再評価すべき90年代プログレ/シンフォニックロック特集




黄金時代というべき70年代へて、プログレッシブロックは80年代の産業ロック全盛の時代に消えてゆくかに思われたが、
キャッチーなプログレハードやポンプロックといった、時代に合わせたスタイリッシュな形態に変化をしながら生き延び続けた。
90年代に入ると、新たなムーブメントというべき…いわゆるネオプログレ、新しいシンフォニックロックの波が少しずつ広がってゆく。
イギリスではポンプロックをルーツに80年代から活動する、ペンドラゴンやIQをはじめ、新たなシンフォニックロック勢がしだいに増えてゆき、
フランスではミニマム・ヴァイタルやティアンコが登場、イタリアからはカリオペやシンドーネといったバンドが現れる。
北欧からは、アングラガルド、アネクドテン、そしてロイネ・ストルト率いるフラワー・キングスがいよいよ産声をあげ、
ヨーロッパのネオ・プログレシーンをけん引してゆくこととなる。アメリカではエコリンやスポックス・ビアードといったバンドがしだいに評価を高め、
南米ではサグラドの活躍もあり、多くのマイナー系シンフォバンドが誕生。東欧ではアフター・クライングという本格派バンドがシーンに衝撃を与える。
表層のメディアには登場しないというだけで、90年代のプログレ/シンフォニックシーンは、こうして密かにその隆盛を極めていたのである。
現在にいたるプログレ/シンフォニックロックの多くは、それら90年代のバンドたちが構築した流れの上にあると言ってもよいだろう。
ここではあらためて、90年代のプログレ/シンフォ系バンドを再評価するべく、代表となる作品をまとめて紹介してみたい。

                                 2014. 緑川 とうせい



◆イギリスの90年代

PENDRAGON「The World」
イギリスのシンフォニックロックバンド、ペンドラゴンの3rd。1991年作
1983年にデビュー、当時はMARILLION、IQなどと並び、80年代英国ポンプロックのムーブを形成、
初期のサウンドは、まだ個性的とは言い難い良くも悪くもポンプの王道というサウンドであったが、
3作目となる本作ではその独自のロマンティシズムあふれる世界観が開花、爽快なメロディの流れと共に、
繊細さとダイナミズムのメリハリができて、バンドとして一皮むけたというような快作となっている。
とくに、ニックバレットのギターワークの泣きの叙情は、楽曲における感動的な盛り上がりを作り出していて
かつてのGENESISをアップデートしたような美しさである。90年代シンフォニックロックのひとつの原点といえる作品だろう。
メロディック度・・8 ドラマティック度・・8 幻想とロマン度・・9 総合・・8.5
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PENDRAGON「Masquerade Overture」
ペンドラゴンの5th。1996年作
ロマンの香りに満ちたジャケットアートと、「仮面舞踏への序曲」という幻想的なタイトルにも胸踊るが、
厳かな混声合唱の入ったイントロから、ゆるやかに楽曲が始まると、壮大なスケール感に叙情の加わった
シンフォニックロックが炸裂。ニック・パレットの流麗なギターメロディと、クライブ・ノーランの美しいシンセワーク、
繊細さとダイナミズムが交差しながら、盛り上がりでの泣きの情感、そのメロウな感触は尋常ではない。
ロマンと幻想の美に彩られた、まさに90年代を代表するシンフォニックロック作品の一枚である。
シンフォニック度・・9 繊細度・・9 幻想とロマン度・・10 総合・・9
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IQ「EVER」
イギリスのシンフォニックロック、アイキューの1993年作
GENESIS系ポンプロックとしてデビューしたパンドの4作目。日本盤が出たこともあり、本作から入ったリスナーも多いだろう。
2作目を最後に脱退していた、ピーター・ニコルズが復帰し、王道のシンフォニック路線に回帰した力作。
存在感のあるベースとグルーヴィなドラムのリズムに、マーティン・オーフォードのきらびやかなシンセを乗せ、
ピーター・ニコルズのガブリエル寄りの歌声とともに、キャッチーなメロディアス性と英国らしいウェットな叙情が融合した
完成度の高いサウンドを聴かせる。変拍子を含んだ展開力と、泣きのギターとシンフォニックなシンセアレンジで、
じっくりと構築される楽曲は、確かな演奏力とともに、しっかりとロマンの香りを残している。90年代シンフォの最良の手本というべき内容だ。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 英国度・・9 総合・・8
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IQ「SUBTERRANEA」
アイキューの6th。1997年作
新生IQとしては前作「EVER」に続く2枚目となるアルバムで、初期のGENESISタイプのポンプロックから一転、
CD2枚組のコンセプト大作となった。4枚目あたりまでのキャッチーさにくらべると、ぐっとシリアスな感触を増した
雄大なシンフォニックロックサウンドとなっていて、部分的にはやや長尺に感じるところもなきにしもあらずなのだか、
全体としてはかなりの力作で、盛り上がりの場面ではPENDRAGONばりのダイナミックな叙情性を体現している。
新たなシンフォニックロックのムーブに対して、ベテランバンドの意地を見せつけるような作品だ。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・8 壮大度・・8 総合・・8
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MARILLION「Brave」
イギリスのメロディアスロックバンド、マリリオンの7th。1994年作
前作「Holidays in Eden」でのポップな路線から一転、本作は壮大なコンセプト作となった。
うっすらとしたシンセワークに、メロウなギタートーン、そしてスティーブ・ホガースのもの悲しくも優しい歌声で聴かせる、
しっとりとした叙情サウンドは、プログレというよりは、今で言う薄暗系ロックの先駆けでもあり、
たとえば、同時期のDREAM THEATERにおけるテクニカルなドラマ性とは対照的な構築の仕方である。
おそらくは後のARENAPORCUPINE TREE、さらにはANATHEMAなどにも大きな影響を与えたであろう、
このモダン志向の繊細な叙情ロックスタイルは、ひとつの金字塔というべきあらたなジャンルの幕開けである。
しっとりメロウ度・・9 プログレ度・・7 薄暗叙情度・・9 総合・・8
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GALAHAD 「In a Moment of Complete Madness」
イギリスのシンフォニックロックバンド、ギャラハドの1993年作
PENDRAGONやPALLASなどに続く、ポンプロックルーツのネオプログレバンドの2作目。
美しいシンセアレンジに、適度にハードなギターとマイルドなヴォーカルで聴かせる、
いかにもGENESISルーツのサウンドだ。全体的にスリリングな展開というものはあまりないが、
キャッチーな爽やかさが前に出ていて、とても耳心地はよい。爽快な感触は、CASTANARCあたりにも近いか。
ペンドラゴンなどのメロディアスさが好きな方ならこちらも充分楽しめるだろう。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 ポンプ度・・8 総合・・7.5
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JADIS「MORE THAN MEETS THE EYE」
英国シンフォニックロックバンド、ジャディスの1992年作
ゲイリー・チャンドラーのメロウなギターワークを前面に押し出した聴きやすいシンフォニックロックサウンドが持ち味で、
メロディの充実度としてはこの1stの楽曲が一番良かったかもしれない。きらきらとしたキーボードワークも
サウンドに爽やな印象を与えていてシンフォニックな部分ではPENDRAGONなどを、
ゆるやかなメロディにはCAMELあたりを思わせるところもある。重厚さや奥行きはあまりないが
非常に耳に心地よく、軽やかなメロディアス/シンフォニックロック作品として再評価に足る内容である。
かつてはZEROコーポから日本盤が出ていたが、現在は、リマスター&デモ音源を加えた2枚組仕様で再発されている。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 爽やか度・・9 総合・・8
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Solstice
「New Life-the definitive edition」
イギリスのシンフォニックロックバンド、ソルスティスの2nd。1993年作
艶やかなヴァイオリンの音色と、女性ヴォーカルの歌声を中心にした牧歌的で優雅なシンフォニックロックサウンド。
彼らの3枚のアルバムは、どれもヴォーカルが代わっているが、本作のハイジ嬢の声質が、幻想的な楽曲と一番似合っていると思う。
いかにも英国的なフォーキーな質感をシンフォニックに表現したサウンドはポンプ以後のシンフォ勢とは一線を画すものだ。
1993年作のリマスターに、1984〜1985年のデモや貴重なライブ音源などを収録したボーナスDisc付きの2CDで再発されている。
シンフォニック度・・8 優雅度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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BIG BIG TRAIN「Goodbye to the Age of Steam」
イギリスのシンフォニックロックバンド、ビッグ・ビッグ・トレインの1993年作
のちの作品ではよりスタイリッシュな作風となるのだが、このデビュー作の時点では、
やわらかなシンセとマイルドなヴォーカルによる、キャッチーで繊細なシンフォニックロックながら、
すでに現代的なメロディアスロックとしての普遍性もあり、あまりプログレ臭さがないのがよい。
もちろん、ハモンドやメロトロンなどの音色を使ったキーボードワークにはレトロな質感もあり、
かつてのポンプロック的な聴きやすさも有しているが、むしろ優しくアコースティカルな部分や
マイルドなヴォーカルメロディ、ちょっとしたピアノの使い方などにこそ魅力があるように思う。
決して大仰にならない、ナイーブな感性で作られた好作品。2011年の再発盤ではジャケが変更されている。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 繊細度・・9 総合・・8
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SHADOWLAND 「Through the Looking Glass」
イギリスのシンフォニックロック、シャドウランドの1994年作
PENDRAGONなどで活躍するクライブ・ノーランによるユニットで、本作が2作目となる。
アコースティックギターにマイルドなヴォーカルを乗せた牧歌的なイントロから始まり、
美麗なシンセアレンジを乗せて、MARILLIONにも通じる翳りを含んだウェットな叙情が広がってゆく。
クライブ自身のヴォーカルはやや一本調子ながら、セピア調のジャケのイメージのような世界観にはマッチしていて、
歌もの的なキャッチーでモダンなアプローチという点では、新世代のシンフォニックロックを先取りしていたともいえる。
メロウなギターワークも耳心地良く、派手な展開というものはないが、ゆったりと味わえる好作品である。
メロウ度・・8 プログレ度・・7 叙情度・・8 総合・・8
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ARENA「SONGS FROM LION'S CAGE」
イギリスのシンフォニックロックバンド、アリーナの1st。1995年作
PENDRAGONLANDMARQをはじめ、多くのバンドに関わっていたクライブ・ノーランのメインバンド、
本作は「BRAVE」以降のMARILLIONにも通じる、重たくシリアスな音とメタリックなギターサウンドと、
曲の半ばでは必ず訪れるメロディックかつシンフォニックな切り返しが絶品の傑作。
こうした爽快感ではこの1stがもっともアレンジ的にも効果的で、個人的にも気に入っている作品だ。
クライブ・ノーランのメロディと作曲における才能を物語るような1枚だろう。
シンフォニック度・・8 メロディアス度・・8 意外にメタル度・・8 総合・・8
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STRANGERS ON A TRAINThe Key PartU:The Labyrinth
イギリスのシンフォニックバンド、ストレンジャース・オン・ア・トレインの2nd。1993年作
PENDRAGONARENAでも活躍するクライブ・ノーランのプロジェクト、
Voはポンプロック好きならもはや有名なトレーシー・ヒッチング(現LANDMARQ)。
ややかすれ気味のトレーシーのキュートなヴォーカルをメインに、華麗なキーボード群と、
メロディアスで甘美なギターメロが合わさり、ゆるやかなシンフォニック組曲をかなでます。
ペンドラゴンに比べるとややシリアスで格調高く、女性Voの情感溢れる歌が胸に響きます。
ポンプ系人脈で作られたシンフォとしては90年代屈指の一枚である。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・8 女性Vo度・・9 総合・・8.5
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CASINO
イギリスのシンフォニックユニット、カジノの1994年作
PENDRAGONARENAでおなじみClive NolanとTwelfth Nightのメンバーらによるプロジェクトバンドで、
タイトル通りカジノを舞台にしたコンセプト作。きらびやかなシンセを中心に、キャッチーなメロディで
プログレハード風に聴かせつつときにアダルトな雰囲気を漂わせた大人のメロディックロック作というおもむき。
ストーリー的な流れでシンフォニックに展開する大曲はとくに素晴らしい。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 総合・・8
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LEGEND「TRIPLE ASPECT」
イギリスのシンフォニックロックバンド、レジェンドの3rd。1996年作
かつて日本盤でも1st、2ndが出ていた、剣を持った腕が泉から突き出したジャケといえば、知っている方もいるだろう。
1stのエクスカリバーもそうだが、三相の女神をテーマにした今回のジャケも、ヘタウマなマイナー臭さをただよわせつつ、
好きものにはやはりぐっとくる(笑)。肝心の演奏面では、シンセにしろギターにしろ、さしたる特徴はないし、
リズム的にもやややぼったいのであるが、ソーニャー・クリスティーナを思わせるデビー嬢の美しい歌声を含めて、
どこか靄のかかったようなマイナーっぽさがあり、それがかえって神秘的な雰囲気をかもしだしていて、なかなか悪くない。
ラストは29分の大作で、アレンジなどはいかにもつたないがそれなりに気合が入っている。
メロディアス度・・7 プログレ度・・7 女性Vo度・・8 総合・・7.5
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LANDMARQ「SIENCE OF COINCIDENCE」
イギリスのシンフォニックロックバンド、ランドマークの1998年作
かつて日本のZEROレーベルから3枚目までが出ていたので、名前を知っている方もいると思うが、
4作目となる本作からは、QUASARSTRANGERS ON A TRAINで歌っていた、トレイシー・ヒッチングが加わり、
女性ヴォーカルフロントのバンドとなって音ががらりと変わった。曲はよりメロディックになり、生き生きと躍動し、
ロックとしてもシンフォとしても格段に聴きやすくなっている。トレイシーのハスキーな歌声はじつに好みであるので、
むしろ本作こそがバンドの最高傑作となったと言いたい。影でバンドを支えるクライブ・ノーランのプロデュース力も見逃せない。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 女性Vo度・・8 総合・・8
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PALLAS「BEAT THE DRUM」
英国シンフォニック・ハードの雄、パラスの1998年作
1984年〜86年に2作のアルバムを残し、いったん活動を休止していたバンドが、
10年以上のときをへて復活。サウンドの方はかつてよりさらにドラマティックになり、
シンフォニックなシンセとメロウなギターが絡み、マイルドなヴォーカルの歌声とともに、
ダイナミックなハードシンフォニックサウンドを聴かせてくれる。
かつてのポンプロック的なキャッチーさよりもシリアスな重厚さが前に出ていて、
90年代以降の本格派シンフォニックロックへとシフトされたというべき傑作となった。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 壮大度・・8 総合・・8
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CLIVE NORAN & OLIVER WAKEMAN「Jabberwocky」
クライブ・ノーラン(ARENA、PENDRAGON)、オリバー・ウェイクマンによるユニット作。1999年作
「鏡の国のアリス」に出てくる怪物、「ジャバーウォック」をテーマにしたコンセプト作で、
ヴォーカルにはボブ・カトレイ(MAGNUM)、トレイシー・ヒッチングス(LANDMARQ)らが参加。
PENDRAGONのピーター・ギー、やSHADOWLANDのイアン・サーモン、元YESのピーター・バンクス、
リック・ウェイクマンとともに活動するドラマー、トニー・フェルナンデスなども加わっている。
リックの息子であるオリバー・ウェイクマンは、さすがに親譲りのクラシカルなプレイを聴かせ、
ベテランのクライブとともに、これぞ英国シンフォニックというサウンドを構築している。
ボブ・カトレイとトレイシー・ヒッチングスの男女ヴォーカルもストーリーによくマッチしていて、
ゆるやかに盛り上がる楽曲とともに、ジャケ通りのファンタジックなイメージで壮麗に聴かせてくれる。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 ファンタジック度・・9 総合・・8
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CITIZEN CAIN 
「Raising the Stones」
イギリスのシンフォニックロックバンド、シチズン・ケインの3rd。1997年作
以前に1stを聴いたときは、まさに典型的なGenesisルーツのポンプロックであったが、
この3作目では、単なるジェネシスフォロワーの域を超えたというべき力作となった。
ガブリエル似のヴォーカルの歌声によるシアトリカルな濃密さと、時代的なチェンバロの響き
プログレ的なムーグシンセとともに描かれる楽曲は、初期Genesisがそのまま90年代化したという
聴き心地で緩急に富んだドラマティックな展開が楽しめる。10分を超える大曲も3曲あり、
いくぶん長尺感はあるのだが、そこも含めてじっくり鑑賞できる方にはお薦めできる。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 ジェネシス風味度・・8 総合・・7.5
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COLIN BASS
「AN OUTCAST OF THE ISLANDS」
キャメルのベース奏者、コリン・バースのソロ作。1998年作
ポーランドのシンフォニックロックバンド、QUIDAMABRAXASのメンバーをバックに迎え、
オルガンを含む美麗なシンセアレンジにメロウなギターを乗せ、繊細な叙情を描く優美なサウンド。
全編にわたって非常にメロディアスかつドラマティックなもので、随所にオーケストラによるアレンジも加えて、
プログレというよりは、CAMEL直系のメロディアスロックの壮大版という感じで楽しめる。素朴な歌ものナンバーで
しっとりとなごみつつ、たおやかな叙情と劇的な曲の数々にうっとりせずにはいられない。素晴らしい傑作です。
メロディアス度・・10 シンフォニック度・・9 たおやか度・・9 総合・・8.5
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◆フランス、スペインの90年代

MINIMUM VITAL「Ssrabandes」
フランスのプログレバンド、ミニマム・ヴァイタルの1990年作
メロディックなギターの旋律に、美しいシンセによる味付けにフルートの音色が加わり、
より洗練された叙情的なインストプログレを聴かせる傑作。のちの作風へとつながる
アコースティカルな優雅さも随所に垣間見せるなど、演奏力の高さも光っていて、
いわば80年代のからのポンプ勢とは一線を画す、クールな構築センスを持っている。
本作を持って、TIEMKOと並び、90年代フランスのネオプログレを代表するバンドとなった。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 スタイリッシュ度・・9 総合・・8
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MINIMUM VITAL「La Source」
ミニマム・ヴァイタルの1993年作
前作でのクールな構築センスをさらにスタイリッシュにして、軽やかなアンサンブルが前に出たというサウンドで、
シンフォニック・フュージョンというような優雅なサウンドになってきている。随所にしっかりとプログレ的なシンセも入りつつ
男女ヴォーカルの歌声がお洒落な軽妙さを付加していて、ポップな味わいの中に知的な美意識を覗かせる。
たとえば、Mike Oldfieldのように繊細な優雅さを巧みなアレンジ力でキャッチーに仕上げたというべきスタイルで、
90年代のモダンプログレのひとつの形を提示するかのようだ。現在聴いても古さを感じさせない傑作といえる。
メロディック度・・8 プログレ度・・7 スタイリッシュ度・・9 総合・・8
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TIEMKO「PARADE」
フランスのプログレバンド、ティアンコの1992年作
ややとっつきが悪かった前作に比べて、変作はいくぶんメロディアスな聴き心地になった。
とはいっても、変拍子まくりのクリムゾン的な屈折感と、先の読めないミステリアスな展開は
このバンドの知的なアレンジセンスを感じさせ、ギターとシンセが対位法的に絡んだりと
チェンバーロック的でもあるクールなサウンドがじつに見事。シンセのきらびやかなアレンジが、
偏屈な作風に優雅な聴き心地をもたらしていて、ヘンテコなシンフォ系としても楽しめる。
とぼけた味わいはペッカのようで、奇妙な屈折感はイエッダ・ウルファを思わせる。傑作です。
メロディック度・・7 プログレ度・・9 アレンジセンス・・9 総合・・8.5
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TIEMKO「Clone」
ティアンコの4th。1995年作
本作も3人編成による巧みなヒネくれ系のプログレサウンドを聴かせてくれる。
シンフォニックといってもいいシンセワークを中心に、どこかミステリアスな雰囲気で
あるいはチェンバーロック的なミニマムな音空間を作り上げてゆくセンスはさすが。
この大仰さのないすっとぼけた感じがいかにもフランス的であり、リズムとシンセの重ねに
デジタルがかったアレンジを取り入れるなど、プログレというにはお洒落ですらある。
ラストの大曲のどこか得体のしれない壮大さは、後のTAALなどにもつながるものがある。
シンフォニック度・・7 プログレ度・・8 フランス度・・9 総合・・8
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ECLAT 「II」
フランスのプログレバンド、エクラの1992年作
Minimum VitalTiemkoなどとともに、90年代初頭のフランスのネオプログレシーンを盛り上げたバンド。
繊細なシンセアレンジに、フュージョン的でもある軽妙なアンサンブル、フランス語のヴォーカルを乗せた、
スタイリッシュなシンフォニックロックで、前に出すぎないメロディックなギターワークも含めて、
耳心地のよいサウンドを描いている。3〜5分前後の楽曲を主体に、大仰になりすぎないコンパクトなセンスというのは
このバンドの特徴だろう。優雅なシンフォプロクレが好きな方にはたまらない逸品だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 優雅度・・8 総合・・8
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Halloween「Merlin」
フランスのプログレバンド、ハロウィーンの1994年作
90年代フランスのシンフォニックロックシーンを代表するバンド。
本作はタイトル通りアーサー王伝説に登場する魔術師マーリンをコンセプトにしたアルバム。
ヴァイオリンが鳴り響くクラシカルな質感と、フランスらしいどこかとぼけたシアトリカルなサウンドで、
フランス語による女性ヴォーカルの歌声も、どこかミステリアスで、ほの暗い叙情と不思議な緊張感が漂う。
MINIMUM VITALTIEMKOなど、90年代フランスには質の高いシンフォ系プログレバンドが多かった。
シンフォニック度・・7 シアトリカル度・・8 フランス度・・8 総合・・8
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ARRAKEEN「MOSAIQUE」
フランスのシンフォニックバンド、アラキーンの2nd。1992年作
清涼感のある
女性ヴォーカルの歌声が実に美しいシンフォニックロック作。
メロウなフレーズを奏でるギターは、ProgMetalファンには名の知れたシリル・エイチャード
ギターの音色にはメタル色もあるのでプログレハードとしても案外楽しめます。
それにしても、この女性Voはとても私好みの声質で、透明感のある綺麗な歌声にうっとりです。
美しいフランス語の響きに、メタリックなギターフレーズが印象的な、90年代フランス屈指の傑作。
シンフォニック度・・8 けっこうメタリック度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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ATRIA 「Boulevard of Broken Dreams」
フランスのプログレバンド、アトリアの1992年作
きらびやかなシンセワークにメロディックなギターとハイトーンのヴォーカルを乗せて、
PALLASあたりにも通じるキャッチーで爽快なプログレハードサウンドを聴かせる。
90年代のシンフォニックロックバンドらしいロマンティシズムとポンプロックルーツのメロディアス性で
8分、9分という大曲をじっくりと構築する。フランスというよりは英国のバンドに近い雰囲気で、
泣きの叙情美とダイナミックな展開力も含めて、正統派のシンフォプログレとしてはクオリティも高い部類だろう。
シアトリカルでドラマティックな幻想性も魅力で、濃密でありながら抜けの良いサウンドが楽しめる力作だ。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 正統派シンフォ度・・8 総合・・8
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CHANCE「Dunes」
フランスのシンフォニックロックユニット、チャンスの1994年作
シンセ奏者、ローラン・シモネッティ氏のソロユニットで、美しいシンセアレンジに、
メロウな叙情ギターが加わった、インストによるシンフォニックロック。
ギターがわりと自由にメロディを奏でているので、オールインストであるが、
なかなかダイナミックな聴き心地で、ムーグシンセなどのきらびやかなシンセもよい味わいだ。
スリリングな展開というのはあまりないが、美麗なシンセに包まれた叙情的なギターワークが堪能できる好作品。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 美麗度・・8 総合・・7.5
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IRIS 「Crossing the Desert」
フランスのシンフォニックロック、イリスの1996年作
ARRAKEENのギタリストとMarillionのピート・トレワヴァス、イワン・モズレーによるバンド。
ハケットばりのメロウなギターワークを中心に聞かせるインストによるシンフォニックロック。
うるさすぎないシンセアレンジとともに、躍動するリズム隊がハードなアンサンブルを描いてゆく。
一方では、随所に繊細な叙情も含んでいて、適度にモダンなアレンジで楽しめる好作品だ。
メロディック度・・8 プログレ度・・7 泣きのギター度・・9 総合・・8
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Raison de Plus「Au Bout du Couloir」
フランスのシンフォニックロックバンド、レイソン・デ・プラの1st。1995年作
このありえないほどのB級っぽいジャケからは想像もつかないが、
これはリリカルなメロディ満載のシンフォニックの好作である。いやホントに(笑)
いかにも派手やかなシンセワークに、技術的にはいま一つながらクサメロを奏でるギター、
たおやかなフルートに、ヘナチョコながらときにシアトリカルに歌うフランス語のヴォーカル。
楽曲はマイナー臭さを残しつつ、ドラマテイックに華麗に盛り上がったりします。
総じて弱いんですが…好きなんです。これぞ王道フレンチシンフォという好作。
シンフォニック度・・8 フレンチ度・・9 B級度・・8 総合・・7.5
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VERSAILLES 「Le tresor de Valliesres」
フランスのプログレバンド、ヴェルサイユの1996年作
いうなればANGEをよりGENESIS寄りにしたようなサウンドで、シアトリカルなフランス語のヴォーカルと
いかにもプログレ的なシンセワークに泣きのギターを配した、90年代的なシンフォニックロック。
軽めのドラムサウンドはいかにもB級プログレ風なのだが、いかがわしいジャケとともに、妖しげな幻想性と
狂気めいた芸術性を含んだような世界観は、なんというか、じつにヨーロッパらしいテイストなのである。
12分、13分、20分という大曲も含めて、濃密な味わいのケバい演劇を鑑賞するように楽しめる。これぞフレンチ。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 フレンチ度・・9 総合・・7.5
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Priam「3 Distances/Irregular Signs」
フランスのプログレバンド、プリアムの1st。1997年作
ギター、シンセ、ベース、ドラムの4人組で、清涼感のあるシンフォニックなフュージョン/ジャズロックをやっている。
オールインストながらギターの奏でるメロディや美しいシンセのおかげで耳触りがよく、テクニカルであっても案外聴きやすい。
そういう点ではかつてのKENSOあたりに通じるセンスもあり、モダンなプログレ感覚を嫌味なくさらりと聴かせられる演奏力も見事だ。
中盤の26分の組曲は、繊細なシンフォニックロック風のパートから、ギターを中心にテクニカルに展開してゆき、見事な構築センスで聴かせてくれる。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 構築センス度・・8 総合・・8
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Evidence
「Heart's Grave」
フランスのプログレバンド、エヴィデンスの1996年作
VDGGのピーター・ハミルを思わせるような情感的なヴォーカルと、美しいシンセアレンジで聴かせる、
哀愁の叙情とシアトリカルな詩情を感じさせる作風。鳴り響くティンパニの低音やクラシカルなヴァイオリン、
ハープシコードの音色も含めて、優雅な格調高さと、エキセントリックなドラマ性が交差する。
まるで演劇を見ているような面白さがある。ラストの曲以外はドラムやギターなどがほとんど入らないので
ロック色はあまりないのだが、アーティスティックな感性と繊細なドラマ性を感じさせる異色作である。
ドラマティック度・・8 ロック度・・3 優雅でシアトリカル度・・8 総合・・8
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Drama

フランスのプログレバンド、ドラマの1996年作
美麗なシンセワークにメロディックなギターを乗せた、インストによるシンフォニックロック。
軽快なアンサンブルとメロウなギターフレーズは、初期のMinimum Vitalにも通じる感触で、
90年代らしいおおらかな叙情に包まれている。オールインストながら、きらびやかなシンセと
メロディセンスの良いギターワークに、リズムチェンジを含む起伏に富んだ構築力で、わりと飽きずに楽しめる。
ラストは10分を超える大曲で、ロマンあふれる美意識がシンフォニックな泣き叙情となってウットリとなる。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・7 繊細度・・8 総合・・7.5
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GLAZHolen AR Bed/Le Sel De La Terre」
フランスのケルトロックバンド、グラッツの3rd。1998年作
1stの頃から、ファンタジックなジャケや、素敵な女性ヴォーカルの歌声が好みで、
とても気に入っていたバンドなのだが、残念なことにこの3作目がラスト作となってしまったようだ。
サウンドの方は、キャッチーだった前作「Ar Gest」よりもぐっとメロウになり、トラッド風味が増している。
フランス語による女性ヴォーカルの歌声も美しく、シンセをバックにしたバグパイプの響きとともに、
しっとりと聴かせてくれる。ピアノやフルートなども効果的に使われ、ギターとドラムが入ってくると、
シンフォニックロックとしても爽やかに楽しめる。派手さはないがずっと愛聴したいアルバムだ。
メロディアス度・・8 ケルティック度・・7 女性Vo度・・8 総合・・8
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]II ALFONSO「Odyssees」
フランスのシンフォニックロックバンド、ドゥーゾ・アルフォンソの2nd。1999年作
美しいシンセやピアノに、男女ヴォーカルのフランス語の歌声を乗せ、しっとりと聴かせる
繊細で優雅なシンフォニックロックサウンド。GENESIS的なメロウなギターワークとともに、
やわらかな叙情に包まれ、女性声がメインの曲は、初期QUIDAMのように優美な聴き心地。
過剰な盛り上がりやドラマティックさはないが、自然体でじつに耳に優しいシンフォニック作品だ
シンフォニック度・・8 フレンチ度・・8 しっとり優雅度・・9 総合・・8
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XANG「DESTINY OF A DREAM」
フランスのシンフォニックロックバンド、クサングの1st。1999年作
G、B、Key、Drの四人組で、全編インスト作品(なのに何故かブックレットには歌詞が載っている)。
サウンドは随所にメタル色もある軽やか、メロディアスなシンフォニックロック作品。
叙情的なギターフレーズに、バックではいかにもシンフォ的なキーボード、時にドラムがツーバスだったり、
ギターがメタリックなことをやり始めたりと、シンフォ好きのプログレメタルリスナーにもお薦めできる。
クオリティは非常に高く、ギタリストのセンスの良さも非常に魅力的。ハードシンフォの傑作だ。、
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 プログレメタル度・・7 総合・・8
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EDHELS 「Astro Logical」
モナコのプログレバンド、エデルスの1991年作
結成は80年代と、ネオプログレムーブメントのバンドではわりあい古参といってもよいだろう。
本作は3作目で、星座をテーマにした作品のようで、各曲ごとに星座名のタイトルが付けられている。
どことなくエレクトロなシンセアレンジと、フリップ風のディレイの効いたギターが鳴り響き、
スペイシーでアンビエントな質感を醸し出しつつ、ときにクリムゾン的なクールな構築性も覗かせる。
音の厚みよりも空間性を描くようなアプローチで、類型的なプログレよりもずっとモダンな感触だ。
とくに奔放なメロディを奏でるギターのセンスはかなりのもので、オールインストながらも
不思議な緊張感に包まれたサウンドが楽しめる。スペイシーで個性的な好作品。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・8 空間度・・8 総合・・7.5
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DRACMA 「A Fine Stormy Weather」
スペインのプログレバンド、ドラクマの1996年作
シンセを含む5人編成で、美しいシンセアレンジにメロウなギターフレーズを重ねて、
マイルドなヴォーカルを乗せた、リリカルで繊細なシンフォニックロックを聴かせる。
アコースティックパートも含んだやわらかな叙情美は、CAMELあたりに通じる感触ながら、
いくぶん唐突なリズム展開などは、マイナー系シンフォの醍醐味というべきだろうが、
トララムを中心にした演奏力はしっかりしているので、B級臭さは感じさせない。
ヴォーカルの甘い声質も含めて、スイスのCLEPSYDRAなどにも似たサウンドかもしれない。
10分を超える大曲も爽快な叙情メロディと優美な構築性で描かれる。90年代シンフォの隠れた好作品。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 叙情度・・9 総合・・8
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GALADRIEL 「MINDSCAPERS」
スペインのプログレバンド、ガラドリエルの1997年作
1988年にデビューし、本作が3作目となる。過去2作は素朴な味わいのシンフォプログレだったと記憶しているが、
今作はジャケからしてモダンな印象。美しいシンセに流麗なギター、繊細に歌い上げるヴォーカルを乗せ
サウンドはぐっとスタイリッシュなイメージに包まれている。ピアノを含むやわらかなシンセアレンジが
優美なクラシカル性を描き、メロウなギターの旋律とともに、しっとりとした大人の叙情を構築してゆく。
16分という大曲も、美麗なシンセと情感的なヴォーカルとともに、PENDRAGONなどにも通じる、
90年代的なロマンの香りを残した、これぞシンフォニックロックという聴き心地で楽しめる。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 優美度・・8 総合・・8 
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AMAROK 「gibra' ara」
スペインのトラッド・プログレ、アマロックの3rd。1998年作
ラテンを感じさせるパーカンションのリズムに、女性ヴォーカルの歌声、
素朴なフルートの音色にヴァイオリンの音色が重なってゆく、
まさに「カタルーニャの宝石と呼ばれる」ような聴き心地である。
今作ではバンドのアコースティック面でのアンサンブルを前面に押し出しつつ、
うっすらとしたシンセによる味付けもうるさすぎず、繊細なピアノによるクラシカルな感触も素晴らしい。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 トラッ度・・9 総合・・8.5
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◆イタリアの90年代

EZRA WINSTON「ANCIENT AFTERNOOMS」
イタリアのプログレバンド、エズラ・ウインストンの1990年作
1990年という非常な微妙な時期に1枚のアルバムを残して消えたバンド。しかし本作のクオリティたるやハンパではない。
このバンドのサウンドはPFM的なイタリアの叙情を南米シンフォにも通じる熱情で再現したものといっていい。
吹き鳴らされるフルート、躍動するリズムに乗る美しいシンセとメロディアスなギター、
インストパートでのダイナミズムとイタリア語の歌声で聴かせる叙情溢れる要素が合わさり、
70年代のイタリアンロックを理想的な形で昇華させたというべきサウンド。素晴らしい傑作である。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 イタリア度・・8 総合・・9
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ERIS PLUVIA「Rings of Earthly Lights」
イタリアのシンフォニックロックバンド、エリス・プルーヴァの1991年作
指輪物語をコンセプトにした繊細な作品で、美しいフルートの音色にサックスが合わさり
メロウなギターに、しっとりとしたピアノ、シンセなどでゆったりと聴かせるサウンドは、まさに夢見心地。
美しいジャケのセンスも素晴らしいが、優しい音作りでこれだけ世界観を表現できるというのもまた素晴らしい。
GANDALFなどを思わせる自然派のヒーリング感覚と、アコースティカルな美意識にもうっとりだ。
やわらかシンフォ度・・9 繊細度・・9 イタリア度・・7 総合・・8
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NUOVA ERA
「Io e il Tempo」
イタリアのプログレバンド・ヌオヴァ・エラの1992年作
1988年にデビュー、イタリアン・ネオプログレの先駆けというべきバンドのひとつで、
本作は3作目となる。語りの入ったイントロから、オルガンやムーグを含むシンセにフルートが鳴り響き、
メロディックなギターとイタリア語によるマイルドなヴォーカルを乗せた、シンフォニックロックを描きだす。
18分、24分という組曲を、緩急ある展開とイタリアらしい濃密な味わいで、いくぶんの野暮ったさとともに
大時代的なロマンに溢れるサウンドを構築してゆく。90年代イタリア・シンフォプログレの中では魅力的な力作だ。
ドラマティック度・・8 ロマン度・・9 イタリア度・・9 総合・・8
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Sithonia 「Spettacolo Annullato」
イタリアのプログレバンド、シトニアの1992年作
のっけから22分という組曲で、やわらかなシンセにイタリア語による歌声を乗せ、
メロウなギターとともに、繊細な叙情美に包まれたシンフォプログレを聴かせる。
初期のBANCOなどを思わせるクラシカルな優雅さと、70年代のイタリアの空気を蘇らせたような
くぐもったような叙情とマイナーな翳りがたまらない。オルガンやムーグを含むシンセを鳴らし、
哀愁の叙情美に包まれながらも、コテコテになり過ぎないところが、スタイリッシュなセンスの良さで、
90年代前半のイタリアのシンフォ系プログレの中では屈指の出来といってよいだろう。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・8 イタリア度・・9 総合・・8
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Tale Cue
「Voices Beyond My Curtain」
イタリアのプログレバンド、テイル・クーの1991年作
女性Voにシンセ奏者を含む5人編成で、アコースティックなイントロから、いくぶんハード寄りのギターと
美しいシンセにややヘタウマな女性ヴォーカルの歌声を乗せ、のっけから15分におよぶ大曲を聴かせる。
リフレインの多い展開の遅さや演奏力も含めて、いかにもB級シンフォの典型であるのだが、
90年代シンフォ特有のロマンの香りを感じさせる点では、マニア好みのサウンドともいえる。
その後も10分を超える大曲を中心に、メロウなギターやしっとりとした叙情パートなど、
起伏はあるのに盛り上がり薄い、ややもったりとした感触のシンフォニックロックが続くのだが、
全体的な聴き心地はよいので、女性声シンフォが好きな方なら、わりと楽しめるだろう。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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MONTEFELTRO「Il Tempo Di Far La Fantasia」
イタリアのシンフォニックプログレバンド、モンテフェルトロの1st。1992年作
まずはこの美しいジャケに心惹かれるが、内容もイメージ通りの繊細なシンフォニックロック。
のっけから22分の組曲で始まるが、まったく押しつけがましいところがなく、軽やかなリズムに
優美なシンセとメロウなギターを乗せ、初期GENESISを思わせる幻想性でしっとりと聴かせる。
リズムチェンジを含む軽妙な展開力もあって、センスのあるキーボードをメインにした演奏面での充実も
単なるマイナーシンフォの域を超えいている。繊細なヴォーカルの存在感の薄さもむしろマッチしている。
優美なる幻想シンフォニックロックにウットリと浸れるなかなかの逸品です。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・7 夢見度・・9 総合・・8
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DEUS EX MACHINA「DE REPUBLICA」
イタリアのプログレバンド、デウス・エクス・マキナの3rd。1994年作
以前2作目あたりを聴いたときには、技巧的であるあまりにメロディアスさがなく、やや荒っぽい印象だったのだが、、
この3rdは良い意味で聴きやすくまとめられている。もちろんイタリア独特の濃密さと、アヴァンギャルドな感性はそのままだが
ヴァイオリンやアコースティックギターによる叙情的な雰囲気もあり、変態的なジャズロック風味とメロディアスなプログレが
上手く組み合わさっている。テクニカルなシンフォとしても聴け、同時に変態プログレ好きも満足させられる内容だ。
メロディアス度・・7 プログレ度・・8 変態度・・8 総合・・8
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MALIBRAN 「Le Porte Del Silenzio」
イタリアのプログレバンド、マリブランの1993年作
デビューは80年代というキャリアのあるバンドで、美しいシンセワークにフルートが鳴り響き、
しっとりとした叙情性と適度に軽快さもあるメリハリのあるアンサンブルで聴かせる、
90年代らしい王道のシンフォニックロック。イタリア語のヴォーカルが加わると、やはりB級っぽさが現れて、
長めの楽曲もときおり退屈になったりするのだが、ロマンの香りを含んだ幻想性というのはこのバンドの持ち味で、
後半の27分におよぶ長大な組曲も含めて、B級シンフォとしての捨てがたい魅力がある。
ドラマティック度・・8 B級シンフォ度・・8 イタリア度・・8 総合・・7.5
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Calliope 「La Terra Dei Grandi Occhi」
イタリアのプログレバンド、カリオペの1992年作/邦題「大地の目」
のっけからきらびやかにムーグシンセが鳴り響き、元気よくたたみかける陽性のシンフォニックロック。
バックにはしっかりとメロトロンも鳴っていて、イタリア語の歌声を乗せた濃密な味わいは、まさにコテコテ系。
少々疲れるテンションですが、叙情的な部分もちゃんとあって、美麗系シンフォ好きにはたまらない。
SYNDONEとともに、90年代イタリアン・ネオプログレの復権を告げた一枚というべき作品なのです。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 イタリア度・・9 総合・・7.5
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SYNDONE「INCA」
イタリアのプログレバンド、シンドーネの2nd。1993年作
90年代ネオプログレのレーベル、ヴィニールマジックからカリオペやカステッロ・ディ・アトランテなどと共に登場したバンド。
古き良きハモンドやムーグなどをけたたましくかき鳴らし、メロディアスかつ高速に引きまくる様は、
まるでエマーソンがジャズロックを演奏しているようだ。とにかくEL&PTRACEが好きな人なら
もろ手を上げて喜ぶようなサウンドだろう。コテコテ懐古主義的キーボードロックもここまでやられると潔い。
インカっぽい(?)地味なジャケに騙されることなかれ。イタリア語を乗せた怒涛のキーボードプログレです。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 キーボー度・・9 総合・・7.5
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Fancyfluid 「The Sheltering Sea」
イタリアのプログレバンド、ファンシィフライドの1995年作
前作はおおらかな叙情シンフォの好作であったが、3作目となる本作も美しいシンセにメロウなギター、
英語歌詞のヴォーカルを乗せた、繊細な叙情性に包まれた王道のシンフォニックロックを聴かせる。
いくぶん野暮ったい声質のヴォーカルも含めて、本作ではIQなどにも通じる英国ポンプロックルーツの
キャッチーな感触も前に出ていて、9分、11分という大曲もメロディックな爽快さで楽しめて難解さはない。
反面、これだというインパクトやスリリングなパートは薄く、イタリア的な雰囲気もさほど感じないので、
あくまで90年代シンフォ特有ののユルめの幻想性というものが楽しめるリスナー向けだろう。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・7 叙情度・・8 総合・・7.5
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IL CASTELLO DI ATLANTE「L'Ippogrifo」
イタリアのシンフォニックロックバンド、イル・カステッロ・ディ・アトランテの2nd。1996年作
1992年に「Sono Io Il Signore Delle Terre A Nord」(我こそは北の大地を支配するものなり)という大仰なタイトルでデビュー、
CalliopeSYNDONEなどとともにイタリアのネオプログレシーンを牽引する存在となった。
ヴァイオリン奏者を含む編成で、古き良きプログレらしいシンセワーク、イタリア語のヴォーカルとともに
やわらかな叙情を描いてゆくサウンドは大時代的なロマンに溢れていて、ゆったりとした聴き心地で楽しめる。
スリリングなダイナミズムは希薄ながら、ある種の微笑ましい美意識に包まれた好作である。
メロディアス度・・8 叙情度・・8 イタリア度・・8 総合・・7.5
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Barrock 「oxian」
イタリアのシンフォニックバンド、バッロックの2nd。1994年作
確か1stは「錬金術師」というタイトルで日本盤が出ていたが、今作はジャケがぐっとファンタジックになっていたので、
ほぼジャケ買いですわ。クラシカルなシンセワークにフルートが絡むイントロからしてなにやら引き込まれる。
イタリア語の女性ヴォーカルも加わってオペラティックに歌いあげ、ストーリー的に世界観を構築してゆく。
録音、演奏のレベルはアマチュアに毛が生えた程度だが、ファンタジックな世界観とクサいメロディ
そしてマイナーなシンフォニック特有の純粋な音楽への愛情が感じられるのがよろしい。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 イタリア度・・8 総合・・7.5

Il Trono dei Ricordi
イタリアのプログレバンド、トロノ・デイ・リコルディの1994年作
きらびやかなシンセに英語歌詞のヴォーカルを乗せた、正統派のシンフォニックプログレ。
オルガンやムーグシンセなどの古き良きプログレ感触を、90年代のスタイリッシュなセンスで構築し、
GENESISをルーツにした幻想的な味わいを、イタリアらしい濃密さで味付けしたという聴き心地である。
1曲目から20分におよぶ大曲というのも、バンドとしての自信の表れなのだろう。起伏に富んだ展開力と
確かな演奏力が備わっていてB級っぽさはほとんどない。90年代ネオプログレの遺産というべき力作だ。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 構築度・・8 総合・・8
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Aufklarung 「De La Tempesta ....L'oscuro」
イタリアのプログレバンド、アウフクララングの1995年作
10分を超える大曲ばかりの全4曲という構成で、うっすらとしたシンセアレンジにシアトリカルなヴォーカルを乗せ、
リズムチェンジを含むドラマティックな展開力で聴かせる、本格派のシンフォニックロック。
ヴォーカルは英語なので、イタリアというよりは初期MARILLIONのようなポンプロックルーツの雰囲気から、、
やわらかなフルートが鳴り響く、アコースティックな叙情性は、GENESISのような優美な感触に包まれる。
なにせ曲が長いので、どうしても長尺感はあるのだが、じっくりとドラマを味わうように鑑賞できる力作です。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 叙情度・・8 総合・・7.5
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TONY CARNEVALE「LA VITA CHE GRIDA」 
イタリアの作曲家、シンセ奏者、トニー・カルネヴァーレの1995年作
ソロ作としてのこの2作目は、BANCOのジャコモ氏をゲストに迎えて、クラシカルなシンフォニックプログレが展開されている。
艶やかなストリングスアレンジとともに、優雅なシンフォニーを繰り広げるさまは、イタリアのゴドフレイ(THE ENID)というべきか。
一方では、ムーグやオルガンなど、古き良きイタリアンプログレの要素を融合させ、緊張感漂う鍵盤プレイも見せつける。
ドラムは打ち込みながら、案外弾きまくるギターとともにハードエッジな部分も含ませたロック色もしっかりとある。
クラシカルなキーボードシンフォニックの極みというべき壮麗さが楽しめる傑作です。
シンフォニック度・・9 クラシカル度・・9 プログレ度・・8 総合・・8
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Mindflower 「Purelake」
イタリアのプログレバンド、マインドフラワーの1995年作
やわらかなギターにシンセ、美しい女性ヴォーカルの歌声で聴かせる、叙情派のシンフォニックロック。
いくぶんつたない英語歌詞の歌声がなかなかキュートで初々しく、男性ヴォーカルが絡みつつ
フォークロック的な牧歌性も耳に優しい。やや武骨な男声ヴォーカル曲やあっさりとした小曲などは
アルバムの中で不要にも思えるが、7分、10分という大曲では、プログレッシブなリズムと展開力を発揮していてなかなか楽しめる。
女性声の繊細系シンフォが好きな方はいかが。バンドはこの後、活動休止をはさみつつ、2001年、2009年と作品を発表する。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・7 女性Vo度・・7 総合・・7.5
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FINISTERRE
イタリアのプログレバンド、フィニステッレの1st。1994年作
90年代以降に現れたイタリアのネオプログレシーンの中でも重要なバンドの1つである。
たおやかなピアノの音色に、メロウなギターのトーン、そしてリリカルなフルートが舞い、イタリアらしい叙情を聴かせる。
いかにも70年代リバイバル的なキーボードとともに古典的シンフォニックロック復活を告げるようなサウンドだ。
モダンな要素はほとんどなく、曲もアレンジもどことなく古くさいが、このもんやりとした感触が好きな人にはたまらない。
メンバーのファビオ・ズッファンティとステファノ・マレリはHOSTSONATENなどでも活動しており、
イタリアの叙情シンフォニックロックを支える人脈たちと言ってもよいだろう。その原点というべき好作品。
メロディアス度・・8 イタリア度・・8 レトロ度・・9 総合・・8
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FINISTERRE PROJECT「HOSTSONATEN」
イタリアのシンフォニックロックバンド、フィニステッレ・プロジェクトの1996年作
FINISTERREの方はモダンな軽妙さもあったサウンドだが、本作はジャケットのギュスターブ・モローの絵画が示す通り、
ヨーロピアンなほの暗い情緒をかもしだすしっとり系のシンフォニックロックとなった。たおやかなフルート、ピアノ、
そしてメロトロンなどのレトロな感触はメロウなギターフレーズとも相まって、耳にしっとりとやさしく響く。
ただ古めかしいだけでなく、メロデイそのものに魅力があるので、41分の組曲を含め、幻想的な叙情美を満喫できる。
のちのHOSTSONATENへとつながる重要な作品である。
シンフォニック度・・8 テクニカル度・・3 たおやか情緒度・・9 総合・・8
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HOSTSONATEN「MIRRORGAMES」
イタリアのシンフォニックロックバンド、ホストソナテンの1st。1998年作
前身のFINISTERRE PROJECT同様、、今どき珍しいくらいの大時代的古典派ロマンサウンドが炸裂する。
しかしそれが非常に出来が良いときている。フルート、サックス、メロトロン、ハモンドなどの古めかしい楽器を優雅に弾き鳴らし
ゆるやかに盛り上ってゆく長大な楽曲は、ほのかな薄暗さをも感じさせつつ魅力充分。
たおやかでメロディアスでシンフォニック。耳にやさしくしっとりと。夢うつつに聴きましょう。
フルートで眠りましょう。メロトロンで泣きましょう。2010年の再発盤ではジャケが変更されている。
シンフォニック度・・9 イタリア度・・8 たおやか情緒度・・10 総合・・8.5
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STANDARTE「Curses and Invocations」
イタリアのプログレバンド、スタンダルテの2nd。1996年作
1stの時点から、70年代ブリティッシュロックへのオマージュ的なことをやっていたバンドだが、
今作ではギターをほぼ使わず、その分メロトロンの使用頻度が上がったことで
シンフォニックな質感が増した。相変わらずやりすぎなほどにレトロさにこだわったサウンドは、
鳴り響くハモンドオルガンとメロトロン、ハープシコードまで加わって、その説得力を増している。
イタリアのバンドにしては珍しく、わざわざ英語で歌っているのもこだわりなのだろうが、
それでも音にはどことなくイタリア臭さが残っているのがむしろ微笑ましい。
シンフォニック度・・8 70'sレトロ度・・9 イタリア度・・8 総合・・8
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Presence「The Sleeper Awakes」
イタリアのハードプログレ、プレゼンスの1995年作
女性ヴォーカルをフロントにした、プログレ・ハードロックで、美しいシンセアレンジに
適度にハードなギターと、ときにProgMetal的な展開力で聴かせるサウンド。
レーベルがBlack Widowということからも分かるように、どこか妖しげで
ゴシック風味もある雰囲気が特徴的。盛り上がりきらない楽曲の煮え切らなさも
マイナーな匂いをかもし出しているのだが、いわば魔女系ハードプログレとして楽しめるイタリアらしい好作品。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・7 妖しげ度・・8 総合・・7.5
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H2O
「UNOPUNTOSEI」
イタリアのシンフォニックロックバンド、H2Oの1st。1997年作
先に2nd「due」を聴いていたのだが、この1stの方は1曲目からたたみかけるキーボードと
ハケット風のギターが重なり、これだけでもうシンフォ好きの耳を奪に充分の心地よいサウンド。
広がりのあるキーボードがなにより素晴らしく、時折BANCOあたりの70年代テイストを感じさせるが、
決して古くさくはならず懐古主義でもない、いわばまさに現代形のシンフォ音像である。
2ndは英語だったがここでははまだイタリア語で歌っていて、よりイタリアンロック的に聴こえる。
あまり知名度はないようだが、クオリティとしては間違いなく新世代シンフォの代表作品。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 イタリア・・8 総合・・8

CAP (Consorzio Acqua Potabile)
「ROBIN DELLE STELLE」
イタリアのシンフォニックロックバンド、CAPこと、コンソルジオ・アクア・ポタビレの2nd。1998年作
今作もロマンあふれるジャケのイメージ通り、古き良きイタリアン・シンフォの感触を甦らせたという作風で、
オルガンやムーグシンセが鳴り響き、マイルドなイタリア語のヴォーカルやフルートの音色とともに、
やわらかな叙情を描き出す。10分を超える大曲を中心に、濃密かつメリハリのある構成で、
ときに女性コーラスが加わったり、随所に聴かせる泣きのギターフレーズもいい感じだ。
やや長尺ながら、ドラマティックでロマンの香りに満ちたイタリアン・シンフォが聴きたい方にはオススメだ。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 イタリア度・・8 総合・・7.5
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TRAMA 
Prodromi Di Finzioni Sovrapposte
イタリアのシンフォニックロック、トラマの1998年作
美しい女性ヴォーカルのイタリア語の歌声と、オルガンを含むやわらかなシンセアレンジ、
随所にメロディックなギターフレーズも含んだ、幻想的なシンフォニックロックを聴かせる。
日本のVermillion Sandsのような素朴な味わいを感じさせるのは、ヴォーカル嬢の素直な歌声のせいだろうか。
飾らない繊細な感触はこの手のマイナーバンドの魅力だろう。派手さはないが、とてもいとおしい感じの好作品。
メロディック度・・8 プログレ度・・7 繊細度・・9 総合・・8
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◆ドイツ、オランダ、オーストリア、スイスの90年代

EVERONParadoxes」
ドイツのプログレハードバンド、エヴェロンの1st。1993年作
きらきらとしたシンセワークにメロディアスなギター、キャッチーなヴォーカルで聴かせる
耳心地のよいシンフォニック・プログレサウンド。楽曲に難解さはまったくなく
いうなれば、カナダのSAGAをさらにまろやかに、メロウにしたという印象もある。
アルバムを重ねるごとにハードな重厚さを増してゆくが、キャッチーなプログレハードとしては本作が最高だ。
メロディアス度・・9 キャッチー度・・8 プログレ度・・7 総合・・8
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EVERONFlood」
エヴェロンの2nd。1995年作
美麗なイントロから、哀愁を帯びた歌メロが始まり、ゆるやかに美しい展開美で聴かせる。
楽曲は前作以上にダイナミズムが増し、本格派のシンフォニックプログレとなった。
曲は5、6分台がメインで難解さはなく、キャッチーさとハードさのバランスも見事。
アメリカのMagellanなどと同じように、高品質シンフォニックハードのお手本のような一枚だ。
メロディアス度・・8 キャッチー度・・8 プログレ度・・7 総合・・8
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EPIDAURUS
「...Endangered」
ドイツのシンフォニックロック、エピダウルスの1994年作
1977年に作品を残したバンドの、17年ぶりとなる2作目。1作目は素晴らしい出来であったが、
本作も、美しいシンセにメロウなギター、優しい女性ヴォーカルの歌声を乗せた、清涼なシンフォニックロックを聴かせる。
以前の作品に比べるとキャッチーなポップ性がやや増しているが、優美な雰囲気はそのままで、
女性声のポンプロックとしても楽しめる。クラシカルなピアノに美しい女性ヴォーカルが乗るところは、
RENAISSANCEなどにも通じる優雅な聴き心地。プログレ的な展開はあまりないが、ゆったりと楽しめる逸品です。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・7 優美度・・8 総合・・7.5
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Last Turion
「Seduction Overdose」
ドイツのプログレバンド、ラスト・トゥリオンの1996年作
伸びやかな歌声と適度にハードエッジなギター、90年代以降の美麗なシンセアレンジで聴かせる
メロディックで爽快なハードシンフォニックロック。同じドイツではEVERONが先にデビューしているが、
このバンドもキャッチーな抜けの良さとメロウな旋律を併せ持つ、クオリティの高いサウンドである。
歌唱の説得力も含めて確かな演奏力とともに、ダイナミックな雄大さを感じさせる楽曲は、
イギリスでいえば、PENDRAGONARENAあたりにも引けをとらないだろう。一方では随所にやわらかで
繊細な叙情を覗かせるアレンジセンスもなかなか見事。ハードさとメロウな叙情のバランスのとれた好作品だ。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 壮大度・・8 総合・・8
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Egdon Heath 「Nebula」

オランダのシンフォニックロック、エグドン・ヒースの1996年作
二人のシンセ奏者を含む6人編成で、メロウなギターワークに美麗なシンセアレンジと、
中音域やや高めのヴォーカルを乗せた、ポンプロックルーツのシンフォニックロック。
ツインギターにシンセが重なり、適度に翳りを含んだ叙情性とモダンなキャッチーさは、
ARENA
など英国のハードプログレにも通じる感触もある。8分、10分という大曲を構築する力量も含めて、
90年代の正統派シンフォニックロックの中でも、なかなか高品質な内容だと思う。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 重厚度・・8 総合・・7.5

CODA「WHAT A SYMPHONY」
オランダのシンフォニックロックバンド、コーダの1996年作
80年代に「SOUNDS OF PASSION」というシンフォニックの傑作を作り上げたバンドが、10年後に突如CD2枚組の大作を発表。
メンバーはみな金持ちなのか、機材やメンバーも前作以上にゴージャスで、ソプラノ&アルトヴォーカル、ヴァイオリン、チェロ、
サックス、アコーディオン、マリンバ、その他…という大勢の奏者を集めての大作となっていて聴き応え充分。
シリアスでクラシカルな部分などは、AFTER CRYINGあたりにも通じる部分があるが、
一転、分かりやすいシンフォニック性が現れるとギターの奏でる哀愁ただようクサメロが心地よい。
アカデミックさの中にもキーボードの音などにプログレオヤジ的な愛情が感じられる点がマニア好みか。
インナーには何故か地元の市長のお墨付き推薦文なども添えられている。ともかく壮大な傑作です。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・7 壮大度・・9 総合・・8
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GANDALF
「Gallery of Dreams」
オーストリアのミュージシャン。ガンダルフの1992年作
本作はスティーブ・ハケットとの共演作で、二人の奏でる叙情的なギターにシンセを重ね、
繊細にして優美なシンフォニックロックを描いてゆく。やわらかなピアノやフルート、
シンセの重ねによる幻想的な美しさに、メロウなギターが重なるともうウットリである。
アコースティックギターによる小曲も織り込みながら、コンセプト的な流れで
ゆったりと鑑賞できる。ハケットの参加という話題性も含めて、必聴というべき一枚だ。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 優美度・・9 総合・・8.5
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Clepsydra
「More Grains of Sand」
スイスのシンフォニックロック、クレプシドラの1994年作
1991年にデビュー、本作は2作目。適度なハードさを含んだメロウなギターにシンセを重ね、
シアトリカルなハイトーンヴォーカルを乗せた、優美でキャッチーなシンフォニックロック。
コンセプト的な流れを感じさせるドラマ性と、ポンプロックの流れをくむ優美な叙情性に包まれて、
ARENAなど90年代以降のスタイリッシュなハードシンフォニックロックの王道というべき聴き心地だ。
スリリングな展開力は薄いものの、幻想的な世界観の構築という点では、非常にクオリティが高い。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・7 叙情度・・8 総合・・8
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◆北欧の90年代

ANGLAGARD「Hybris」
スウェーデンのプログレバンド、アングラガルドの1st。1992年作
当時、ANEKDOTENに先駆けて現れたこのバンドが、90年代北欧プログレの活性化の一端をになったことは間違いがない。
個人的にも、当時「ザ・シンフォニック組曲」という邦題で店頭に並んでいた本作を聴いたときには、かなりの衝撃を受けたものだ。
クリムゾン的な緊張感に北欧の土着メロディを加え、そこに鳴り響くメロトロン、フルートと好事家にはたまらないサウンドで、
北欧の薄暗い森
を思わせる神秘的な雰囲気も素晴らしい。10分台の曲が3曲もあるという大作志向にもしびれたし、
ANEKDOTENのヘヴィネスに比べるとこちらはずっとトラディショナルで、メロディに素朴な土の香りが感じられるのも魅力的だ。
バンドはこの後2nd「Epiloge」、ライブ盤「Buried ALive」を発表後にいったん解散する。
彼らの残した2枚のアルバムは、これからも北欧プログレの遺産として語り継がれるだろう。
シンフォニック度・・8 メロトロン度・・9 北欧度・・10 総合・・9
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ANGLAGARDEpilog
アングラガルドの2nd。1995年作
90年代の北欧プログレの先駆けとして2枚のアルバムを残したこのバンド。
繊細でメロウな叙情美という点では、1st「Hybris」の方を挙げますが、
クリムゾン的なメロトロンにハモンドが鳴り響くヘヴィプログレとしてはこちらか。
90年代以降のバンドらしいテクニカルな展開力とともに、後のANEKDOTENへと継承される
ヴィンテージな感触の懐古主義的味わいもある。また繊細なフルートの音色など、
静寂パートの美しさは息をのむほどで、本作もやはり名作といえるだけの出来ばえです。
シンフォニック度・・8 メロトロン度・・8 北欧度・・9 総合・・8.5
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ANEKDOTEN 「vemod」
スウェーデンのプログレバンド、アネクドテンの1st。1993年作
のっけからメロトロンの音色で始まり、続いてクリムゾン的なギターの重ねで
レトロな質感とともに、ヘヴィシンフォニックサウンドが始まってゆく。
この薄暗さと、ある種の終末的な雰囲気は、この後のバンドに大きく影響を与え、
懐古主義的な70年代へのオマージュとともに、北欧プログレの叙情性の指針ともなった。
バンドは2nd、3rdと、そのサウンドの密度を高めながら深化してゆき、現在では
もっとゆるやかな叙情美を追求してゆくことになるが、一聴してのインパクトの点では、
本作を最高作と挙げるファンも多いだろう。90年代北欧シーンの原点となる1枚だ。
シンフォニック度・・7 薄暗度・・9 北欧度・・9 総合・・8
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ANEKDOTEN「NUCLEUS」
アネクドテンの2nd。1995年作
1st「VEMOD/暗鬱」はリフの繰り返しの多さも含めて、いくぶん粗削りな作風であったのだが、
この2ndになると、楽曲アレンジが緻密になり、展開にドラマティックな起伏がついてきた。
ほとんどスタジオ一発録りだったという1stに比べて、計算されたダイナミズムにより、
メタルファンにも聴けるヘヴィパートがあるかと思うと一転、北欧的な静寂パートへの切り返しが見事。
そして、ここぞとばかりに盛り上がるメロトロンパートでは、「北欧のクリムゾン」と呼ばれる
面目躍如たる寒々しい叙情が襲いかかってくる。次作と並んでバンドの代表作である。
北欧叙情度・・8 重厚度・・8 メロトロン度・・8 総合・・8.5
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MANTICORE 「Time to Fly」
スウェーデンのプログレバンド、マンティコアの1993年作
AnglagardAnekdotenといったバンドが登場し、にわかに活気づき始めた北欧の90年代シーンにおいて、
続いて登場したのがこのバンド。いかにもファンタジックなジャケとマニア受けしそうなバンド名、
そしてサウンドの方もメロトロンやオルガンをたっぷりと使った、マイナー臭いシンフォニックロック。
古き良きプログレ復興のロマンを感じさせるという点では、イタリアのカリオペやイル・カステッロ・ディ・アトランテなどにも通じる、
つまりは上等なB級バンドであり、こうしたバンド登場こそがじつは厚みのあるムーブメントには必要だったわけだ。
随所にYesやELP風味も含みつつ、スリリングさの希薄な牧歌的な雰囲気は、まになってみるとなかなか心地よく聴ける。
このバンドを発掘したのがアメリカのレーベルLasers Edgeであったことも、時代的に考えるととても興味深い。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 北欧度・・7 総合・・7.5
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ROINE STOLT「The Flower King」
のちにバンドとしてのThe Flower Kingsを率いるロイネ・ストルトが1994年に発表したソロ。
かつてのKAIPAを愛していた自分にとっては、長き沈黙を破ってロイネがシンフォニックロックへと帰って来たことが嬉しかったし、
それだけにこのアルバムの素晴らしさには当時いたく感激した。とくに1曲めのタイトル曲の泣きのギターフレーズと
キャッチーなヴォーカルメロディは、この後のフラキンへの大きなイメージとなった、それだけの名曲である。
全体的にはプログレというよりはメロウなロックという趣ではあるが、20分の大曲など後の作品につながる大作志向もあり、
ともかく、ここに花王が誕生したという歴史的意義の大きな作品である。
メロディアス度・・9 プログレ度・・7 ロイネのギター度・・9 総合・・8.5
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THE FLOWER KINGS「Back in the World of Adventures」
Roine Stoltのソロ作からバンド名をとり、新たにフラワー・キングスとしてのバンド体勢となっての1作目。1995年作
1曲目の13分のタイトル曲がまず素晴らしい。希望に満ちたキャッチーなメロディとロイネ・ストルトの泣きの叙情ギターが合わさった、
まさにユートピア的なシンフォニックロック。トマス・ボディーンによる温かみのあるシンセワークも随所に光っていて、
北欧らしいメロディを盛り込んだ“Thema For A Hero”や、 美しい叙情が詰まったラストの大曲“The Big Puzzle”まで、
大人の構築センスと深みのあるメロディの流れが楽しめる。 新たなバンドのスタートを感じさせる、まさに爽快な傑作に仕上がっている。
メロディアス度・・9 シンフォニック度・・8 北欧度・・8 総合・・8.5
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THE FLOWER KINGS「Retropolis」
フラワー・キングスの2nd。1996年作
前作とともに初期のフラキンを代表する傑作。ロイネ・ストルトのメロウなギターワークと、
トマス・ボディーンのシンセを中心に、ファンタジックな香りとともにゆるやかに構築されるサウンドで、
北欧的な素朴さとシンフォニックな質感が合わさった楽曲は、ゆったりと楽しめる聴き心地。
とくにタイトル曲を含め10分を超す大曲が素晴らしく、全体的には地味に思えるものの、
やわらかな叙情という点においては、フラキンの作品中でも屈指の出来だと思う。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 北欧度・・8 総合・・8.5
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ISILDURS BANE 「The Voyage」
スウェーデンのシンフォニックロックバンド、イシルドゥルス・バーネの6th。1992年作
前作のチェンバーロック風味をさらに強化させ、いっそうの緊張感溢れる構成力でたたみかける。
鳴り響くヴァイオリンの音色に、クラシカルなピアノが重なり、シンフォニーのように優雅でありながらも
現代音楽的な硬質さを併せ持ったサウンドは、凡百のバンドにも真似のできないほどの強度がある。
旅をテーマにした幻想的なコンセプト作で、オールインストながら楽曲のドラマティックさは
90年代初頭のバンドの中でも際立っていた。このクラシカル路線は本作でやり尽くしたということか、
次作「Mind vol.1」からはバンドとしての新たな深化が始まる。底知れぬポテンシャルを秘めたバンドである。
クラシカル度・・9 シンフォニック度・・8 シリアス度・・9 総合・・8.5
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ISILDURS BANE「MIND Volume 1」
イシルドゥルス・バーネの7th。1997年作
1989年のアルバム 「Cheval」から、よりシリアスでクラシカルなアプローチにシフトしてきたバンドが、
本作においてさらなる一歩を踏み出したというべき力作。ヴァイオリンやチェロにトランペット、トロンボーン、
ホルン、オーボエ、フルートといった楽器による室内楽的な優雅さと、テクニカルな構築性が一体となり、
じつに高度なアンサンブルを形成、そして楽曲の向こうにシリアスで壮大なビジョンがかいま見える。
まさしく新時代の北欧シンフォニック、そして新たなプログレの形を提示してみせた傑作です。
クラシカル度・・8 シンフォニック度・・8 壮大度・・9 総合・・8.5
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PEKKA POHJOLA「Changing Waters
フィンランドのアーティスト、ペッカ・ポーヨラの1992年作
WIGWAMのベーシストという肩書を持つ、ペッカは間違いなくフィンランド最高の音楽家の一人である。
本作は、美しさと繊細さ、芸術性が極まった、ペッカを代表するというような傑作。
北欧の涼やかな風を感じさせる繊細なピアノで始まり、優しくやわらかな情感と、
ほのかなユーモアに包まれたサウンドには、ただうっとりと聴き入るのみ。
プログレ、シンフォニックなどという言葉ではとても表現しきれない、
人間ペッカの作品…その暖かく、はかなく、優美な旋律には感動を覚える。
静かな情緒がじわじわと心を満たしてくれる。これが芸術家の音楽である。
メロディアス度・・9 プログレ度・・7 繊細度・・10 総合・・8.5
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KERRS PINK「A Journey on the Inside」
ノルウェーのシンフォニックロックバンド、ケルス・ピンクの3rd。1993年作
1980年にデビュー、本作は前作から11年ぶりとなる作品で、これまでにないスケール感を感じる
トータル的なコンセプトアルバムとなっている。北欧の土着性を感じさせるメロウなギターフレーズと
うっすらとしたシンセワーク、マイルドなヴォーカルで聴かせるシンフォニックロックはいよいよ完成され、
ゆるやかな叙情性とファンタジックな世界観とともに、優雅にしてドラマティックな聴き心地が楽しめる。
女性ヴォーカルやフルートのの入ったアコースティカルなパートなど、繊細な美しさにもうっとりです。
シンフォニック度・・8 北欧度・・8 繊細度・・9 総合・・8
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PAR LINDH PROJECT「GOTHIC IMPRESSIONS」
スウェーデンのシンフォニックロック、パル・リンダー・プロジェクトの1st。1994年作
北欧シンフォニックの金字塔的作品というべきPLPの名作。
鳴り響くメロトロン、幽玄なるパイプオルガン、北欧独特のもの悲しいメロディと薄暗い叙情美、
混声合唱やゲストによるたおやかなフルートの音色などもじつに美しい。
タイトル通り、ゴシック的なほの暗い美しさに包まれた世界観にうっとりと浸れます。
北欧シンフォとしてはまず外せない一枚。世界的に見てもド級のシンフォニック作品である。
シンフォニック度・・9 荘厳度・・10 北欧度・・10 総合・・8.5
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PAR LINDH PROJECT「MUNDUS INCOMPERTUS」
パル・リンダー・プロジェクトの2nd。1998年作
1st「Gothic Impressions」は管弦楽、チャーチオルガン、合唱隊などを配したド級のシンフォニック作で、
初めて聴いたときは大変な衝撃だった。多数のゲストを集めたソロプロジェクト的な作品だった前作に比べ
本作では女性ヴォーカルを含む5人編成でのバンドサウンドとなって、前作の壮麗さに加えて
よりロックとしての躍動感がそなわった作品となった。メロディはクラシカルでありながらもキャッチーで
音に難解なところがなく、聴いた瞬間から濃密なシンフォニックロックとして完全に楽しめるという点も魅力。
楽曲を彩る女性ヴォーカルの歌声や、メタルドラマー並に手数の多いツーバスドラムも聴きどころ。
26分の圧巻の組曲を含めて、1990年代を代表するシンフォニックアルバムのマスターピースのひとつである。
シンフォニック度・・9 ダイナミック度・・9 キーボー度・・9 総合・・8.5
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PAR LINDH & BJORN JOHANSSON「Bilbo」
スウェーデンのミューシシャン、パル・リンダービヨルン・ヨハンソンによる1996年作
トールキンの「指輪物語」の一作「ホビットの冒険」をコンセプトにした作品で、北欧らしい寒々しい叙情美と
フルートやクラリネットなどのアコースティカルな繊細さに、シンフォニックな美しさが加わった傑作。
中世的なチェンバロの音色や、荘厳なパイプオルガンなど、PLPとしての1作目である「GOTHIC IMPRESSIONS」
通じる雰囲気もあり、薄暗い叙情性と幻想美にうっとりだ。また、北欧トラッド的なメロディを散りばめているところが
いかにもBJORN JOHANSSONらしい。PLPのマグダレーナ嬢がヴォーカルで参加、ファンタジックな世界観に華を添えている。
シンフォニック度・・8 しっとり繊細度・・9 ファンタジック度・・9 総合・・8
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BJORN JOHANSSON「DISCUS URSIS」
スウェーデンのマルチミュージシャン、ビヨルン・ヨハンソンのソロ作。1998年作
自身でピアノ、キーボード、ギター、ベースを始め、マンドリンやリコーダー、フルートなどの
トラディショナルな古楽器まで演奏。音は北欧の寒々しい叙情性をもったシンフォニックロックで、
ギターとキーボードによるマイナーなメロディで曲を盛り上げる手法は、いかにも北欧らしい。
精神的には初期のMIKE OLDFIELDや、オーストリアのGANDALFに近いものを感じるが、
やはり地域的な違いか、より土着的で冬めいた北欧の自然を音を通して感じる。
メジャー思考とは無縁の作風だが、「北欧の空気」を肌で感じたい人にはうってつけのシンフォ作品。
個人的には傑作といいたい。ラスト曲はほとんど北欧版「オマドーン」。ゲストでパル・リンダーが参加。
シンフォニック度・・9 マイナー美旋律度・・9 北欧度・・10 総合・・8.5
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WHITE WILLOW「Ignis Fatuus」
ノルウェーのシンフォニックロックバンド、ホワイト・ウィローの1st。1995年作
たおやかなフルートの音色に鳴り響くメロトロン、はかなげな女性ヴォーカルの歌声。
アコースティカルな静寂さは英国フォークにも通じる湿りけがあり、バンドの全アルバム中でも、
もっとも叙情的な作品と言えるだろう。当時はANGLAGARDとも比較されていたが、
確かに北欧的な薄暗い世界観は通じるものがある。バンドはこの後、アルバムごとに方向性を変化させてゆく。
プログレ度・・7 静寂の叙情度・・9 女性Vo度・・7 総合・・8
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LANDBERK「Indian Summer」
スウェーデンのシンフォニックロックバンド、ランドベルクの4th。1996年作
90年代北欧シンフォニック最初期に登場したこのバンド、本作はバンドの最終作にして、
ひとつの彼らの到達点を示している。ゆったりとした楽曲に、重すぎないギターが反復するコードを奏で
派手すぎないシンセワークと、そしてたゆたうような男性ヴォーカルの歌声。
もはやプログレというよりは、薄暗い質感のメロディックロックという感じのサウンドだが、
この時点ですでに後のPAATOSにつながる要素はある程度確立していると言っていい。
一聴して地味に思える音なのだが、その繊細な空気がじわじわと耳に心地よくなってくる。
プログレ度・・7 ゆったり繊細度・・9 薄暗度・・8 総合・・8
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RITUAL
スウェーデンのプログレバンド、リチュアルの1st。1996年作
基本はG、B、Dr、Keyという4人組で、、テクニカルでメロディアスなプログレをやっている。
KAIPAでも歌うPatrik Lundstormの歌唱を中心に、北欧的な牧歌的メロディと
ウィットに富んだキャッチーさをもちつつ、ときにテクニカルにも聴かせるというサウンド。
マンドリンやブズーキ、ハンマー・ダルシマー、リコーダーなど、土着的な要素も織りまぜつつ
シンフォニックに盛り上げたかと思えば、軽やかな切り返しで着地したりと、力の抜け具合も楽しい。
バンドは2nd以後、若干ハードでラフな方向に行ってしまうが、そういう点ではバランスのとれた今作は
90年代北欧シンフォニックの新世代を象徴するようなアルバムといってよいかと思う。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・7 北欧度・・8 総合・・8
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Twin Age
「Month of the Year」
スウェーデンのプログレバンド、ツイン・エイジの1996年作
うっすらとしたシンセアレンジにメロウなギターの旋律、マイルドなヴォーカルを乗せたサウンドで、
Camelを思わせる繊細な叙情に、北欧らしい涼やかな空気感を合わせたような聴き心地。
いくぶんマイナー臭いくぐもったような湿り気も、魅力といえば魅力になっていて、
ギターのフレーズなども、かつてのKAIPAなどの北欧的な土着性をいくぶん匂わせる。
スタイリッシュさに欠ける分、古き良き北欧プログレの翳りを残しているのがよいですね。
メロウ度・・8 プログレ度・・7 北欧度・・8 総合・・7.5
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Sinkadus
「Cirkus」
スウェーデンのシンフォニックロック、シンカドゥスの1999年作
シンセに女性チェロ奏者を含む6人編成で、やわらかなフルートとチェロが幻想的に鳴り響き、
メロトロンやオルガンを含むシンセと叙情的なギターを乗せて、北欧らしい翳りを含んだサウンドを聴かせる。
いかにもANGLAGARDを手本にした作風であるが、前作に比べると音の強度というか迫力が増していて、
よりダイナミックな仕上がりである。母国語のヴォーカルによる牧歌的な土着性と、ピアノやフルートによる
繊細な叙情美も含ませつつ、10分を超える大曲を主体にメリハリのある展開力で構築してゆく。
鳴り響くメロトロンとともに、涼やかで物悲しい幽玄の世界観を描き出す、これぞ北欧プログレという傑作だ。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 北欧度・・9 総合・・8
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◆東欧の90年代

AFTER CRYNG「ELSO EVTIZED」
ハンガリーのシンフォニックロックバンド、アフター・クライングの5作目。1996年作
CD2枚組で、1枚目は以前のアルバムからのベストに未発表曲、2枚目は1991年のライブ音源という構成。
1枚目は、この類まれなクラシカル・シンフォニックロックバンドのここまでの歩みが再確認できる作りで、セレクトされた16曲がたっぷり楽しめる
2枚目ライブの方は、バンド内にすでに小オーケストラがいるようなものなので、クラシカルさ、重厚さともに損なうことなく、
シリアスかつアカデミックな見事な演奏。ロックに対するバンドの回答ともいうべき次作「6」に至る前の、静寂と緊張感、
そしてクラシックへのこだわりとがここでは聴ける。ラストは「21世紀の精神異常者」の完コピ演奏でしめる。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・9 シリアス度・・9 総合・・8.5
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AFTER CRYING「6
アフター・クライングの6作目。1998年作
チェンバーロック風からスータトし、ELPの東欧版という雰囲気をへてから今作を聴くと、その進化の早さに驚かされる。
重量感、密度を増した印象で、ここで聴かれる演奏はELPと共に、彼らがKING CRIMSONもルーツにしていることを感じさせる。
従来のクラシック要素は、よりロック的ダイナミズムとの深い融合を果たし、シンフォニーとさえいってよい優雅なクラシカルパートから
一転、ドラム、ギターが入るヘヴィパートでの躍動感は、よりくっきりとしたコントラストとなって、長大な組曲2つを含む楽曲に
ドラマティックなメリハリを加えている。5人のメンバーに加え、管楽器隊など10人以上のゲストによる大がかりなシンフォニックサウンドは
室内楽的イメージも加わり、たとえば「CHEVAL」以降のISRDURS BANEに通じるものを感じる。
また、ラストにはエマーソンへのトリビュートとして爽快なキーボードシンフォ曲をやっているのも興味深い。
現在、北欧のISRDURS BANEと並び、硬質系シンフォとしては最重要のバンドであろう。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・8 重厚度・・9 総合・・8.5
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Rumblin' Orchestra
「Spartacus」
ハンガリーのシンフォニックロック、ランブリン・オーケストラの1998年作
RICK WAKEMANあたりを思わせるクラシカルなシンセワークを中心に、フルート、オーボエ、ヴァイオリン、チェロ、といった
室内楽の要素が加わった華麗なシンフォニックロック。ときに男女混声ヴォーカルの歌声も含みつつ、
オーケストラルな優雅さはENIDのような聴き心地で、それをさらにキャッチーに仕上げたというセンスの良さが光る。
東欧らしい隙のないクオリティが、新たなクラシカルシンフォのマスターピースを作り出した。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・8 壮大華麗度・・9 総合・・8.5
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SOLARIS「Nostradamus-Book of Prophecies」
ハンガリーのプログレバンド、ソラリスの1999年作
1983年に発表された「火星年代記」は、ハンガリーのプログレシーンにおいて、
EASTとともに同国を代表する存在として知られることとなった名作であるが、
本作は「1990」に続く3作目ということになる。タイトル通り、予言者として知られる
ノストラダムスをテーマにしたコンセプト作で、荘厳なチャントにフルートの音色が重なり
中世を思わせる幻想性と、異国的な雰囲気を漂わせたシンフォニックロックが構築される。
硬質感のあるギターはいかにも東欧的であるが、むしろ本作では男女コーラスの歌声を軸に
包み込むようなシンセワーク、そしてフルートこそが楽曲のイメージを豊かなものにしている。
シンフォニック度・・7 幻想度・・8 荘厳度・・8 総合・・8
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COLLAGE「Moonshine」
ポーランドのシンフォニックロックバンド、コラージュの2nd。1994年作
ベクシンスキーによるジャケも美しい傑作。 のちのSATELLITEの前身でもあるバンドで、、
東欧的な冷たく荘厳なシンセをバックにした重厚な雰囲気の中に、翳りを含んだメロウな叙情サウンドは、
今でいう薄暗系シンフォに通じるもので、マイルドなヴォーカルの歌声が繊細な耳心地となって、
美しくも物悲しい世界観を描いてゆく。Mirek.Gilの奏でるやわらかなギタートーンは東欧のハケットというべきか。
90年代後半以降のモダン派シンフォの先駆けともいえる。湿りけのある叙情に浸れる一枚である。
シンフォニック度・・9 メロウな叙情度・・9 薄暗度・・9 総合・・8.5
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COLLAGE「SAFE」
コラージュの3rd。1995年作
前作にくらべると全体的にキャッチーさが増しており、むしろ爽やか系のシンフォサウンドになっているが、
聴き直してみると、その細かく作り込まれた楽曲の繊細さと録音の良さに改めて感心する。
歌詞は英語なので、東欧という地域性をあまり意識せずに聴け、メロディアスさと優しい質感に包まれたサウンドは、
Yes + Genesisという質感でシンフォニック系を愛好するリスナーならばとても楽しめるだろう。
バンドはこのアルバムを最後に解散することになるわけだが、このメロウな叙情はSATELLITEへと受け継がれる。
シンフォニック度・・8 メロディアス度・・8 繊細度・・8 総合・・8
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QUIDAM「Quidam/Rzeka Wspomnien」
ポーランドのシンフォニックロックバンド、クィダムの1st。1996年作
美声の女性ヴォーカルで聴かせる本作は、ポーランドのシンフォニックシーンにおいて名作とされる一枚。
ゆったりと美しいシンセと叙情的なギターワークで聴かせる楽曲に母国語で歌われる女性ヴォーカルの絶品の歌声が
しっとりと優しく耳に響く。ときにハケット時代のGENESISを思わせる幻想的な雰囲気も素晴らしい。
最高傑作は3rdだと思うが、しっとりとした繊細さでは本作が一番だろう。ともかく女性声シンフォが好きな方は必聴。
再発盤のボーナスCDには未発曲やライブ音源、CAMELのカヴァーなどを収録している。
シンフォニック度・・8 しっとり繊細度・・9 女性Vo度・・9 総合・・8.5
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YOU AND I
ハンガリーの女性Voシンフォニックロックバンド、ユー・アンド・アイの1st。1995年作
ハンガリーというとクラシカルかつ濃いめのシンフォニックバンドが多いというイメージだが、
このバンドは女性ヴォーカルの美声を中心にした、じつにたおやかなサウンドで、
たとえば、ポーランドのQUIDAMあたりを想起させる雰囲気を持っている。
ギターにしろキーボードにしろあまり大仰にはならず、あくまで歌メインの曲構成に好感が持てるし、
時折見せるIONAのようなケルティックな感じの幽玄さを伴った静謐感もとても心地よい。
メロディアス度・・8 たおやか度・・9 女性Vo度・・8 総合・・8.5
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LIZARD 「W Galerii Czasu」
ポーランドのプログレバンド、リザードの1996年作
美麗なシンセアレンジに叙情的なギターワーク、母国語によるマイルドな歌声を乗せた
ポーランドらしい翳りを含んだシンフォニックロック。緩急の付いたダイナミックなアンサンブルは
確かな演奏技術もあって躍動的な聴き心地で、適度なハードさとスタイリッシュでモダンな香りを感じさせる。
次作以降へとつながるクリムゾン的なスリリングな展開力も覗かせつつ、本作ではまだメロウな叙情が前に出ている。
10分前後の大曲を含む構築センスも見事で、90年代のポリッシュ・プログレとしては出色の出来だろう。
ドラマティック度・・8 プログレ度・・8 ダイナミック度・・8 総合・・8
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Mr.Gil 「Alone」
ポーランドのミュージシャン、ミレック・ギルのソロ。1998年作
当時はCOLLAGEで、現在はBELIEVEで活躍する彼のソロ1作目。

コラージュでの明快なシンフォニック路線よりも、より内向的で繊細な叙情を聴かせるサウンドで、
やわらかなヴォーカルとメロウなギターフレーズ、うっすらとしたシンセアレンジとともに、
のちのSatelliteにも通じるほの暗い叙情美に包まれている。もちろんシンフォニックロックとしての
優美な感触もちゃんと残っていて、ARENAやPENDRAGONなどのファンにも十分楽しめる好作品だ。
2005年のリマスター再発盤はジャケも右のものに変更されている。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 メロウな叙情度・・9 総合・・8
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TOWNSCREAM「MAGYVAROSI IKONOK」
AFTER CRYNGのKey、VEDRES CSABAの別バンド、タウンスクリームの1997年作
のっけからクラシカルなピアノと変拍子による東欧らしい硬質感のあるシンフォニック曲が炸裂。
全体的にはAFTER CRYINGのシリアスな静謐感を強めた作風で、そういう点では、ISILDURS BANEあたりを彷彿とさせる。
そんな中、7曲目で顔を出すELP風のメロディなどにはプログレ的なセンスを感じさせるるのだが、艶やかなピアノの音色には、
本物のクラシックの香りもある。アカデミックなシリアス調シンフォニックとして聴けば、じつに素晴らしい作品だ。
シンフォニック度・・8 クラシカル度・・8 硬質度・・8 総合・・8
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ABRAXAS「99」
ポーランドのシンフォニックロックバンド、アブラクサスの3rd。1999年作
スタジオ作としてはラストのアルバムで、のっけからハードエッジなギターで始まり、
母国語によるシアトリカルなヴォーカルとうっすらとした美しいシンセアレンジも含め、
これまで以上にシリアスな雰囲気に包まれたハード・シンフォニックサウンドを聴かせる。
薄暗い情緒を漂わせるメロウな泣きという点では、本作がもっとも聴きどころが多く、
コンセプチュアルな構築性も素晴らしい。90年代ポリッシュ・シンフォの傑作のひとつである。
シンフォニック度・・8 シアトリカル度・・8 東欧度・・8 総合・・8
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MILLENIUM

ポーランドのシンフォニックロック、ミレニアムの1999年作
うっすらとしたシンセにメロウなギター、母国語によるマイルドなヴォーカルを乗せ
やわらかな叙情に包まれたシンフォニックロック。デイブ・ギルモア的な泣きのギターに、
美麗なシンセワークにうっとりしつつ、母国語のヴォーカルの響きに女性コーラスも加わった、
東欧的なシアトリカルな雰囲気は、同郷のAbraxasなどにも通じる感触だ。
曲によって、ヴァイオリンやサックス、フルートが鳴り響く、優雅なアレンジもよいですね。
ドラマティック度・・8 フログレ度・・7 叙情度・・8 総合・・8


DEVIL DOLL「DIES IRAE」
スロベニアの暗黒プログレバンド、デヴィル・ドールの4th。1995年作
鬼才Mr.Doctorによる、誇大妄想的暗黒オペラティックロック。迫力においては、3rd「宗教冒涜」が一番だろうが
楽曲としての完成度の高さではおそらく本作「怒りの日」だろう。16パートに分かれたこの長大な楽曲は、
優美で荘厳なオーケストレーションと、オペラティックな女性スキャットから始まりしわがれ声と高音を使い分ける、
Mr.Doctorのヴォーカルを中心に、シアトリカルに展開してゆく。つまびかれるピアノすらも不穏な気配を感じさせ、
優雅なクラシカルさを深い暗黒の舞台において緊張感をもたせた演劇性とともに存在させている。
この世界観は誰にも真似ができない。まさに驚異の怪作だ。火災により一度はマスターテープが焼けてしまったという、
いわくつきの本作は、これからもカルトな音楽ファンを魅了し続けることだろう。
クラシカル度・・9 暗黒オペラ度・・9 シアトリカル度・・10 総合・・9
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◆北アメリカの90年代


VISIBLE WIND
「A MOMENT BEYOND TIME」
カナダのプログレバンド、ヴィジブル・ウインドの2nd。1991年作
日本盤では1996年にリミックスされた本作は、カナダのバンドらしいクールな構築センスに溢れたメロディアスプログレだ。
叙情とテクニカルさのバランスが絶妙で、メロディアスさを重視した作風で、大仰すぎずメロウすきず、
シンフォニックな聴き心地だが素朴さもあるという点が、やはりカナダ、ケベック州という土地柄だろうか。
時々歌にフランス語がまじるのも隠し味で、フルートの音色などもじつに美しい好作品です。
メロディアス度・・8 シンフォだがクサすぎず度・・9 楽曲・・8 総合・・8
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MAGELLAN「Hour of Restoration」
アメリカのネオプログレバンド、マジェランの1st。1991年作
プログレッシブロックが死に絶えたと思われていた90年代初頭に、突如としてアメリカからネオプログレ復興の旗手が現れた。
マイク・ヴァーニーによる、その名もMagna Cartaレーベルからデビューしたこのバンドは、偉大な航海者マゼランの名を冠し、
まるでYesの「こわれもの」のジャケにでも飛んでいそうなレトロな宇宙船を描いたジャケからしても、
ワクワクするようなロマンに満ちているではないか。サウンドの方もかつてのプログレッシブ・ロックを
ルーツにしながらも、それをモダンなアレンジと融合、1曲目から14分の大曲を構築させる力作で、
ハードなシンフォニックロックともいうべききらびやかさに溢れている。このマグナ・カルタレーベルからは
SHADOW GALLERYCAIROといった素晴らしい後続を生み出し、新たなプログレシーンに貢献した。
シンフォニック度・・8 ドラマティック度・・8 ロマン度・・9 総合・・8
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ECHOLYN 「SUFFOCATING THE BLOOM」
アメリカのプログレバンド、エコリンの2nd。1992年作
歌心のあるメロディアスな楽曲に巧みな演奏能力は、今でいうとSPOCK'S BEARDにも通じる
雑食性のあるメロディックサウンドである。GENTLE GIANT的な素養の深さを持ちながら、
単なる技巧のみに走らず、結果として聞きやすいポップセンスを持っているのがアメリカ的だ。
クールでいながらルロディは優しく、展開が多いのに聴きやすく爽やかという
90年代以降のアメリカ産メロディアスロック・プログレの新たな形を体現した1枚である。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 演奏・・9 総合・・8
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GLASS HAMMER 「journey of the dunadan」
アメリカのシンフォニックロックバンド、グラス・ハマーの1st。1993年作
今やアメリカシンフォニックロックの最高峰にまで成長している彼らのこれがデビュー作。
ファンタジックなジャケのイメージもそうだが、曲間に映画的な語りを導入するなど、
この時点からすでに濃密な作風で、「指輪物語」をテーマにしたシンフォニックロックが展開されてゆく。
かつてのYESにあったキャッチーな聴きやすさと、シンセによる派手な盛り上がりを聴かせつつ
アコースティカルで素朴な曲もあったりで、適度な力の抜け具合がよろしい。高品質なシンフォニック作品だ。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 ファンタジック度・・8 総合・・8
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Discipline「PUSH & PROPFIT」
アメリカのプログレバンド、ディシプリンの1st。1993作年
メロディアスな曲調にシアトリカルなヴォーカルの歌声、うるさすぎない余裕のある演奏がバランスを保っていて
とても聴きやすいサウンドだ。GENESISにクリムゾン風味を取り入れ、そこにアメリカ的なキャッチーなメロディを
ほどよくまぶしたという質感で、 どこかひねくれていながらも楽曲には小洒落たモダンさがある。
しっとりとしたヴォーカルを聴かせる曲もあり、こうした叙情性はSPOCK'S BEARDにも通じるだろう。
ヴォーカルのMATTHEW PARMENTERは、自身のソロ作でも素晴らしい作品を発表している。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 楽曲センス度・・8 総合・・8
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ILUVATAR
アメリカのシンフォニックロック、イルヴェイターの1993年作
美麗なシンセアレンジにメロウなギターで聴かせる、ポンプロックルーツの正統派シンフォニックロック。
Yes的でもあるキャッチーな感触に、PENDRAGONを思わせる泣きの叙情が合わさったというスタイルで、
10分の大曲を構築するバンドとしての力量もある。ジョン・アンダーソンとフィル・コリンズの中間のような
ヴォーカルもこのコテコテのシンフォプログレにはよくマッチしている。GENESIS + Yesというサウンドが好きな方ならば、
間違いなく楽しめるだろう。つまりはのちのGLASSS HAMMERにも通じる感触の好作品だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 泣きの叙情度・・8 総合・・8
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WITSEND 「Cosmos And Chaos」
アメリカのシンフォニックロック、ウィットセンドの1993年作
のちのSyzygyの母体となるバンドで、ギター、シンセ、ドラムというトリオ編成。
オルガンを含む美しいシンセにギターを重ね、古き良き感触のリリカルなプログレを聴かせる。
ハケットを思わせるようなメロディックな泣きのギターも耳心地よく、マイルドなヴォーカルを乗せた
優しい叙情性とともに、ゆったりとした味わいで楽しめる。マイナー系バンドにしては演奏も安定していて、
テクニカルなアンサンブルのプログレナンバーから、アコースティックギターや優美なピアノの小曲など
繊細でクラシカルなセンスも覗かせる。のちのSyzygyへとつながるだけある優雅な逸品である。
ドラマティック度・・7 プログレ度・・8 優雅度・・8 総合・・8
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SPOCK'S BEARD「The Light」
アメリカのプログレバンド、スポックス・ビアードの1st。1995年作
90年代のネオプログレ、シンフォニックムーブの中において、突如として現れたこのバンドの存在は
その後の世界中の多くのバンドに、懐古主義との新たな出会いを明確に提示して見せることとなる。
レトロなオルガンやムーグが鳴り響くという、いわば70年代的なヴィンテージ感覚と
キャッチーなメロディを融合させたそのサウンドは、一聴して古き良き時代の産物であるが
大曲を構築しきる卓越した作曲センスと、演奏を含めてのトータルなレベルの高さという点で、
これがプログレとしての後退では決してないということを見せつけた。耳触りのいいやわらかなメロディと、
かつてのGENTLE GIANTのようなとぼけた味わい、そしてシンフォニックロックとしてのも盛り上げ方など、
リーダーであるニール・モーズの音楽性が遺憾なく発揮された傑作である。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 キャッチー度・・8 総合・・8
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SPOCK'S BEARD「The Kindness Of Strangers」
スポックス・ビアードの3rd。1998年作
前作で日本人キーボーディスト、Ryo Okumotoが加わり、、今やアメリカを代表するプログレバンドになった。
今回は前作のコンパクトさをそのままに、10分台の曲も3曲入れるなど、いよいよ彼らの本領が発揮。
爽やかで、優しい歌メロと、テクニカルさをひけらかさず、あくまで自然体なバックの演奏が
一体となり、この独特の「新しき懐古主義」ともいうべきサウンドを構築している。
この肩の力の抜け具合はもはや年季の入ったベテランバンドのそれで、
ただ盛り上がるだけのシンフォバンドとは明らかにレベルもスタンスも違う。
力まず、身構えず、心地よく聴けるメロディアスなプログレアルバムである。
メロディアス度・・8 キャッチー度・・8 楽曲・・8 総合・・8
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A Triggering Myth「Between Cages」
アメリカのプログレバンド、ア・トリガリング・ミスの3rd。1995年作
サウンドにはアメリカのバンドらしからぬシリアスな雰囲気があるのが特徴。
キーボード二人(片方はギターも弾く)のユニットなのだが、シンセメインの楽曲にはクラシカルな美しさと同時に、
どこか緊張感がただよう硬質さがある。今作では、そのシリアスな説得力に磨きがかかり、さらに相反するベクトルなのだが
メロディとしての聴きやすさも増している。とてもクールな音なのにシンフォニックでメロディアス、リズムは打ち込みであるが
ミニマルミュージックとしてのテクニカルな質感もあり、チェンバーロック的な冷徹さも感じられる。
まるで冷たい水の流れるゆるやかな川のように、美しくもどこかに突き詰めたた芸術志向がある音だ。
シンフォニック度・・7 クラシカル度・・8 クールな美度・・9 総合・・8
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MADRIGALOn My Hands
アメリカのプログレバンド、マドリガルの2nd。1996年作
ECHOLYNあたりに通じるキャッチーなメロディと高い演奏力で聴かせるサウンド。
コロコロとしたメロディとは対照的にロック的なリズムの跳ね方が心地よ<
歌ものであるが、独自のセンスとプログレッシブな音楽性の取り入れ方が絶妙だ。
サックスやフルートなどの使用も曲の中で上手く叙情性をかもし出している。
5分前後で聴かせる曲が多く、パッと聴きには難解さはまったくないので
アルバムとしてのインパクトは少ないかもしれないが、大人の味わいで楽しめる作品だ。
メロディアス度・・8 プログレ度・・7 演奏センス度・・9 総合・・8
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Somnambulist
アメリカのプログレバンド、ザムナンビュリストの1st。1996年作
ジャケは不気味だが、内容はメロトロンやハモンドの鳴り響くヘヴィめのテクニカルプログレ。
クリムゾン的な構築性を有しつつも、メロディはアメリカらしく意外にキャッチーで、
よりやわらかみの増した2ndに比べ、こちらは硬質感がまだ残っている所が、
このバンドの演奏力とセンスをいっそうくっきりさせている感じがする。
レトロなプログレ要素を90年代風のアレンジで再構築しているのが見事だ。
そして、変態的な混沌の中に希望の光が見えるような(分かる?)曲構成も素晴らしい。
けっこうメロディアス度・・8 プログレ度・・9 メロトロン度・・8 総合・・8
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RING OF MYTHUnbound
アメリカのプログレバンド、リング・オブ・ミスの1996年作
サウンドは日本盤帯のタタキにある通り、YES系のメロディアスシンフォニックロックで、
Voの声質もジョン・アンダースンほど通らないが、高音を出してなかなか頑張っている。
楽曲はテクニカルな部分が多く、演奏にはYESよりもむしろ硬質さが感じられ、
せわしない展開の連続が飽きさせない。それでいてメロディをちゃんと感じさせるセンスは
この手のマイナーものとしては相当の出来といってよいだろう。2005年には2作目を発表している。
メロディアス度・・8 プログレ度・・8 テクニカル度・・8 総合・・8
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Salem Hill 「Catatonia」
アメリカのプログレバンド、セーラム・ヒルの1997年作
自主制作のデビュー作に続く2作目で、美しいシンセにメロウなギター、マイルドなヴォーカルを乗せた、
優雅でキャッチーな味わいのシンフォニックロック。NEAL MORSEなどにも通じるほどよいハードさと
スタイリッシュな展開力もあって、90年代のアメリカのプログレバンドとしては、見事な構築センスである。
派手な盛り上がりはさほどないが、美しいシンセと泣きのギターで、しっとりと聴かせる叙情性が味わえる。
アルバム後半の11分を超える大曲も、あくまで優美な聴き心地で最後までじっくりと楽しめる。
ジャケはいかにも自主制作らしいが、内容は次作以降にも引けを取らない出来である。
ドラマティック度・・8 キャッチー度・・8 優雅度・・8 総合・・8
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WYZARDS「The Final Catastrophe」
アメリカのプログレバンド、ウィザーズの1997年作
GLASS HAMMERでも活躍する、スティーブ・ボブを中心にしたバンド。RUSHを思わせるトリオ編成で、
軽妙なアンサンブルにきらびやかなシンセと適度にハードにギターを乗せたハードプログレサウンド。
存在感あるベースのプレイに、アレックス・ライフソンに影響を受けたと思えるギターのトーンなど、
RUSHファンならにやりとなるだろうし、15分、18分という大曲などを構築するセンスもなかなかのもの。
ほどよくキャッチーでテクニカル、スタイリッシュでアンサンブリーな演奏が楽しめる逸品です。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 ラッシュ風味度・・8 総合・・8
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STEVE COCHRANE 「The Purest Of Designs」
アメリカのミュージシャン、スティーヴ・コックラーンの1998年作
1990年にデビュー、本作は3作目となる。ギター、ベース、シンセ、ヴォーカルをこなすマルチミュージシャンで、
美しいシンセアレンジにメロディックなギターを乗せた、優美なシンフォニックロックを聴かせる。
ジェントルなヴォーカルに、ゲストによる女性ヴォーカルも加わって、キャッチーなプログレハード風味から
繊細な叙情とシアトリカルなドラマ性を含んだ、Genesisにも通じる感触とともに、27分という組曲を構築してゆく。
インストパートがメインなので、濃密な盛り上がりと言うのはないのだが、優雅なギターの旋律とともに、
シンフォニックなフュージョンプログレ的にも楽しめる。ラストの15分の大曲も、じつに優美な心地よさだ。
メロディック度・・8 プログレ度・・7 優美度・・8 総合・・7.5
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Blue Shift「Not the Future I Ordered」
アメリカのプログレバンド、ブルー・シフトの1998年作
やわらかなシンセアレンジとハイトーン・ヴォーカルで構築されるYesタイプのサウンド。
随所に適度なヘヴィさも覗かせつつ、いかにもプログレらしいメリハリのある展開力で
アーティスティックな聴き心地である。抜けの良い爽快さと混沌としたマイナー臭さが
ミックスされた雰囲気で、この偏屈さを楽しめるようなリスナーには好作となるだろう。
とくにクラシカルであったりシンフォニックであったりするシンセワークはなかなか見事ですな。
何故か、Led Zeppelin“移民の歌”をカヴァー。イエスがツェッペリンやっているみたいで面白い。
ドラマテイック度・・8 プログレ度・・8 Yes風味度・・8 総合・・8
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MASTERMIND「VOLUME TWO “BRAINSTORM”」
アメリカのハードプログレバンド、マスターマインドの2nd。1997年作
キーボード奏者はおらず、シンセの音色をMIDIギターにより再現するという独自の発想と、
クラシカルかつ濃密なメロディを激しめの演奏でたたみかけるハードプログレの傑作。
いかにもEL&P的だった1stに比べて、サウンドはより壮大になり、ドカドカとせわしないドラムと
鳴り響くMIDIギターにより、説得力を増した押しの強いシンフォニックロックを構築してゆく。
のっけから21分の組曲というのも凄いが、それ以上にワーグナーの“ワルキューレの騎行”や
ロッシーニの“ウィリアムテル序曲”といったクラシックのカヴァーもすごい迫力だ。
クラシカル度・・8 シンフォニック度・・8 濃密度・・9 総合・・8
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CAIRO「CONFLICT AND DREAMS」
アメリカのハード・プログレバンド、カイロの2nd。1998年作
1stの時点ではあまりにもYES/ELP色が強すぎたが、本作は楽曲に独自の色が出始めた傑作となった。
ヴォーカルの歌唱には今だYES臭さがのこるし、シンセのいかにもEL&P的な色も顕著に表れているが、
なにより曲が良くなった。同レーベルの先輩でSHADOW GALLERYにも通じるメタリックなアレンジが功を奏し、
長い曲でも決してだれることなく緊張感と叙情を展開の中で保たせることに成功している。
以前はシンセに隠れて目立たなかったギターのフレーズも本作では効果的に聴かれ、
メロディアスにシンセと絡みながらいっそうシンフォニックに音の厚みを加えている。
70年代的プログレの香りを受け継ぐテクニカル・ハードプログレ作。3rd「TIME OF LEGENDS」も素晴らしい。
メロディアス度・・8 テクニカル度・・8 キーボー度・・9 総合・・8.5
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◆南米の90年代

SAGRADO「FAROL DA LIBERDADE」
南米ブラジルを代表するシンフォニックバンド、サグラドの3rd。「自由の灯」1991年作
艶やかなヴァイオリンの乱舞で軽やかに疾走する、1曲め“Danca das Fadas”のインパクトは
ただごとではなかった。大自然を思わせる繊細な叙情美と雄大なダイナミズムを同居させ、
それをメロディックに仕上げてゆく彼らのサウンドは、本作で完成をみたといえるだろう。
これまでよりインストパートに重点が置かれたことで、ヴォーカル曲とのメリハリがついて、
美しいピアノやシンセ、それに絡むヴァイオリンやフルートの音色などがより躍動感をともなって響いてゆく。
しっとりと優しく、優雅で壮大という、感動的なまでの完成度である。
メロディアス度・・9シンフォニック度・・8 雄大度・・10 総合・・9
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SAGRADOGrande Espirito」
サグラドの4th。「偉大なる精霊」1994年作
ヴァイオリンが鳴り響くゆるやかにして美しいシンフォニックロックは本作も健在であるが、
躍動的なダイナミズムを感じさせた前作から、いくぶん民族的な色合いを強めた作風となっている。
母国語の歌声に重なってゆくコーラス、美しいシンセワークと艶やかなヴァイオリンの音色。
大地の息吹を感じさせるような世界観と、自然と神々への畏怖を含んだメッセージを思わせる
雄大な聴き心地はやはりこのバンドならではだろう。14分の大曲も含め、まさに壮大な傑作である。
メロディアス度・・8シンフォニック度・・8 雄大度・・9 総合・・8.5
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BLEZQI ZATSAZ (FAVIO RIBEIRO)「RISE AND FALL OF PASSIONAL SANITY」
ブラジルのシンフォニックロックバンド、、ファビオ・リベイロのソロ作。1990年作
濃密かつシアトリカルなシンフォバンド、V MILENIOのキーボード奏者でもある彼だが、
本作はそれ以上に大仰かつドラマティックなキーボードシンフォニックが全開。
きらびやかなシンセの重なりでオーケストラルな華麗さを描き出しつつ、
怒濤のように盛り上げてゆく様は、まさにラテン系の熱き魂か。
キーボードシンフォとしては世界最高レベルの派手さ。こりゃすごいです。
メロディアス度・・9 シンフォニック度・・10 ドラマティック度・・9 総合・・8.5
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Quaterna Requiem「Quasimodo」
ブラジルのシンフォニックロックバンド、カテルナ・レクイエムの2nd。1994年作
1st「Velha Gravura」はヴァイオリン、フルート入りのシンフォニックロック力作であったが、
続く本作はも38分の組曲入りのド級のシンフォ大作。イントロの荘厳さからして
ドラマティックなプレリュードというように胸踊る。今作にはヴァイオリン奏者は参加していないが、
まるで南米のPAR LINDHかというようにクラシカルに弾きまくる女性シンセ奏者を中心に、
壮麗きわまりないコテコテのクラシカル・シンフォニックロックを展開。そしてラストの大曲は
グレゴリアンチャントまで入った悶絶級の出来。90年代の南米シンフォを代表する濃密傑作だ。
シンフォニック度・・9 クラシカル度・・8 キーボー度・・9 総合・・9
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Desequilibrios
ブラジルのプログレバンド、デセクイリブリオスの1993年作
南米を代表するシンセ奏者の一人、Fabio Ribeiro(BLEZQI ZATSAZ)が在籍したバンドで、
プログレらしいきらびやかなシンセワークにポルトガル語のヴォーカルを乗せ、
ほどよくテクニカルな展開力で構築する、わりと正統派のシンフォニックロック。
随所にハードエッジなギターも覗かせつつ、南米らしいおおらかな叙情が同居していて、
変則リズムを含んだ展開と、いくぶん怪しくエキセントリックなセンスも面白い。
優美な牧歌性とダイナミックな壮麗さが合わさったシンフォプログレが楽しめる力作。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・8 南米度・・8 総合・・7.5
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Kaizen 「Gargula」
ブラジルのシンフォニックロック、カイゼンの1994年作
元QUATERNA REQUIEMのヴァイオリン奏者を中心にしたバンドで、
美しいシンセアレンジにヴァイオリンが絡む、優美なシンフォニックロック。
オールインストで、フルートやオーボエなども加わった室内楽的なクラシカルな優雅さと
上記QUATERNA REQUIEMにも通じる、プログレ的なシンセワークが合わさった作風で、
ときにメロウなギターフレーズも入ってきて、この手が好きなリスナーには実に耳心地がよい。
優美でたおやかなクラシカル・シンフォニックロックの好作品です。
クラシカル度・・8 プログレ度・・7 優美度・・9 総合・・8

QUANTUM 「II」
ブラジルのプログレバンド、クオンタムの1994年作
1983年にデビュー、本作は2作目で、ムーグなどを含むきらびやかなシンセに、わりと骨太のベース、
どっしりとしたドラムによるアンサンブルに英語のヴォーカルを乗せた、正統派のシンフォニックロックスタイル。
U.K.あたりを思わせるキャッチーな感触で、ヴォーカルはどことなくジョン・ウェットンぽいような。
日本のGerardばりに弾きまくるキーボードサウンドも爽快だ。マイナー臭さがほとんどないので、地味なジャケに反して
多くのリスナーが楽しめる堂々たる内容である。90年代の南米シンフォの中でもクオリティの高いアルバムだと思う。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 キーボー度・・8 総合・・8
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DOGMA「TWIN SUNRISE」
ブラジルのシンフォニックロックバンド、ドグマの2nd。1995年作
美しいピアノとシンフォニックなシンセ、そこに叙情的なギターワークが合わさって
まるでSAGRADOを思わせるような雄大かつ繊細なサウンドが現れる。
楽曲は主にインスト中心でありながら、この引き込まれるような器の大きさ…
そして絶品のメロディと叙情美。女性ヴォーカルの歌声もいいアクセントになっている。
90年代の南米シンフォを代表する1枚と言っていい内容だろう。
シンフォニック度・・8 叙情度・・9 繊細度・・9 総合・・8.5
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Cinema Show 「Danca dos Ventos」
ブラジルのプログレバンド、シネマ・ショウの1995年作
バンド名のようにGenesisに影響を受けたとおぼしき、繊細なシンフォニックロック。
うっすらとしたシンセにメロウな泣きのギターがかぶさり、ポルトガル語のヴォーカルともに
やわらかで優美なサウンドを描いてゆく。全体的にもゆったりとした優しい作風であるが、
適度にテクニカルな構築性もあるので、けっこう楽しめる。完成度としてはDOGMAの2ndとまではいないが、
この叙情ギターにはニンマリなのである。全体的にはいくぶん長尺感はあるが、耳心地はよいので好きです。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 南米度・・8 総合・・7.5

Grandbell 「The Sun and the Embryo」
ブラジルのシンフォニックロック、グランドベルの1996年作
アコースティックギターにフルートの音色が重なる牧歌的な叙情性にオルガンが鳴り響く
やわらかなシンフォプログレサウンド。裏声を使ったマイルドな男性ヴォーカルの歌声も含めて、
Yesなどに通じるキャッチーな聴き心地。同じくYesタイプのアメリカのREALMなども想起する雰囲気だが、
メロディのフックや演奏力も含めてこちらの方がずっと質は高い。8分以上の大曲も多いが、
繊細な構築力でじっくりと楽しめる。90年代のイエス系シンフォ作品としてはかなり出来の良い作品ですな。
メロディック度・・8 プログレ度・・8 Yes風度・・8 総合・・8

TEMPUS FUGITTales from a Forgotten World
ブラジルのシンフォニックロックバンド、テンパス・フュージットの1st。1997年作
SAGRADO
の登場以降、90年代の南米にはにわかにシンフォニックバンドが増えていったが、
このバンドもDOGMAQUATERNA REQUIEMと並ぶ質の高いアルバムを残した。
これぞシンフォプログレといわんばかりのシンセワークに、メロウなギターフレーズが重なり、
南米的なやわらかみに包まれて、GENESISを思わせるロマンティシズムが溢れだす。
シンフォニック度・・8 メロウなロマン度・・9 南米度・・8 総合・・8
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VLAD V 「A Espada E O Dragao」
ブラジルのプログレバンド、ヴラドVの1996年作
ハード寄りのギターにオルガンを含むシンセとハイトーンヴォーカルを乗せた、
ヴィンテージな味わいのハードプログレ。ときにシャウトするヴォーカルやツーバスのドラムは
ハードロック寄りの感触で、ブルージーなギターも含めて、70年代英国ロックルーツの味わいながら、
ときにフルートが鳴り響き、ポルトガル語による歌声がやわらかな叙情をかもしだす。
アコーディオンにフルート、アコースティックギターによる民族的なナンバーもあったりと、
楽曲の振り幅の大きさもメンバーの力量があるからこそだろう。ハードさと叙情が同居する好作だ。
ドラマティック度・・7 ハードプログレ度・・8 叙情度・・8 総合・・8
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ASA DE LUZ「The Link」
ブラジルのシンフォニックロックバンド、アサ・デ・ラズの1998年作
ややハードめのギターにピアノ、そして艶やかなヴァイオリンが絡み、ドラマティックなシンフォニックサウンドを形成、
主に英語で歌われるヴォーカルメロディも分かりやすいし、ギタリストの奏法はハードロックの感触もあったりするので、
メタル系のリスナーにも聴きやすいバンドかもしれない。南米ハードシンフォニックとしてはなかなかの好作品である。
メロディアス度・・8 シンフォニック度・・8 南米度・・8 総合・・8

PABLO EL ENTERRRADOR「2」
アルゼンチンのシンフォニックロック、パブロ・エル・エンテラドーの2nd。1998年作
80年代に南米シンフォを代表する名作を生み出したこのバンドの、15年ぶりとなる2作目。
美しいシンセワークにメロウなギターで聴かせる優美なシンフォニックサウンドは健在で
よりソフィスティケイトされた優雅さで、CAMELばりのやわらかな叙情美にうっとりとなる。
プログレ的な構築性は薄まったが、メロディックロックとしての繊細さがより際立っている。
南米らしいやわらかな耳心地でゆったりと楽しめる。なんだかんだでこれも傑作です。
2013年再発盤はジャケも変更され、ボーナスに1998年のライブ音源5曲を追加収録。
シンフォニック度・・8 プログレ度・・7 優美度・・9 総合・・8.5
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NEXUS「DETRAS DEL UMBRAL」
アルゼンチンのシンフォニックロックバンド、ネクサスの1st。1998年作
女性Voを含む5人組で、基本はたたみかける押しのシンフォニックロック。
ときに大仰に、ときにELPばりに華麗に弾きまくりのいかにもプログレ的なキーポードと、
けっこうハードめなギターをメインにした、重厚で濃い目のハードシンフォサウンド。
女性Voは添え物的で、スペイン語の歌唱も南米っぽくて良いのだがバックが濃すぎるためあまり目立ってはいない(笑)
キーボード主導という点では、あるいは日本のGERARDあたりにも近いかもしれない。
全体的にもコテコテ濃密系で、ディープなシンフォファンも満足する一作であろう。
シンフォニック度・・8 テクニカル度・・6 コテコテで押します度・・9 総合・・8
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CAST「 Imaginary Window」
メキシコのプログレバンド、キャストの1999年作
やわらかなフルートの音色にストリングス、優美なシンセアレンジとメロウなギターが合わさった聴き心地は
まさにメキシコ最高のシンフォニックロックというべきだろう。たとえれば、CAMELをより濃密にしたような
ロマンティシズムに溢れる叙情性と泣きのメロディにはもうお手上げです。これぞ最高のシンフォプログレです。
ヴォーカルが入ると野暮ってくなると思いきや、歌詞が英語なのでアメリカンプログレ的なキャッチーさが加わって
爽やかなメロディアス性があふれ出す。間違いなく世界レベルのバンド。この作品以後も傑作を連発するのです。
メロディック度・・9 プログレ度・・8 叙情度・・9 総合・・8
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◆以下、特集ページも合わせてご覧ください
*イタリアン・シンフォニックロック新世紀
*北欧プログレ/シンフォニックロック新世紀
*薄暗系プログレ特集
*シンフォニックロック新世代
*クラシカルなプログレ、シンフォ特集

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