ風味を聴かせる曲もあり、
自然の空気を感じさせるトラッド・フォークロックを楽しめる。こちらはややプログレファン向けか。
アコースティック度・・9 ロック度・・3 幻想度・・8 総合・・7.5
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Nucleus Torn「Golden Age
スイスのゴシック・フォークバンド、ニュークリアス・トーンの2011年作
アコースティカルな素朴さに、クラシカルなピアノにヴァイオリン、チェロが響き、男女ヴォーカルの歌声でしっとりと聴かせる、
幻想的なフォークロックサウンド。本作から、ELUVEITIEのAnna Murphyも加わり、女性2人、男性1人の3人ヴォーカルとなった。
プログレとフォークの中間的な雰囲気は、WHITE WILLOWあたりにも通じるもので、ゴシック的なシンフォニックロックとしても楽しめる。
やわらかなフルート、オーボエなどの音色も美しい。以前の作品よりも楽曲にメリハリがついて、後半にはメタル色もあったり
ラスト曲はデス声入りと、最後まで飽きさせない。神秘的な世界観と薄暗い叙情にうっとりの力作です。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 幻想度・・9 総合・・8
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Nucleus Torn 「Neon Light Eternal」
スイスのゴシック・フォーク、ヌクリアス・トーンの2015年作
マルチプレーヤーのFredy Schnyderを中心に、ELUVEITIEのAnna Murphyもヴォーカルで参加、
女性ヴォーカルの歌声にアコースティックギターのつまびきで、静寂感を感じさせるサウンドに、
オルガンやメロトロンなどのシンセが加わると、北欧プログレ的な薄暗い叙情性に包まれる。
クラシカルなハープシコードの響きにうっとりしつつ、ときにヘヴィなギターが入ってくるという、
メタル寄りの質感もあなどれない。やわらかなフルートも加わって、この土着的で幽玄な世界観は、
AnglagardやWhite Willowなどのファンにもアピールするだろう、22分、10分、7分で全3曲という構成で、
1曲目北欧プログレ路線から、一転して2曲目は激しいメタルに。このアヴァンギャルドな感性も素晴らしい。
ドラマティック度・・8 むしろ北欧プログレ?度・・9 いきなりメタル度・・8 総合・・8
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OPHELIA'S DREAM 「NOT A SECOND TIME」
ドイツのゴシックユニット、オフェーリアズ・ドリームの2004作
Vo担当のスーザンさんと、楽曲担当のディトマー氏の二人組でたぶんこれが2作目。
ゆったりとしたシンセをメインに、フルートやチェロがもの悲しく鳴り響き、
そこに鐘の音やアコーディオンのメロディが重なると、もううっとり…。
ソプラノ女性のスキャットも美しく、たゆたうようなダークな癒しサウンドです。
荘厳さと薄暗さのバランスが適度なので、アンビエントシンフォとしても聴け、
この手の非メタルゴシックは暗すぎてダメ、という方でもこれなら大丈夫でしょう。
耽美にクラシカルに、そしてやや暗鬱にまどろめます。オフィシャルサイトはこちら
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 ゆったり静謐度・・9 総合・・7.5
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ORDO EQUITUM SOLIS「ANIMI AEGRITUDO」
イタリアのゴシックユニット、オルド・エクイタム・ソリスの2nd。1991年作
まず、ジャケからして「もうゴシック!!」と言っているようなもので、それだけでゴシック好きは買い(笑)。
リズムなしのシンセやアコギの上をたゆたうような女性ヴォーカルがはかなげな歌声を乗せるサウンドで、
静謐さと中世的クラシカルな雰囲気が全編にただよい、うっとりと夢見ごこちにさせてくれる。
ロック色はほとんどないので途中で眠くなることもあるが、この世界観はそれでいいのだろう。
怪しげな女性声の語りなどはJACULAを思わせる呪術性も感じる。幻想ゴシックファンへ。
ゴシック度・・8 女性Vo度・・7 静謐度・・9 総合・・7.5
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Ordo Equitum Solis「Paraskenia」
イタリアのゴシックユニット、オルド・エクイタム・ソリスの3rd。1994年
美しい女性ヴォーカルの歌声に、アコースティックギター、たおやかなフルートにパーカッションのリズム、
クラシカルなピアノやシンセも入った耽美な世界観に、いくぶんプログレ風味も感じさせるサウンド。
レイサナ嬢のヴォーカルは、魔女的な妖しさを感じさせつつも、声質は綺麗なのでしっとりと聴けて、
楽曲的にも大仰すぎない素朴なアコースティック風味が、やわらかな味わいとなっている。
なお、本作は野外で録音された音源とのこと。木々に囲まれて妖しげに演奏するメンバーの姿が目に浮かぶ。
ゴシック度・・8 女性Vo度・・7 静謐度・・8 総合・・7.5
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ORDO EQUITUM SOLIS「HECATE」
イタリアのゴシックユニット、オルド・エクイタム・ソリスの4th。1995年作
たゆたうようなシンセをバックに、艶のある女性ヴォーカルがしっとりと歌い上げる。
静寂クラシカル系ゴシックサウンドとでもいうべきか、魅力的な女性Voの歌唱は、妖しく、そして崇高、
この格調高さと静謐さはアヴァンギャルドさを抜いたOPUS AVANTRAとも言えるかもしれない。
リズムを刻む楽器がないので、ロックっぽさはまるでなく、フランスのWAPASSOUにも通じるものがある。
浮遊する女性スキャットに絡まるヴァイオリン、アコースティックギターが美しい。じわりとくるダークな傑作。
クラシカル度・・8 女性Vo度・・8 静謐度・・9 総合・・8
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Ordo Equitum Solis 「Solstitii Temporis Sensus」
イタリアのゴシックユニット、オルド・エクイタム・ソリスの5th。1999年作
今作はのっけから10分を超える大曲で始まる。うっすらとしたシンセをバックに呪文のような声が乗り
いかにも妖しさ満点の雰囲気である。きっと一般のリスナーなら、この1曲だけで寝てしまうだろう。
その後も、ゴシックというよりは、シューゲイサー的なシンセをメインにしたシンプルな曲が多く、
良くも悪くもダークアンビエントの自己満足的な側面に包まれている。雰囲気もの作品としては深化と言えるのかもしれないが、
幻想的な妖しさはいくぶん薄まった。女性ヴォーカルをメインにした曲は相変わらずしっとりと美しい。
ゴシック度・・7 女性Vo度・・7 静謐度・・8 総合・・7
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Persephone「Home」
L'AME IMMORTELLEの女性ヴォーカル、Sonja Kraushoferのソロ・プロジェクト、ペルセフォネの2002作
うっすらとしたシンセを中心とした静謐感ただよう曲調に、しっとりと美しい女性ヴォーカルがミステリアスに歌いあげる。
楽曲アレンジでは適度なデジタル感触が薄暗さを緩和していて、この手のバンドとしてはかなり聴きやすい部類だろう。
ストリングスの音色がクラシカルな荘厳さも生み出しつつ、モダンなインダストリアル要素もある美しきゴシックサウンドだ。
クラシカル度・・7 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・7.5
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PERSEPHONE「Still」
L'AME IMMORTELLEの女性Voのソロ・プロジェクト、ペルセフォネのミニアルバム。2003作
ライブ音源や別バージョンなどによる7曲入りで、ストリングスやシンセによるアレンジも含んで
しっとりと響きわたるSonja Kraushofer嬢の歌声とともに、その耽美な世界観に吸い込まれる。
ライブ音源の方は、加工をほどこされていない、ピアノやチェロのみをバックにした
シンプルな聴き心地で、静謐感に包まれた、ヨーロピアンな情感が伝わってくる。
シンフォニック度・・7 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5

PERSEPHONE 「Atma Gyan」
L'AME IMMORTELLEの女性Vo、Sonja Kraushofer嬢のソロ・プロジェクト、2004作
耽美なジャケにつられて買ったわけですが、サウンドは、Sonja嬢の美しい歌声をメインにしつつ、
重ねられたシンセやコーラスなどが、しっとりと耽美な雰囲気とゴシックな世界観を作り上げてゆきます。
曲によってはバンド編成で、ゴシックメタル風味もありますが、ストリングスやピアノ、シンセのみをバックにした曲が多く、
いわゆる雰囲気もの、非メタル系の静謐系ゴシックの要素が強いですね。ときに囁きのようなSonja嬢の歌声は、
淡々として静かで、妖しく耳に残ります。AUTUMN TEARSなどが好きなら、気に入る作品だと思います。
シンフォニック度・・7 耽美ゴシック度・・9 メタル度・・5 総合・・7.5
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PERSEPHONEMera Sangeet Kho Gaya
L'AME IMMORTELLEの女性Vo、Sonja Kraushoferのソロ・プロジェクト、ペルセフォネの2004作
このジャケからしてすでに萌えなんですが、内容も美しき歌声を聴かせる静謐感のある非メタル系ゴシックサウンド。
うっすらとしたシンセをメインに、ヴァイオリンやチェロなどが厳かな音色を奏で、耽美な世界観を作り上げています。
ギターが加わるとゴシックメタル的にも聴けてよい感じですが、基本はSonja嬢の艶のある歌声を中心にした、しっとりとした作品。
ゴシック度・・8 メタル度・・5 女性Vo度・・8 総合・・8
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PERSEPHONE「Letters to a Stranger」
オーストリアのゴシックユニット、L'AME IMMORTELLEの女性Vo、
Sonja Kraushoferのソロ・プロジェクト、ペルセフォネの2007年作
ストリングスを含んだ美麗なアレンジに女性ヴォーカルの歌声で、
ときにKATE BUSHようなエキセントリックな雰囲気も含ませたサウンド。
ヨーロピアンな情感をまといつつも全体的にはむしろ耽美な薄暗さは抑えめで、
女性声のアンビエント・ポップという感じもあるが、ラスト曲ではゴシックメタル風味になる。
シンフォニック度・・7 ゴシック度・・7 女性Vo度・・8 総合・・7.5




PETER BJARGO 「A Wave of Bitterness」
スウェーデンのゴシック/ダークアンビエント、ペーター・ビヤルゴの2009年作
ARCANAのリーダーでもあるミュージシャンで、多重シンセを中心としたダークアンビエント作品。
メタル色はほとんどないが、ときおりドラムによるリズムも入りつつ、やはりARCANAに通じる暗黒美と
シンフォニックな美しさ、そして神秘的な静寂感に包まれた世界観にうっとりと浸れる。
これという盛り上がりや派手な展開というのはないのだが、ときおり男性ヴォーカルも加わって、
パーカッションのリズムやオリエンタルな旋律なども含んで、最後まで飽きることなく楽しめる。
ドラマティック度・・7 ゴシック度・・8 暗黒度・・8 総合・・7.5
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PETER BJARGO 「The Architecture Of Melancholy」
スウェーデンのゴシック/ダークアンビエント、ペーター・ビヤルゴの2011年作
シンセサウンドを基本にしたダークなアンビエントサウンドはARCANAと同様のもので、
今作ではゲストに女性ヴォーカルをまねき、自身のマイルドな男性声との対比で、
1曲目から荘厳なスケール感を描き出している。その後も、朗読のような語りを入れたりと、
ストーリー性を感じさせる耽美な世界観を構築し、幻想ゴシックとしての強度を高めている。
今作ではギターのつまびきも入ったやわらかな叙情性もあって、ダークさはやや控えめな分、
アンビエント寄りの繊細なナンバーが耳心地よい。夢見心地にまどろめる好作品だ。
ドラマティック度・・7 ゴシック度・・8 暗黒度・・7 総合・・7.5
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Presence「The Sleeper Awakes」
イタリアのゴシックプログレバンド、プレゼンスの1995年作
女性ヴォーカルをフロントにした、プログレ・ハードロックで、美しいシンセアレンジに
適度にハードなギターと、ときにProgMetal的な展開力で聴かせるサウンド。
レーベルがBlack Widowということからも分かるように、どこか妖しげで
ゴシック風味もある雰囲気が特徴的。盛り上がりきらない楽曲の煮え切らなさも
マイナーな匂いをかもし出していて、良くも悪くもイタリアっぽさを感じる作品だ。
ドラマティック度・・7 イタリア度・・8 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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Presence「Gold」
イタリアのゴシックプログレバンド、プレゼンスの2003年作
前作「Black Opera」はクラシカルな雰囲気とゴシック風味もあるなかなかの好作品だったが、
本作も基本はその延長上。シンセとギターを中心にしたイタリアのヘヴィブログレ的でもある
いかにも妖しげな曲調に女性ヴォーカルの歌声が乗るスタイル。ドラムが打ち込みなのが惜しいが、
8分、13分という大曲もありクラシカルでオペラティック、そして耽美な質感を味わえる。
クラシカル度・・8 イタリア度・・9 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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PRESENCE 「Evil Rose」
イタリアのゴシック・プログレ、プレゼンスの2008年作
デビューは1995年という、なにげにベテランで、シンフォニックなアレンジと
ゴシック的な耽美な世界観に、女性ヴォーカルの歌声を乗せたサウンド。
10分、18分という大曲も、イタリアらしい妖しさを覗かせたゆるやかな展開と、
オルガンの入った古き良き雰囲気や、ピアノ入りのクラシカルな感触に、
ときにオペラティックな美しさも覗かせる。全体的にはいまひとつ盛り上がりきらない
その煮え切らなさが惜しいのだが、そこも含めてこのバンドらしいというべきか。
シンフォニック度・・7 プログレ度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5



RAJNA 「ishati」
フランスのゴシック・アンビエントユニット、ライナの1999年作
サントゥールやダルシマーなどの民族楽器にうっすらとしたシンセアレンジ、
そこに美しい女性ヴォーカルのスキャット的な歌声を乗せ、アラビックな雰囲気と
ダークアンビエントの融合というような、オリエンタルなゴシックミュージック。
楽曲として聴くにはまだBGMの延長という感じがして、3rd以降に比べると
単なるミステリアスな雰囲気モノにとどまっている。
ドラマティック度・・7 ゴシック度・・7 エスニック度・・8 総合・・7
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Rajna 「Yahili」
フランスのゴシック・アンビエントユニット、ライナの2000年作
アラビックやチベット的でもある、オリエンタルな神秘性をゴシックサウンドに融合、
パーカッションのリズムに、うっすらとしたシンセ、そして女性声のスキャットが妖しく響く、
幻想的なエスノ・ゴシックサウンドを聴かせる。楽曲そのものの出来うんぬんではなく、
リフレインされる旋律に浸り、ミステリアスでエスニックな空気感を楽しむという作風なので、
いわゆる雰囲気モノが苦手な方にはきついかもしれない。完成度では次作以降ですかね。
ドラマティック度・・7 ゴシック度・・7 エスニック度・・8 総合・・7.5
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RajnaThe Heady Wine of Praise
フランスのゴシック・アンビエントユニット、ライナの3rd。2001年作
今作はジャケのイメージのようにヒンドゥー教やインド神話をテーマにしているのか、
エスニックなテイストがより強く感じられる作風だ。女性ヴォーカルの歌声も美しく、
前作以上に女性声の表現力が増したことで、音楽的にもより楽しめるようになった。
適度にダークなミステリアス性と、やわらかな聴き心地が合わさって、
比較的バランスのとれた内容なので、エスノ・ゴス初心者でもOKだろう。
ドラマティック度・・7 エスニック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Rajna 「Door of Serenity」
フランスのゴシック・アンビエントユニット、ライナの2002年作
美しい女性ヴォーカルの歌声と、アラビックな民族色を感じさせる世界観を、
薄暗いゴシックミュージックに融合させたサウンド。中近東的な旋律が鳴り響き
パーカッションのリズムとともに、神秘的な女性スキャットとヴォーカルが重なってゆく。
しっとりとした聴き心地は、ロリーナ・マッケニットなどが好きな方にも楽しめるだろう。
ダークアンビエント初心者にも楽しめる、エスニックゴシックの幻想性が味わえる好作品。
幻想度・・8 ゴシック度・・8 アラビック度・・8 総合・・8
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Rajna 「Hidden Temple」
フランスのゴシック・アンビエントユニット、ライナの2004年年作
本作はおそらく5作目で、ジャケのイメージからは古代エジプトをモチーフにしているのだろう。
シタールの響きにタブラのリズム、ウィスパーな女性声による、神秘的なエスノゴシックである。
うっすらとしたシンセをバックに、ダルシマーやブズーキ、マンドリンなどの豊富な古楽器の組み合わせで、
アコースティック部分での音の厚みがサウンドの説得力となっている。ダークな感触は薄めで、
むしろ幻想的な静謐感と美しい女性ヴォーカルにうっとりとなる。エジプトの香りを運ぶような傑作だ。
ドラマティック度・・7 エスニック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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RAJNA 「OFFERING」
フランスのダークウェイブ系ユニット、ライナの2010年作
そのエスニックな世界観からエスノ・ゴシックとも呼ばれる男女二人のユニット。
中東やインド、チベットなどのオリエンタルな民族要素とダークなゴシック風味を融合させた
ミステリアスなサウンドで、パーカッションやシタール、笛の音色にうっすらとしたシンセがかぶさり、
女性ヴォーカルの詠唱のような歌声が乗る。ときにLoreena Mckennittを思わせるような感触もあり、
メタル色は皆無であるが、妖しくも幻想的な雰囲気で夢見心地にゆったりと鑑賞できる。
メロディック度・・7 エスノ度・・8 女性Vo度・・7 総合・・8




Rising Shadows 「Finis Gloriae Mundi」
スウェーデンのゴシックユニット、ライジング・シャドウスの2011年作
女性Voと男性シンセ奏者のユニットで、シンセによる多重録音をバックに
たゆたうような女性ヴォーカルの歌声で聴かせる、しっとりと幻想的なサウンド。
ジャケのイメージほどにはダークな感じはなく、静謐感を漂わせた夢見心地の雰囲気で、
アンビエントな耳触りである。ANGLAGARDのマティアス・オルソンがドラムで参加している。
幻想度・・8 ゴシック度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5





Seventh Harmonic 「Garden of Dilmun」
イギリスのゴシックユニット、セブンス・ハーモニックの2011年作
うっすらとしたシンセアレンジに美しい女性ヴォーカルの歌声を乗せた、シンフォニックなゴシック/ダークアンビエント。
シンセによるオーケストレーションがクラシカルな壮麗さを描きつつ、曲によってはアコースティックギターによる、
英国らしいウェットなフォーク要素も加わって、やわらかな女性声とともにメランコリックな空気感が包み込む。
個人的には、もう少しディープな妖しさが欲しい気もするが、あくまで耽美に、ダークすぎない世界観は、
非メタル系ゴシックの初心者にも楽しめるだろう。シンフォニックなゴシックサウンドにウットリと浸れます。
シンフォニック度・・8 ゴシック度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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sToa 「Zal」
ドイツのクラシカル・アンビエント、ストアの2002年作
物悲しいピアノの旋律に、女性ヴォーカルの歌声を乗せた、しっとりとした美しさ。
シンセやストリングスによるアレンジも加わった、ほどよくシンフォニックな感触と、
耽美で薄暗い世界観が合わさった美麗な聴き心地に、うっとりと浸れるサウンドだ。
ヴォーカルの入らないナンバーは、チェンバーロック的なミステリアスな雰囲気もあり、
ピアノやフルート、ヴァイオリン、チェロなどのクラシカル性を、メランコリックな空気に包み込んだ
優雅なアレンジセンスも素晴らしい。空間的な奥行きも感じさせるクラシカルなダークアンビエント作品。
クラシカル度・・8 ゴシック度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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TANQUAM「artanasan」
ロシアのシンフォニックユニット、タンクゥアムの2005作
女性2人のヴォーカルにキーボード、ドラムという変則4人編成。
サウンドは、シンセがメインのエレクトリックサウンドであるが、どことなく民族色もある。
ゴシックというほどにはダークではないが、ゆるやかなシンセの重ねをバックに
妖しげな女性スキャットが加わると、立派な雰囲気ものサウンドとして成立する。
不気味なジャケとはうらはらに、映画サントラ風の壮大さも垣間見せてくれ、なかなか楽しめる。
今後は、できれば思い切り予算を注ぎ込んで、生楽器入りでより大仰な作品を期待したい。
シンフォニック度・・8 壮大度・・8 雰囲気もの度・・9 総合・・7.5


Trobar De Morte 「Reverie」
スペインのゴシックフォーク、トロバー・デ・モルテの2006年作
シンフォニックなアレンジにソプラノ女性ヴォーカルの美しい歌声を乗せた、幻想的なゴシックフォーク・サウンド。
フルートやリコーダー、ヴァイオリン、ホルンなども加わった、ケルティックなトラッド感触も覗かせつつ、
うっすらと霧に包まれたようなファンタジックな世界観は、シンフォニック系のプログレリスナーにも楽しめる。
これという盛り上がりや、印象的なメロディというのはあまりないのだが、このぼんやりとした空気感に浸るのが、
正しい鑑賞でろう。幻想系ゴシック・フォークとしてはドイツのElaneあたりと並ぶバンドですな。
シンフォニック度・・8 幻想度・・8 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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Trobar de Morte「Legends of Blood and Light」
スペインのゴシックフォーク、トロバー・デ・モルテの2008年作
ファンタジックなジャケがよい感じですが、サウンドの方はメタル色はまったくなく、
美しい女性ヴォーカルの歌声と、打ち込みによるオーケストラルな多重録音を中心にした
ゴシック系アンビエントという作風。ARCANAあたりに通じる神秘的な世界観と
いくぶんケルトや土着的なフォーク色も感じさせる雰囲気をゆったりと描いてゆく。
女性声の表現力も素晴らしく幻想世界の強度を強めている。ゴシック系アンビエントの傑作。
幻想度・・8 メタル度・・1 女性Vo度・・8 総合・・8
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Trobar De Morte 「The Silver Wheel」
スペインのゴシックフォーク、トロバー・デ・モルテの2012年作
ジャケやアルバムタイトルからも、魔女をイメージする世界観がぷんぷんだが、
サウンドも女性ヴォーカルの妖しく美しい歌声に、美麗なシンセとストリングスを乗せた、
幻想的なゴシック・ネオフォーク。牧歌的なリコーダー、バグパイプ、ハープなどの優雅な音色に、
シンフォニックといってもいいオーケストラルなアレンジが重なり、しっとりとした聴き心地で
強度のある世界観を描くという点では、過去のアルバムを超えるサウンドの説得力を感じさせる。
DVDには2011年のベルリンでのライブを収録。女性ヴァイオリン奏者にハーディガーディを手にした
ヴォーカル嬢の透き通る歌声で、メディーヴァルな雰囲気のステージが楽しめます。
シンフォニック度・・8 幻想度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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